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ブーゲンヴィルきゅう通報つうほうかん

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ブーゲンヴィルきゅう通報つうほうかん
写真は「アミラル・シャルネ」。
基本きほん情報じょうほう
かんしゅ 通報つうほうかん
命名めいめい基準きじゅん 人名じんめい
まえきゅう マルヌきゅう
つぎきゅう コマンダン・リヴィエルきゅう
要目ようもく
排水はいすいりょう 基準きじゅん1969トン、常備じょうび2126トン、満載まんさい2600トン[1]
全長ぜんちょう 103.7 m[1]
垂線すいせんあいだちょう 98.0 m[1]
はば 12.7 m[1]
吃水きっすい 4.15 m(最大さいだい[1]
機関きかん方式ほうしき スルザーせい/ブアマイスタ&ウェーインせいディーゼル機関きかん2、2じく[1]
出力しゅつりょく 3,200 bhp[1]
速力そくりょく 15.5ノット(計画けいかく[1]
航続こうぞく距離きょり 14ノットで9000かいり[1]
燃料ねんりょう 重油じゅうゆ:290トン
乗員じょういん 135(平時へいじ[1]
へいそうMle.1927 40口径こうけい13cmたんそう速射そくしゃほう×3
Mle.1933 50口径こうけい37mmたんそう機銃きじゅう×4
Mle.1929 13.2mmたんそう機銃きじゅう×6
機雷きらい×50はつ
搭載とうさい 水上すいじょう×1
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ブーゲンヴィルきゅう通報つうほうかん (フランス語ふらんすご: Aviso colonial Classe Bougainville) は、フランス海軍かいぐんだい世界せかい大戦たいせんまえ建造けんぞうした通報つうほうかんほんきゅうフランス世界中せかいじゅうっていた植民しょくみんフランス植民しょくみん帝国ていこく)や保護ほごこく警備けいびするために建造けんぞうされたかんきゅうである。

概要がいよう[編集へんしゅう]

右舷うげんからほんきゅう
ほんきゅう三面さんめん

通報つうほうかんとはとおりあり、ひとつは艦隊かんたい付随ふずいして敵艦てきかんたい情報じょうほう艦隊かんたい通信つうしんする艦隊かんたい通報つうほうかん主流しゅりゅうであったが、その役割やくわり艦隊かんたい前衛ぜんえいたる駆逐くちくかんになこととなり、もうひとつは本国ほんごくから海外かいがい領土りょうど植民しょくみんへの海路かいろ警備けいびし、現地げんちでの権益けんえき治安ちあん保護ほごするための活動かつどうおこな植民しょくみん通報つうほうかんがあり、イギリス海軍かいぐんではスループがその役割やくわりになっていたがフランス海軍かいぐんでは独自どくじ通報つうほうかん (Aviso) として整備せいびつづけていた。

だいいち世界せかい大戦たいせんきずえかけた1927ねんに、だいいち大戦たいせん建造けんぞうされ老朽ろうきゅうしていた「マルヌ(Marne)きゅう通報つうほうかん」「アラ(Arras)きゅう通報つうほうかん」の代替だいたいとしてあらたに建造けんぞう議会ぎかいにより承認しょうにんされた。しん造艦ぞうかんワシントン海軍かいぐん軍縮ぐんしゅく条約じょうやく寸隙すんげきくようなアイディアがれられていた。基準きじゅん排水はいすいりょうけい巡洋艦じゅんようかん以下いかの2,000トンだいとし、主砲しゅほうはイギリス海軍かいぐん同種どうしゅかんよりも強力きょうりょくであるがけい巡洋艦じゅんようかんわくからない13.8cmほう採用さいようし、船体せんたい設計せっけいまえきゅうまでは商船しょうせんがた船体せんたい設計せっけいっていたのにたいし、ほんきゅう軍艦ぐんかんてき設計せっけいあらためて外洋がいよう航行こうこう安定あんていせい生存せいぞんせいたかめている。

また、機関きかん小型こがた燃料ねんりょう消費しょうひりつちいさいスルザーしゃせい2サイクルディーゼル機関きかん採用さいようすることにより巡洋艦じゅんようかんみの長距離ちょうきょり航続こうぞく性能せいのうれた。また居住きょじゅう区画くかく暖房だんぼう冷房れいぼう設備せつび強化きょうかしてふゆ大西おおにしひろしから酷暑こくしょ赤道あかみち直下ちょっかでも乗員じょういん健康けんこうまも努力どりょくおこたらなかった。さらに、当時とうじ発達はったつすすんでいる航空機こうくうき着目ちゃくもくしてかんたい後部こうぶ水上すいじょうを1搭載とうさいできるようにされた。これにより既存きそん砲艦ほうかん上回うわまわ索敵さくてき能力のうりょくており、無線むせん封鎖ふうさ状態じょうたいでも艦隊かんたいさいよせ基地きち情報じょうほうおくることが出来できるとされた。

