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ホテル (1977年ねんの映画えいが)

出典しゅってん: フリー百科ひゃっか事典じてん『ウィキペディア（Wikipedia）』
ホテル
Kleinhoff Hotel
監督かんとく カルロ・リッツァーニ
脚本きゃくほん バレンティーノ・オルシーニ（イタリア語ご版ばん）
ファリエロ・ロザティ（イタリア語ご版ばん）
原案げんあん バレンティーノ・オルシーニ
製作せいさく ジュゼッペ・ベッツァーニ
音楽おんがく ジョルジオ・ガスリーニ（イタリア語ご版ばん）
撮影さつえい ガボール・ポガニー（イタリア語ご版ばん）
編集へんしゅう フランコ・フラティチェリ（イタリア語ご版ばん）
公開こうかい 1977年ねん
日本の旗 1981年ねん5月16日にち[1]
上映じょうえい時間じかん 105分ふん[2]
製作せいさく国こく イタリアの旗 イタリア
西ドイツの旗 西にしドイツ
言語げんご イタリア語ご
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『ホテル』(Kleinhoff Hotel) は、カルロ・リッツァーニが監督かんとくした1977年ねん公開こうかいのイタリア映画えいがで、濡ぬれ場ばを含ふくむドラマ映画えいがである[3][4]。

あらすじ

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パスカルは裕福ゆうふくな人妻ひとづま。郊外こうがいに別荘べっそうがあるベルリンから、出張しゅっちょうに出でる夫おっとを空港くうこうで見送みおくり、自分じぶんはパリの自宅じたくへ戻もどるはずだったが、飛行機ひこうきに乗のり遅おくれ、ひとりで市内しないに留とまることになる。彼女かのじょは、かつて夫おっとと初はじめて情じょうを交かわしたクラインホフ・ホテルを思おもい出だし、久々ひさびさに泊とまろうと思おもい立たつ。通とおされた部屋へやで彼女かのじょは、隣室りんしつの光ひかりが隙間すきまから漏もれており、覗のぞけることに気きづく。そこにいた男おとこは、やがて娼婦しょうふを呼よび入いれ情交じょうこうするが、パスカルは一部始終いちぶしじゅうを隣室りんしつから覗のぞき見みし、その男おとこがカールという名なで、地下ちか組織そしきのメンバーであり、裏切者うらぎりものを殺ころす手筈てはずにある事ことを知しる。...[1]

キャスト

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評価ひょうか

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公開こうかい時じ、この映画えいがはほとんど肯定こうてい的てきな批評ひひょうを得えられなかった。

『クラインホフ・ホテル』には、省かえりみるに値あたいする興味深きょうみぶかい着想ちゃくそうを提供ていきょうできたはずの作品さくひんだ。残念ざんねんながら、この映画えいがの評価ひょうかは、作中さくちゅうのストリップショーのような表現ひょうげんから解釈かいしゃくされるべきではないのに、歴史れきし的てき政治せいじ的てきなものではなく、エロティシズムの尺度しゃくどを当あてはめられている。
—トゥリオ・ケジッチ（イタリア語ご版ばん）[5]

ジョヴァンニ・グラッツィーニ（イタリア語ご版ばん）の見解けんかいも、同様どうように否定ひてい的てきである。

室内楽しつないがくのための小しょう作品さくひん。ここでのリッツァーニは、現実げんじつの再さい発見はっけんが急きゅうを要ようすることを訴うったえるような類るいの映画えいがから遠とおく離はなれている ... 。彼かれは大衆たいしゅうの好このみに応おうじるべく、作品さくひん自体じたいを楽たのしめるプロフェッショナリズムを発揮はっきすべきだったが、今いまの彼かれの中なかでは、都市としゲリラ戦せんの指導しどう者しゃたちを描えがくことより、とある絶望ぜつぼうした若者わかものと、とあるブルジョワの卑いやしい好奇心こうきしんを解釈かいしゃくし、冷徹れいてつに描写びょうしゃすることの方ほうが、勝かっている。[6]

近年きんねんの評価ひょうかでも、再さい評価ひょうかは部分ぶぶん的てきなものでしかない。マルコ・ジュスティ（イタリア語ご版ばん）は、次つぎのように述のべている。

... 間違まちがいなくカルロ・リッツァーニの最高さいこう傑作けっさくのひとつだが、その一部いちぶにはヴァレンティーノ・オルシーニの脚本きゃくほんの貢献こうけんがあり、ファリエロ・ロザティが書かいた覗のぞき見みの場面ばめんはアントニオーニを思おもわせる ... 濡ぬれ場ばは特筆とくひつすべき出来できであり、コリンヌ・クレリーはただの人形にんぎょうではない。[7]

しかし、『Nocturno』誌しのDVD評ひょうは、

... 本ほん作さくは、作家さっか性せいが出でた映画えいがではなく、ジャンル映画えいがでも、何なにかを暴露ばくろする作品さくひんでもなく、退屈たいくつで役やくにたないだけだ。[8]

また、アルベルト・ペッツォッタ（イタリア語ご版ばん）は次つぎのように述のべた。

リッツァーニの作品さくひんであり、ニュースに取とり上あげられるくらいには巧たくみに作つくられたものだが、想像そうぞう力りょくは欠かけている。[9]

コリンヌ・クレリーの相手あいて役やくを演えんじたブルース・ロビンソンは、後ごのインタビューで、本ほん作さくについて「僕ぼくは観みてないよ。要ようは、高級こうきゅうなポルノグラフィさ。(I've never seen it. It was basically high-class pornography.)」と述のべている[10]。

脚注きゃくちゅう

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  1. ^ a b ホテル（1977） - 映画えいが.com - あらすじを記しるした「ストーリー」は、ネタバレを含ふくむ。
  2. ^ 性的せいてき表現ひょうげんなどを含ふくむため、一部いちぶがカットされて短縮たんしゅくされた時間じかんとなることがある。例たとえば、ドイツ語ごのデータベース Zweitausendeins では、96分ふんとされている。
  3. ^ Paolo Mereghetti. Il Mereghetti. B.C. Dalai Editore, 2010. ISBN 8860736269 
  4. ^ Roberto Chiti; Roberto Poppi; Enrico Lancia. Dizionario del cinema italiano: I film. Gremese, 1991. ISBN 8876059350 
  5. ^ Tullio Kezich. Il nuovissimo Mille film. Cinque anni al cinema 1977-1982, Mondadori, Milano, 1983 pp.214-215.
  6. ^ Giovanni Grazzini da Il corriere della sera, 4 novembre 1977
  7. ^ Marco Giusti: Dizionare dei film Stracult. Sperling & Kupfer editori, 1999 pp.388-389
  8. ^ Corrado Colombo Italia ultimo atto. Guida al cinema politico-civile dalle origini a Buongiorno, notte, Nocturno dossier
  9. ^ Alberto Pezzotta da Il corriere della sera, 1º luglio 2005
  10. ^ Owen, Alistair (2016-04-27). Smoking in Bed: Conversations with Bruce Robinson. Bloomsbury Publishing  Google books

関連かんれん項目こうもく

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外部がいぶリンク

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