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ジャック・ディジョネット

出典しゅってん: フリー百科ひゃっか事典じてん『ウィキペディア（Wikipedia）』
ジャック・ディジョネット
Jack DeJohnette
基本きほん情報じょうほう
出生しゅっしょう名めい Jack DeJohnette Jr.[1]
生誕せいたん (1942-08-09) 1942年ねん8月がつ9日にち（81歳さい）
出身しゅっしん地ち アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国あめりかがっしゅうこくイリノイ州しゅうシカゴ
ジャンル ジャズ、フュージョン、ニューエイジ
職業しょくぎょう ミュージシャン、作曲さっきょく家か
担当たんとう楽器がっき ドラム、ピアノ、パーカッション、メロディカ
活動かつどう期間きかん 1961年ねん -
レーベル マイルストーン・レコード
プレスティッジ・レコード
ECMレコード
MCAレコード
ブルーノート・レコード
コロムビア・レコード
共同きょうどう作業さぎょう者しゃ チャールス・ロイド
ビル・エヴァンス
マイルス・デイヴィス
ジョン・アバークロンビー
キース・ジャレット
ゲイトウェイ
公式こうしきサイト www.jackdejohnette.com

ジャック・ディジョネット[注ちゅう 1]（Jack DeJohnette、1942年ねん8月がつ9日にち - ）は、アメリカのジャズ・ミュージシャン、ドラマー、ピアニスト。

来歴らいれき[編集へんしゅう]

ジャック・ディジョネット・ジュニアは1942年ねん8月がつ9日にちにアメリカ合衆国あめりかがっしゅうこくイリノイ州しゅうシカゴで、エヴァ・ジャネット・ウッド（Eva Jeanette Wood）とジャック・ディジョネット・シニア（Jack DeJohnette Sr.）の息子むすことして生うまれた[1]。4歳さいからピアノを学まなび、ハイスクール時代じだいにドラムを始はじめた[2]。

1960年代ねんだい半なかばよりR&Bのバンドや幾多いくたのジャズのグループを経へて、リチャード・エイブラムス、ロスコー・ミッチェル（英語えいご版ばん）をメンバーに迎むかえた自身じしんのグループを率ひきい、AACMにも核かくとなるメンバーとして参加さんか。サン・ラ、ジャッキー・マクリーン、リー・モーガンやチャールス・ロイド（英語えいご版ばん）・カルテットなどのグループでキャリアを構築こうちくした。チャールス・ロイド・カルテットではキース・ジャレットと一緒いっしょの時期じきを過すごした。また、ビル・エヴァンスとのピアノ・トリオでの録音ろくおんも残のこしている[注ちゅう 2]。

1968年ねんにトニー・ウィリアムスの後任こうにんとしてマイルス・デイヴィスのグループに選えらばれる。『ビッチェズ・ブリュー』や『オン・ザ・コーナー』などの歴史れきし的てき名めい盤ばんに参加さんか、いわゆるエレクトリック・マイルス・サウンドの構築こうちく者しゃとしてだけではなく白人はくじんヒッピーの聴衆ちょうしゅうの前まえでもフィルモアやイギリスのワイト島とうのフェスティヴァルに参加さんかして演奏えんそうの録音ろくおんをのこしている。

マイルス・デイヴィス・グループを抜ぬけた1970年代ねんだい前半ぜんはんには、ECMレコードにてデイヴ・ホランドと共ともにチック・コリアのレコーディングに参加さんか、自己じこのグループではギタリストのジョン・アバークロンビーと組くみ、ディレクションズ、ニュー・ディレクションズの2つのグループで活動かつどうし、レスター・ボウイ、デヴィッド・マレイらとのスペシャル・エディション、ジョン・サーマンやまたゲイリー・ピーコックと共ともにキース・ジャレットとのスタンダーズ・トリオの活動かつどうの録音ろくおん作品さくひん等とうを残のこしている。

ハービー・ハンコック、マイケル・ブレッカー、ジョン・スコフィールドら、ジャズ界かいのトップ・アーティスト達たちの活動かつどうを支ささえるファースト・コール・ドラマーとして活躍かつやくした。

2000年代ねんだい中頃なかごろから、プライベート・レーベル「ゴールデン・ビームズ（Golden Beams）」を運営うんえいし、自身じしんの作品さくひんをリリースしている。2009年ねん、『ピース・タイム（Peace Time）』が第だい51回かいグラミー賞しょうにおいて最優秀さいゆうしゅうニューエイジ・アルバム賞しょうを受賞じゅしょう。2012年ねん、ユナイテッド・ステイツ・アーティスツ（英語えいご版ばん）のフェローに選出せんしゅつされた[3]。エスペランサ・スポルディングやリオーネル・ルエケ（英語えいご版ばん）といった若手わかて奏者そうしゃとも積極せっきょく的てきに共演きょうえんを行おこなっている[4]。

