サービスモジュール

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サターンVのサービスモジュール構成こうせい断面だんめん
ソユーズ宇宙船うちゅうせんけいそう/推進すいしんモジュールの

サービスモジュール(さーびすもじゅーる、また、設備せつびモジュールまたは機器きき区画くかくともばれる、英語えいご: service module)は、構成こうせい要素ようそである有人ゆうじん宇宙うちゅうカプセル宇宙船うちゅうせん操作そうさ使用しよう支援しえんシステムの様々さまざまなをふくむ。通常つうじょう無人むじん宇宙船うちゅうせんであるサービスモジュールは、電気でんきシステム、環境かんきょう制御せいぎょ推進すいしんざいタンクなどのミッションのための重要じゅうようなサブシステムと消耗しょうもう品等ひんとう輸送ゆそう使用しようされる。サービスモジュールは、ミッション完了かんりょう投棄とうきされ、通常つうじょう大気圏たいきけんさい突入とつにゅうとききてしまう[1]

ソユーズ宇宙船うちゅうせんサービスモジュールあらわすロシアのフレーズは、「機器きき-アセンブリコンパートメント」と直接的ちょくせつてき翻訳ほんやくされることがある。これは、ロケットエンジン、それらの推進すいしんざいタンク、および生命せいめい維持いじタンク(「アセンブリ」とやくされるドイツのアグリガットから)とはべつ圧力あつりょくチャンバー(機器きき)にガイダンスおよびそののコンピューターシステムを配置はいちするという設計せっけいじょう特徴とくちょう由来ゆらいする 。ロシアは、おもにモジュールしき宇宙うちゅうステーションズヴェズダサービスモジュール)にかんして「モジュール」(модуль)という用語ようご使用しようする。

設計せっけい[編集へんしゅう]

宇宙船うちゅうせんのアーキテクチャとシステム設計せっけいおうじて、一般いっぱんてきなサービスモジュールには通常つうじょうのものがふくまれる[1] [2]

  • 宇宙船うちゅうせん電力でんりょく供給きょうきゅうするための燃料ねんりょう電池でんちソーラーパネル、またはバッテリー(バッテリーはクルーカプセルにも使用しようされる)
  • 燃料ねんりょう電池でんち操作そうさみず生産せいさんのための液体えきたい水素すいそ(LH 2 )と液体えきたい酸素さんそ(LOX)。LOXは乗組のりくみいん呼吸こきゅうよう酸素さんそ提供ていきょうするためにも使用しようされる。
  • ヘリウムまたは窒素ちっそ加圧かあつして、消耗しょうもうひん燃料ねんりょうをソースタンクから目的もくてき強制きょうせいてきおくる。
  • ガイダンスコンピュータシステムおよび関連かんれんするセンサー。
  • 姿勢しせい制御せいぎょシステムおよび推進すいしんシステムよう燃料ねんりょうおよび酸化さんかざい
  • 上記じょうきのシステムを適切てきせつ加熱かねつおよび冷却れいきゃくするためのねつ制御せいぎょシステム。

これは「ベースライン」サービスモジュールに使用しようされるが、サービスモジュールは追加ついか機能きのうのために変更へんこうすることもできる。れいとしてジェミニ9ごう機器ききモジュールがあり、これは、べい空軍くうぐん開発かいはつした宇宙うちゅう飛行ひこう操縦そうじゅうユニット搭載とうさいするように変更へんこうされたもので、ユージン・サーナン宇宙うちゅう飛行ひこうによってテストされましたが、宇宙うちゅうふく過熱かねつしてバイザーがくもったためにキャンセルされている。

最良さいりょうれいとして、最後さいごの3つのアポロミッションでは、Jシリーズのサービスモジュールに、つき周回しゅうかい軌道きどう写真しゃしんやそのりをおこな科学かがく機器ききモジュール(SIM)ベイがふくまれていた。ルナオービター宇宙船うちゅうせん使用しようされているものと同様どうようのフィルムカメラにくわえて、コマンドモジュールパイロットが復路ふくろちゅうふか宇宙うちゅうEVAを実行じっこうする必要ひつようがあるため、アポロ15ごう16ごうの2つのSIMベイも、宇宙うちゅう飛行ひこう搭乗とうじょうしたサービス推進すいしんシステムで地球ちきゅう帰還きかん軌道きどう投入とうにゅう実行じっこうするまえに、つきの「サブサテライト」をげている。

サービスモジュールの概念がいねんのユニークな居住きょじゅう可能かのうなバリエーションは、ソビエトTKS輸送ゆそう供給きょうきゅう宇宙船うちゅうせんのために開発かいはつされた機能きのう貨物かもつブロック英語えいごばん。サービスモジュールのぜん機能きのうくわえて、強力きょうりょく加圧かあつ貨物かもつベイとドッキングポートをそなえていた。これは、さい突入とつにゅうカプセルの前面ぜんめんにある従来じゅうらい場所ばしょとは対照たいしょうてきに、TKSの場合ばあいは、わりに軌道きどうはずすスラスターをそなえた独自どくじのダウンスケールサービスモジュールが装備そうびされていた。これにより、FGBは宇宙うちゅうステーションの延長えんちょうとしてドッキングしたままにすることができる。

過去かこのサービスモジュールのリスト[編集へんしゅう]

引退いんたい[編集へんしゅう]

キャンセル[編集へんしゅう]

脚注きゃくちゅう[編集へんしゅう]

  1. ^ a b CSM07 Service Module Overview”. NASA. 2021ねん2がつ5にち閲覧えつらん
  2. ^ Explore the Exploration Vehicle” (英語えいご). NASA (2013ねん6がつ6にち). 2021ねん2がつ6にち閲覧えつらん  この記述きじゅつには、アメリカ合衆国あめりかがっしゅうこくうちパブリックドメインとなっている記述きじゅつふくむ。