マイケル・シェンカー

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マイケル・シェンカー
Michael Schenker
フランス『Hellfest 2022』公演こうえん(2022ねん
基本きほん情報じょうほう
生誕せいたん (1955-01-10) 1955ねん1がつ10日とおか(69さい
出身しゅっしん 西ドイツの旗 西にしドイツ
ニーダーザクセンしゅうヒルデスハイムぐんザルシュテット
ジャンル ハード・ロック
職業しょくぎょう ギタリスト
活動かつどう期間きかん 1972ねん - 現在げんざい
レーベル BMG
共同きょうどう作業さぎょうしゃ スコーピオンズ
UFO
マイケル・シェンカー・グループ
マッコーリー・シェンカー・グループ
マイケル・シェンカーズ・テンプル・オブ・ロック
マイケル・シェンカー・フェスト
公式こうしきサイト Official Website
著名ちょめい使用しよう楽器がっき
Gibson Flying V
Dean Signature V model
レズリー・ウェストなど

マイケル・シェンカーミヒャエル・シェンカー[ちゅう 1]Michael Schenker1955ねん1がつ10日とおか - )は、ドイツ出身しゅっしんハードロックギタリスト。かつて、しろくろの2しょくけられたギブソンのギター「フライングV」を使用しようしていたことで有名ゆうめい[ちゅう 2]日本にっぽんではアルバムの邦題ほうだいから「かみ」ともしょうされる。※邦題ほうだいかみかえってきたフライング・アロウ)」(1980)

実兄じっけいスコーピオンズのリーダーであるルドルフ・シェンカー実妹じつまいヴィーヴァのキーボーティストであるバーバラ・シェンカー

来歴らいれき[編集へんしゅう]

あにルドルフ・シェンカー(G) 2014ねん
初期しょきMSG時代じだい (1983ねん

あにであるルドルフ・シェンカー影響えいきょう幼少ようしょうよりギターはじめる。アマチュアバンド「コペルニクス」を結成けっせいし11さいはつステージをみ、17さいで「スコーピオンズ」のデビューアルバム『恐怖きょうふさそりだん』にリード・ギターとして参加さんかした[ちゅう 3]

1973ねん6がつ、リードギターをさがしていた「UFO」からオファーを加入かにゅう。これは、前年ぜんねんに「スコーピオンズ」が「UFO」のドイツ・ツアーの前座ぜんざつとめたさい、オリジナル・ギタリストのミック・ボルトン、2人ふたりのギタリスト、ラリー・ウォリスのつぎ当時とうじギタリストとして在籍ざいせきしていたバーニー・マースデン[ちゅう 4]突如とつじょ失踪しっそうし、急遽きゅうきょマイケルをりたという出来事できごとがきっかけであった。

UFOには1978ねんまで在籍ざいせきし6まいのアルバムに参加さんか。UFOの世界せかいてき成功せいこう貢献こうけんする一方いっぽう、メンバーとのコミュニケーションやアルコールの問題もんだいかかえていた。

UFO脱退だったい短期間たんきかんながら古巣ふるすのスコーピオンズに所属しょぞくしたのち1979ねんみずからのバンド「マイケル・シェンカー・グループ通称つうしょう:MSG)」を結成けっせい。デビューから1984ねんまでに4まいのスタジオ・アルバムと2まいのライヴ・アルバムを発表はっぴょう。ロック・ギターの名手めいしゅとしていち時代じだいきずき、日本武道館にほんぶどうかんでのコンサートもおこなわれた。

ボーカルのロビン・マッコーリー加入かにゅうにともない、1986ねんから1993ねんにかけては「マッコーリー・シェンカー・グループ」名義めいぎ活動かつどう。3まいのスタジオ・アルバムをリリースした。合間あいまの1991ねんにはラットのサポートメンバーをつとめた。

1993ねん、「UFO」のさい結成けっせい参加さんかしんアルバムのレコーディングやライブ活動かつどう1995ねんまで在籍ざいせきした。1997ねんさい加入かにゅうしツアーをおこなうも、1998ねん日本にっぽん公演こうえん途中とちゅう演奏えんそう放棄ほうき無断むだん帰国きこく。そのままバンドはツアーを中止ちゅうし解散かいさん。しかし2ねん2000ねん復帰ふっき。3ねん2003ねんに4度目どめ脱退だったい

