パブリック・イメージ・リミテッド

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パブリック・イメージ・リミテッド
2013年ねんの再さい結成けっせいライブの様子ようす
基本きほん情報じょうほう
出身しゅっしん地ち イングランドの旗 イングランド ロンドン
ジャンル
活動かつどう期間きかん
レーベル
公式こうしきサイト PiL Official
メンバー
旧きゅうメンバー #旧きゅうメンバーを参照さんしょう

パブリック・イメージ・リミテッド (Public Image Ltd) は、ジョン・ライドンが1978年ねんに結成けっせいしたイギリスのロックバンドである[6]。略称りゃくしょうはPIL。

来歴らいれき[編集へんしゅう]

1978年ねん、セックス・ピストルズを脱退だったいしたジョン・ライドンが、レゲエの本場ほんばジャマイカで3週間しゅうかんの休暇きゅうかを過すごしたのち[7]、レゲエ好すきの友人ゆうじんジャー・ウォブルと、ザ・クラッシュの元もとギタリストのキース・レヴィンに声こえを掛かけ、バンドを結成けっせい。ドラマーのジム・ウォーカーはオーディションによって雇やとわれた。[8]

1978年ねん12月、ファースト・アルバム『パブリック・イメージ』をヴァージンから発表はっぴょう。

1979年ねん11月、セカンド・アルバム『メタル・ボックス』を発表はっぴょう。既すでにドラマーのジム・ウォーカーは制作せいさく開始かいし時じには在籍ざいせきしておらず、ドラムはデービッド・ハンフリー、リチャード・デュダンスキー、ジャー・ウォブル、キース・レヴィン、マーティン・アトキンスによって演奏えんそうされた。このアルバムはヒットチャートの上位じょういにランクインし、音楽おんがく的てきなユニークさからも彼かれらの代表だいひょう作さくとされている。発表はっぴょう直後ちょくご、ウォブルが意見いけんの相違そういのためバンドを脱退だったい。彼かれの最初さいしょのソロ・アルバムは、『メタル・ボックス』の音源おんげんを無断むだん流用りゅうようしたものだった。またマーティン・アトキンスも一旦いったん解雇かいことなる。


1981年ねん4月がつ、メンバーはマーティン・アトキンスを呼よび戻もどし、新あたらしいベーシストを迎むかえることなく、『フラワーズ・オブ・ロマンス』を発表はっぴょう[9]。

長ながいブランクを挟はさみ、ジョン・ライドンとキース・レヴィンは『Commercial Zone』を録音ろくおん。しかしリリース直前ちょくぜんに意見いけんの相違そういによりキース・レヴィンが脱退だったい。キース・レヴィンは自主じしゅ制作せいさく盤ばんとしてこの録音ろくおんを発表はっぴょう。PIL（ジョン・ライドンとマーティン・アトキンス）はその別べつバージョンといえる『ジス・イズ・ホワット・ユー・ウォント』(1984年ねん7月がつ)を発表はっぴょう。

その後ご、PILはライドン中心ちゅうしんの流動的りゅうどうてきなプロジェクトとなり、『ALBUM』(1986年ねん2月がつ)を発表はっぴょう。『HAPPY?』(1987年ねん9月がつ)以降いこうはパーマネントなバンド編成へんせいとなり、『ザット・ホワット・イズ・ノット』(1992年ねん2月がつ)を最後さいごに活動かつどうを休止きゅうし。2009年ねん12月のイギリス・ミニツアーで活動かつどうを再開さいかいした。

2012年ねん5月がつに『ディス・イズ・PiL』を発表はっぴょう。20年間ねんかんリリースが無なかったことについて「自分じぶんの意志いしでそうしたわけではない」「レコード会社かいしゃとの契約けいやくが邪魔じゃまして取とりかかれなかった。待まってタイミングを計はかるしかなかったんだ」と発言はつげんしている[10]。

2022年ねん11月、かつてジョン・ライドンにとって盟友めいゆうであった創設そうせつメンバー キース・レヴィンが病没びょうぼつ[11]。

メンバー[編集へんしゅう]

現在げんざいのメンバー[編集へんしゅう]

  • ジョン・ライドン (John Lydon) - ボーカル、その他た諸々もろもろ (1978年ねん-1992年ねん、2009年ねん- )
  • ブルース・スミス (Bruce Smith) - ドラム、バック・ボーカル (1986年ねん-1990年ねん、2009年ねん- )
  • ルー・エドモンズ (Lu Edmonds) - ギター、サズ(SAZ)※リュート属ぞくの撥ばち弦楽器げんがっき、キーボード、バック・ボーカル (1986年ねん-1988年ねん、2009年ねん- )
  • スコット・ファース (Scott Firth) - ベース、キーボード、バック・ボーカル (2009年ねん- )

旧きゅうメンバー[編集へんしゅう]

