カプシド

カプシド（英えい: capsid）は、ウイルスゲノムを取とり囲かこむタンパク質たんぱくしつの殻からのことを指さし、カプソメアによって構成こうせいされている。カプシドの構造こうぞうはウイルスゲノムとカプシドとの立体りったい配列はいれつにより、立方りっぽう対称たいしょう性せい、ラセン対称たいしょう性せい、非対称ひたいしょう性せいのものがある。カプシドの構成こうせい単位たんいであるカプソメアは暗黒あんこく期きに他たのタンパク質たんぱくしつとともに合成ごうせいされる。その数かずはウイルスによって一定いっていである。ウイルスによってはカプシドの外側そとがわにエンベロープを持もつものもある。カプシドはウイルスゲノムを核酸かくさん分解ぶんかい酵素こうそなどから保護ほごし、細胞さいぼうのレセプターへの吸着きゅうちゃくに関与かんよしている。カプシドはウイルスが細胞さいぼうに侵入しんにゅう後ご、細胞さいぼうまたはウイルス自身じしんの酵素こうそによって取とり除のぞかれる。この過程かていを脱殻ぬけがらと呼よぶ。ウイルスゲノムとカプシドの複ふく合体がったいをヌクレオカプシド (nucleocapsid) と呼よぶ。

参考さんこう文献ぶんけん

• 大里おおさと外がい誉ほまれ郎ろう 編著へんちょ 『医科いかウイルス学がく改訂かいてい』（第だい2版はん）南江堂なんこうどう、2000年ねん。ISBN 4-524-21448-8。
• 獣医じゅうい学がく大だい辞典じてん編集へんしゅう委員いいん会かい編へん 『明解めいかい獣じゅう医学いがく辞典じてん』 チクサン出版しゅっぱん、1991年ねん。ISBN 4-88500-610-4。

関連かんれん項目こうもく

• ウイルス
• ビリオン
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