1996ねん、「マイケル・シェンカー・グループ」を再始動さいしどうさせる。近年きんねん並行へいこうして自身じしんのソロ・プロジェクトもおこなっている。

2006ねんには、ヴァッケンの野外やがいコンサートで、息子むすこで「Faster Inferno」のギタリストのタイソン・シェンカー競演きょうえんした。日本にっぽん公演こうえんおこなうもふたたびライブ途中とちゅう演奏えんそう放棄ほうき中止ちゅうしになる。

2011ねん、ソロアルバム「テンプル・オブ・ロック」を発表はっぴょう[1]。これ以降いこうはこのアルバムから発展はってんした「マイケル・シェンカーズ・テンプル・オブ・ロック」として活動かつどうはじめ、精力せいりょくてきにワールドツアーをおこな[2]

2016ねん、MSGの歴代れきだいメンバーがつどうプロジェクト「マイケル・シェンカー・フェスト」の活動かつどう開始かいし同年どうねん8がつ来日らいにち公演こうえんおこなった[3]

音楽おんがくせい[編集へんしゅう]

奏法そうほうそのものはペンタトニック・スケール主体しゅたいきわめてオーソドックスなロック奏法そうほう(セオリーどおりの奏法そうほう)のかさねである。かれ使用しようするギターにはビブラート・ユニット搭載とうさいされていないが、ネック・ベンディングによりアーミングに効果こうかすこともある。

ネック・ベンディングをおこなさい、ヘッドうら左手ひだりてして音程おんていげるのだが、あまりにつよすのでネックがれることがあり、リペアーマンかせであった。

機材きざい[編集へんしゅう]

グレコせい・フライングV - MSV650

かつて、しろくろにリフィニッシュしたギブソン・フライングV長年ながねん使用しようしていたが、現在げんざいディーンせい様々さまざまなシグネイチャーモデルVシェイプ・ギターを使用しようしている。1980年代ねんだいにはアリア・プロⅡがマイケルのために用意よういしたVシェイプ・ギターをサブとして使用しようしたり、1990ねんにはウォーレン・デ・マルティーニRATT)のすすめでLAのPerformance Guitarしゃ製作せいさく依頼いらいすることになった白黒しろくろVの発展はってんバージョン(セットネック構造こうぞうではなくスルーネック構造こうぞう指定していされた)を使用しようした時期じきもある(このギターはのち盗難とうなん)。

このカラー・コーディネートにいたったきっかけは、しろくろのVを交互こうご演奏えんそうしていて、あるとき「1ほんのVをいっそのことしろくろってしまおう」とおもいついたからとのこと。

アンプは、MSG初期しょきまでマーシャルの1987を愛用あいよう。80年代ねんだい後半こうはんからは一貫いっかんして、おなじくマーシャルのJCM800 2205を愛用あいよう。1990ねんごろから当時とうじのマーシャルしゃ渾身こんしんしん製品せいひんであったJCM900の50W仕様しようのヘッド製品せいひんだいいち号機ごうき発売はつばいまえ半年はんとし以上いじょうまえから世界せかいだれよりもはや貸与たいよされ使用しようはじめ、アルバム「M.S.G.」を制作せいさく当時とうじHM/HR界隈かいわい流行りゅうこうしていた著名ちょめいアンプ職人しょくにんによる希少きしょう改造かいぞうマーシャルによるレコーディングではなく、一般いっぱん流通りゅうつうする製品せいひんばんのまま(しかも1だい個体こたいで)アルバムまるごと1まいつくったことでJCM900のプロモーションにおおいに貢献こうけんすることになる。

エフェクトは、Jim DunlopせいDB01 Dimebag Signatureワウペダル、BOSSせいのFV-500Lボリュームペダル、同社どうしゃのDD-6、DD-3デジタルディレイ、CE-5、CH-1コーラス、TU-2チューナーを使用しようし、センド/リターンとう使つかわず、すべてギターからアンプまで直列ちょくれつ接続せつぞくして使用しよう(2012年来ねんらい日時にちじ)。

ディレイとコーラスが2ずつセットされているのは、ききめつよくしたいときは2同時どうじON、ききめよわくしたいとき1個いっこOFFというふう使つかかたをするため。

つるはD'ANGELICOのEXTRA LIGHTを長年ながねん愛用あいようしていたが、近年きんねんはダダリオせいの009-042を使用しよう

半音はんおんおなじくダダリオの010-046を使用しよう

ピックはJIM DUNLOPのNYLON STANDARDを使用しよう時期じきによってあつみがことなるが近年きんねんは0.60mmを4まいポケットにれ、ランダムに使用しようしている。

逸話いつわ[編集へんしゅう]

