ダブ・プレート

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ダブ・プレートDubplate

  1. 直径ちょっけい12インチ、または10インチ、7インチのダイレクトカッティング方式ほうしき録音ろくおんしたアセテートばんレコード)のこと。
  2. レゲエのライブ演奏えんそうサウンド・システム使つか編集へんしゅうみの音声おんせい記録きろくメディア全般ぜんぱん本来ほんらいのダブ・プレートやCD-R、コンピュータの音声おんせいファイルなどふくむ。

概要がいよう[編集へんしゅう]

ダブ・プレートはアセテートばん一種いっしゅである。この名称めいしょうおもレゲエサウンド・システムにて使用しようされる言葉ことばだが、ドラムンベースやそののダンスミュージックのDJやサウンド・システムにおいても使用しようされる。たんダブ(dub)、またはスペシャル(special)とばれることもある。

これらダブ・プレートは、通常つうじょうはサウンド・システムのためにつくられた、一般いっぱんにリリースされない録音ろくおん入手にゅうしゅできないバージョン、あるいは既存きそん録音ろくおんのリミックスである(最終さいしゅうてきには一般いっぱん流通りゅうつうすることもある)。一般いっぱん発売はつばいされるビニールばんよりもはるかに安価あんかつくることが可能かのうなため、リリースするまえ市場いちば調査ちょうさプロモーションをする目的もくてきとう使用しようされる。しかしアセテートばん寿命じゅみょうかぎられていて、再生さいせい回数かいすう50かいほどまでしか良好りょうこう音質おんしつたもつことができない。そのため、通常つうじょうのレコードとおなじようにビニールばんつくられることもある。

レゲエのサウンド・システムは、しばしばサウンド・クラッシュばれるショーにおいて、たがいにおときそう。このため、ライバルにつために、サウンド・システムは本来ほんらい市場いちば調査ちょうさやプロモーション目的もくてき使つかわれていたダブプレートを「武器ぶき」として使用しようするようになった。みずからのサウンド・システムでしかけることの出来できないよりあたらしく、よりめずらしいダブ・プレートを録音ろくおんするのである。このようなダブ・プレートをとくに1990年代ねんだい以降いこうは「スペシャル」とうようになった。これはかくサウンド・システムのためだけにんだ特注とくちゅうレコードで、たとえばヒットした楽曲がっきょくリディムに、シンガーやディージェイによる、そのサウンド・システムを賞賛しょうさんしたり相手あいてがわのサウンド・システムをけなした歌詞かしせるなどして録音ろくおんしたものである[1]日本にっぽんのサウンド・システム・シーンにおいては「仕込しこみ」ともばれている。

現在げんざいのダブ・プレートは、アセテートばんよりも、ビニールばん少量しょうりょう生産せいさんするか、またはCD-Rなどで録音ろくおんされることのほうおおい。また、録音ろくおん方法ほうほうもダイレクトカッティングによる一発いっぱつ録音ろくおんではなく、編集へんしゅうおこなわれることがおおいが、いずれの場合ばあいもダブ・プレートとう。とく人気にんきのあるサウンド・システムのダブ・プレートは、編集へんしゅうされてリリースされることもある。

脚注きゃくちゅう[編集へんしゅう]

  1. ^ Rebel music By Sarah Bentley

外部がいぶリンク[編集へんしゅう]