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原核げんかく生物せいぶつ

出典しゅってん: フリー百科ひゃっか事典じてん『ウィキペディア(Wikipedia)』
典型てんけいてき原核げんかく細菌さいきん構造こうぞう

原核げんかく生物せいぶつ(げんかくせいぶつ、えい: prokaryote, or procaryote[1])は、かくまく結合けつごう細胞さいぼうしょう器官きかんたない単細胞たんさいぼう生物せいぶつである[2]原核げんかく生物せいぶつという用語ようごは、古代こだいギリシアπρό (pró)「まえ」と κάρυον (káruon)「ひとしかく」に由来ゆらいする[3][4]エドゥアール・シャットン研究けんきゅうもとづく2みかどけい英語えいごばんでは、原核げんかく生物せいぶつ原核げんかく生物せいぶつみかどProkaryota)に分類ぶんるいされていた[5]。しかし、分子ぶんしてき分析ぶんせきもとづく3ドメインけい英語えいごばんでは、原核げんかく生物せいぶつ細菌さいきんBacteriaきゅう: Eubacteria)と細菌さいきんArchaeaきゅう: Archaebacteria)の2つのドメインけられる。細胞さいぼうかくかく)を生物せいぶつは、だい3のドメインであるかく生物せいぶつEukaryota or Eucarya)に位置いちづけられる[6]

原核げんかく生物せいぶつかく生物せいぶつよりもさき進化しんかし、かく細胞さいぼう特徴とくちょうづけるかくミトコンドリア、その明確めいかく細胞さいぼうしょう器官きかんのほとんどをたない。かつては、原核げんかく生物せいぶつ細胞さいぼうしつうち細胞さいぼう構成こうせい要素ようそ存在そんざいしないとかんがえられていたが(細胞さいぼうがいまくのぞいて)、タンパク質たんぱくしつかられいエンカプスリン・タンパクしつケージ英語えいごばん)にかこまれたじゅん細胞さいぼうしょう器官きかんかんがえられる細菌さいきん微小びしょう区画くかく英語えいごばん[7][8]原核げんかく生物せいぶつ細胞さいぼうしょう器官きかんとともに発見はっけんされた[9]シアノバクテリアのような一部いちぶ原核げんかく生物せいぶつは、単細胞たんさいぼうである一方いっぽうで、バイオフィルムによってまとまったコロニー形成けいせいすることがあり、おおきなコロニーでは多層たそう微生物びせいぶつマット形成けいせいすることがある。粘液ねんえき細菌さいきんのように、生活せいかつたまき細胞さいぼう段階だんかいふくむものもある[10]原核げんかく生物せいぶつ無性むしょう生殖せいしょくおこない、配偶はいぐう融合ゆうごうともなわない分裂ぶんれつによって生殖せいしょくするが、遺伝子いでんし水平すいへい伝播でんぱこりうる。

分子ぶんしてき研究けんきゅう英語えいごばんは、生命せいめいの3ドメインの進化しんか相互そうご関係かんけいについて洞察どうさつあたえてきた[11]原核げんかく生物せいぶつかく生物せいぶつ区別くべつは、2つのおおきくことなるレベルの細胞さいぼう組織そしき存在そんざい反映はんえいしている。染色せんしょくたいDNAふく皮膜ひまくかくと、ミトコンドリアなど特徴とくちょうてきまく結合けつごう細胞さいぼうしょう器官きかんつのはかく細胞さいぼうだけである。原核げんかく生物せいぶつ特徴とくちょうてきたねには、こう極限きょくげんせい細菌さいきんメタンきんがあり、これらはいくつかの極限きょくげん環境かんきょうでよくられる[2]

歴史れきし

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原核げんかく生物せいぶつかく生物せいぶつ区別くべつは、微生物びせいぶつ学者がくしゃロジャー・スタニエ英語えいごばんC・B・ヴァン・ニールが1962ねん発表はっぴょうした論文ろんぶんThe concept of a bacterium細菌さいきん概念がいねん)』[12]確立かくりつされた(ただし、原核げんかく生物せいぶつはprocaryote、かく生物せいぶつはeucaryoteと表記ひょうきされた)。この論文ろんぶんでは、1937ねんエドゥアール・シャットン著書ちょしょTitres et Travaux Scientifiques[13]引用いんようしてこれらの用語ようご使用しようし、区別くべつみとめている。このような分類ぶんるいをした理由りゆうひとつは、当時とうじはよくあい藻類そうるい(らんそうるい、えい: blue-green algae)とんでいたもの(現在げんざいシアノバクテリア)を植物しょくぶつとして分類ぶんるいせず、細菌さいきんわせたグループにするためであった。

