ドゥプロドナウィリア

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ドゥプロドナウィリア
典型てんけいてきバクテリオファージ
分類ぶんるいICTV
いき : デュプロドナウイルスいき Duplodnaviria
下位かい分類ぶんるいさかい
  • 和名わみょうなし)かい Heunggongvirae
    • ペプロウイルスもん Peploviricota
    • ウロウイルスもん Uroviricota

ドゥプロドナウィリアDuplodnaviria)またはデュプロドナウイルスいき[1]は、2019ねん国際こくさいウイルス分類ぶんるい委員いいんかい(ICTV)によって提案ていあんされたウイルス分類ぶんるいぐんである。バクテリオファージHK97研究けんきゅうされたHK97フォールドをふく主要しゅようカプシドタンパク質たんぱくしつ(HK97-MCP)をほんくさりDNAウイルスがここに分類ぶんるいされる[2]。このレルムにふくまれるウイルスは、ほかにもポータルタンパクしちや、DNAターミナーゼふく合体がったい共有きょうゆうする[2]非常ひじょう多様たようであることから、既知きちのウイルスのなかでももっとふるくに出現しゅつげんした可能かのうせいたかいともされる。

いきめいじゅうくさりDNAウイルスであることから、ラテン語らてんごで「じゅう」を意味いみする「duplo(ドゥープロー)」およDNAからられている[2]

バリドナウイルスいきおなほんくさりDNAウイルスのいきであるが、主要しゅようカプシドタンパクしつ構造こうぞう共有きょうゆうせず、パッケージングタンパクしつことなるものをもちいており[2]進化しんかてき関連かんれんせい見出みいだされていない。

分類ぶんるい[編集へんしゅう]

下位かい分類ぶんるいとしては1かい2もん提案ていあんされている。現在げんざいところかく生物せいぶつ感染かんせんするものがペプロウイルスもんに、原核げんかく生物せいぶつ感染かんせんするものがウロウイルスもん分類ぶんるいされている[3]。それぞれまでたんがたとなっており、ヘルペスウイルスカウドウイルスより構成こうせいされている。

  • Heunggongvirae さかい
    • ペプロウイルスもん Peploviricotaヘルペスウイルスふくむ)
    • ウロウイルスもん Uroviricotaカウドウイルスふくむ)海洋かいようちゅう莫大ばくだいりょう存在そんざいしており、原核げんかく生物せいぶつころすことで炭素たんそ循環じゅんかん重要じゅうよう役割やくわりっている。

脚注きゃくちゅう[編集へんしゅう]

  1. ^ 国際こくさいウイルス分類ぶんるい委員いいんかいあたらしい分類ぶんるい体系たいけい(「ICTV New Taxonomy Release(2019)」)で提唱ていしょうされたより上位じょうい分類ぶんるい(2020ねん3がつ承認しょうにん)」神谷かみやしげる 監修かんしゅうすずたに達夫たつお松本まつもと哲哉てつや へん標準ひょうじゅん微生物びせいぶつがく だい14はん付録ふろく医学書院いがくしょいん、2021ねんひょう27-4、2022ねん6がつ12にち閲覧えつらん
  2. ^ a b c d Koonin EV "et al." (2019). “Create a megataxonomic framework, filling all principal/primary taxonomic ranks, for dsDNA viruses encoding HK97-type major capsid proteins”. ICTV. doi:10.13140/RG.2.2.16564.19842. 
  3. ^ Virus Taxonomy: 2019 Release”. talk.ictvonline.org. International Committee on Taxonomy of Viruses. 2020ねん4がつ28にち閲覧えつらん