受容 体
構造
[- タイプ1 イオンチャネル
型 受容 体 (リガンド依存 性 イオンチャネル) - これらの
受容 体 は通常 、アセチルコリン(ニコチン様 )やGABAなどの高速 神経 伝達 物質 の標的 であり、これらの受容 体 の活性 化 により、膜 を横切 るイオンの動 きに変化 が生 じる。これらの受容 体 は、各 サブユニットが、細胞 外 リガンド結合 ドメインと4つの膜 貫通 α ヘリックスを含 む膜 貫通 ドメインからなる、ヘテロマー構造 を持 つ。リガンド結合 空洞 はサブユニット間 の界面 に位置 している。 - タイプ2 G
タンパク質 共役 受容 体 - これは
受容 体 の中 で最大 のファミリーで、いろいろのホルモンや、ドーパミン、代謝 型 グルタミン酸 などの緩徐 性 伝達 物質 の受容 体 を含 んでいる。これらの受容 体 は、7つの膜 貫通 α ヘリックスから構成 されている。α ヘリックスをつなぐループは、細胞 外 ドメインと細胞 内 ドメインを形成 している。大 きなペプチドリガンドの結合 部位 は、通常 、細胞 外 ドメインに位置 し、小 さな非 ペプチドリガンドの結合 部位 は、7つのα ヘリックスと1つの細胞 外 ループの間 に位置 することが多 い[6]。前述 の受容 体 は、Gタンパク質 を介 して異 なる細胞 内 効果 器 系 と結合 される[7]。Gタンパク質 は、α (アルファ)、β (ベータ)、γ (ガンマ)の3つのサブユニットからなるヘテロ三 量 体 である。不 活性 状態 では、3つのサブユニットが会合 し、α サブユニットがグアノシン二 リン酸 (GDP)に結合 する[8]。Gタンパク質 が活性 化 されると構造 変化 が起 こり、GDPをグアノシン三 リン酸 (GTP)に交換 する。α サブユニットにGTPが結合 すると、β サブユニットとγ サブユニットが解離 する[9]。さらに、α 、β 、γ の3つのサブユニットには、一 次 配列 に基 づく4つの主要 なクラスがある。これらにはGs, Gi, Gq, G12が含 まれる[10]。 - タイプ3 キナーゼ
結合 型 受容 体 および関連 受容 体 (「受容 体型 チロシンキナーゼ」および「酵素 結合 型 受容 体 」も参照 ) - これらはリガンド
結合 部位 を含 む細胞 外 ドメインと、酵素 機能 を持 つ細胞 内 ドメインが、1つの膜 貫通 α ヘリックスで連結 して構成 されることが多 い。その一 例 はインスリン受容 体 である。 - タイプ4
核 内 受容 体 核 内 受容 体 と呼 ばれているが、実際 には細胞 質 に存在 し、リガンドと結合 した後 に核 内 に移動 する。それらはC末端 のリガンド結合 領域 、コアDNA結合 ドメイン(DBD)、およびAF1(activation function 1)領域 を含 むN末端 ドメインで構成 されている。コア領域 には2本 のジンクフィンガーを有 し、この受容 体 に特異 的 なDNA配列 を認識 する役割 を担 う。N末端 は、リガンドに依存 しない方法 で他 の細胞 内 転写 因子 と相互 作用 し、これらの相互 作用 に応 じて、受容 体 の結合 /活性 を変化 させることができる。そのような受容 体 の例 としてステロイド受容 体 や甲状腺 ホルモン受容 体 がある[11]。
結合 と活性 化
[リガンド
アゴニスト対 アンタゴニスト
[- (
完全 )アゴニスト(作用 薬 または作動 薬 )は、受容 体 を活性 化 し、強 い生物 学 的 反応 をもたらすことができる。ある受容 体 に対 して最大 の効力 を持 つ天然 の内因 性 (生物 学 )リガンドは、定義 上 、完全 アゴニスト(100%の効力 )である。 部分 アゴニスト (英語 版 ) は、最大限 に結合 しても最大 の効力 で受容 体 を活性 化 しないので、完全 アゴニストと比 べて部分 反応 を起 こす(効力 は0~100%の間 )。- アンタゴニスト(
拮抗 薬 )は、受容 体 に結合 するが、それを活性 化 しない。その結果 、受容 体 が遮断 され、アゴニストや逆 アゴニスト(次項 )の結合 が阻害 される。受容 体 アンタゴニストには、アゴニストと受容 体 を奪 い合 う競合 型 (可逆 型 )と、受容 体 と共有 結合 (または極 めて高 い親和 性 の非 共有 結合 )を形成 して完全 に遮断 する不 可逆 型 がある。プロトンポンプ阻害 薬 オメプラゾールは、不 可逆 型 アンタゴニストの一 例 である。不 可逆 型 アンタゴニストの効力 は、新 しい受容 体 の合成 によってのみ回復 できる。 逆 アゴニスト(逆 作動 薬 )は、受容 体 の構成 的 活性 (後述 )を阻害 することにより、受容 体 の活性 を低下 させる(負 の効力 )。- アロステリックモジュレーター(アロステリック