  • キース・レヴィン (Keith Levene) - ギター、キーボード、その他た諸々もろもろ（1978年ねん-1983年ねん） ♰RIP.2022
  • ジャー・ウォブル (Jah Wobble) - ベース（1978年ねん-1980年ねん）
  • ジム・ウォーカー (Jim Walker) - ドラム（1978年ねん）
  • ヴィヴィアン・ジャクソン (Vivian Jackson) – ドラム (1979年ねん)
  • デービッド・ハンフリー (David Humphrey) – ドラム (1979年ねん2月がつ)
  • リチャード・デュダンスキー (Richard Dudanski) – ドラム (1979年ねん4月がつ-9月がつ)
  • カール・バーンズ (Karl Burns) – ドラム (September 1979年ねん)
  • マーティン・アトキンス (Martin Atkins) - ドラム（1979年ねん-1980年ねん、1982年ねん-1985年ねん）
  • スチュ・ニュー (Steve New) – ギター (1980年ねん 2010年ねん没ぼつ)
  • ケン・ロッキー (Ken Lockie) – キーボード (1982年ねん)
  • ピート・ジョーンズ (Pete Jones) – ベース (1982年ねん-1983年ねん)
  • ジョン・マクゴー (John McGeoch) – ギター (1986年ねん-1992年ねん 2004年ねん没ぼつ)
  • アラン・ディアス (Allan Dias) – ベース (1986年ねん-1992年ねん)

その他たの協力きょうりょく者しゃ[編集へんしゅう]

  • デイヴ・クロウ (Dave Crowe) - 秘書ひしょ (1978年ねん-1981年ねん)
  • ジャネット・リー (Jeannette Lee) - 映像えいぞう作家さっか (1979年ねん-1983年ねん)

日本にっぽん公演こうえん[編集へんしゅう]

  • 1983年ねん 初はつ来日らいにち公演こうえん・7月がつ1日にち 中野なかのサンプラザ ※VHS『Live in Japan '83』、DVD『PiL日本にっぽん’83』として映像えいぞう化か。
6月21日にち 中野なかのサンプラザ、6月24日にち 名古屋なごや市し公会堂こうかいどう、6月25日にち 大阪おおさか厚生こうせい年金ねんきん会館かいかん、6月27日にち28日にち7月がつ1日にち2日にち 中野なかのサンプラザ、7月がつ4日にち 京都きょうと会館かいかん、7月がつ5日にち 中野なかのサンプラザ

ディスコグラフィ[編集へんしゅう]

スタジオ・アルバム[編集へんしゅう]

ピストルズ時代じだいのR&Rを拒絶きょぜつしたジャーマンロック的てきなサウンド。ライドンのボーカル・スタイルも高たかくいななくようなものに変かわっている。
  • 『メタル・ボックス』 - Metal Box (1979年ねん)
45回転かいてんLP3枚まい組ぐみが、文字通もじどおり金属きんぞく製せいのボックスに入はいった形かたちで発売はつばいされたアルバム（映画えいがのフィルムケース、あるいは地雷じらいにも似にた円盤えんばん状じょうのボックス）。ジャー・ウォブルの地ちを這はうようなベースと、キース・レヴィンのギター、ライドンの声こえが絡からみ合あう。曲きょく順じゅんを変更へんこうして通常つうじょうの33回転かいてんLPの2枚まい組ぐみとしたレギュラー・バージョン『Second Edition』も出でている。
ベースレス編成へんせいになったことで民族みんぞく音楽おんがくに接近せっきん、呪術じゅじゅつ的てきなドラムサウンド。
  • 『ラブソング』This is not a love song を２テイク、Blue Water、Public Image (78年ねん)の4曲きょく構成こうせいのLPサイズ45回転かいてんのシングル。このテイクは次つぎのアルバムには収録しゅうろくされなかった。
  • 『ジス・イズ・ホワット・ユー・ウォント』 - This Is What You Want... This Is What You Get (1984年ねん)
『コマーシャル・ゾーン』の曲きょくの再演さいえんでは大胆だいたんにディスコサウンドを取とり入いれた。
ビル・ラズウェルがプロデュースしたハードなサウンド。坂本さかもと龍一りゅういち、スティーヴ・ヴァイ、ジンジャー・ベイカーが参加さんか。
  • 『HAPPY?』 - Happy? (1987年ねん)
マガジン、ポップ・グループなどの元もとメンバーが集あつまったバンド編成へんせいとなる。サウンド的てきにはポップ路線ろせん。
  • 『9/ナイン』 - 9 (1989年ねん)
前作ぜんさくを引ひき継ついだポップ路線ろせんの第だい2弾だん。ペット・ショップ・ボーイズやニュー・オーダー等ひとしのプロデューサーとして知しられるステファン・ヘイグがプロデュース。
  • 『ザット・ホワット・イズ・ノット』 - That What Is Not (1992年ねん)
一部いちぶメンバーが入いれ替かわったポップ路線ろせんの第だい3弾だん。セックス・ピストルズの曲きょくをサンプリングに使つかっている。
  • 『ディス・イズ・PiL』 - This Is PiL (2012年ねん) ※旧きゅう邦題ほうだい『This is PiL - 伝説でんせつをぶっとばせ』
  • 『ホワット・ザ・ワールド・ニーズ・ナウ…』 - What The World Needs Now (2015年ねん)