  • 1992ねんにはMSGでの来日らいにち公演こうえん予定よていされていたが、マネジメントが勝手かって契約けいやくしチケットをしたものの、とうのマイケル本人ほんにんつたわっておらず、マイケルが激怒げきど来日らいにち直前ちょくぜんになって来日らいにち中止ちゅうしになった。
  • ときにはライヴの途中とちゅうでギターをげて演奏えんそう放棄ほうきしてしまうこともあり、日本にっぽんで2演奏えんそう放棄ほうきおかしている。1998ねん4がつのUFOとしての中野なかのサンプラザでの公演こうえんと、2006ねん11月の中野なかのサンプラザ公演こうえんである。2006ねんのMSGとしての東京とうきょう公演こうえんでは、ひど二日酔ふつかよいのほとんど演奏えんそう不可能ふかのう状態じょうたいでステージに登場とうじょうし、2きょくわったところ(正確せいかくには3きょく途中とちゅう)でステージからりてしまうという事件じけん発生はっせいした(翌年よくねん2がつ公演こうえん[4]。1998ねんのUFOでの演奏えんそう放棄ほうきはメンバーやスタッフへの不満ふまん爆発ばくはつしたかたちであり、のちにマイケル本人ほんにん謝罪しゃざいしているが、そのまま脱退だったいいたった。
  • 1992ねんのアルバム「M.S.G.」の収録しゅうろく当時とうじ社会しゃかい問題もんだいたいするアクションとして突然とつぜんのハンガーストライキに突入とつにゅう雑誌ざっしケラングにその理由りゆう情熱じょうねつかたほかのアーティストへの賛同さんどうびかけをおこなうも、だれ賛同さんどうしゃあらわれず。10日とおかほどの実施じっし健康けんこう不良ふりょう心配しんぱいした周囲しゅうい努力どりょくがあってハンスト中止ちゅうしとなったことがある。のち該当がいとうアルバムリリースのためのプロモーションのさいには本人ほんにんみずからこの行為こういについてのインタビューをけるさいわらばなしとして返答へんとう
  • 人生じんせい最初さいしょのギターは14さいとき学校がっこうの「木材もくざい使つかってなにかをつくる」という課題かだいで、三角形さんかっけいのボディーのギターをつくったのが最初さいしょいわく「Vシェイプじゃなかったけど、きみ想像そうぞうしているものちかいよ」とのこと。
  • キャリア最初さいしょころはギブソンのレスポールを愛用あいようし、あにのルドルフがフライングVを愛用あいようしていた。
  • スコーピオンズ在籍ざいせきの10代のころ、とあるライヴで、ギターソロ直前ちょくぜんのパートでつるれてしまい、急遽きゅうきょあにのルドルフがマイケルにいていたフライングVをわたし、ギタープレイを続行ぞっこうさせた。これがマイケルとフライングVの最初さいしょ出会であいだったといわれている。
  • アンプはスコーピオンズ初期しょきころからマーシャルの50Wを愛用あいようしており、上記じょうきのライヴではじめてマーシャル50WとフライングVのコンビネーションでおとし、そのおと自分じぶん理想りそうかぎりなくちかかったことから、そのままフライングVをりたまま、しばらく愛用あいようすることとなった。
  • U.F.Oを脱退だったいしたのち、ギター本体ほんたい以外いがい愛用あいようしていたアンプや機材きざいをU.F.Oの倉庫そうこいたままの状態じょうたいだったため、引取ひきとりにったところ、当初とうしょバンドがわ(U.F.O)の所有しょゆうぶつであると主張しゅちょうされ返却へんきゃくしてもらえなかった。そのためM.S.G初期しょきのアンプをはじめとする機材きざいはU.F.O脱退だったいあらたにぞろえたものであった。
  • 最初さいしょれた「自分じぶんのフライングV」は、U.F.O加入かにゅう購入こうにゅうした71ねんせいのメダリオンで、U.F.O在籍ざいせき晩年ばんねんにトレードマークである白黒しろくろツートンにリフィニッシュされ、このときにメダルははずされている。80年代ねんだい後期こうきのM.S.Gまでメインギターとして使用しようされた。なお、このギターは90ねんごろにロンドンのヒースロー空港くうこうわすれ、そのまま紛失ふんしつしてしまっている。