構造こうぞう

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細胞さいぼう構造こうぞう

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原核げんかく生物せいぶつ細胞さいぼう骨格こっかくは、かく生物せいぶつのそれよりも原始げんしてきである。アクチンチューブリンあい同体どうたいMreB英語えいごばんFtsZ)のほかに、むち(べんもう)を構成こうせいするらせんじょう配列はいれつしたフラジェリンは、細菌さいきん基本きほんてき細胞さいぼう生理せいり反応はんのうであるはしせい構造こうぞうてき基礎きそ提供ていきょうすることから、細菌さいきんもっと重要じゅうよう細胞さいぼう骨格こっかくタンパク質たんぱくしつひとつである。すくなくとも一部いちぶ原核げんかく生物せいぶつはまた、原始げんしてき細胞さいぼうしょう器官きかんなせる細胞さいぼうない構造こうぞうたいふくんでいる。

まくけい細胞さいぼうしょう器官きかん細胞さいぼうないまく)は、光合成こうごうせい化学かがく無機むき栄養えいよう英語えいごばんなどの特殊とくしゅ代謝たいしゃ特性とくせいとくしたえき胞やまくけいなど、いくつかの原核げんかく生物せいぶつのグループでられている。さらに、いくつかのたねには、特定とくてい生理せいりてき役割やくわりにな炭水化物たんすいかぶつつつまれた微小びしょう区画くかく存在そんざいする(たとえば、カルボキシソームやガスそら胞)。

原核げんかく細胞さいぼう構成こうせい要素ようそ 構造こうぞう
むちつね存在そんざいするとはかぎらない) グラム陽性ようせいきんグラム陰性いんせいきん両方りょうほう使つかわれる、細胞さいぼう運動うんどうたすけるながむちじょう突起とっき
細胞さいぼうまく 細胞さいぼう細胞さいぼうしつかこみ、細胞さいぼう内外ないがいとの物質ぶっしつながれを調節ちょうせつする。
細胞さいぼうかべマイコプラズマぞくテルモプラズマぞくのぞく) ほとんどの細胞さいぼう外側そとがわおおい、きんたい保護ほごし、形状けいじょうあたえる。
細胞さいぼうしつ おもみず構成こうせいされるゲルじょう物質ぶっしつで、酵素こうそしお細胞さいぼう構成こうせい要素ようそ、さまざまな有機ゆうき分子ぶんしふくむ。
リボソーム タンパク質たんぱくしつ生成せいせいにな細胞さいぼう構造こうぞうたい
かくさまたい 原核げんかく生物せいぶつ単一たんいつのDNA分子ぶんしふく細胞さいぼうしつ領域りょういき
細胞さいぼうがい糖衣とういとも。一部いちぶ原核げんかく生物せいぶつたねのみ) 細胞さいぼうまくかことうタンパク質たんぱくしつ-糖類とうるい皮膜ひまく
細胞さいぼうしつ封入ふうにゅうたい英語えいごばん リボソーム細胞さいぼうしつマトリックスなか散在さんざいするおおきなかたまりなどの封入ふうにゅうたい英語えいごばん

おおきさ

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原核げんかく生物せいぶつ生物せいぶつ化合かごうぶつおおきさの比較ひかく

ほとんどの原核げんかく生物せいぶつおおきさは1 µm-10 µmであるが、0.2 µm(マイコプラズマ・ジェニタリウム)から750 µm(チオマルガリータ・ナミビエンシス英語えいごばん)までさまざまである。

形状けいじょう

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原核げんかく細胞さいぼうはさまざまな形状けいじょうをしている。細菌さいきん基本きほんてきかたちは、つぎの4つである[14]

  • 球菌きゅうきん - 球形きゅうけいまたはたまごがた細菌さいきん球菌きゅうきんふく: cocci、たん: coccus)とばれる。たとえば、連鎖れんさ球菌きゅうきん、ブドウ球菌きゅうきん
  • 桿菌かんきん - 円筒えんとうじょう細菌さいきん桿菌かんきん(かんきん、ふく: bacilli、たん: rod, or bacillus)とばれる。
  • らせんじょう細菌さいきん英語えいごばん - 桿菌かんきんなかにはらせんじょうにねじれたものがあり、スピリラ(ふく: spirilla、たん: spirillum)ともばれる。
  • ビブリオ - ともえ(ともえ)かたち、コンマがたのもの。

