ハリモモチュウシャク

ハリモモチュウシャク
	ハリモモチュウシャク Numenius tahitiensis
保全ほぜん状じょう況きょう評価ひょうか
	NEAR THREATENED; (IUCN Red List Ver.3.1 (2001));
分類ぶんるい
学名がくめい
	Numenius tahitiensis(Gmelin, 1789)
和名わみょう
	ハリモモチュウシャク; ハリモモチュウシャクシギ
英名えいめい
	Bristle-thighed curlew

ハリモモチュウシャク (針はり腿もも中ちゅう杓しゃく　Numenius tahitiensis) は、鳥とり綱つなチドリ目めシギ科かダイシャクシギ属ぞくに分類ぶんるいされる鳥類ちょうるい。

分布ぶんぷ

アラスカ州しゅう西部せいぶの、ユーコン川がわ河口かこう周辺しゅうへんで繁殖はんしょくする^[2]。

日本にっぽんでは、北海道ほっかいどうや本州ほんしゅう・沖縄おきなわ島とう・父島ちちじま・南鳥島みなみとりしまなどに飛来ひらいした記録きろくがある^[2]。

形態けいたい

全長ぜんちょう40 - 44センチメートル^[3]。翼つばさ長ちょうオス22 - 23センチメートル、メス23 - 25センチメートル^[4]。大腿だいたい部ぶの羽毛うもうの軸じく（羽はね軸じく）が長ながく、針はり状じょうになることが和名わみょうの由来ゆらいとなっている^[5]。

分類ぶんるい

和名わみょうがハリモモチュウシャクシギとされることもある^[3]^[4]。一いち例れいとして1997年ねんの日本にっぽん鳥とり学会がっかいによる日本にっぽん産さん鳥類ちょうるいリストでもハリモモチュウシャクシギとされていたが、誤あやまりであるとして後のちに学会がっかい誌しで訂正ていせいされている^[6]。

生態せいたい

越冬えっとう地ちでは砂浜すなはまや草原そうげん・水田すいでんなどに生息せいそくする^[4]。越冬えっとう地ちで換かわ羽はねするため、飛翔ひしょうできない期間きかんがある^[3]。

昆虫こんちゅう、サソリ類るいなどの節足動物せっそくどうぶつ、甲殻こうかく類るいなどを食たべる^[3]。アジサシ類るいやカツオドリ類るいの卵たまごを、硬かたい物ものに打うち付つけて割わって食たべるという報告ほうこく例れいもある^[4]。

「クェー」または「ピーウィー」と鳴なく。

4個この卵たまごを産うむ^[3]^[4]。

人間にんげんとの関係かんけい

越冬えっとう地ちでの狩猟しゅりょうや、ココヤシのプランテーションへの転換てんかん、人為じんい的てきに移入いにゅうされたイヌなどの外来がいらい種しゅによる捕食ほしょくなどが原因げんいんで、生息せいそく数すうは減少げんしょうしている^[1]。一方いっぽうで近年きんねんは越冬えっとう地ちでの狩猟しゅりょうは減少げんしょう傾向けいこうにあり、それに伴ともない漸減ぜんげん傾向けいこうとなったか減少げんしょう傾向けいこうに歯止はどめがかかったとする説せつもある^[1]。気候きこう変動へんどうや海面かいめん上昇じょうしょうなどによる影響えいきょうが懸念けねんされ、繁殖はんしょく地ちでは金かねの採掘さいくつによる影響えいきょうも懸念けねんされている^[1]。

出典しゅってん

[脚注きゃくちゅうの使つかい方かた]

^ ^a ^b ^c ^d BirdLife International. 2020. Numenius tahitiensis. The IUCN Red List of Threatened Species 2020: e.T22693182A181357867. https://doi.org/10.2305/IUCN.UK.2020-3.RLTS.T22693182A181357867.en. Downloaded on 02 June 2021.
^ ^a ^b ^c ^d ^e 日本にっぽん鳥とり学会がっかい「ハリモモチュウシャク」『日本にっぽん鳥類ちょうるい目録もくろく改訂かいてい第だい7版はん』日本にっぽん鳥とり学会がっかい（目録もくろく編集へんしゅう委員いいん会かい）編へん、日本にっぽん鳥とり学会がっかい、2012年ねん、134頁ぺーじ。
^ ^a ^b ^c ^d ^e ^f ^g 桑原くわばら和之かずゆき「ハリモモチュウシャクシギ」『動物どうぶつ世界せかい遺産いさんレッド・データ・アニマルズ8 太平洋たいへいよう、インド洋いんどよう』小原おはら秀雄ひでお・浦うら本ほん昌紀まさき・太田おおた英利ひでとし・松井まつい正文まさふみ編著へんちょ、講談社こうだんしゃ、2001年ねん、196頁ぺーじ。
^ ^a ^b ^c ^d ^e ^f ^g 中村なかむら登のぼる流りゅう「ハリモモチュウシャクシギ」『日本にっぽん動物どうぶつ大だい百科ひゃっか 3 鳥類ちょうるいI』日高ひだか敏隆としたか監修かんしゅう、平凡社へいぼんしゃ、1996年ねん、102頁ぺーじ。
^ 黒田くろだ長ちょう禮れい「本邦ほんぽうニテ始はじめメテ獲えラレシしぎノ一いち種しゅ」『鳥とり』第だい1巻かん 4号ごう、1917年ねん、40 - 41頁ぺーじ。
^ 「日本にっぽん産さん鳥類ちょうるいリスト(日にち鳥とり学がく誌し46巻かん1号ごう)正誤せいご表ひょう(2)」『日本にっぽん鳥とり学会がっかい誌し』46巻かん 2号ごう、1997年ねん、32頁ぺーじ。