ライブ・アルバム[編集へんしゅう]

パリ公演こうえん。観客かんきゃくに向むかい、"Shut up!" と冷つめたくい放いはなつライドン。初期しょきPILの貴重きちょうな記録きろく。
初はつ来日らいにち公演こうえんを記録きろくしたライブ盤ばん。45回転かいてんLP2枚まい組ぐみでリリースされた。ドラムのマーティン・アトキンス以外いがいはセッション・ミュージシャンを起用きようし、演奏えんそうは評判ひょうばんが悪わるかったが、アルバムとしてはヒットした。
  • AliFE (2009年ねん)
  • Live at the Isle of Wight Festival 2011 (2011年ねん)
  • 『ロックパラスト1983』 - Live at Rockpalast 1983 (2012年ねん)
  • Live at O2 Shepherd's Bush Empire (2015年ねん)

コンピレーション・アルバム[編集へんしゅう]

  • Commercial Zone (1983年ねん) ※自主じしゅ制作せいさく盤ばん
  • 『グレイテスト・ヒッツ・ソー・ファー』 - The Greatest Hits, So Far (1990年ねん)
初はつのベスト盤ばん。内容ないようはレヴィン脱退だったい後ごである後期こうきの曲きょくが中心ちゅうしん。
  • Box (1990年ねん) ※ボックス・セット
  • Plastic Box (1999年ねん)
全ぜんシングルのAB面めんと代表だいひょう曲きょくを集あつめたボックスセット。
  • Public Image/Second Edition (2003年ねん) ※2in1再発さいはつ
  • Gold (2012年ねん)
  • 『ザ・パブリック・イメージ・イズ・ロットン（ソングス・フロム・ザ・ハート）』 - The Public Image is Rotten - Songs from the Heart (2018年ねん)

脚注きゃくちゅう[編集へんしゅう]

  1. ^ a b c d Deming, Mark. Public Image Ltd. | Biography & History - オールミュージック. 2021年ねん6月がつ3日にち閲覧えつらん。
  2. ^ Reynolds, Simon (1996年ねん7月がつ). “Krautrock”. Melody Maker. http://reynoldsretro.blogspot.com/2013/03/krautrock-melody-maker-july-1996-by.html 2021年ねん6月がつ3日にち閲覧えつらん。 
  3. ^ McCormick, Neil (2015年ねん9月がつ10日とおか). “John Lydon: 'Robin Williams was my kindred spirit'”. The Telegraph. ISSN 0307-1235. https://www.telegraph.co.uk/music/artists/john-lydon-interview-robin-williams-influence/ 2021年ねん6月がつ3日にち閲覧えつらん。 
  4. ^ Stokes, Paul (2009年ねん9月がつ7日にち). “John Lydon revives PiL for winter shows – ticket details”. NME. 2021年ねん6月がつ3日にち閲覧えつらん。
  5. ^ Szemere, Anna (1998). Pop Culture, Politics, and Social Transition. University of California, San Diego. p. 243. https://books.google.com/books?id=S0rwXCPPCRYC 
  6. ^ “Public Image Ltd.”. thequietus.com. 2019年ねん3月がつ14日にち閲覧えつらん。
  7. ^ ヴァージン・レコードのリチャード・ブランソン社長しゃちょうも同行どうこうしていたという。
  8. ^ Silvia Pingitore (2020年ねん5月がつ7日にち). “Interview with post-punk legend Jah Wobble about music, Sid Vicious, star signs, Brexit and everything else you can think of” (英語えいご). the-shortlisted.co.uk. 2022年ねん4月がつ3日にち閲覧えつらん。
  9. ^ 渋谷しぶや陽一よういちがこのアルバムをラジオ番組ばんぐみで紹介しょうかいした際さい、「来日らいにちしたときジョン・ライドンに和わ太鼓たいこのレコードをプレゼントした。かれはそれを興味深きょうみぶかく聴きいていたそうで、その影響えいきょうが感かんじられる」と語かたっている。
  10. ^ PILが20年ねんぶり新作しんさくをリリース！ ジョン・ライドン「オーディション番組ばんぐみは音楽おんがくをバカにしてる」@niftyミュージック 2012年ねん5月がつ30日にち
  11. ^ “ザ・クラッシュとパブリック・イメージ・リミテッドの創設そうせつメンバー、キース・レヴィンが逝去せいきょ”. Udiscovermusic.jp (2022年ねん11月13日にち). 2022年ねん11月13日にち閲覧えつらん。
  12. ^ タイトルは記録きろく媒体ばいたいによって異ことなる。LPは『ALBUM』、CDは『コンパクト・ディスク』等とう。

外部がいぶリンク[編集へんしゅう]

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