ドレナージ

ドレナージ（排はい液えき、英えい: drainage）とは、血液けつえき・膿うみ・滲出しんしゅつ液えき・消化しょうか液えきなどを感染かんせん原因げんいんの除去じょきょや減圧げんあつ目的もくてきで患者かんじゃの体外たいがいに誘導ゆうどう、排泄はいせつすること。

ドレナージのために挿入そうにゅうする管かんをドレーンチューブ（ドレーン）あるいはカテーテルという。

ドレナージの分類ぶんるい

治療ちりょう的てきドレナージ　- 体内たいないに貯留ちょりゅうした血液けつえき・滲出しんしゅつ液えきは、感染かんせんの原因げんいんとなる。膿うみは、発熱はつねつの原因げんいんになり頭あたま内ないの血腫けっしゅは頭蓋とうがい内ない圧あつ亢進こうしんの原因げんいんとなる為ため除去じょきょしなければならない。このように治療ちりょう目的もくてきでドレーンを挿入そうにゅうすることを治療ちりょう的てきドレナージという。

予防よぼう的てきドレナージ　- 手術しゅじゅつ後ごに出血しゅっけつ・滲出しんしゅつ液えき・消化しょうか液えきなどの貯留ちょりゅうが予想よそうされ、感染かんせんや縫合ほうごう不全ふぜん等とうの危険きけんがある場合ばあい、あらかじめ腹腔ふくこう内うちや胸腔きょうこう内うちなどの最もっとも有効ゆうこうと思おもわれる位置いちにドレーンを留置りゅうちし、感染かんせんを防止ぼうしするためのドレナージ。

情報じょうほう（インフォメーション）ドレナージ　- 術後じゅつごの出血しゅっけつ、滲出しんしゅつ液えきの貯留ちょりゅう、縫合ほうごう不全ふぜんなどの手術しゅじゅつ施行しこうに伴ともなって引ひき起おこされた異常いじょう状態じょうたいを、すみやかに知しるためのドレナージ例たとえば消化しょうか管かん手術しゅじゅつの吻合ふんごう部ぶドレーン^[1]。

(OPENURSING 2015年ねん　春期しゅんき増刊ぞうかんp66‐68)

術後じゅつごの排はい液えき管理かんりに使用しようされる。人工じんこう関節かんせつ置換ちかん術じゅつ、耳下腺じかせん腫瘍しゅよう摘出てきしゅつ術じゅつ、子宮しきゅう広範こうはん摘出てきしゅつ術じゅつ、開ひらき頭あたま術後じゅつごの皮下ひかドレナージなど

術後じゅつごの排はい液えき管理かんりに使用しようされる。乳房ちぶさ切断せつだん術じゅつ、甲状腺こうじょうせん摘出てきしゅつ術じゅつ、全ぜん股関節こかんせつ形成けいせい術じゅつ、全ぜん膝ひざ関節かんせつ形成けいせい術じゅつ、直腸ちょくちょう切断せつだん術じゅつなど

気胸ききょう、がん性せい胸膜炎きょうまくえん、開ひらき胸むね手術しゅじゅつ後ごなどに使用しよう

胸部きょうぶ手術しゅじゅつに使用しよう

自然しぜん気胸ききょうに使用しよう

胸腔きょうこう内ないドレナージ、開ひらき心術しんじゅつに使用しよう

滲出しんしゅつ液えきの少すくないがん性せい胸膜炎きょうまくえん、膿胸のうきょう、自然しぜん気胸ききょう、血気けっき胸むねなどに使用しよう ^[2]

小野寺おのでら久ひさ　監かん：ナースのためのやさしくわかる　ドレーン・カテーテル管理かんり．第だい1版はん．ナツメ社しゃ，2013，：p.10.17‐20.23‐28．
13thedition REVIEWBOOK　成なるー37
学研がっけん　看護かんご技術ぎじゅつプラクティスp348-351