  • 最初さいしょのフライングVについては、あにルドルフからりたものった、返却へんきゃくして自分じぶんなおした、返却へんきゃくはしたがネックをリシェイプしたり改造かいぞうされていてもと状態じょうたいとはおとわってしまっていた、等々とうとう諸説しょせつあるが、スコーピオンズ脱退だったい返却へんきゃくし、自分じぶんべつのメダリオンを購入こうにゅうしたというのが真実しんじつだと、近年きんねん本人ほんにんくちからかたられている。なお、したルドルフ本人ほんにんはこのけんかんしては記憶きおく曖昧あいまいで、どれが真相しんそうなのかすでおぼえていない様子ようすであった。
  • 当時とうじしろくろのフライングVが、マイケル・シェンカー・モデルとしてフェルナンデス、グレコ、トーカイ、アリアプロⅡから発売はつばいされていた。
  • 2003ねん離婚りこんはしはっする詐欺さぎ事件じけんまれ、生活せいかつ活動かつどう資金しきん工面くめんするためにそれまで愛用あいようしてきたギブソンせいのフライングVをすべてオークションで売却ばいきゃくしてしまった。
  • この時期じき上記じょうき問題もんだいくわえ、ツアーのプロモーターがわ問題もんだいがあり予定よていどおりツアーがおこなえなくなるなどビジネスめんふくめ、かなり周囲しゅうい様々さまざま問題もんだいかかえてしまったマイケルは、精神せいしんてきまいってしまいアルコールにおぼれ、リハビリ施設しせつでの治療ちりょう半年はんとしようした。
  • 上記じょうきとおすべてのギターを手放てばなしてしまったマイケルにべたのがDEAN GUITARSで、ギタリスト、ミュージシャンとして40ねんえるキャリアがあるにもかかわらず、2004ねんDEAN GUITARSとエンドース契約けいやくむすぶまで、どこのギターメーカーとも契約けいやくしたことがなく、伝説でんせつとまでいわれているギブソンの白黒しろくろフライングVですら、メーカーから提供ていきょうされたのではなく自腹じばら購入こうにゅうしたギターであった。
  • 偶然ぐうぜんギター雑誌ざっしでどことも契約けいやくしたことがないとマイケルが発言はつげんしている記事きじにしたDEAN GUITARS社員しゃいん同社どうしゃ社長しゃちょう進言しんげんし、メールでマイケルにコンタクトをったことからエンドース契約けいやくむすぶこととなった。なお、マイケルのシグネチュアモデル1号機ごうき最初さいしょの1ほんのプロトタイプを製作せいさくしたのみでマイケルからOKがたという。
  • 当初とうしょDEAN GUITARS特有とくゆうおおきなヘッド形状けいじょうふくめマイケルからギターのスペックにかんしていくつか質問しつもんけたそうだが、それら1つ1つの質問しつもんたいDEAN GUITARSがわ丁寧ていねい理論りろんてき理由りゆう説明せつめいしたところすべてに納得なっとくし、ヘッド形状けいじょうふく基本きほんスペックはDEAN GUITARS基本きほんデザインを踏襲とうしゅうすることになった。
  • マイケル本人ほんにんはVシェイプで、ネックをにぎったとき感触かんしょくいたときのフィーリングがければ大体だいたいOK!という、それほどギターの仕様しようかんしてこまかく繊細せんさいほうではないようで、上記じょうきとおりシグネチュアモデルもギター本体ほんたいはプロトタイプの1ほんでOKがされたが、ピックアップの仕様しようめる段階だんかいになるとかなりこまかくほろ調整ちょうせいもとめられ、なん仕様しよう見直みなおしたりコイルをなおすなど試行錯誤しこうさくごかえすこととなった、ほんのわずかなトーンやおと変化へんか敏感びんかん反応はんのうするマイケルのみみさにたいそうおどろいたそう。なおこのピックアップはDEAN GUITARSからピックアップ単体たんたいでマイケルのシグネチュアモデルとして発売はつばいされている。
  • マッコリー・シェンカー・グループ名義めいぎ当時とうじ、LAにてなんかPUのえを現地げんちクラフトマンに依頼いらい当時とうじ、セイモア・ダンカンしゃせいJBモデルを指定していしていたが、本人ほんにんが70年代ねんだいから使用しようつづけていた個体こたいとは(マグネットの磁力じりょく自然しぜん劣化れっかによるおと変化へんか理由りゆうで)「おとあきらかにちがう」と指摘してき不満ふまんていしたさいに、おなじマネージメント会社かいしゃ所属しょぞく交流こうりゅうふかかったウォーレン・デ・マルティーニ(Ratt)の紹介しょうかいでPerformance Guitarをたよることになる。Performance Guitarではアルニコマグネットの経過けいか年数ねんすうによるじゃくまりを再現さいげんする特殊とくしゅ機械きかい独自どくじ所有しょゆうしており、これで問題もんだい解決かいけつされたことから絶大ぜつだい信用しんようせることになりギター本体ほんたいをオーダーメイドするながれになる(またそのマイケルのギターの完成かんせいたかさにおどろいたL.A.ガンズトレイシー・ガンズ追随ついずいしてストラトタイプのギターをオーダーメイド発注はっちゅうする連鎖れんさ発生はっせい)。
