マイク・スターン

マイク・スターン
マイク・スターン（2018年ねん）
基本きほん情報じょうほう
出生しゅっしょう名めい	マイケル・セジック Michael Sedgwick
生誕せいたん	(1953-01-10) 1953年ねん1月がつ10日とおか（71歳さい）
学歴がくれき	バークリー音楽おんがく大学だいがく
ジャンル	ジャズ、フュージョン
職業しょくぎょう	ギタリスト
担当たんとう楽器がっき	ギター
活動かつどう期間きかん	1976年ねん -
レーベル	アトランティック・レコード、ヘッズ・アップ
公式こうしきサイト	www.mikestern.org

マイク・スターン（Mike Stern、1953年ねん1月がつ10日とおか - ）は、アメリカ合衆国あめりかがっしゅうこくのジャズ・ギタリスト。マイルス・デイヴィスが1981年ねんにカムバックした際さい、ギタリストとして抜擢ばってきされて注目ちゅうもくを浴あびる。妻つまは、ギタリスト兼けん歌手かしゅのレニ・スターン。

略歴りゃくれき

バークリーからBSTへ

ボストンのバークリー音楽おんがく大学だいがく出身しゅっしん。在学ざいがく中ちゅうはミック・グッドリック、ゲイリー・バートンらに師事しじ。同校どうこうの講師こうしであったパット・メセニーに勧すすめられてブラッド・スウェット&ティアーズのオーディションに参加さんかし、1976年ねんに正式せいしきメンバーとして加入かにゅう。その後ご2年間ねんかん共ともに活動かつどう。同どうバンドのアルバム数すう本ほんにも加くわわっている。

マイルス・デイヴィスによる抜擢ばってき

1979年ねん、スターンはビリー・コブハムのフュージョン・バンドに参加さんかした。2年ねん後ご、同どう時期じきに抜擢ばってきされたサックス奏者そうしゃのビル・エヴァンスの紹介しょうかいによりマイルス・デイヴィスのグループに参加さんか。1981年ねん6月27日にちにボストンのナイトクラブでデビュー。アルバム『ザ・マン・ウィズ・ザ・ホーン』（1981年ねん）、『スター・ピープル』（1983年ねん）のレコーディングにも参加さんかした。1983年ねんまでマイルスのバンドに参加さんかした後のち、1983年ねんから1984年ねんにかけてはジャコ・パストリアスのアルバム『ワード・オブ・マウス』に伴ともなうツアーのバンドに参加さんか。1985年ねんにはマイルスのバンドに復帰ふっきし、1年ねん近ちかくツアーに同行どうこうした。ちなみに当時とうじのマイク・スターンは現在げんざいとは違ちがい、異常いじょうな肥満ひまん体型たいけいであり、マイルスから「FAT TIME」といわれており、彼かれのディストーションの効きいたサウンドによるジャズ・アプローチが聴きける『ザ・マン・ウィズ・ザ・ホーン』収録しゅうろく曲きょくは「Fat Time」と名付なづけられた。マイルスはスターンに常々つねづね「ジミ・ヘンドリックスのように弾ひけ」と指示しじしていたと言いわれている。

ソロ・デビュー

1983年ねん、ソロ・デビュー作さくとなるアルバム『ファット・タイム』が日本にっぽんのトリオ・レコードからリリースされた。マイルスのバンドではディストーションの効きいたロック的てきなプレイを聴きかせていたが、本ほん作さくでは随所ずいしょにビバップ的てきなアプローチを見みせた。

1986年ねん、2作さく目め『アップサイド・ダウンサイド』がアトランティック・レコードからリリースされた。この作品さくひんにはジャコ・パストリアスやデイヴィッド・サンボーン、ミッチェル・フォアマンらが参加さんかしている。1986年ねんには、ステップス・アヘッドに参加さんか。その後ご1988年ねんまでマイケル・ブレッカー・バンドの一員いちいんとして活躍かつやくした。