細菌さいきんハロクアドラトゥムぞく英語えいごばんは、たいらな四角形しかっけい細胞さいぼうである[15]

生殖せいしょく

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無性むしょう生殖せいしょく

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細菌さいきん細菌さいきん無性むしょう生殖せいしょくおこない、通常つうじょう分裂ぶんれつによって生殖せいしょくする。それでも遺伝子いでんし交換こうかんこるが、これは遺伝子いでんし水平すいへい伝播でんぱいち形態けいたいであって複製ふくせい過程かていではなく、たん細菌さいきん接合せつごう英語えいごばんのように2つの細胞さいぼうあいだでDNA転移てんいともなうだけである。

DNA転移てんい

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原核げんかく細胞さいぼうあいだのDNA転移てんい細菌さいきん細菌さいきんこるが、おも細菌さいきん研究けんきゅうされてきた。細菌さいきんでは、遺伝子いでんし転移てんいは3つの過程かていこる。すなわち(1)細菌さいきんウイルス(バクテリオファージ)をかいした形質けいしつ導入どうにゅう、(2)プラスミドかいした接合せつごう英語えいごばん、(3)自然しぜん形質けいしつ転換てんかんである。バクテリオファージによる細菌さいきん遺伝子いでんし形質けいしつ導入どうにゅうは、宿主しゅくしゅ細菌さいきん適応てきおうというよりも、ウイルス粒子りゅうし細胞さいぼうない集合しゅうごうさい偶発ぐうはつてきあやまりを反映はんえいしているようである。細菌さいきんDNAの転移てんいは、(細菌さいきん遺伝子いでんしではなく)バクテリオファージの遺伝子いでんし制御せいぎょにある。よく研究けんきゅうされている大腸菌だいちょうきんEscherichia coliけいにおける接合せつごうはプラスミド遺伝子いでんしによって制御せいぎょされており、ある細菌さいきん宿主しゅくしゅからべつ宿主しゅくしゅにプラスミドの複製ふくせい分配ぶんぱいするための適応てきおうである。この過程かていでまれに、プラスミドが宿主しゅくしゅ細菌さいきん染色せんしょくたいまれ、その宿主しゅくしゅ細菌さいきんのDNAの一部いちぶべつ細菌さいきん転移てんいすることがある。プラスミドをかいした宿主しゅくしゅ細菌さいきんのDNA転移てんい接合せつごう)もまた、細菌さいきん適応てきおうというよりは、偶発ぐうはつてき過程かていのようである。

自然しぜん細菌さいきんせい形質けいしつ転換てんかんは、培地ばいちかいしたある細菌さいきんからべつ細菌さいきんへのDNA転移てんいともなう。形質けいしつ転換てんかんは、複雑ふくざつ過程かてい実行じっこうするために特異とくいてき相互そうご作用さようするおおくの細菌さいきん遺伝子いでんし産物さんぶつ依存いぞんするため、導入どうにゅう接合せつごうとはことなり、DNA転移てんいともな細菌さいきん適応てきおうであることはあきらかである[16]細菌さいきんがドナーDNAを自身じしん染色せんしょくたい結合けつごうし、れ、えるには、まずコンピテンスばれる特別とくべつ生理学せいりがくてき状態じょうたいになる必要ひつようがある。枯草かれくさきんBacillus subtilis)ではコンピテンスの発現はつげんやく40遺伝子いでんし必要ひつようとされる[17]枯草かれくさきん形質けいしつ転換てんかんさい転移てんいするDNAのながさは、染色せんしょくたい全体ぜんたいの3ぶんの1におよぶことがある[18][19]形質けいしつ転換てんかんはDNA転移てんい一般いっぱんてき様式ようしきであり、いまのところ67しゅ原核げんかく生物せいぶつ天然てんねん形質けいしつ転換てんかんのうそなえていることがられている[20]