音楽おんがく性せい[編集へんしゅう]

Modern Drummer (2004) は、ディジョネットのスタイルについて、自由じゆうを物語ものがたるソロ、爆発ばくはつ的てきなスウィング感かんじ、非凡ひぼんなソロといった雄大ゆうだいなスタイルは、比肩ひけんするものがいないと評ひょうしている。1970年代ねんだいごろから、のちのドラムンベースのような16ビートのサウンドを演奏えんそうしていたともされる[4][5]。

幼おさない頃ころからピアノも学まなんでおり、鍵盤けんばんハーモニカを演奏えんそうした1968年ねんのリリース作品さくひん『ディジョネット・コンプレックス』ではロイ・ヘインズに、1974年ねん発表はっぴょうのアルバム『ジャッキーボード（Jackeyboard）』ではジョージ大塚おおつかにドラムを任まかせ、ディジョネットはピアノを担当たんとうしており、パット・メセニーからは「マッコイ・タイナーのようなスタイル」であると評ひょうされている。また余技よぎとしてベース演奏えんそうもこなし、かなりの腕前うでまえである。

ディスコグラフィ[編集へんしゅう]

リーダー作品さくひん[編集へんしゅう]

1960年代ねんだい
1970年代ねんだい
  • 『ハヴ・ユー・ハード？』 - Have You Heard (Milestone, 1970年ねん)
  • キース・ジャレットとの共同きょうどう名義めいぎ, 『ルータ・アンド・ダイチャ』 - Ruta and Daitya（1971年ねん録音ろくおん）(ECM, 1973年ねん)
  • 『タイム＆スペース』 - Time & Space (Trio, 1973年ねん)（千代田ちよだ区く「イイノホール」において録音ろくおん）
  • 『ジャッキーボード』 - Jackeyboard (Trio, 1973年ねん)（千代田ちよだ区く「イイノホール」において録音ろくおん）
  • Sorcery (Prestige, 1974年ねん)
  • 『コスミック・チキン』 - Cosmic Chicken（1975年ねん4月がつ録音ろくおん）(Prestige, 1975年ねん)
  • Untitled (ECM, 1976年ねん)
  • Pictures（1976年ねん録音ろくおん）(ECM, 1977年ねん)
  • 『ダイレクションズ』 - New Rags（1977年ねん5月がつ録音ろくおん）(ECM, 1977年ねん)
  • 『バイユー・フィーヴァー』 - New Directions（1978年ねん6月がつ録音ろくおん）(ECM, 1978年ねん)
  • 『スペシャル・エディション』 - Special Edition（1979年ねん録音ろくおん）(ECM, 1980年ねん)
  • 『ニュー・ダイレクション・イン・ヨーロッパ』 - New Directions in Europe（1979年ねん録音ろくおん）(ECM, 1980年ねん)
1980年代ねんだい
  • スペシャル・エディション名義めいぎ, 『ティン・カン・アレイ』 - Tin Can Alley（1980年ねん9月がつ録音ろくおん）(ECM, 1981年ねん)
  • スペシャル・エディション名義めいぎ, 『インフレーション・ブルース』 - Inflation Blues (ECM, 1982年ねん)
  • スペシャル・エディション名義めいぎ, 『アルバム・アルバム』 - Album Album (ECM, 1984年ねん)
  • 『ジャック・ディジョネット・ピアノ・アルバム』 - The Jack DeJohnette Piano Album (Landmark, 1985年ねん)
  • 『ゼブラ』 - Zebra（1985年ねん録音ろくおん）(MCA, 1989年ねん)
  • デヴィッド・マレイと共同きょうどう名義めいぎ, 『イン・アワ・スタイル』 - In Our Style (DIW, 1986年ねん)
  • スペシャル・エディション名義めいぎ, 『イレジスタブル・フォーセズ』 - Irresistible Forces (Impulse!/MCA, 1987年ねん)
  • スペシャル・エディション名義めいぎ, 『オーディオ・ヴィジュアル・スケイプス』 - Audio-Visualscapes (Impulse!/MCA, 1988年ねん)
1990年代ねんだい
2000年代ねんだい
  • ビル・フリーゼルと共同きょうどう名義めいぎ, The Elephant Sleeps but Still Remembers（2001年ねん録音ろくおん）(Golden Beams, 2006年ねん)
  • Music in the Key of Om（2003年ねん8月がつ録音ろくおん）(Golden Beams, 2005年ねん)
  • Trio Beyond名義めいぎ, Saudades（2004年ねん11月録音ろくおん）(ECM, 2006年ねん)（CD 2枚まい組ぐみ）
  • The Ripple Effect名義めいぎ, Hybrids (Golden Beams, 2005年ねん)
  • Foday Musa Susoと共同きょうどう名義めいぎ, Music from the Hearts of the Masters (Golden Beams, 2005年ねん)
  • Peace Time（2006年ねん録音ろくおん）(Golden Beams, 2007年ねん)（第だい51回かいグラミー賞しょう（最優秀さいゆうしゅうニューエイジ・アルバム））
  • ジョン・パティトゥッチ、Danilo Perezと共同きょうどう名義めいぎ, Music We Are（2008年ねん録音ろくおん）(Golden Beams, 2009年ねん)（DVDビデオ入いり）
2010年代ねんだい
  • ザ・スーパー・プレミアム・バンド名義めいぎ（ケニー・バロン、ロン・カーター、ジャック・ディジョネット）, 『サウンド・オブ・ニューヨーク』 - Sounds of New York (Eastwind, 2011年ねん)
  • 『サウンド・トラヴェルズ』 - Sound Travels（2011年ねん録音ろくおん）(eOne/Golden Beams, 2012年ねん)
  • Made in Chicago（2013年ねん録音ろくおん）(ECM, 2015年ねん)
  • 『イン・ムーヴメント』 - In Movement（2015年ねん10月がつ録音ろくおん）(ECM, 2016年ねん)
  • Return (Newvelle, 2016年ねん)（ピアノ・ソロ。LP。）
  • ラリー・グレナディア、ジョン・メデスキ、ジョン・スコフィールドと共同きょうどう名義めいぎ, 『ハドソン』 - Hudson (Motema, 2017年ねん)