スターン3作さく目めのアトランティック・レコード・リリースのアルバムである1988年ねんの『タイム・イン・プレイス』では、ドラムスのピーター・アースキン、キーボードのジム・ビアード、ベースのジェフ・アンドリュース、パーカッションのドン・アライアスおよびオルガンのドン・グロルニックが参加さんか。続つづく1989年ねんのアルバム『ジグソー』はスティーヴ・カーンがプロデュースした。

ボブ・バーグとのユニット結成けっせい

1989年ねん、スターンはボブ・バーグとユニットを結成けっせい。このユニットにはデニス・チェンバースとリンカーン・ゴーインズも参加さんかした。このユニットは1992年ねんまで活動かつどうし、アルバム『オッズ・オア・イーヴンズ』を制作せいさくしている。

ブレッカー・ブラザーズ参加さんか

スターンは1992年ねんに再さい結成けっせいされたブレッカー・ブラザーズに参加さんか、2年間ねんかん活動かつどうをともにすることになる。また1993年ねんには古典こてん的てきなジャズ・ギターを披露ひろうしたアルバム『スタンダード』を発表はっぴょう。『ギター・プレイヤー』誌し（Guitar Player）の読者どくしゃや評論ひょうろん家かの選えらぶ年間ねんかんベスト・ジャズ・ギタリストに選えらばれた。ちなみにマイクは1994年ねんの『イズ・ホワット・イット・イズ』、1996年ねんの『ビトゥイーン・ザ・ライン』でグラミー賞しょうにノミネートされている。

1997年ねんにはジョン・パティトゥッチ、ジャック・ディジョネット、ドン・アライアス、マイケル・ブレッカー、デイヴィッド・サンボーンらが参加さんかしたアルバム『ギヴ・アンド・テイク』を発表はっぴょう。オービル・W・ギブソン賞しょうを受賞じゅしょうしている。

事故じことその後ご

2016年ねん7月がつ、自宅じたく周辺しゅうへんで転倒てんとうし、右腕うわんの自由じゆうを失うしなう。懸命けんめいなリハビリの末すえ、ピックを指ゆびに両面りょうめんテープで接着せっちゃくするなどして復帰ふっきにこぎつけ、彼かれを慕したう多おおくのミュージシャンのサポートを得えながら、17枚まい目めのアルバム『TRIP』を発表はっぴょう、以後いごも精力せいりょく的てきに演奏えんそう活動かつどうを続つづける。

機材きざい

マイルス・バンドに参加さんかした当時とうじはフェンダー・ストラトキャスターを愛用あいようしていたが、盗難とうなんに遭あい、妻つまのレニからフェンダー・テレキャスターを借用しゃくよう、以降いこうメイン・ギターに昇格しょうかくする。このテレキャスターは、フロントにギブソン・サイズのハムバッキング・ピックアップが装着そうちゃくされていた。やがてロジャー・サドウスキーの工房こうぼうと契約けいやくし、シグネイチャー・モデルを発売はつばい。自みずからもシグネイチャー・モデルを使用しようするようになる。サドウスキーとの契約けいやくが切きれるとヤマハと契約けいやくを結むすび、シグネイチャー・モデルを発売はつばい。

シグネイチャー・モデルの仕様しようはいずれもほぼ同おなじで、アッシュのボディにメイプル1ピース・ネック、テレキャスターのボディ形状けいじょう、ピックアップはフロントがセイモア・ダンカンの59、リアは同おなじくテレキャスター用ようホットレイルズである。本人ほんにんは、気きに入いった個体こたいをもっぱら使用しようするため、現在げんざいのメインギターであるヤマハのパシフィカ1511MSも指ゆび板ばんの塗装とそうは大半たいはんが剥はげ落おちている（前出ぜんしゅつインタビュー）。