  • 現在げんざいマイケルが所有しょゆうしているギターのなか一番いちばんふるものは2004ねんDEAN GUITARS制作せいさくされたシグネチュアモデルのプロトタイプ1号機ごうき現在げんざいもライヴでRock Bottomを演奏えんそうするさいによく使用しようされているもの。マイケルいわく、何故なぜかはからないがこのギターはRock Bottomのソロをとききやすいそう。
  • 現在げんざい所有しょゆうしているギターは「大体だいたい25ほんのDeanギターをっているかな、沢山たくさんくろしろのギターがあるよ。おれはコレクターってわけじゃないから、っているものを全部ぜんぶおぼえていないんだよ。」とのこと。
  • マイケル本人ほんにん基本きほんてき機材きざい頓着とんじゃくかかわっているのはVシェイプのギターと50Wのマーシャルアンプくらいで、使用しようするエフェクトや代名詞だいめいしのワウペダルとうには、とくにメーカーや機種きしゅつよかかわりはなく、長年ながねん「トーンがこのみで、フィーリングがえばそれでい」というスタンスであった。しかし近年きんねんはコンパクトエフェクターはBOSS製品せいひん愛好あいこうであると自負じふしており、ワウペダルはジムダンロップせいいている。
  • マイケル・シェンカーの代名詞だいめいしといえばワウペダルがげられるが、シェンカーマニアのあいだでは、かれ使用しようしていたJENせいのクライベイビー(ワウペダル)が有名ゆうめい一部いちぶでは神格しんかくされているが、じつはこのワウペダルも最初さいしょ本人ほんにん特別とくべつかかわって使用しようしていたわけではなく、U.F.O時代じだいにそれまで使用しようしていたVOXせいのワウペダルが盗難とうなんい、仕方しかたなくあらたに購入こうにゅうし、だい用品ようひんとして使用しようはじめたもの。このJENせいクライベイビーを使用しようしていた時期じきに、名演めいえんといわれるギタープレイの数々かずかず名曲めいきょく数々かずかずのこしたことと、マイケル自身じしんがそのトーンをり、長期間ちょうきかん使用しようしていたこと、現在げんざいではJENというメーカーも消滅しょうめつ入手にゅうしゅ困難こんなんになっていることなどから、神格しんかくされることとなった。
  • JENせいクライベイビーは内部ないぶのギヤに改造かいぞうほどこされ、いちはいペダルをんだところでマイケルが一番いちばんこのむトーンになるように調整ちょうせいされていた。マニアのあいだではこの改造かいぞう真似まねひとおおい。
  • 使用しようするケーブルにいたっては、「やわらかくジャックがLがたのタイプであればべつなんでもい」というかんじで、まった興味きょうみかかわりもなく、ギターテックが用意よういしてくれたものをそのまま使用しようするため、どこのメーカーのどの種類しゅるいのケーブルを使用しようしているのか本人ほんにんかっていないことがおおい。
  • 98ねんにU.F.Oで来日らいにちしたさい中野なかのサンプラザ公演こうえんで、しろいフライングVを粉々こなごなはたこわしステージをりたファンのあいだでは悪夢あくむとまでばれている事件じけんがあったが、破壊はかいされたしろいフライングVはマイケル所有しょゆうのギターではなく、当時とうじのギターテックの所有しょゆうぶつだった。リアピックアップにギターテックみずか製作せいさくしたギブソンせいダーティーフィンガーとセイモアダンカンせいディストーションをわせた所謂いわゆるニコイチのハムバッカーを搭載とうさいし、当時とうじマイケルが購入こうにゅうしたアンプと相性あいしょうかったことから、このギターをり、94ねんごろから長期ちょうきにわたりりて使用しようしていた。