細菌さいきんなかでは、ハロバクテリウム・ボルカニ英語えいごばんHalobacterium volcanii)が細胞さいぼうあいだ細胞さいぼうしつあいだきょう形成けいせいし、ある細胞さいぼうからべつ細胞さいぼうへのDNA転移てんい使つかわれているようである[21]べつ細菌さいきんスルフォロブス・ソルファタリカス英語えいごばんSulfolobus solfataricus)は、直接ちょくせつ接触せっしょくすることで細胞さいぼうあいだでDNAを転移てんいさせる。Frolsら(2008)は、スルフォロブス・ソルファタリカスをDNA損傷そんしょう因子いんし暴露ばくろすると細胞さいぼう凝集ぎょうしゅうこることを発見はっけんし、細胞さいぼう凝集ぎょうしゅう細胞さいぼうあいだのDNA転移てんい促進そくしんし、あいどうによる損傷そんしょうDNAの修復しゅうふく促進そくしんする可能かのうせい示唆しさした[22]

社会しゃかいせい

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原核げんかく生物せいぶつ厳密げんみつには単細胞たんさいぼう生物せいぶつであるとかんがえられているが、そのほとんどは安定あんていした凝集ぎょうしゅう群集ぐんしゅう形成けいせいすることができる[23]。このような群集ぐんしゅう安定あんていポリマーマトリックス(粘液ねんえき)につつまれている場合ばあいバイオフィルムぶことがある[24]。バイオフィルムちゅう細胞さいぼうは、しばしば時間じかんてき空間くうかんてきことなる遺伝子いでんし発現はつげんパターン(表現ひょうげんがた分化ぶんか)をしめす。また、細胞さいぼうかく生物せいぶつ同様どうように、こうした発現はつげん変化へんかはしばしば、細胞さいぼうあいだでのシグナル伝達でんたつ、すなわちクオラムセンシングとしてられる現象げんしょう起因きいんしているようにえる。

バイオフィルムは高度こうど均一きんいつ構造こうぞうてきにも複雑ふくざつであり、固体こたい表面ひょうめん付着ふちゃくしたり、液体えきたい-空気くうき界面かいめん、あるいは液体えきたい-液体えきたい界面かいめん存在そんざいする可能かのうせいさえある。細菌さいきんバイオフィルムはおおくの場合ばあい、マイクロコロニー(細菌さいきんとマトリックスのほぼドームじょうかたまり)で構成こうせいされ、培地ばいち(たとえばみず)がながれやすい空隙くうげきによってへだてられている。マイクロコロニーは基質きしつ英語えいごばんうえ結合けつごうして連続れんぞくそう形成けいせいし、マイクロコロニーをへだてるりゅうもう閉鎖へいさすることもある。このような構造こうぞう複雑ふくざつさと、バイオフィルム全体ぜんたいにわたる培地ばいち移動いどうによって酸素さんそ制限せいげん拡散かくさん規模きぼえて拡大かくだいするあらゆるものの遍在へんざいてき課題かだい)がすくなくとも部分ぶぶんてき緩和かんわされるという観察かんさつとがあいまって、これが循環じゅんかんけい構成こうせいしているのではないかと推測すいそくするものもおり[25]おおくの研究けんきゅうしゃ原核げんかく生物せいぶつ群集ぐんしゅう細胞さいぼうせい(multicellular)とぶようになった(たとえば[26])。細胞さいぼう発現はつげん変動へんどう集団しゅうだん行動こうどう、シグナル伝達でんたつプログラム細胞さいぼう、そして(場合ばあいによっては)個別こべつ生物せいぶつがくてき拡散かくさん現象げんしょう英語えいごばんはどれも、この方向ほうこうししているようである[27]。しかし、このようなコロニーは、(動物どうぶつ植物しょくぶつ単一たんいつ細胞さいぼうから成長せいちょうするに)単一たんいつ始祖しそによって形成けいせいされることはほとんどなく、おおくの理論りろんてき問題もんだい提起ていきする。協力きょうりょく関係かんけい英語えいごばん細胞さいぼうせい進化しんか英語えいごばんかんするほとんど説明せつめいは、個体こたいぐん(またはコロニー、あるいは生物せいぶつ全体ぜんたい)のメンバーあいだ高度こうど関連かんれんせい焦点しょうてんててきた。ある遺伝子いでんし複製ふくせい集団しゅうだんのすべてのメンバーに存在そんざいする場合ばあい、メンバーあいだ協同きょうどう促進そくしんする行動こうどうにより、それらのメンバーは利己りこてき個体こたいからなる同様どうよう集団しゅうだんよりも(平均へいきんして)たか適応てきおうつことができるのかもしれない[28]

