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サポウイルス

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サポウイルスぞく
サッポロウイルスの電子でんし顕微鏡けんびきょう写真しゃしん
分類ぶんるい
レルム : リボウィリア
Riboviria
さかい : オルソルナウイルスかい
Orthornavirae
もん : ピスウイルスもん
Pisuviricota
つな : ピソニウイルルつな
Pisoniviricetes
: ピコルナウイルス
Picornavirales
: カリシウイルス
Caliciviridae
ぞく : サポウイルスぞく
Sapovirus
たね

サポウイルス(Genus Sapovirus、SaV[1])はカリシウイルスぞくするウイルスぞくで、サッポロウイルス(Sapporo virus)1しゅのみがられている[2][3][4]たねめいぞくめいともに、札幌さっぽろ孤児こじいん最初さいしょ集団しゅうだん感染かんせんきたことにちなんでいる[5]

生活せいかつたまき

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ヒトおよびブタ自然しぜん宿主しゅくしゅである[2]

構造こうぞう

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サポウイルスの粒子りゅうしエンベロープたない直径ちょっけい 27-40nmのせいじゅう面体めんていであり、ウイルスのなかではちいさい部類ぶるいぞくする。特徴とくちょうてきほしがた(ダビデのほし)の電子でんし顕微鏡けんびきょうぞうしめ[6]。ゲノムとしてやく8,300塩基えんきのプラスくさり一本いっぽんくさりRNAっている。

分類ぶんるい

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サポウイルスぞくは、ウイルスの分類ぶんるいうえだい4ぐん(プラス一本いっぽんくさりRNAウイルス)のカリシウイルスぞくしている。サポウイルスぞくにはサッポロウイルス1しゅのみがみとめられているが、ジェノグループ7つが認識にんしきされている。ヒトに感染かんせんするのはこのうちGI、GII、GIV、GVの4種類しゅるいである。[7]

歴史れきし

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  • 1977ねん日本にっぽん北海道ほっかいどう札幌さっぽろ幼児ようじ集団しゅうだん発生はっせいした胃腸いちょうえんから、古典こてんてきカリシウイルスとしてられるラゴウイルス(Lagovirus )に構造こうぞう小型こがた球形きゅうけいウイルスが確認かくにんされ、「サッポロウイルス」と名付なづけられた。
  • 1992ねん、3がつまつから5がつにかけて、関東かんとう地方ちほうでも10~30だいでサッポロウイルス感染かんせん多発たはつ
  • 2002ねんだい12かい国際こくさいウイルス学会がっかい(パリ)しょう委員いいんかいにおいて、「サッポロさまウイルスぞく」とばれていたものを「サポウイルスぞく」とぶことを承認しょうにんした。

サポウイルス感染かんせんしょう

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ウイルスせい胃腸いちょうえん原因げんいんウイルスの1つ[8]

ノロウイルスとともに、成人せいじんのウイルスせい急性きゅうせい胃腸いちょうえんこす代表だいひょうてきなウイルスである[9]が、ノロウイルスとちがって小児しょうにたいしてはおだやかな症状しょうじょうしかこさない。[10]

おも症状しょうじょう腹痛はらいた発熱はつねつ、嘔気で、しばしば集団しゅうだん食中毒しょくちゅうどく原因げんいんウイルスとなる[1]

予防よぼう

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サポウイルスの予防よぼうには、一般いっぱんてき衛生えいせい管理かんりもっと重要じゅうようとなり、トイレを使用しようした食事しょくじまえ食事しょくじ準備じゅんびまえ十分じゅうぶんあらうことでおこなうことができる。汚染おせんされた表面ひょうめんは、消毒しょうどくざい漂白ひょうはくざいふく溶液ようえき洗浄せんじょうする必要ひつようがある。その予防よぼうほうとしては、感染かんせんしゃとの接触せっしょくけることや、感染かんせんしたひとものもの共有きょうゆうしないことなどがげられる。

院内いんない環境かんきょう
  • 感染かんせんした患者かんじゃ隔離かくりし、感染かんせんしたスタッフは業務ぎょうむ停止ていししなければならない。
  • ベッドパン洗浄せんじょうするものは、教育きょういくけ、注意ちゅういして作業さぎょうできるように認識にんしきしなければならない。
  • 極端きょくたんアウトブレイク発生はっせいした場合ばあいには、「病棟びょうとう閉鎖へいさして新規しんき入院にゅういんしゃ停止ていしをする必要ひつようがあるかもしれない」。
  • 感染かんせんしている病棟びょうとうから感染かんせんしていない病棟びょうとうへの職員しょくいん移動いどう禁止きんしされるべきであり、集団しゅうだん活動かつどうや、どもたちの面会めんかい中止ちゅうしするべきである」[11]

参考さんこう文献ぶんけん

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  1. ^ a b こう調理ちょうり施設しせつゆうする中学校ちゅうがっこうでのサポウイルス食中毒しょくちゅうどく事例じれい島根しまねけん”. NIID (2019ねん5がつ28にち). 2020ねん12月21にち閲覧えつらん
  2. ^ a b Viral Zone”. ExPASy. 15 June 2015閲覧えつらん
  3. ^ Hansman GS, Oka T, Katayama K, Takeda N (2007). “Human sapoviruses: genetic diversity, recombination, and classification”. Reviews in Medical Virology 17 (2): 133–41. doi:10.1002/rmv.533. PMID 17340567. 
  4. ^ Virus Taxonomy: 2014 Release”. 15 June 2015閲覧えつらん
  5. ^ Chiba S, Sakuma Y, Kogasaka R, Akihara M, Terashima H, Horino K, Nakao T (August 1980). “Fecal shedding of virus in relation to the days of illness in infantile gastroenteritis due to calicivirus”. The Journal of Infectious Diseases 142 (2): 247–9. doi:10.1093/infdis/142.2.247. PMID 7410899. 
  6. ^ 医学書院いがくしょいん 医学いがくだい辞典じてん だい2はん、20090215発行はっこう
  7. ^ Farkas, T; Zhong, WM; Jing, Y; Huang, PW; Espinosa, SM; Martinez, N; Morrow, AL; Ruiz-Palacios, GM et al. (July 2004). “Genetic diversity among sapoviruses.”. Archives of virology 149 (7): 1309–23. doi:10.1007/s00705-004-0296-9. PMID 15221533. 
  8. ^ 医学書院いがくしょいん今日きょう小児しょうに治療ちりょう指針ししん だい16はんだい11しょう感染かんせんしょう寄生虫きせいちゅうしょう」-ウイルスせい胃腸いちょうえん。 20150901発行はっこう
  9. ^ “Molecular and epidemiological trends of caliciviruses associated with outbreaks of acute gastroenteritis in the United States, 2000–2004”. J Infect Dis 193 (3): 413–21. (2006). doi:10.1086/499315. PMID 16388489. 
  10. ^ Moreno-Espinosa S, Farkas T, Jiang X (October 2004). “Human caliciviruses and pediatric gastroenteritis”. Seminars in Pediatric Infectious Diseases 15 (4): 237–45. doi:10.1053/j.spid.2004.07.004. PMID 15494947. 
  11. ^ Barer, Mike (January 17, 2011). “Caliciviruses and Astroviruses”. In Greenwood, David. Medical Microbiology: A Guide to Microbial Infections: pathogenesis, immunity, laboratory diagnosis and control. pp. 579–586