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シメン

出典しゅってん: フリー百科ひゃっか事典じてん『ウィキペディア(Wikipedia)』
p-シメン
識別しきべつ情報じょうほう
CAS登録とうろく番号ばんごう 99-87-6 チェック
PubChem 7463
ChemSpider 7183 チェック
UNII 1G1C8T1N7Q チェック
EC番号ばんごう 202-796-7
KEGG C06575 チェック
ChEBI
ChEMBL CHEMBL442915 チェック
特性とくせい
化学かがくしき C10H14
モル質量しつりょう 134.21 g/mol
外観がいかん 無色むしょく液体えきたい
密度みつど 0.857 g/cm3
融点ゆうてん

-68 °C

沸点ふってん

177 °C

みずへの溶解ようかい 23.4 mg/L
危険きけんせい
Rフレーズ R10
Sフレーズ S16
引火いんかてん 47 °C
発火はっかてん 435 °C
特記とっきなき場合ばあい、データは常温じょうおん (25 °C)・つねあつ (100 kPa) におけるものである。

シメン (cymene) またはp-シメンパラシメン (p-cymene) とは、天然てんねん存在そんざいするモノテルペンのひとつで、構造こうぞう芳香ほうこうぞく炭化たんか水素すいそ分類ぶんるいされる。ベンゼンたまきのパラ(1と4)にメチルもと (-CH3) とイソプロピルもと (-CH(CH3)2) が置換ちかんした構造こうぞうつ。みずにはほとんどけず、エタノールエーテルにはえき溶である。

天然てんねんにはクミンタイムなどの精油せいゆふくまれる。工業こうぎょうてきには、ピネンだつ水素すいそや、トルエンプロペンフリーデル・クラフツ反応はんのうなどによって製造せいぞうされる[1]石鹸せっけんなどに香料こうりょうとして添加てんかされるほか、テレフタルさんチモール合成ごうせい原料げんりょうとしても利用りようされる。

位置いち異性いせいたいとして o-シメン(CAS登録とうろく番号ばんごう [527-84-4])と m-シメン(どう [535-77-3])がられるが、どちらも天然てんねんでの存在そんざいられていない。p-シメンのみが天然てんねん化合かごうぶつである。

はいとして

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シメンはルテニウムへのはいとしてもちいられる。(ηいーた6-cymene)2Ru2Cl4あらわされるハーフサンドイッチがた錯体さくたい(CAS 登録とうろく番号ばんごう [52462-29-0])が、さん塩化えんかルテニウムαあるふぁ-フェランドレンから合成ごうせいされ、各種かくしゅルテニウムシメン錯体さくたいへの前駆ぜんくたいとして利用りようされる[2]オスミウムのシメン錯体さくたいられる(れい: (ηいーた6-cymene)2Os2Cl4、CAS 登録とうろく番号ばんごう [78615-08-4])。

参考さんこう文献ぶんけん

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  1. ^ Eggersdorfer, M. (2003). "Terpenes" in Ullmann's Encyclopedia of Industrial Chemistry. Wiley: Weinheim, p. 659.
  2. ^ Bennett, M. A.; Huang, T. N.; Matheson, T. W. and Smith, A. K. "(h6-Hexamethylbenzene)ruthenium complexes", Inorganic Syntheses, 1982, 21, 74-78.