スリングスビー T67 ファイアフライ

T67 ファイアフライ

T67M-260

用途ようと：練習れんしゅう機き
製造せいぞう者しゃ：アビオン・フルニエ→スリングスビー・アビエーション（英語えいご版ばん）
初はつ飛行ひこう：1974年ねん 3月12日にち
生産せいさん数すう：267機き
運用うんよう状じょう況きょう：現役げんえき

スリングスビー T67 ファイアフライ（Slingsby T67 Firefly）は、イギリスのスリングスビー・アビエーション（英語えいご版ばん）で製造せいぞうされた軍民ぐんみん両用りょうようの練習れんしゅう機き。曲技きょくぎ飛行ひこう機きとしても使用しよう可能かのう。

概要がいよう[編集へんしゅう]

元もとはフランスのアビオン・フルニエ社しゃが開発かいはつ・製造せいぞうしていたスポーツ機きRF-6Bを、スリングスビーが1981年ねんに製造せいぞう権けんを取得しゅとくしてT67の名称めいしょうで販売はんばいした。機体きたいはサイドバイサイド複ふく座ざで、主しゅ脚あしは固定こてい式しき。初期しょき型がたのT67Aは木製もくせい構造こうぞうだったが、T67B以降いこうは複ふく合ごう材ざい構造こうぞうに変更へんこうしている。軍用ぐんよう型がたT67Mはより強力きょうりょくなエンジンを搭載とうさいした本格ほんかく的てきな曲技きょくぎ飛行ひこう練習れんしゅう機きで、イギリス軍ぐんなどで初等しょとう練習れんしゅう機きとして採用さいようされた^[1]。

アメリカ空軍くうぐんも1992年ねんにT-41に代かわるEPS（飛行ひこう適正てきせい選抜せんばつ）機きとしてT-3 ファイアフライの名称めいしょうで113機きを採用さいようし、1994年ねんより任務にんむにつけた^[1]。しかし1995年ねん 2月がつ22日にちにスピン回復かいふく訓練くんれんに失敗しっぱいして墜落ついらく、訓練くんれん生せいと教官きょうかんが死亡しぼうする事故じこが発生はっせい。その後ごも1996年ねんと1997年ねんに失速しっそくやスピンによる墜落ついらく・死亡しぼう事故じこが立たて続つづけに発生はっせいしたため、1999年ねんにT-3は永久えいきゅう飛行ひこう停止ていしとなり、2006年ねんまでに全すべて解体かいたいされている。T67は失速しっそく特性とくせいが通常つうじょうの軽けい飛行機ひこうきと異ことなり、スピンからの回復かいふく操作そうさもシンプルながら特殊とくしゅであったにもかかわらず、アメリカ空軍くうぐんはそれを認識にんしきせずT-41と同おなじように運用うんようしていたことが事故じこの大おおきな原因げんいんであった（アメリカ以外いがいでも、同おなじくスピンに起因きいんする事故じこが現在げんざいに至いたるまでたびたび起おきている）。また、最初さいしょの事故じこが発生はっせいした時点じてんでT67はスピンに起因きいんする事故じこを4回かい起おこしていたにもかかわらず、スリングスビーはアメリカ空軍くうぐんにスピンに関かんする事故じこはなかったと報告ほうこくしていたことも問題もんだい視しされた。アメリカ空軍くうぐんはT-3が使用しようできなくなった穴埋あなうめとして、民間みんかんに適性てきせい検査けんさを委託いたくするようになり、その後ご空軍くうぐん士官しかん学校がっこうでもT-41と同おなじ通常つうじょうの軽けい飛行機ひこうきを転用てんようしている^[2]。

T67は2000年ねん末すえまでに267機きが生産せいさんされたが、1997年ねんに主しゅ生産せいさんは終了しゅうりょうし、以降いこうは少数しょうすうの在庫ざいこ品ひんのみを販売はんばいしていた^[1]。スリングスビーも2010年ねんにマーシャル・エアロスペース（英語えいご版ばん）社しゃに買収ばいしゅうされている。

採用さいよう国こく（軍用ぐんよう）[編集へんしゅう]

バーレーン
ベリーズ
カナダ: カナダ空軍くうぐんがCT-111 ファイアフライの名称めいしょうで採用さいよう。現在げんざいは退役たいえき済ずみ。
イギリス: 民間みんかんが運営うんえいするJEFTS（統合とうごう初等しょとう飛行ひこう訓練くんれん学校がっこう）にて使用しよう。現在げんざいは退役たいえき済ずみ。
ヨルダン
オランダ
アメリカ合衆国あめりかがっしゅうこく