  • 近年きんねんはやらなくなったが、以前いぜんはエフェクターやギターからケーブルがけないように、くろいガムテープでグルグルまきにすることがあった。見栄みばえよりギタープレイに集中しゅうちゅうする環境かんきょう重視じゅうししていたことがうかがえる。
  • ギター本体ほんたい付着ふちゃくしたテープをがしたのちよごれや、あと綺麗きれいにせず、極力きょくりょくそのままにしておくのがマイケルのかかわりのようで、その理由りゆうが、それら(よごれ)の1つ1つが、そのギターと自分じぶんとも試行しこう錯誤さくごしながらあゆんできた歴史れきしであるからというもの。
  • 機材きざい無頓着むとんじゃくならば、そのあつかいも無頓着むとんじゃくなようで、ペダルボード(エフェクターを整理せいりして配置はいちするためのゆかしきのラック)なんか必要ひつようない!と、ステージフロアに直接ちょくせつガムテープで乱雑らんざつ固定こていされたエフェクターをにしたマイケルのギターテックが、かねておおきなスポンジをくりいてエフェクターがうごかないように固定こていするペダルボードを作成さくせいし、使用しようしている。
  • ふるつるこのみ、新品しんぴんつるおと感触かんしょくきらいでギターのつる基本きほんてきれるまで交換こうかんしない。つるれてもすべてのつる交換こうかんすることはせず、れたつるだけ交換こうかんし、なおかつギターテックにかせ、新品しんぴんつるをある程度ていど馴染なじませてもらった状態じょうたいでプレイする。さらに、「演奏えんそうちゅうつるがブラブラするのがき」という理由りゆうで、つる先端せんたんをカットせずにそのままにしておくのをこのむ。
  • 近年きんねんつる劣化れっかでライヴちゅうつるれることが頻発ひんぱつし、さすがに本人ほんにん辟易へきえきしたようで、しばらくライヴがなくつる劣化れっかひどときはギターテックにつる交換こうかんしてもらうようにしている。
  • ライヴステージではマーシャルの3だんみスタックアンプをならべてアンプのかべ形成けいせいしてプレイしているが、実際じっさいおとているのは1だいのみ。これについて「アンプが1だいだけだと間抜まぬけにえる、かざりであって必要ひつようではないけど見栄みばえがい、それにもしメインのアンプにトラブルがあった場合ばあい予備よびにも使つかえる。でも結局けっきょくはあのきでやっていること、ちいさなアンプを1だいいて、あとは巨大きょだいスクリーンでステージをかざるのはこのみじゃない。子供こどもころ影響えいきょうけたミュージシャンはみな巨大きょだいなアンプのかべがあった、それが自分じぶんのルーツだ。」と、現代げんだいのテクノロジーを駆使くししたステージセットには興味きょうみがなく、むかしながらのハードロック黎明れいめいられたステージをこのんでいる。
  • 欧米おうべいじんとしてはそれほど大柄おおがらな(長身ちょうしんではあるが)体格たいかくではないが、かなりおおきく、日本人にっぽんじんであれば通常つうじょう薬指くすりゆびつるおさえてくようなフレーズも楽々らくらく中指なかゆびとどいていてしまうのと、ギターソロとうのリードプレイでは中指なかゆび多用たようする場面ばめん多々たたられる。本人ほんにんまったくの無意識むいしきだそうで、ギター雑誌ざっしのインタビューで指摘してきされてはじめて気付きづいたという。
  • ライヴ本番ほんばんまえ、ステージに直前ちょくぜんにスニッカーズをべることがおおい。過去かこ本番ほんばん直前ちょくぜんにスニッカーズをべていたところ、まだくちなかにスニッカーズがはいっている状態じょうたいでフォトセッションがはじまってしまい、以後いごフォトセッションの有無うむ確認かくにんしてからべるようにしているそう。
  • ライヴが終了しゅうりょうしたらなるべくはや会場かいじょうるのをこのむ。
  • 「ハウラー」とばれる、ちいさな金属きんぞくへんつるなすけ、スライドさせ効果こうかおんてきおと奏法そうほうおもいつき、それに使用しようする金属きんぞくへんを、ライヴで使つかいやすいようにギターにけたところ、ギター雑誌ざっしとうでコレは一体いったいなに?と質問しつもんされ、ジョークで「これは宇宙うちゅうのエナジーを道具どうぐ、エナジーチャンネルというんだ」と発言はつげんしたところ、ジョークがつうじず、しんけるひと散見さんけんされ、いつのにかひろまってしまった[ちゅう 5]