ほんきゅうは1927年度ねんど計画けいかくで2せき建造けんぞうみとめられ、1938年度ねんど計画けいかくまでにけい10せき建造けんぞうみとめられたが戦時せんじちゅうにかけて7せき竣工しゅんこうし、3せき竣工しゅんこうであった。ほんきゅう設計せっけいコンセプトはどう世代せだい海軍かいぐんつよ影響えいきょうあたえ、イタリア海軍かいぐんの「エリトリアきゅう植民しょくみん警備けいびかん」やポルトガル海軍かいぐんの「アフォンソ・デ・アルブケルケきゅう通報つうほうかん」やオランダ海軍かいぐんの「ファン・キンスベルゲン」の設計せっけいほんきゅうとの近似きんじてん発見はっけんできる。

かんがたについて[編集へんしゅう]

ほんきゅう船体せんたいかんくびいぬいふなばたたかみじかたん船首せんしゅろうがた船体せんたい外洋がいようでのしのげなみせい良好りょうこうなクリッパー・バウしきかんくびっていた。いぬいふなばたたかかんくびから「13.8cm(40口径こうけい速射そくしゃほう」をぼうだていたたんそうほう背負せおしきに2、そのうしろに近代きんだいてきはこがた艦橋かんきょう三脚さんきゃくしき前部ぜんぶマスト配置はいちされたところ船首せんしゅろう甲板かんぱん終了しゅうりょうし、甲板かんぱん一段いちだんぶんがるが、舷側げんそく船首せんしゅろう甲板かんぱんからおなたかさでフライング・デッキ(空中くうちゅう甲板かんぱん)が後部こうぶ主砲しゅほう近辺きんぺんまでびており艦上かんじょう使つかえるスペースはひろくする工夫くふうされていた。 2ほん煙突えんとつまわりは艦載かんさいていとなっており、煙突えんとつあいだにグース・ネック(かもくびがたしきクレーンかたふなばた1ずつけい2により艦載かんさいていあげおさむされた。2ばん煙突えんとつこう檣のあいだ水上すいじょうとなっており、たんあししき後部こうぶマストの基部きぶいたクレーンにより水上すいじょうろされて運用うんようされるため、カタパルトい。

後部こうぶマストの背後はいごに3ばん主砲しゅほううしきに1装備そうびされる。かん甲板かんぱんには機雷きらい投下とうかようのレールが2じょう設置せっちされ、かんより投下とうかされる。

主砲しゅほう、その備砲びほう[編集へんしゅう]

左舷さげんからほんきゅう
右舷うげんからほんきゅう

まえきゅうまでは砲艦ほうかんわらない10cmほう搭載とうさいしていたが、ほんきゅうではけい巡洋艦じゅんようかんにもおとらない13.8cmほう採用さいようしており他国たこく同種どうしゅかん火力かりょく圧倒あっとうしており、実際じっさい戦闘せんとうでも役立やくだっている。

ほんきゅう主砲しゅほう前述ぜんじゅつとおり、しん設計せっけい1927ねんがた 13.8cm(40口径こうけい速射そくしゃほうである。その性能せいのう重量じゅうりょう40.6kgの砲弾ほうだん最大さいだい仰角ぎょうかく28で16,600mまでとどかせることが出来でき旋回せんかい角度かくど船体せんたい首尾しゅびせん方向ほうこうを0として左右さゆう150ひろ旋回せんかい角度かくどっていた。俯仰ふぎょう能力のうりょく仰角ぎょうかく28俯角ふかく5自由じゆう装填そうてんしきである。発射はっしゃ速度そくどは8~10はつである。

その対空たいくう装備そうびとしてオチキスしゃせい1933ねんがた 37 mm(50口径こうけい機関きかんほうたんそうほう前部ぜんぶ艦橋かんきょう左右さゆうに1ずつ、こう檣の左右さゆうに1ずつのかたふなばた2けい4配置はいちし、さらに近接きんせつ防空ぼうくう火器かきとしておなじくオチキス1929ねんがた13.2 mm(50口径こうけい機銃きじゅうたんそうほうで6装備そうびした。さらに、港湾こうわん閉鎖へいさ航路こうろ封鎖ふうさよう機雷きらい50はつ搭載とうさいした。

同型どうけいかん[編集へんしゅう]

脚注きゃくちゅう[編集へんしゅう]

  1. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s t "The Colonial Sloops of the Bougainville Class", p. 10

参考さんこう文献ぶんけん[編集へんしゅう]

  • John Jordan, "The Colonial Sloops of the Bougainville Class", Warship 2016, Conway, 2016, pp. 8-29

参考さんこう図書としょ[編集へんしゅう]

  • 世界せかい艦船かんせん増刊ぞうかんだい17しゅう だい2大戦たいせんのフランス軍艦ぐんかん」(海人あましゃ)

関連かんれん項目こうもく[編集へんしゅう]

外部がいぶリンク[編集へんしゅう]