もしこのような原核げんかく生物せいぶつ社会しゃかいせい例外れいがいてきでなく、規則きそくせいもとづくことが証明しょうめいされれば、原核げんかく生物せいぶつ全般ぜんぱんたいする我々われわれ見方みかたや、医学いがくにおける原核げんかく生物せいぶつあつかかた重大じゅうだい影響えいきょうあたえることになるだろう[29]細菌さいきんバイオフィルムは、自由じゆう生活せいかつせい単細胞たんさいぼうよりも抗生こうせい物質ぶっしつたいして100ばいものたいせい可能かのうせいがあり、一度いちど表面ひょうめんにコロニーを形成けいせいすると除去じょきょすることはほぼ不可能ふかのうになる[30]細菌さいきん接合せつごう英語えいごばんやクオラムセンシングをかいした病原びょうげんせい (en:英語えいごばんなど、細菌さいきんせい協同きょうどう作用さようべつ側面そくめんは、関連かんれん疾患しっかん治療ちりょう目指めざ研究けんきゅうしゃ医療いりょう関係かんけいしゃにさらなる課題かだいをもたらす。

進化しんか

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かく生物せいぶつ (Eukaryota) と原核げんかく生物せいぶつ (Prokaryota) の起源きげんしめす、生物せいぶつ系統けいとう発生はっせい共生きょうせい進化しんか
2012ねんにリチャード・イーゲルが提唱ていしょうした、原核げんかく生物せいぶつからかく生物せいぶつ出現しゅつげんしたのではなく、かく生物せいぶつ初期しょき出現しゅつげんしたという生命せいめい起源きげん原核げんかく生物せいぶつかく生物せいぶつ相対そうたいてき位置いちづけにかんするおおくの見解けんかいのうちの1つであるこの見解けんかいは、普遍ふへんてき共通きょうつう祖先そせん比較的ひかくてきおおきく複雑ふくざつであったことを示唆しさしている[31]

生物せいぶつ進化しんかかんする現在げんざい一般いっぱんてきなモデルは、最初さいしょ生物せいぶつ原始げんし細胞さいぼう英語えいごばんから進化しんかしたなんらかの原核げんかく生物せいぶつで、かく生物せいぶつ生命せいめい歴史れきし後半こうはん進化しんかしたというものである[32]一部いちぶ著者ちょしゃはこの結論けつろん疑問ぎもんていしており、現在げんざい原核げんかく生物せいぶつしゅは、より複雑ふくざつかく生物せいぶつ祖先そせんから単純たんじゅん過程かてい進化しんかした可能かのうせいがあると主張しゅちょうしている[33][34][35]

また、生命せいめいの3つのドメインは、単一たんいつ遺伝子いでんし給源きゅうげん形成けいせいする多様たよう細胞さいぼう集合しゅうごうから同時どうじ発生はっせいしたと主張しゅちょうするものもいる[36]。この論争ろんそうは2005ねんつぎのように要約ようやくされた[37]

細胞さいぼう進化しんか全体ぜんたいぞうにおけるかく生物せいぶつ位置いちづけについて、生物せいぶつ学者がくしゃあいだ一致いっちていない。かく生物せいぶつ起源きげん位置いちづけにかんする現在げんざい意見いけんは、幅広はばひろ範囲はんいおよんでいる。たとえば、かく生物せいぶつ進化しんかなか最初さいしょ出現しゅつげんし、原核げんかく生物せいぶつはその子孫しそんであるという見解けんかいかく生物せいぶつ真正しんせい細菌さいきん細菌さいきんどう時期じき出現しゅつげんしたため、原核げんかく生物せいぶつどう程度ていど年代ねんだい順位じゅんいいちてき子孫しそんであるという見解けんかいかく生物せいぶつかく内部ないぶ共生きょうせい起源きげんともな共生きょうせいてき事象じしょうつうじてしょうじた、かく生物せいぶつ内部ないぶ共生きょうせいともなわずにしょうじた、かく生物せいぶつむちかく内部ないぶ共生きょうせいてき起源きげん同時どうじともな共生きょうせいてき事象じしょうつうじて出現しゅつげんしたなどの見解けんかいくわえ、ほかにもおおくのモデルがあり、それらはべつ場所ばしょ検討けんとうされ、要約ようやくされている。

られている最古さいこ原核げんかく生物せいぶつ化石かせきやく35おくねんまえのもので、これは地球ちきゅう地殻ちかく形成けいせいされてからわずかやく10おくねんのことである。かく生物せいぶつ化石かせき記録きろくあらわれるのはそので、複数ふくすう原核げんかく生物せいぶつ祖先そせん内部ないぶ共生きょうせいうち共生きょうせい)から進化しんかして形成けいせいされた可能かのうせいがある。最古さいこかく生物せいぶつ化石かせきやく17おくねんまえのものである。しかし、かく生物せいぶつが30おくねんまえ出現しゅつげんしたという遺伝いでんがくてき証拠しょうこもある[38]