ディスコグラフィ[編集へんしゅう]

マイケル・シェンカー・グループ - ブルガリア公演こうえん(2012ねん
マイケル・シェンカーズ・ テンプル・オブ・ロック - ドイツ公演こうえん(2015ねん5がつ

ソロ・アルバム[編集へんしゅう]

  • 『サンキュー』 - Thank You (1993ねん
  • 『ストーリー・オブ・マイケル・シェンカー「かみ」-その伝説でんせつ-』 - The Story Of Michael Schenker (1994ねん) ※コンピレーション
  • 『サンキュー2』 - Thank You 2 (1998ねん
  • Thank You With Orchestra (1999ねん
  • 『アドヴェンチャーズ・オブ・ザ・イマジネーション』 - Adventures of the Imagination (2000ねん
  • The Odd Trio (2000ねん
  • Thank You 3 (2001ねん
  • 『ドリームス・アンド・エクスプレションズ』 - MS 2000: Dreams And Expressions (2001ねん
  • Forever And More: The Best Of Michael Schenker (2003ねん) ※コンピレーション
  • Thank You 4 (2003ねん
  • Doctor, Doctor: The Kulick Sessions (2008ねん) ※コンピレーション
  • Greatest Riffs (2009ねん) ※コンピレーション

スコーピオンズ[編集へんしゅう]

UFO[編集へんしゅう]

  • 現象げんしょう』 - Phenomenon (1974ねん
  • 『フォース・イット』 - Force It (1975ねん
  • 『ノー・ヘヴィ・ペッティング』 - No Heavy Petting (1976ねん
  • あらたなる殺意さつい』 - Lights Out (1977ねん
  • 宇宙うちゅう征服せいふく』 - Obsession (1978ねん
  • 『UFOライブ』 Strangers in the Night (1979ねん) ※ライブ
  • The Best Of (1992ねん) ※コンピレーション
  • 『ウォーク・オン・ウォーター』 - Walk on Water (1995ねん
  • きよしやく』 - Covenant (2000ねん
  • 『シャークス』 - Sharks (2002ねん

マイケル・シェンカー・グループ / マッコリー・シェンカー・グループ[編集へんしゅう]

  • かみかえってきたフライング・アロウ)』 - The Michael Schenker Group (1980ねん
  • 神話しんわ』 - MSG (1981ねん
  • 飛翔ひしょう伝説でんせつ MSG武道館ぶどうかんライヴ』 - One Night at Budokan (1981ねん) ※ライブ
  • 黙示録もくしろく』 - Assault Attack (1982ねん
  • かぎりなきたたかい』 - Built To Destroy (1983ねん
  • 『ロック・ウィル・ネヴァー・ダイ』 - Rock Will Never Die (1984ねん) ※ライブ
  • 『パーフェクト・タイミング』 - Perfect Timing (1987ねん) ※マッコリー・シェンカー・グループ
  • 『セイヴ・ユアセルフ』 - Save Yourself (1989ねん) ※マッコリー・シェンカー・グループ
  • 『マイケル・シェンカー・グループ』 - M.S.G. (1991ねん) ※マッコリー・シェンカー・グループ
  • 『アコースティックM.S.G.!』 - Nightmare : The Acoustic M.S.G. (1991ねん) ※マッコリー・シェンカー・グループ
  • The Essential Michael Schenker Group (1991ねん) ※コンピレーション
  • かみ々の饗宴きょうえん〜M.S.G.ライヴ!!〜』 - M.S.G. Unplugged (1992ねん) ※マッコリー・シェンカー・グループ。ライブ
  • 『リトゥン・イン・ザ・サンド』 - Written in the Sand (1996ねん
  • 『ストーリー・ライブ』 - The Michael Schenker Story Live (1997ねん) ※ライブ
  • 『ジ・アンフォーギヴン』 - The Unforgiven (1999ねん
  • 『ライヴ〜ジ・アンフォーギヴン・ワールド・ツアー』 - The Unforgiven World Tour (2000ねん) ※ライブ
  • 『ビー・アウェア・オブ・スコーピオンズ』 - Be Aware of Scorpions (2002ねん
  • 『アラクノフォビアク』 - Arachnophobiac (2003ねん
  • 『ヘヴィー・ヒッターズ』 - Heavy Hitters (2005ねん
  • 『テイルズ・オヴ・ロックンロール〜25thアニヴァーサリー・アルバム』 - Tales of Rock'n'Roll (2006ねん
  • 『イン・ザ・ミッドスト・オブ・ビューティー』 - In the Midst of Beauty (2008ねん
  • 『MSG 30周年しゅうねん記念きねんコンサート - ライヴ・イン・トウキョウ』 - The 30th Anniversary Concert: Live in Tokyo (2010ねん) ※ライブ
  • 『バイ・インヴィテーション・オンリー』 - By Invitation Only (2011ねん

マイケル・シェンカー・フェスト[編集へんしゅう]

