フリーマン・フリーマン＝トーマス (初代しょだいウィリングドン侯爵こうしゃく)

イギリスの政治せいじ家か初代しょだいウィリングドン侯爵こうしゃく; フリーマン・フリーマン＝トーマス Freeman Freeman-Thomas; 1st Marquess of Willingdon
生年月日せいねんがっぴ	1866年ねん9月12日にち
没ぼつ年月日ねんがっぴ	1941年ねん8月がつ12日にち（74歳さい没ぼつ）
死没しぼつ地ち	イギリス、ロンドン
出身しゅっしん校こう	ケンブリッジ大学けんぶりっじだいがくトリニティ・カレッジ
所属しょぞく政党せいとう	自由党じゆうとう
称号しょうごう	初代しょだいウィリングドン侯爵こうしゃく、聖ひじりマイケル・聖ひじりジョージ勲章くんしょうナイト・グランド・クロス（GCMG）、スター・オブ・インディア勲章くんしょうナイト・グランド・コマンダー（GCSI）、インド帝国ていこく勲章くんしょうナイト・グランド・コマンダー（GCIE）、枢密すうみつ顧問こもん官かん（PC）
配偶はいぐう者しゃ	マリー・アデレード
カナダ総督そうとく
在任ざいにん期間きかん	1926年ねん10月2日にち - 1931年ねん4月がつ4日にち
国王こくおう	ジョージ5世せい
インド総督そうとく兼けん副ふく王おう
在任ざいにん期間きかん	1931年ねん4月がつ18日にち - 1936年ねん4月がつ18日にち
皇帝こうてい	ジョージ5世せい; エドワード8世せい
庶民しょみん院いん議員ぎいん
選挙せんきょ区く	ハスティングス選挙せんきょ区く（英語えいご版ばん）; ボドミン選挙せんきょ区く（英語えいご版ばん）
在任ざいにん期間きかん	1900年ねん10月1日にち - 1906年ねん1月がつ12日にち; 1906年ねん7月がつ24日にち - 1910年ねん1月がつ15日にち
貴族きぞく院いん議員ぎいん
在任ざいにん期間きかん	1910年ねん7月がつ20日はつか - 1941年ねん8月がつ12日にち
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初代しょだいウィリングドン侯爵こうしゃくフリーマン・フリーマン＝トーマス（英えい: Freeman Freeman-Thomas, 1st Marquess of Willingdon, PC, GCSI, GCMG, GCIE, GBE、1866年ねん 9月12日にち - 1941年ねん 8月がつ12日にち）は、イギリスの政治せいじ家か、貴族きぞく。

1931年ねんから1936年ねんにかけてインド総督そうとくを務つとめ、反はん英えい運動うんどうを徹底的てっていてきに弾圧だんあつした。

経歴けいれき[編集へんしゅう]

インド総督そうとく就任しゅうにんまで[編集へんしゅう]

1866年ねん 9月12日にちにフリーマン・トーマス（英語えいご版ばん）とその夫人ふじんマーベル（初代しょだいハンプデン子爵ししゃくヘンリー・ブランド（英語えいご版ばん）の娘むすめ）の間あいだの長男ちょうなんとして生うまれる^[4]^[5]。生誕せいたん時じの家名かめいはトーマスだけだった^[4]。

イートン校こうを経へてケンブリッジ大学けんぶりっじだいがくトリニティ・カレッジへ進学しんがく^[5]。

1892年ねんに初代しょだいブラッシー男爵だんしゃくトーマス・ブラッシー（英語えいご版ばん）の娘むすめマリー・アデレードと結婚けっこん^[4]。同年どうねん家名かめいをフリーマン＝トーマスに変更へんこうした^[5]^[4]。

1897年ねんから1900年ねんにかけて当時とうじヴィクトリア総督そうとくを務つとめていた義父ぎふブラッシー卿きょうの副官ふっかんを務つとめる^[5]。

1900年ねんから1906年ねんまでハスティングス選挙せんきょ区く（英語えいご版ばん）、1906年ねんから1910年ねんまでボドミン選挙せんきょ区く（英語えいご版ばん）から選出せんしゅつされて庶民しょみん院いん議員ぎいんを務つとめた^[5]。

