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バンコマイシン耐性黄色ブドウ球菌 - Wikipedia コンテンツにスキップ

バンコマイシンたいせい黄色おうしょくブドウ球菌きゅうきん

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黄色おうしょくブドウ球菌きゅうきん顕微鏡けんびきょう写真しゃしん凍結とうけつ乾燥かんそうほう

バンコマイシンたいせい黄色おうしょくブドウ球菌きゅうきん(バンコマイシンたいせいおうしょくブドウきゅうきん、vancomycin-resistant Staphylococcus aureus, VRSA)とは、抗生こうせい物質ぶっしつバンコマイシンたいする薬剤やくざいたいせい獲得かくとくした黄色おうしょくブドウ球菌きゅうきん意味いみであるが、実際じっさい分離ぶんりされたかぶすべメチシリンなど抗生こうせい物質ぶっしつたいするたいせいつMRSAである。

CLSI英語えいごばんによるVRSAの定義ていぎは、バンコマイシンにたいするMICが16µg/mL以上いじょうであり、4と8µg/mLのかぶはVISA(バンコマイシンていたいせい黄色おうしょくブドウ球菌きゅうきん)である。この定義ていぎは2006ねん改変かいへんされたものであり、2005ねんまではバンコマイシンのMICが32µg/mL以上いじょうをVRSA、16と8µg/mLをVISA(バンコマイシンていたいせい黄色おうしょくブドウ球菌きゅうきん)としていた。改変かいへんのポイントは、バンコマイシンのMICが4µg/mLのかぶ感受性かんじゅせいきんとしてあつかっていたことであり、臨床りんしょうじょうかないかぶ感性かんせいきんとして認識にんしきしていたてんである。日本にっぽんにおけるバンコマイシンのMICが4µg/mLのMRSA(バンコマイシンていたいせい黄色おうしょくブドウ球菌きゅうきん)はすくなからず存在そんざいしており、これらに感染かんせんした患者かんじゃにバンコマイシンが投与とうよされていたことになる。

MRSAまたは通常つうじょう黄色おうしょくブドウ球菌きゅうきんが、VRE(バンコマイシンたいせいちょう球菌きゅうきん)からバンコマイシンたいせい遺伝子いでんし接触せっしょく伝達でんたつんだ結果けっか、バンコマイシンにたいせいした。2002ねんアメリカペンシルベニアミシガンかく1かぶ、2004ねんニューヨークで1かぶ、2005ねんにミシガンで2かぶ合計ごうけい5かぶ確認かくにんされている。どのれいも、アメリカのみからの検出けんしゅつであり、MRSAとVREが蔓延まんえんしており、両者りょうしゃ接触せっしょく可能かのう場所ばしょ発生はっせいしたとかんがえられる。

VRSAもMRSAとおなじく、通常つうじょう抵抗ていこうりょく健康けんこうひとにはじゅうあつし症状しょうじょうこすことはすくないが、抵抗ていこうりょく低下ていかした状態じょうたいではじゅうあつし感染かんせんこし、日和見ひよりみ感染かんせん院内いんない感染かんせん原因げんいんきんとなる。VRSAには、MRSAの治療ちりょう使つかわれるバンコマイシンが効果こうかをもたないため、出現しゅつげん以前いぜんからおおきな脅威きょういとされていた(ただし、最初さいしょ分離ぶんりされたVRSAは、リネゾリド、ミノサイクリン、リファンピンなどの抗菌こうきんざい有効ゆうこうとされている)。

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