エフェクターはさほど多おおくないが、彼かれの代名詞だいめいしとも言いえるのがヤマハのSPX90という1985年ねん発売はつばいのマルチ・エフェクターである。マイク・スターンはこのエフェクター中ちゅうの「ピッチ・シフト」のプログラムを愛用あいようし、数すうセントのみ原音げんおんからずらしたエフェクト音おんを付加ふかすることでコーラスに近ちかい効果こうかを得えている。そのほか、BOSSのデジタル・ディレイの使用しようも確認かくにんされている。アンプも、ヤマハが1979年ねんに発売はつばいしたF100-212というソリッドステートの100ワットアンプのヘッドを利用りようし、スピーカーは外部がいぶの4発はつ入いりスピーカーボックスを付加ふかして鳴ならしている。 現在げんざいも使用しようしている他ほかのアンプヘッドには、一時期いちじきプロの間あいだに浸透しんとうしたピアース社しゃのものがある。ヤマハのFシリーズのコンボも使用しようしていて、同おなじものを使つかい続つづけているせいか動画どうがなどで確認かくにん出切できる個体こたいは外観がいかんがぼろぼろである。 歪ゆがみ系けいのエフェクターとしては昔むかしからBOSS社しゃのDS-1を愛用あいようしている。DS-1の使用しようは予備よびもボードに組くみ込こんであり、通常つうじょう2機き。

ディスコグラフィ

リーダー・アルバム

• 『ファット・タイム』 - Neesh (1983年ねん、Trio) ※1983年ねん8月がつ、9月録音ろくおん
• 『アップサイド・ダウンサイド』 - Upside Downside (1986年ねん、Atlantic) ※1986年ねん3月がつ、4月録音ろくおん
• 『タイム・イン・プレイス』 - Time in Place (1988年ねん、Atlantic) ※1987年ねん12月録音ろくおん
• 『ジグソー』 - Jigsaw (1989年ねん、Atlantic) ※1989年ねん2月がつ録音ろくおん
• 『オッズ・オア・イーヴンス』 - Odds or Evens (1991年ねん、Atlantic)
• 『スタンダｰド』 - Standards (and Other Songs) (1992年ねん、Atlantic)
• 『イズ・ホワット・イット・イズ』 - Is What It Is (1994年ねん、Atlantic)
• 『ビトゥイーン・ザ・ライン』 - Between the Lines (1996年ねん、Atlantic)
• 『ギヴ・アンド・テイク』 - Give and Take (1997年ねん、Atlantic)
• 『プレイ』 - Play (1999年ねん、Atlantic) ※1998年ねん12月録音ろくおん
• 『ヴォイセズ 』 - Voices (2001年ねん、Atlantic)
• 『ジーズ・タイムス』 - These Times (2003年ねん、ESC)
• 『フー・レット・ザ・キャッツ・アウト?』 - Who Let the Cats Out? (2006年ねん、Heads Up) ※2006年ねん1月がつ録音ろくおん
• 『ビッグ・ネイバーフッド』 - Big Neighborhood (2009年ねん、Heads Up)
• 『オール・オーヴァー・ザ・プレイス』 - All Over the Place (2012年ねん、Heads Up) ※2011年ねん5月がつ録音ろくおん
• 『エクレクティック』 - Eclectic (2014年ねん、Heads Up) ※with エリック・ジョンソン
• 『トリップ』 - Trip (2017年ねん、Heads Up)
• 『イレヴン』 - Eleven (2019年ねん、Concord Jazz) ※with ジェフ・ローバー・フュージョン

TV出演しゅつえん

• 『東京とうきょうJAZZ2011』 (NHK BSプレミアム) 2011年ねん10月がつ15日にち
• 『LEE RITENOUR & MIKE STERN LIVE at BLUE NOTE TOKYO』 (BSフジ) 2012年ねん4月がつ1日にち

外部がいぶリンク

• ワーナーミュージック・ジャパン - マイク・スターン
• 公式こうしきウェブサイト