  • 『ライヴ 2016 東京とうきょう国際こくさいフォーラム・ホールA』 - Michael Schenker Fest Live: Tokyo International Forum Hall A (2017ねん) ※ライブ
  • 『レザレクション』 - Resurrection (2018ねん
  • 『レヴェレイション』 - Revelation (2019ねん

マイケル・シェンカーズ・テンプル・オブ・ロック[編集へんしゅう]

  • テンプル・オブ・ロック』 - Temple Of Rock (2011ねん
  • 『テンプル・オブ・ロック - ライヴ・イン・ヨーロッパ』 - Temple of Rock - Live in Europe (2012ねん
  • 『ブリッジ・ザ・ギャップ』 - Bridge The Gap (2013ねん
  • 『スピリット・オン・ア・ミッション』 - Spirit On A Mission (2015ねん

そののプロジェクト[編集へんしゅう]

  • 『コントラバンド』 - Contraband (1991ねん
  • The Plot (2003ねん
  • 『アンダー・コンストラクション』 - Under Construction (2003ねん) ※シューガー/シェンカー名義めいぎ
  • 『ジ・エンドレス・ジャム』 - Schenker-Pattison Summit - The Endless Jam (2004ねん) ※シェンカー-パティソン・サミット名義めいぎ
  • Siggi Schwarz & The Electricguitar Legends (2004ねん
  • Schenker-Pattison Summit - The Endless Jam Continues (2005ねん) ※シェンカー-パティソン・サミット名義めいぎ
  • Siggi Schwarz & The Rock Legends (2005ねん
  • Siggi Schwarz and Michael Schenker - Live Together (2006ねん
  • 『ジプシー・レディー』 - Acoustic Project - Gipsy Lady (2009ねん) ※マイケル・シェンカー&ゲイリー・バーデン名義めいぎ

日本にっぽん公演こうえん[編集へんしゅう]

  • 1981ねん MICHAEL SCHENKER GROUP
  • 1982ねん MICHAEL SCHENKER GROUP
  • 1984ねん-1 MICHAEL SCHENKER GROUP
  • 1984ねん-2 MICHAEL SCHENKER GROUP 『SUPER ROCK '84 IN JAPAN
  • 1988ねん McAULEY SCHENKER GROUP
  • 1994ねん-1 SCORPIONS
  • 1994ねん-2 UFO
  • 1997ねん MICHAEL SCHENKER GROUP
  • 1998ねん UFO
  • 2000ねん MICHAEL SCHENKER GROUP
  • 2006ねん MICHAEL SCHENKER GROUP (ツアー途中とちゅうでマイケルが演奏えんそう放棄ほうきして中断ちゅうだん
  • 2007ねん MICHAEL SCHENKER GROUP(2006ねん振替ふりかえ公演こうえん)   
  • 2008ねん MICHAEL SCHENKER GROUP
  • 2010ねん MICHAEL SCHENKER GROUP
  • 2012ねん MICHAEL SCHENKER GROUP
  • 2014ねん MICHAEL SCHENKER GROUP
  • 2015ねん MICHAEL SCHENKER'S TEMPLE OF ROCK&GRAHAM BONNET BAND
  • 2016ねん MICHAEL SCHENKER FEST
  • 2017ねん MICHAEL SCHENKER FEST 『LOUD PARK 17
  • 2018ねん MICHAEL SCHENKER FEST
  • 2020ねん MICHAEL SCHENKER FEST JAPAN TOUR 2020(3がつ10日とおか11にち 東京とうきょう国際こくさいフォーラムホールA、11にち12にち 大阪おおさかZepp Namba)- 中止ちゅうし[5]

脚注きゃくちゅう[編集へんしゅう]

注釈ちゅうしゃく[編集へんしゅう]

  1. ^ 国外こくがいでは英語えいご発音はつおんばれるため、ドイツ国内こくないのみ
  2. ^ ただし、スコーピオンズの1972ねんのプロモーションビデオ「I'm Going Mad」でマイケルがいているのはレスポール・モデルのギターであり、フライングVではない。
  3. ^ ルドルフがリズムギターつとめた。
  4. ^ バーニー・マースデンとのせつもあり。
  5. ^ 過去かこ失踪しっそう事件じけんこしたり、自己じこ啓発けいはつセミナーに傾倒けいとうするひとし精神せいしんてき不安定ふあんてい時期じきなんかあったため、このようなジョークがつうじにくかったのが誤解ごかいんだ真相しんそうだった模様もよう

出典しゅってん[編集へんしゅう]

外部がいぶリンク[編集へんしゅう]