宇宙うちゅう生命せいめい存在そんざいすることがられているのは地球ちきゅうだけだが、火星かせいには化石かせきあるいはきている原核げんかく生物せいぶつ証拠しょうこがあるとするせつもある[39][40]。しかし、この可能かのうせいについてはかなりの議論ぎろん懐疑かいぎのこされている[41][42]

環境かんきょう適応てきおう

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原核げんかく生物せいぶつ多様たようせいかく生物せいぶつ共生きょうせい起源きげんしめ環状かんじょう系統けいとうじゅ

原核げんかく生物せいぶつは、そのなが存在そんざい期間きかんつうじておおきく多様たようしてきた。原核げんかく生物せいぶつ代謝たいしゃは、かく生物せいぶつ代謝たいしゃよりもはるかに多様たようであり、非常ひじょうおおくの特徴とくちょうてき原核げんかく生物せいぶつ出現しゅつげんした。たとえば、かく生物せいぶつのように光合成こうごうせい有機ゆうき化合かごうぶつをエネルギーげんとするだけでなく、硫化りゅうか水素すいそのような無機むき化合かごうぶつからもエネルギーを原核げんかく生物せいぶつもある。これによって原核げんかく生物せいぶつは、低温ていおん生物せいぶつがく研究けんきゅうされる南極なんきょくゆきめんのように寒冷かんれい環境かんきょうでも、海底かいていねつすい噴出ふんしゅつあなや、陸上りくじょうねつすいいずみのような高温こうおん環境かんきょうでも、繁栄はんえいすることができる。

原核げんかく生物せいぶつ地球ちきゅうじょうのほぼすべての環境かんきょう生息せいそくしている。一部いちぶ細菌さいきん細菌さいきんこう極限きょくげんせい細菌さいきんであり、高温こうおんこうねつきん)やこう塩分えんぶんこうしおきん)のような過酷かこく条件下じょうけんか繁殖はんしょくする[43]細菌さいきんおおくは海洋かいようプランクトンとして成長せいちょうする。共生きょうせい原核げんかく生物せいぶつは、ヒトふくほか生物せいぶつ体内たいないからだひょう生息せいそくしている。原核げんかく生物せいぶつは、土壌どじょうけんさやふくむ)におお生息せいそくしている。土壌どじょう原核げんかく生物せいぶつは、人間にんげんちかくに存在そんざいし、農業のうぎょうにとって経済けいざいてき非常ひじょう重要じゅうよう英語えいごばんであるにもかかわらず、まだ十分じゅうぶん解明かいめいされていない[44]

分類ぶんるい

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1977ねんカール・ウーズは、2つの生物せいぶつぐんにおける構造こうぞう遺伝いでんがくおおきなちがいから、原核げんかく生物せいぶつ細菌さいきん細菌さいきん当初とうしょ真正しんせい細菌さいきん(Eubacteria)と細菌さいきん(Archaebacteria))に分割ぶんかつすることを提案ていあんした。細菌さいきん当初とうしょ極端きょくたん温度おんどpH放射線ほうしゃせんのような劣悪れつあく条件下じょうけんかでのみ生息せいそくするこう極限きょくげんせい細菌さいきんであるとかんがえられていたが、その、あらゆる種類しゅるい生息せいそく発見はっけんされるようになった。その結果けっかかく生物せいぶつ細菌さいきん細菌さいきんは、従来じゅうらい2みかどけい英語えいごばんわって3ドメインけい英語えいごばんばれるようになった[45][46]

Hugら(2016)によるゲノム解析かいせきによる配列はいれつ決定けっていもとづく系統けいとう解析かいせきによれば、それらの関係かんけいつぎ系統けいとうじゅのようになる[47]

リボソームタンパクしつ英語えいごばん配列はいれつもとづく無根むこん系統けいとうじゅメタゲノム表現ひょうげん原核げんかく生物せいぶつ多様たようせいしめしている。上部じょうぶ (ひだりみぎ) は細菌さいきん (Bacteria)、下部かぶ細菌さいきん (Archaea)、みぎ緑色みどりいろかく生物せいぶつ (Eukaryotes), 2016ねん[47]

