ニルギリ山岳さんがく鉄道てつどう

急きゅう勾配こうばいを登のぼるニルギリ山岳さんがく鉄道てつどうの列車れっしゃ（2005年ねん2月がつ28日にち）

ニルギリ山岳さんがく鉄道てつどう（ニルギリさんがくてつどう）とはタミル・ナードゥ州しゅうニーラギリ県けん（ニルギリ県けん）に敷設ふせつされた鉄道てつどうで、インド最古さいこの山岳さんがく鉄道てつどうのひとつである。2005年ねんからはダージリン・ヒマラヤ鉄道てつどうとともに、世界せかい遺産いさん「インドの山岳さんがく鉄道てつどう群ぐん」を構成こうせいしている。

1845年ねんに計画けいかくが持もち上あがり最終さいしゅう的てきにはイギリスの手てで敷設ふせつが行おこなわれ、1899年ねん6月がつにマドラス鉄道てつどう会社かいしゃの経営けいえいで一般いっぱん向むけのものとなった。この鉄道てつどうは約やく46kmの道みちのりで、麓ふもとのメットゥパラヤム（標高ひょうこう326m）から、避暑ひしょ地ちである標高ひょうこう2203mのウダカマンダラムを結むすぶ。この鉄道てつどうはインドで稼動かどうしている最後さいごの蒸気じょうき機関きかん車しゃ鉄道てつどうのひとつである。

ニルギリ山岳さんがく鉄道てつどうの軌間きかんは 1,000 mm のナローゲージである。メットゥパラヤム - クーヌール 間あいだでは、車両しゃりょうは急きゅう勾配こうばいを登のぼるために、SLM社しゃ製せいのラック式しき蒸気じょうき機関きかん車しゃに押おされたり曳ひかれたりする。この区間くかんの斜面しゃめんの最大さいだい傾斜けいしゃは12対たい1 (83 ‰) 、平均へいきん傾斜けいしゃは24.5対たい1 (41‰) である。登のぼるときには蒸気じょうき機関きかん車しゃは最さい後尾こうびに連結れんけつされ、列車れっしゃを押おし上あげる。下くだるときには先頭せんとうに連結れんけつされ、スピードを制御せいぎょする。

クーヌール - ウダカマンダラム間あいだは、列車れっしゃはラック式しきでないレールの上うえをディーゼル機関きかん車しゃに牽ひかれて走行そうこうする。

ニルギリ山岳さんがく鉄道てつどう
凡例はんれい
Dist. Station Code  Elev. to コーヤンブットゥール CBE 1348 ft 410.9 m 00 メットゥパラヤム MTP 1069 ft 325.8 m 8 km 5 mi カッラール 1260 ft 384 m 13 km 8 mi アデリー 2390 ft 728.5 m 18 km 11 mi ヒルグローヴ HLG 3580 ft 1091.2 m 21 km 13 mi ラニーミード 4612 ft 1405.7 m 25 km 16 mi カテリロード 5070 ft 1545.3 m 28 km 17 mi クーヌール ONR 5616 ft 1711.8 m 29 km 18 mi ウェリントン WEL 5804 ft 1769.1 m 32 km 20 mi アラヴァンカドゥ AVK 6144 ft 1872.7 m 38 km 24 mi ケッティ KXT 6864 ft 2092.1 m 42 km 26 mi ラヴデイル LOV 7000 ft 2133.6 m 44 km 27 mi ファーンヒル 46 km 29 mi ウダカマンダラム UAM 7228 ft 2203.1 m

この鉄道てつどうの走行そうこう区間くかんは 45.88 km で208のカーブ、16のトンネル、250の橋はしが含ふくまれている。メットゥパラヤムとウダカマンダラムの間あいだにはクーヌール、ヒルグローヴ、ウェリントン、アラヴァンガドゥ、ケッティ、ラヴデイルの各駅かくえきがある。ニルギリ山岳さんがく鉄道てつどうを管理かんりするパラガット県けん管区かんく (division) は、およそ100万まんドルの年間ねんかん赤字あかじを計上けいじょうしている。