ベル 214ST

用途ようと：汎用はんようヘリコプター
製造せいぞう者しゃ：ベル・ヘリコプター
運用うんよう者しゃ：イラク空軍くうぐん、ベネズエラ空軍くうぐん、CHCヘリコプター
初はつ飛行ひこう：1977年ねん 2月がつ
生産せいさん数すう：100機き
生産せいさん開始かいし：1979年ねん

ベル 214STは、UH-1 ヒューイシリーズから派生はせいした中型ちゅうがたの双発そうはつヘリコプターであり、ベル・ヘリコプター社しゃが製造せいぞうした中なかで最大さいだいの機種きしゅである。214STはベル 214と機種きしゅ名めいを共用きょうようしているが、214STはより大型おおがたで全まったく異ことなった外観がいかんをしている。

設計せっけいと開発かいはつ

ベル 214ST（元々もともとは"Stretched Twin"、後ごに"Super Transporter"）は、2基きの1625 shp ゼネラル・エレクトリック CT7-2A^[1]ターボシャフトエンジンを装備そうびして乗客じょうきゃく16か17名めいが搭乗とうじょうできる^[1]。

214STは、元々もともとベル 214B ビッグリフター派生はせいの軍用ぐんようモデルとして、特とくにイランで製造せいぞうすることを考慮こうりょしイラン政府せいふの資金しきんでベル・ヘリコプター社しゃで開発かいはつされた^[2]。暫定ざんてい試作しさく機きは1977年ねん 2月がつにテキサス州しゅうで初はつ飛行ひこうし^[3]、3機きの確定かくてい試作しさく機きが1978年ねんに続つづいた。

イラン革命かくめいによりベル・ヘリコプター社しゃは214STを自社じしゃのダラス-フォートワース工場こうじょうで製造せいぞうし、軍用ぐんようモデルより民間みんかんモデルとして販売はんばいするように生産せいさん計画けいかくを変更へんこうした^[2]。軍用ぐんようモデルは民間みんかんモデルに続つづいて1982年ねんに生産せいさんに入はいった^[3]。

214STはベル・ヘリコプター社しゃの製品せいひんとしては以下いかの様ような革新かくしん的てきな機構きこうを導入どうにゅうした。

無む潤滑じゅんかつで1時じ間あいだ運転うんてん可能かのうなトランスミッション
グラスファイバー製せいのローターブレード
無む潤滑じゅんかつローターヘッドベアリング
降着こうちゃく装置そうちがスキッドか車輪しゃりんかの選択せんたく可か^[2]

ベル・ヘリコプター社しゃは、1988年ねんにイラクに納入のうにゅうされた45機きの軍用ぐんようモデルを含ふくむ総計そうけい100機きの214STを製造せいぞうした^[4]。その他たにブルネイに1機き、ペルーに11機き、タイ王国おうこくに9機き、ベネズエラに4機きが販売はんばいされた。214STの製造せいぞうは1991年ねんに終了しゅうりょうした^[3]。

日本にっぽん国内こくないでの運用うんよう

日本にっぽん国内こくないでは、合計ごうけい3機きが輸入ゆにゅうされた。 JA9609(S/N 28117)は1991年ねん12月11日にちに、JA9688(S/N 28176)は1992年ねん8月がつ13日にちに登録とうろく抹消まっしょうされ、残のこった国土こくど交通省こうつうしょう関東かんとう地方ちほう整備せいび局きょくが所有しょゆう・使用しようするJA9683(S/N 28175)も2018年ねん9月がつ11日にちに登録とうろく抹消まっしょうされた。^[5]

運用うんようの歴史れきし

イラクの機体きたいを除のぞいて39機きの214STが現役げんえきで使用しようされており、数すう機きが石油せきゆ会社かいしゃで使用しようされその長ながい航続こうぞく距離きょりと双発そうはつエンジンは沖合おきあいでの運用うんように重宝ちょうほうされている。

運用うんよう

軍事ぐんじ運用うんよう

ブルネイ - 1
ドバイ
エクアドル
イラン
イラク - 45 - 湾岸わんがん戦争せんそうでイラク軍ぐんが運用うんようしていた1機きが米べい海兵かいへい隊たいによって鹵獲ろかくされた。
オマーン
ペルー - 11
フィリピン
タイ - 9
ベネズエラ - 4

民間みんかん運用うんよう

カナダ

CHCヘリコプター

日本にっぽん

朝日あさひ航わたる洋よう（国土こくど交通省こうつうしょう関東かんとう地方ちほう整備せいび局きょくの災害さいがい対策たいさく用ようヘリコプターとして運航うんこう。）

イギリス

アメリカ合衆国あめりかがっしゅうこく

エアロジスティクス（ブリストウ・グループの傘下さんか）
ヘリコプター・トランスポート・サービス
プレジデンシャル航空こうくう
エバーグリーン・ヘリコププターズ

要目ようもく

（ベル 214ST）

乗員じょういん：1か2名めい
搭載とうさい量りょう：乗客じょうきゃく 16 か 17名めい、又または同等どうとうの貨物かもつ
全長ぜんちょう：15.03 m (49 ft 4 in)
全高ぜんこう：4.84 m (15 ft 11 in)
主しゅローター直径ちょっけい：15.85 m (52 ft 0 in)
空虚くうきょ重量じゅうりょう：4,300 kg (9,481 lb)
最大さいだい離陸りりく重量じゅうりょう：7,938 kg (17,500 lb)
エンジン：2 × ゼネラル・エレクトリック CT7-2A ターボシャフト、1,625 shp (1,215 kW)
最高さいこう速度そくど：259 km/h=M0.21 (161 mph)
巡航じゅんこう速度そくど：256 km/h=M0.21 (159 mph)
航続こうぞく距離きょり：858 km (533 sm)
上昇じょうしょう率りつ：9.0 m/s (1780 ft/min)

出典しゅってん

^ ^a ^b Green, William: Observers Aircraft, page 224. Frederick Warne Publishing, 1987. ISBN 0-7232-3458-2
^ ^a ^b ^c Apostolo, Giorgio: The Illustrated Encyclopedia of Helicopters, page 54. Bonanza Books, New York, 1984. ISBN 0-517-439352
^ ^a ^b ^c Green, William, Observers Aircraft, page 228. Frederick Warne Publishing, 1991. ISBN 0-7232-3697-6.
^ Frawley, Gerard: The International Directory of Civil Aircraft, 2003-2004, page 44. Aerospace Publications Pty Ltd, 2003. ISBN 1-875671-58-7
^ “関東かんとう地方ちほう整備せいび局きょく、ベル214ST「JA9683」を抹消まっしょう”. FlyTeam. (2018年ねん10月がつ12日にち)

外部がいぶリンク

Bell Model 214ST on aviastar.org

[Green1-1] Green, William: Observers Aircraft, page 224. Frederick Warne Publishing, 1987. ISBN 0-7232-3458-2

[Apostolo-2] Apostolo, Giorgio: The Illustrated Encyclopedia of Helicopters, page 54. Bonanza Books, New York, 1984. ISBN 0-517-439352

[Green2-3] Green, William, Observers Aircraft, page 228. Frederick Warne Publishing, 1991. ISBN 0-7232-3697-6.

[Frawley_Civil-4] Frawley, Gerard: The International Directory of Civil Aircraft, 2003-2004, page 44. Aerospace Publications Pty Ltd, 2003. ISBN 1-875671-58-7

[5] “関東かんとう地方ちほう整備せいび局きょく、ベル214ST「JA9683」を抹消まっしょう”. FlyTeam. (2018年ねん10月がつ12日にち)

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