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ムスコン

出典しゅってん: フリー百科ひゃっか事典じてん『ウィキペディア(Wikipedia)』
ムスコン
識別しきべつ情報じょうほう
CAS登録とうろく番号ばんごう 10403-00-6
特性とくせい
化学かがくしき C16H30O
モル質量しつりょう 238.40 g/mol
密度みつど 0.9221 g/cm3
融点ゆうてん

−15 °C

沸点ふってん

328 °C

特記とっきなき場合ばあい、データは常温じょうおん (25 °C)・つねあつ (100 kPa) におけるものである。

ムスコン (muscone) は有機ゆうき化合かごうぶつ一種いっしゅで、麝香じゃこうふくまれ、そのかおりのもととなっている15いんたまき環状かんじょうケトン[1]化学かがくしきは C16H30O、分子ぶんしりょうは 238.40 である。IUPAC命名めいめいほうでは (R)-3-メチルシクロペンタデカノンとあらわされる。CAS登録とうろく番号ばんごうはRからだが[10403-00-6]、ラセミたいが[541-91-3]。

1906ねんたんはなされ[2]レオポルト・ルジチカにより1926ねん構造こうぞう解明かいめいされ[3][4]、1934ねん化学かがく合成ごうせいされた[5]キラル化合かごうぶつであり、天然てんねん存在そんざいするのは (R)-からだ((−)-からだ)である。

揮発きはつせいのある無色むしょく油状ゆじょう液体えきたいで、みずなどの極性きょくせい溶媒ようばいけにくいが、有機ゆうき溶媒ようばいにはよくける。香料こうりょう原料げんりょうとして、合成ごうせいによりラセミたい生産せいさんされている。

類似るいじかおりを香料こうりょうとして合成ごうせいムスクばれる人工じんこう化合かごうぶつぐんられるが、それらはかおりがているだけで構造こうぞうなどはおおきくことなる(れい: キシレンムスク〔1-tert-ブチル-3,5-ジメチル-2,4,6-トリニトロベンゼン〕)。

脚注きゃくちゅう

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  1. ^ 木村きむらはじめあつし中国ちゅうごく生薬きぐすり62:麝香じゃこう」『月刊げっかん漢方かんぽう療法りょうほうだい12かんだい3ごう、2008ねん、p.p.200-202。 
  2. ^ Walbaum, H. J. (1906), “Das natürliche Moschusaroma”, J. Prakt. Chem. 73: 488-493, doi:10.1002/prac.19060730132 
  3. ^ Ruzicka, L. (1926), “Zur Kenntnis des Kohlenstoffringes VII. Über die Konstitution des Muscons”, Helv. Chim. Acta 9 (1): 715-719, doi:10.1002/hlca.19260090197 
  4. ^ Ruzicka, L. (1926). “Zur Kenntnis des Kohlenstoffringes VIII. Weitere Beiträge zur Konstitution des Muscons”. Helv. Chim. Acta 9 (1): 1008-1017. doi:10.1002/hlca.192600901136. 
  5. ^ Ziegler, K.; Weber, K. (1934), Über vielgliedrige Ringsysteme: IV. Die Synthese des rac. Muskons, 512, pp. 164–171, doi:10.1002/jlac.19345120114 

関連かんれん項目こうもく

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