1905年ねんには下級かきゅう大蔵おおくら卿きょう（Junior Lord of the Treasury）に就任しゅうにん^[5]。

1910年ねん 7月がつ20日はつかにウィリングドン男爵だんしゃくに叙じょされて貴族きぞく院いん議員ぎいんに列れつした^[5]^[3]。

1911年ねんから1913年ねんにかけては国王こくおうジョージ5世せいの侍従じじゅう（Lord-in-Waiting）を務つとめる^[5]。ジョージ5世せいとテニス仲間なかまとして親密しんみつな関係かんけいを築きずいた^[6]。

ジョージ5世せいの推挙すいきょにより^[7]、1913年ねんから1918年ねんにかけてはインドのボンベイ総督そうとく（英語えいご版ばん）、1919年ねんから1924年ねんにかけてはインドのマドラス総督そうとく（英語えいご版ばん）を務つとめる^[5]。ウェリングドン卿きょうはこの頃ころからインド自治じち運動うんどうに否定ひてい的てきであり、1921年ねんに導入どうにゅうされた州しゅう自治じちの両頭りょうとう制せいを嫌悪けんおしていた。しかしマドラスでは非ひインド国民こくみん会議かいぎ系けいの正義せいぎ党とうが政権せいけんを握にぎっていたので彼かれの統治とうちは安泰あんたいだった^[7]。

1924年ねん6月がつにウィリングドン子爵ししゃくに叙じょされる^[3]。1926年ねん10月から1931年ねん4月がつにかけてはカナダ総督そうとくを務つとめた^[1]。1931年ねん2月がつにはウィリングドン伯爵はくしゃくに叙じょされる^[3]。

インド総督そうとく[編集へんしゅう]

1931年ねん4月がつ、アーウィン卿きょうに代かわってインド総督そうとくに就任しゅうにんした。時ときの英国えいこく首相しゅしょうマクドナルドは国王こくおうジョージ5世せいに労働党ろうどうとう系けいの貴族きぞくを新しん総督そうとくとして推挙すいきょしていたが、ジョージ5世せいはそれに難色なんしょくを示しめし、国王こくおうの独断どくだんでウィリングドン卿きょうが任命にんめいされたという経緯けいいだった^[7]。

総督そうとく就任しゅうにん時じ65歳さいであり、コーンウォリス卿きょう以来いらいの高齢こうれい総督そうとくだった^[7]。前ぜん総督そうとくアーウィン卿きょうがインド人じんの反はん英えい運動うんどうに宥和ゆうわ的てきだったのと対照たいしょう的てきにウィリングドン卿きょうは恐怖きょうふによる支配しはいを志向しこうし、ロンドンでの円卓えんたく会議かいぎ決裂けつれつ後ごにはじまった第だい二に次じ不ふ服従ふくじゅう運動うんどうを徹底的てっていてきに弾圧だんあつした。3カ月かげつ間あいだだけでガンジーはじめ4万まん人にん以上いじょうのインド人じんが政治せいじ犯はんとして大量たいりょう投獄とうごくされた^[8]^[9]。

ベンガルで激化げきかしていた反はん英えいテロ活動かつどうもアイルランド反はん英えいテロ運動うんどう鎮圧ちんあつで功績こうせきをあげたジョン・アンダーソン（英語えいご版ばん）をベンガル総督そうとく（Governor of Bengal）に登用とうようすることで徹底的てっていてきに鎮圧ちんあつした^[8]。

ガンジーとインド国民こくみん会議かいぎを嫌悪けんおしていた。ガンジーについて「聖人せいじんと陰謀いんぼう家かの2つの顔かおを併あわせ持もつ二に重じゅう人格じんかく者しゃ」と評ひょうしており、一いち度ども会見かいけんには応おうじなかった^[7]。

1936年ねん4月がつに退任たいにんした^[2]。

総督そうとく退任たいにん後ご[編集へんしゅう]

1936年ねん5月がつにウィリングドン侯爵こうしゃくに叙じょされた^[3]。1936年ねんから1941年ねんにかけて五ご港こう長官ちょうかん（英語えいご版ばん）を務つとめる^[5]。1941年ねん8月がつ12日にちにロンドンで死去しきょした^[5]。

栄典えいてん[編集へんしゅう]

爵位しゃくい[編集へんしゅう]