かく生物せいぶつとの比較ひかく

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かく生物せいぶつ原核げんかく生物せいぶつ比較ひかく

原核げんかく生物せいぶつかく生物せいぶつとの境界きょうかいは、通常つうじょう生物せいぶつあいだもっと重要じゅうよう区別くべつまたはちがいであるとかんがえられている。そのちがいは、かく生物せいぶつ細胞さいぼうDNAふくむ「しんかく」をつのにたいし、原核げんかく生物せいぶつ細胞さいぼうにはかくがないことである。

かく生物せいぶつ原核げんかく生物せいぶつも、タンパク質たんぱくしつつくリボソームばれるおおきなRNAタンパク質たんぱくしつ構造こうぞうたいつが、原核げんかく生物せいぶつのリボソームはかく生物せいぶつのそれよりもちいさい。おおくのかく細胞さいぼうられるミトコンドリアみどりたいという2つの細胞さいぼうしょう器官きかんは、原核げんかく生物せいぶつられるものと同様どうようおおきさと構造こうぞうつリボソームをふくんでいる[48]。これは、ミトコンドリアとみどりたい自由じゆう生活せいかつせい細菌さいきん子孫しそんであることをしめおおくの証拠しょうこのひとつである。細胞さいぼうない共生きょうせいせつは、初期しょきかく細胞さいぼうしょく作用さようによって原始げんしてき原核げんかく細胞さいぼうみ、その構造こうぞうれるようにみずからを適応てきおうさせた結果けっか、ミトコンドリアやみどりたい形成けいせいされたというものである。

原核げんかく生物せいぶつゲノムは、かくさまたいばれる細胞さいぼうしつうちのDNAとタンパク質たんぱくしつふく合体がったいなかにあり、かくまくたない[49]。このふく合体がったいには、安定あんていした染色せんしょくたいDNAの環状かんじょう2ほんくさり分子ぶんしが1つふくまれていて、かく細胞さいぼうられる複数ふくすうみつ高度こうど組織そしきされたせんじょう染色せんしょくたいとは対照たいしょうてきである。さらに、原核げんかく生物せいぶつ重要じゅうよう遺伝子いでんしおおくは、プラスミドばれるべつ環状かんじょうDNA構造こうぞうたい保持ほじされている[3]かく生物せいぶつ同様どうように、原核げんかく生物せいぶつ遺伝いでん物質ぶっしつ部分ぶぶんてき複製ふくせいすることがあり、部分ぶぶんてき複製ふくせいされた単数たんすうたい染色せんしょくたい構成こうせいつことができ、これはメロばいたい英語えいごばんとしてられる状態じょうたいである[50]

原核げんかく生物せいぶつにはミトコンドリアみどりたいがない。そのわりに、酸化さんかてきリン酸化さんか光合成こうごうせいなどの過程かていが、原核げんかく生物せいぶつ細胞さいぼうまくへだてておこなわれる[51]。また原核げんかく生物せいぶつは、原核げんかく細胞さいぼう骨格こっかくのようないくつかの内部ないぶ構造こうぞうっている[52][53]細菌さいきんもんであるプランクトミケスもんPlanctomycetota)は、かくさまたい周囲しゅういまくち、まく結合けつごう細胞さいぼう構造こうぞうふくむことが示唆しさされている[54]。しかし、さらなる調査ちょうさにより、プランクトミケスもんきんたい区画くかくかく形成けいせいもされておらず、細菌さいきんまくけい同様どうよう相互そうご関連かんれんしていることがわかった[55]

原核げんかく生物せいぶつ多様たようせいしめ系統けいとうじゅ[56]。この2018ねん提案ていあんは、かく生物せいぶつ (Eukaryota) は細菌さいきんアスガルドぐん (Asgard) から出現しゅつげんしたというもので、エオサイト仮説かせつ[57]現代げんだいばんである。以前いぜん仮定かていたいし、細菌さいきん (Bacteria) とそれ以外いがい区別くべつ生物せいぶつあいだもっと重要じゅうようちがいである。

原核げんかく細胞さいぼう通常つうじょうかく細胞さいぼうよりもはるかにちいさい[3]。そのため、原核げんかく生物せいぶつ体積たいせきたいする表面積ひょうめんせき英語えいごばんおおきく、かく生物せいぶつよりも代謝たいしゃりつ成長せいちょう速度そくどたかく、その結果けっか世代せだい時間じかんみじかくなる[3]

