ブルボン公おおやけ

ブルボン公おおやけ（ブルボンこう、仏ふつ: duc de Bourbon）は、フランスの公爵こうしゃく位くらいの一ひとつ。

歴史れきし[編集へんしゅう]

元来がんらいはブルボン朝あさ以前いぜんにブルボン家かが代々だいだい世襲せしゅうしてきた。

ブルボン朝あさでは、傍系ぼうけいのブルボン＝コンデ家かでこの称号しょうごうが用もちいられたが、ブルボン＝コンデ家かの断絶だんぜつ後ごは使用しようされなくなった。

その後ご、スペイン・ブルボン家か出身しゅっしんでレジティミストが推おすフランス王位おうい請求せいきゅう者しゃカディス公こうアルフォンソが再ふたたびブルボン公こうの称号しょうごうを復活ふっかつさせ、現在げんざいはその息子むすこルイス・アルフォンソが儀礼ぎれい称号しょうごうの一ひとつとして用もちいている。

ブルボン家かは、ルイ9世せい聖王せいおうの末子まっしクレルモン伯はくロベールと古こブルボン家かの血ちを引ひくベアトリス・ド・ブルゴーニュの息子むすこルイに始はじまる。ルイはシャルル4世せい長身ちょうしん王おうによって初代しょだいブルボン公こうに叙じょせられた。以後いごはブルボン家かの当主とうしゅが代々だいだいブルボン公おおやけを世襲せしゅうしてきたが、シャルル3世せいの死しでブルボン家か本流ほんりゅうが断絶だんぜつした際さい、傍系ぼうけいのヴァンドーム公こうシャルルがブルボン家か家長かちょうを継承けいしょうする一方いっぽう、ブルボン公こうの称号しょうごうと所領しょりょうはヴァロワ＝アングレーム王家おうけのものとなった。ヴァロワ＝アングレーム家か断絶だんぜつ後ごに王位おういに就ついたブルボン朝あさの創始そうし者しゃアンリ4世せいはヴァンドーム公こうシャルルの孫まごである。

ブルボン朝あさでは、アンリ4世せいの叔父おじコンデ公おおやけルイ1世せいを祖そとするブルボン＝コンデ家かにおいて、「大だいコンデ」ことコンデ公おおやけルイ2世せい以降いこうにブルボン公こうの称号しょうごうが用もちいられるようになった。

ブルボン＝コンデ家かは度重たびかさなる近親きんしん婚こんが祟たたったのか、精神せいしんに異常いじょうをきたす者ものを続出ぞくしゅつした。そして1830年ねんのルイ6世せいアンリの自殺じさつでブルボン＝コンデ家かは断絶だんぜつした。

ルイ6世せいが自殺じさつした1830年ねんに7月がつ革命かくめいが起おき、復古ふっこブルボン朝あさは打倒うちたおされた。以後いご、ブルボン公こうの称号しょうごうはオルレアン家か、ブルボン家か嫡流ちゃくりゅうの王位おうい請求せいきゅう者しゃ、その継承けいしょう者しゃを自認じにんするスペイン・ブルボン家かのカルリスタ王位おうい請求せいきゅう者しゃのいずれも用もちいることがなかった。

長ながらく忘わすれられたブルボン公こうの称号しょうごうであったが、スペイン王おうアルフォンソ13世せいの孫まごである正統せいとう派は（レジティミスト）フランス王位おうい請求せいきゅう者しゃカディス公こうアルフォンソが復活ふっかつさせた。