調節 因子 ): これらは、受容 体 のアゴニスト結合 部位 に結合 するのではなく、特定 のアロステリック結合 部位 に結合 し、それを通 じてアゴニストの作用 を変化 させる。たとえば、ベンゾジアゼピン(BZD)はGABAA受容 体 のBZD部位 に結合 し、内因 性 GABAの作用 を増強 する。
構成 的 活性
[リガンドと
GABAA
薬物 -受容 体 相互 作用 の理論
[占拠
[Ariëns (
親和 性 (affinity):薬物 が受容 体 と結合 して薬物 -受容 体 複 合体 を形成 する能力 。効力 (英語 版 ) (efficacy):薬物 -受容 体 複 合体 が反応 を開始 する能力 。固有 活性 (intrinsic activity)とも。
速度
[- アゴニスト:
速 い結合 と速 い解離 を持 つ薬物 。 部分 アゴニスト:中間 的 会合 と中間 的 解離 を持 つ薬物 。- アンタゴニスト:
結合 が速 く解離 が遅 い薬物 。
誘導 適合
[スペア受容 体
[ある
受容 体 調節
[- アゴニストの
結合 が、受容 体 を活性 化 しないような、受容 体 のコンホメーション変化 。これはイオンチャネル受容 体 で見 られる。 受容 体 エフェクター分子 の解放 は、Gタンパク質 共役 受容 体 で見 られる。受容 体 の隔離 (内在 化 )[17]。たとえば、ホルモン受容 体 の場合 。
事例 とリガンド
[イオンチャネルおよびGタンパク質 共役 受容 体
[イオンチャネル
リガンド |
G | |||||
---|---|---|---|---|---|---|
イオン |
G |
|||||
イオンチャネル |
Na+, K+, Ca2+ [18] | ケタミン | Gq or Gi/o | - | ||
GABA | GABAA (GABAA-rhoを |
Cl− > HCO−3 [18] | ベンゾジアゼピン | GABAB |
Gi/o | バクロフェン |
アセチルコリン | ニコチン |
Na+, K+, Ca2+[18] | ニコチン | ムスカリン |
Gq or Gi | ムスカリン |
グリシン | グリシン |
Cl− > HCO−3 [18] | ストリキニーネ | - | - | - |
セロトニン | 5-HT3 |
Na+, K+ [18] | セレウリド | 5-HT1-2 or 4-7 | Gs, Gi/o or Gq | - |
ATP | P2X |
Ca2+, Na+, Mg2+ [18] | BzATP[ |
P2Y |
Gs, Gi/o or Gq | - |
ドーパミン | No ion channels[ |
- | - | ドーパミン |
Gs or Gi/o | - |
酵素 結合 型 受容 体
[RTKクラス/
|
メンバー | ||
---|---|---|---|
I | ゲフィチニブ | ||
II | インスリン |
インスリン | ケトクロミン |
IV | レンバチニブ |
細胞 質 受容 体
[リガンド | イオン | |
---|---|---|
cGMP (vision), cAMP and cGTP (olfaction)
|
Na+, K+ [18] | |
イノシトールトリスリン |
イノシトールトリスリン |
Ca2+ [18] |
ATP (閉チャネル)[18] | K+ [18] | |
リアノジン |
Ca2+ | Ca2+ [18] |
遺伝 性 疾患 における役割
[遺伝 性 疾患 において
[免疫 系 内 において
[注釈
[出典
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関連 項目
[結合 親和 性 データベース- リガンド
依存 性 イオンチャネル 神経 精神 薬理 学 - リガンド
受容 体 阻害 のためのシルト回帰 - シグナル
伝達 幹 細胞 マーカー- MeSHコードの
一覧 (D12.776) 受容 体 説
外部 リンク
[核 内 受容 体 -脳 科学 辞典 - グリシン
受容 体 -脳 科学 辞典 - GABA
受容 体 -脳 科学 辞典 - IUPHAR GPCRデータベースとイオンチャネル
概要 - Cell surface receptors - MeSH・アメリカ
国立 医学 図書館 ・生命 科学 用語 シソーラス