コンピレーション[編集へんしゅう]

  • 『ECM 24-bitベスト・セレクション』 - Jack De Johnette Selected Recordings (ECM) 2004年ねん

ゲイトウェイの作品さくひん[編集へんしゅう]

（ジョン・アバークロンビー、デイヴ・ホランド、ジャック・ディジョネット）

  • 『ゲイトウェイ』 - Gateway (ECM, 1975)
  • 『ゲイトウェイ2』 - Gateway 2 (ECM, 1977 [1978])
  • 『ホーム・カミング』 - Homecoming (ECM, 1994 [1995])
  • 『イン・ザ・モーメント』 - In the Moment (ECM, 1994 [1996])

キース・ジャレットのいわゆるスタンダーズ・トリオの作品さくひん[編集へんしゅう]

（キース・ジャレット、ジャック・ディジョネット、ゲイリー・ピーコック）

詳細しょうさいは「キース・ジャレット#グループ（1980年代ねんだい以降いこう）」を参照さんしょう

脚注きゃくちゅう[編集へんしゅう]

  1. ^ 「ジャック・デジョネット」の表記ひょうきもある。
  2. ^ 『モントルー・ジャズ・フェスティヴァルのビル・エヴァンス（英語えいご版ばん）』。

出典しゅってん[編集へんしゅう]

  1. ^ a b Brown 2011, p. 2.
  2. ^ DeJohnette n.d.
  3. ^ United States Artists Official Website
  4. ^ a b 柳やなぎ樂らく 2014.
  5. ^ リズム&ドラム・マガジン 2016/2021, p. 2.

参考さんこう資料しりょう[編集へんしゅう]

  • “Profile”. Jack DeJohnette. 2017年ねん5月がつ30日にち時点じてんのオリジナルよりアーカイブ。2021年ねん9月がつ8日にち閲覧えつらん。
  • “Jack DeJohnette”. Modern Drummer. Modern Drummer Publications (2004年ねん). 2021年ねん9月がつ8日にち閲覧えつらん。
  • Brown, Anthony (2011年ねん11月10日にち). “Jack DeJohnette” (英語えいご). National Museum of American History. Smithsonian Jazz Oral History Program. Archives Center, National Museum of American History. 2021年ねん9月がつ8日にち閲覧えつらん。
  • 柳やなぎ樂らく, 光隆みつたか (2014年ねん5月がつ10日とおか). “「現代げんだい最高さいこう」のドラマー、ジャック・ディジョネット”. BLUE NOTE TOKYO. ブルーノート・ジャパン. 2021年ねん9月がつ8日にち閲覧えつらん。
  • 『リズム＆ドラム・マガジン』第だい33巻かん第だい1号ごう、リットーミュージック、2016年ねん11月25日にち、ISSN 1344638X。 

外部がいぶリンク[編集へんしゅう]

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