かく生物せいぶつのルーツは細菌さいきんアスガルドぐん、おそらくヘイムダル細菌さいきんHeimdallarchaeota)にある(あるいはすくなくともそのとなりにある)という証拠しょうこえつつある[56]。このかんがえは1984ねんエオサイト仮説かせつ[57]現代げんだいばんともいえ、エオサイトはテルモプロテオータ(Thermoproteota)のふる同義語どうぎごで、当時とうじはまだられていなかったアスガルドぐんちかくに存在そんざいする分類ぶんるいぐんである。たとえば、通常つうじょうかく生物せいぶつかくにDNAを収納しゅうのうするヒストンはいくつかの細菌さいきんぐんでもつかっており、あいどうせいしめ証拠しょうことなっている。このかんがえは、細胞さいぼうない共生きょうせいせつによれば、最初さいしょかく細胞さいぼうLECA)を形成けいせいしたアルファプロテオバクテリアんだかく細胞さいぼうなぞつつまれた祖先そせん英語えいごばん解明かいめいするかもしれない。さらに、細胞さいぼうかくウイルス起源きげんせつばれるウイルスによる貢献こうけんがあった可能かのうせいもある。細菌さいきんかく生物せいぶつからなる細菌さいきんぐんは、2002ねんトーマス・キャバリエ=スミスによってネオムラばれた[58]。しかし分岐ぶんきがくてき見地けんちでは、鳥類ちょうるい恐竜きょうりゅうであるのとおな意味いみで、かく生物せいぶつ細菌さいきんである(鳥類ちょうるい恐竜きょうりゅう分類ぶんるいぐんであるマニラプトルるいから進化しんかした)。対照たいしょうてきかく生物せいぶつのぞ細菌さいきんは、鳥類ちょうるいのぞ恐竜きょうりゅうおなじように、がわ系統けいとうぐんであるようにえる。

原核げんかく生物せいぶつが2つの系統けいとうかれる可能かのうせい

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原核げんかく生物せいぶつかく生物せいぶつという基本きほんてき区別くべつという前述ぜんじゅつ仮定かていことなり、生物せいぶつしょうもっと重要じゅうようちがいは、細菌さいきんとそれ以外いがい細菌さいきんかく生物せいぶつ)の区別くべつかもしれない[56]。たとえば、DNA複製ふくせい細菌さいきん細菌さいきんかく生物せいぶつかくふくむ)では根本こんぽんてきことなっており、これら2つのグループあいだではあいどうではないのかもしれない[59]。また、ATP合成ごうせい酵素こうそはすべての生物せいぶつ共通きょうつうあいどう)であるが、細菌さいきんミトコンドリアみどりたいなどのかく生物せいぶつ細胞さいぼうしょう器官きかんふくむ)と細菌さいきんかく生物せいぶつかくグループではおおきくことなる。すべての生命せいめい最後さいご共通きょうつう祖先そせん英語えいごばん(LUCA、最終さいしゅう普遍ふへん共通きょうつう祖先そせんばれる)は、このタンパク質たんぱくしつふく合体がったい初期しょきバージョンをっていたはずである。ATP合成ごうせい酵素こうそへんせいでありまく結合けつごうがたであるので、LUCAが細胞さいぼう生物せいぶつであったという仮説かせつ支持しじしている。LUCAがDNAをいたリボサイト(リボセルともばれる)であったかもしれないが、原始げんしてき自己じこ複製ふくせいたい英語えいごばんとしてのリボソームによってRNAゲノムを構築こうちくしていたかもしれないことから、RNAワールド仮説かせつはこのシナリオを明確めいかくにするかもしれない[60]オリゴペプチド原始げんし核酸かくさん同時どうじ構築こうちくされた可能かのうせいがあるというかんがえにもとづくペプチドRNAワールド仮説かせつ英語えいごばんRNPワールド英語えいごばん)も、LUCAとしてのリボサイト英語えいごばん概念がいねん支持しじしている。ゲノムの物質ぶっしつてき基盤きばんとしてのDNAの特徴とくちょうは、その細菌さいきん細菌さいきん(そして、のちにはかく生物せいぶつかくに)で別々べつべつれられた可能かのうせいがあり、おそらくなんらかのウイルス(レトロウイルスはRNAをDNAにぎゃく転写てんしゃすることができる)のたすけをりたのだろう[61]。その結果けっか細菌さいきん細菌さいきんからなる原核げんかく生物せいぶつ系統けいとうしたのかもしれない。

脚注きゃくちゅう

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参照さんしょう項目こうもく

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外部がいぶリンク

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