1910年ねん、初代しょだいウィリングドン男爵だんしゃく（連合れんごう王国おうこく貴族きぞく爵位しゃくい）^[10]
1924年ねん、初代しょだいウィリングドン子爵ししゃく（連合れんごう王国おうこく貴族きぞく爵位しゃくい）^[11]
1931年ねん、初代しょだいウィリングドン伯爵はくしゃく、初代しょだいラテンドン子爵ししゃく（連合れんごう王国おうこく貴族きぞく爵位しゃくい）^[12]
1936年ねん、初代しょだいウィリングドン侯爵こうしゃく（連合れんごう王国おうこく貴族きぞく爵位しゃくい）^[3]

勲章くんしょう[編集へんしゅう]

1913年ねん、インド帝国ていこく勲章くんしょうナイト・グランド・コマンダー（GCIE） ^[5]
1917年ねん、スター・オブ・インディア勲章くんしょうナイト・グランド・コマンダー（GCSI）^[5]
1917年ねん、大だい英えい帝国ていこく勲章くんしょうナイト・グランド・クロス（GBE）^[5]
1926年ねん、聖ひじりマイケル・聖ひじりジョージ勲章くんしょうナイト・グランド・クロス（GCMG）^[5]

その他た[編集へんしゅう]

1931年ねん、枢密すうみつ顧問こもん官かん^[5]

家族かぞく[編集へんしゅう]

1892年ねんに初代しょだいブラッシー男爵だんしゃくトーマス・ブラッシー（英語えいご版ばん）の娘むすめマリー・アデレードと結婚けっこんし、彼女かのじょとの間あいだに以下いかの2子しを儲もうける^[4]。

第だい1子し（長男ちょうなん）ジェラルド・フレデリック・フリーマン＝トーマス (1893-1914)：第だい一いち次じ世界せかい大戦たいせんで戦死せんし。
第だい2子し（次男じなん）イニゴ・ブラッシー・フリーマン・トーマス（英語えいご版ばん）（1899-1979）：第だい2代だいウィリングドン侯こう爵位しゃくいを継承けいしょう

出典しゅってん[編集へんしゅう]

[脚注きゃくちゅうの使つかい方かた]

^ ^a ^b 秦はた(2001) p.567
^ ^a ^b 秦はた(2001) p.101
^ ^a ^b ^c ^d ^e ^f ^g UK Parliament. “Mr Freeman Freeman-Thomas” (英語えいご). HANSARD 1803–2005. 2014年ねん2月がつ16日にち閲覧えつらん。
^ ^a ^b ^c ^d ^e Lundy, Darryl. “VFreeman Freeman-Thomas, 1st Marquess of Willingdon” (英語えいご). thepeerage.com. 2014年ねん2月がつ17日にち閲覧えつらん。
^ ^a ^b ^c ^d ^e ^f ^g ^h ⁱ ^j ^k ^l ^m ⁿ ^o ^p "Rothschild, Leopold Lionel (THMS885F)". A Cambridge Alumni Database (英語えいご). University of Cambridge.
^ 浜はま渦うず(1999) p.179-180
^ ^a ^b ^c ^d ^e 浜はま渦うず(1999) p.180
^ ^a ^b 浜はま渦うず(1999) p.182
^ メトカーフ(2006) p.278
^ "No. 28398". The London Gazette (英語えいご). 22 July 1910. p. 5269. 2014年ねん2月がつ17日にち閲覧えつらん。
^ "No. 32949". The London Gazette (英語えいご). 24 June 1924. p. 4887. 2014年ねん2月がつ17日にち閲覧えつらん。
^ "No. 33692". The London Gazette (英語えいご). 24 February 1931. p. 1283. 2014年ねん2月がつ17日にち閲覧えつらん。

参考さんこう文献ぶんけん[編集へんしゅう]

浜はま渦うず哲雄てつお『大だい英えい帝国ていこくインド総督そうとく列伝れつでんイギリスはいかにインドを統治とうちしたか』中央公論ちゅうおうこうろん新しん社しゃ、1999年ねん。ISBN 978-4120029370。
秦はた郁いく彦編へん『世界せかい諸国しょこくの組織そしき・制度せいど・人事じんじ　1840―2000』東京大学とうきょうだいがく出版しゅっぱん会かい、2001年ねん。ISBN 978-4130301220。
バーバラ・D. メトカーフ（英語えいご版ばん）,トーマス・R. メトカーフ（英語えいご版ばん）『ケンブリッジ版ばん世界せかい各国かっこく史しインドの歴史れきし』創そう土ど社しゃ、2006年ねん。ISBN 978-4789300483。

外部がいぶリンク[編集へんしゅう]

