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ターミナルチャージ

出典しゅってん: フリー百科ひゃっか事典じてん『ウィキペディア(Wikipedia)』

ターミナルチャージ英語えいご: terminal charge)とは、公共こうきょう交通こうつう有料ゆうりょう道路どうろ料金りょうきん算定さんていするさいの、距離きょり比例ひれいしない固定こてい部分ぶぶんのことである。公共こうきょう交通こうつうでは初乗はつの運賃うんちんともばれる。

概要がいよう[編集へんしゅう]

ターミナルチャージを和訳わやくすると「はし料金りょうきん」となる。利用りようする区間くかんりょうはし発生はっせいする費用ひよう相当そうとうする料金りょうきんということになる。

公共こうきょう交通こうつう有料ゆうりょう道路どうろ料金りょうきん算定さんていするさいには、利用りようにかかる経費けいひおうじた負担ふたんがくとすることが公平こうへいかんがえられる。そこで経費けいひ内訳うちわけかんがえると、利用りようしゃ1にん(1だい)ごとに発生はっせいするものと、利用りよう距離きょりおうじて発生はっせいするものがあることがわかる。

利用りようしゃごとに発生はっせいするもの
距離きょりおうじて発生はっせいするもの
  • 鉄道てつどう場合ばあい - 線路せんろ建設けんせつ維持いじ車両しゃりょう購入こうにゅう維持いじ電力でんりょく運転うんてん経費けいひなど
  • 有料ゆうりょう道路どうろ場合ばあい - 本線ほんせん建設けんせつ維持いじなど

これらを考慮こうりょすると、適正てきせい料金りょうきん利用りよう距離きょりいち関数かんすうあらわすことができる。すなわち、

料金りょうきん)=(距離きょり)×(距離きょりあたり費用ひよう)+(利用りよう1かいあたり費用ひよう

である。この利用りよう1かいあたり費用ひようを、ターミナルチャージとうのである。

均一きんいつ料金りょうきんとの関係かんけい[編集へんしゅう]

料金りょうきん算定さんてい対象たいしょうとなるエリアがせま場合ばあいは、料金りょうきんにターミナルチャージがめる割合わりあいおおきく、距離きょりによる経費けいひちいさい。ならば、あえて距離きょりべつ料金りょうきん算定さんていせず、ぜん利用りようしゃから同一どういつ金額きんがく徴収ちょうしゅうしたほう徴収ちょうしゅうようする手間てま費用ひよう削減さくげんでき、効率こうりつてきかんがえられる。これが均一きんいつ料金りょうきんせいである。したがって、「均一きんいつ料金りょうきんにはターミナルチャージはふくまれていない」とかんがえるのはあやまりであり、むしろ「ターミナルチャージが料金りょうきん大半たいはんめるので、距離きょり比例ひれいぶんを1段階だんかいにしたもの」とかんがえるほう実態じったいっている。

ただし、均一きんいつ料金りょうきんせいのままエリアが拡大かくだいすると、短距離たんきょり利用りようしゃ長距離ちょうきょり利用りようしゃ経費けいひ転嫁てんかされているために割高わりだか料金りょうきんとなり、さらに短距離たんきょり利用りようしゃすくなくなるという悪循環あくじゅんかんおちいる。この場合ばあい短距離たんきょり料金りょうきんはターミナルチャージにちかがく値下ねさげし、長距離ちょうきょり利用りようしゃ本来ほんらい負担ふたんをしてもらうほう合理ごうりてきである。首都高しゅとこうそく道路どうろ阪神はんしん高速こうそく道路どうろ東京とうきょうがいたまき自動車じどうしゃどう近畿きんき自動車じどうしゃどう均一きんいつ料金りょうきんせいから距離きょりべつ料金りょうきんせい移行いこうするのは、このような理由りゆうによる。

なお、これら料金りょうきん制度せいどちがいは「費用ひよう負担ふたんをどのように利用りようしゃるか」のちがいである。料金りょうきん算定さんていにターミナルチャージの概念がいねんもちいていないとしても、ターミナルチャージに相当そうとうする経費けいひは、料金りょうきんふくまれている。

ぎとターミナルチャージ[編集へんしゅう]

複数ふくすう鉄道てつどう路線ろせん有料ゆうりょう道路どうろ場合ばあいでも、通算つうさん料金りょうきん計算けいさんする場合ばあいはターミナルチャージは1回分かいぶんだけ支払しはらえばよいが、べつ料金りょうきんとなる場合ばあいはそれぞれターミナルチャージを支払しはらうことになるため、割高わりだかになる。このため、割引わりびきしょうしてターミナルチャージぶん緩和かんわする措置そちこうじることがある。

関連かんれん項目こうもく[編集へんしゅう]