Hansard 1803–2005: contributions in Parliament by Freeman Freeman-Thomas（英語えいご）（英語えいご）
"フリーマン・フリーマン＝トーマスの関連かんれん資料しりょう一覧いちらん" (英語えいご). イギリス国立こくりつ公文書こうぶんしょ館かん. （英語えいご）
フリーマン・フリーマン＝トーマス - ナショナル・ポートレート・ギャラリー（英語えいご）
Sir Freeman Freeman-Thomas - Find a Grave（英語えいご）

官職かんしょく
先代せんだいジョージ・クラーク（英語えいご版ばん）	ボンベイ総督そうとく（英語えいご版ばん） 1913年ねん – 1918年ねん	次代じだいジョージ・ロイド（英語えいご版ばん）
先代せんだいアレグザンダー・カーデュー（英語えいご版ばん）	マドラス総督そうとく（英語えいご版ばん） 1919年ねん – 1924年ねん	次代じだい第だい2代だいゴッシェン子爵ししゃく（英語えいご版ばん）
先代せんだい初代しょだいビング・オブ・ヴィミー男爵だんしゃく（英語えいご版ばん）	カナダ総督そうとく 1926年ねん – 1931年ねん	次代じだい第だい9代だいベスバラ伯爵はくしゃく
先代せんだい初代しょだいアーウィン男爵だんしゃく	インド副ふく王おう兼けん総督そうとく 1931年ねん – 1936年ねん	次代じだい第だい2代だいリンリスゴー侯爵こうしゃく
宮廷きゅうてい職しょく
先代せんだい初代しょだいコールブルック男爵だんしゃく（英語えいご版ばん）	侍従じじゅう（Lord-in-Waiting） 1911年ねん – 1913年ねん	次代じだい初代しょだいアシュビー・セント・レジャーズ男爵だんしゃく（英語えいご版ばん）
名誉めいよ職しょく
先代せんだい初代しょだいレディング侯爵こうしゃく	五ご港こう長官ちょうかん（英語えいご版ばん） 1936年ねん – 1941年ねん	次代じだいウィンストン・チャーチル
イギリスの爵位しゃくい
爵位しゃくい創設そうせつ	初代しょだいウィリングドン侯爵こうしゃく 1936年ねん – 1941年ねん	次代じだいイニゴ・フリーマン・トーマス（英語えいご版ばん）
	初代しょだいウィリングドン伯爵はくしゃく 1931年ねん – 1941年ねん
	初代しょだいウィリングドン子爵ししゃく 1924年ねん – 1941年ねん
	初代しょだいウィリングドン男爵だんしゃく 1910年ねん – 1941年ねん

[秦(2001)567-1] 秦はた(2001) p.567

[秦(2001)101-2] 秦はた(2001) p.101

[hansard-3] ^ ^a ^b ^c ^d ^e ^f ^g UK Parliament. “Mr Freeman Freeman-Thomas” (英語えいご). HANSARD 1803–2005. 2014年ねん2月がつ16日にち閲覧えつらん。

[thepeerage.com-4] Lundy, Darryl. “VFreeman Freeman-Thomas, 1st Marquess of Willingdon” (英語えいご). thepeerage.com. 2014年ねん2月がつ17日にち閲覧えつらん。

[Venn-5] ^ ^a ^b ^c ^d ^e ^f ^g ^h ⁱ ^j ^k ^l ^m ⁿ ^o ^p "Rothschild, Leopold Lionel (THMS885F)". A Cambridge Alumni Database (英語えいご). University of Cambridge.

[浜渦(1999)179-180-6] 浜はま渦うず(1999) p.179-180

[浜渦(1999)180-7] 浜はま渦うず(1999) p.180

[浜渦(1999)182-8] 浜はま渦うず(1999) p.182

[メト(2006)278-9] メトカーフ(2006) p.278

[10] "No. 28398". The London Gazette (英語えいご). 22 July 1910. p. 5269. 2014年ねん2月がつ17日にち閲覧えつらん。

[11] "No. 32949". The London Gazette (英語えいご). 24 June 1924. p. 4887. 2014年ねん2月がつ17日にち閲覧えつらん。

[Gazz33692-12] "No. 33692". The London Gazette (英語えいご). 24 February 1931. p. 1283. 2014年ねん2月がつ17日にち閲覧えつらん。

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典拠てんきょ管理かんりデータベース
全般ぜんぱん	ISNI VIAF
国立こくりつ図書館としょかん	フランス BnF data
その他た	IdRef