Metacritic

Metacritic

URL	http://www.metacritic.com/
言語げんご	英語えいご
タイプ	レビュー収集しゅうしゅう
運営うんえい者しゃ	CNET（2005–2008） CBSインタラクティブ（2008–2020） レッド・ベンチャーズ (2020—2022) ファンダム（2022）
設立せつりつ者しゃ	マーク・ドイル ジュリー・ロバーツ ジェイソン・ディーツ
営利えいり性せい	営利えいり
登録とうろく	任意にんい
開始かいし	2001年ねん1月がつ
現在げんざいの状態じょうたい	運営うんえい中ちゅう

Metacritic (メタクリティック) は、映画えいが、ゲーム、テレビ番組ばんぐみ、ミュージック・アルバムの評価ひょうかのレビュー収集しゅうしゅうサイト。さまざまなウェブサイトからレビューを取得しゅとくし、その評価ひょうかを数値すうち化かして作品さくひん・製品せいひんごとにMetascore（メタスコア）と呼よばれる評価ひょうかの加重かじゅう平均へいきん値ちの百分率ひゃくぶんりつと、それに基もとづく5段階だんかいの評価ひょうかの傾向けいこう、および緑みどり、黄き、赤あかの3段階だんかいの視覚しかく的てき指標しひょうを表示ひょうじする。

歴史れきし

Metacriticのオリジナルロゴ

2001年ねん1月がつ、マーク・ドイルが、その姉妹しまいジュリー・ドイル・ロバーツ、および南みなみカリフォルニア大学だいがく法科ほうか大学院だいがくいんの学友がくゆうジェイソン・ディーツとともに立たち上あげた。当時とうじすでに映画えいがのレビューを集積しゅうせきして数値すうち化かするウェブサイトRotten Tomatoesがあったが、「より広ひろい範囲はんいのメディアをカバーすることに好機こうきを見出みいだした」という。2005年ねんに彼かれらはMetacriticをCNETに売却ばいきゃくした。その後ご、CNETとMetacriticはCBSコーポレーションに買収ばいしゅうされたが、2020年ねん、CNETをレッド・ベンチャーズに、2022年ねん、Metacriticをファンダムにそれぞれ売却ばいきゃくした。

影響えいきょう力りょく

Metacriticは事業じぎょう者しゃが将来しょうらいの売うり上あげの予測よそくに使用しようしている。ウォール・ストリート・ジャーナルのニック・ウィングフィールドは、Metacriticが「ゲームの売うり上あげやゲームパブリッシャーの株かぶに影響えいきょうを与あたえている」と書かいている。彼かれは、音楽おんがくや映画えいがのチケットよりもゲームの購入こうにゅう費用ひようが高たかいことが影響えいきょうしていると説明せつめいしている。多おおくの経営けいえい者しゃは、スコアが低ひくいと「長期ちょうき的てきな販売はんばいの可能かのう性せいが損そこなわれる」と述のべている。ウィングフィールドは、MetacriticやGamerankingsなどのサイトは通常つうじょう売上うりあげデータが公表こうひょうされる前まえにスコアを投稿とうこうするため、『バイオショック』や『スパイダーマン3』（ゲーム）が発売はつばいされた後のちに企業きぎょう価値かちが急速きゅうそくに上昇じょうしょうしたり下落げらくしたりしたこと引ひき合あいに出だし、ウォールストリートがMetacriticに注目ちゅうもくしていると記述きじゅつしている。マーク・ドイルはガーディアンによるインタビューの中なかで、特定とくていのジャンルにおいて「総合そうごう的てきな統計とうけい調査ちょうさを実施じっしし、メタスコアの高たかさと売うり上あげの強つよさの相関そうかん関係かんけいを導みちびき出だした」大手おおてパブリッシャー2社しゃを挙あげている。彼かれは、Metacriticを「ゲームの潜在せんざい的てきな売上うりあげ、ひいてはパブリッシャーの株価かぶかの先行せんこう指標しひょう」として利用りようする企業きぎょうや財務ざいむアナリストが増ふえていると主張しゅちょうしている。しかし、2012年ねんのXbox 360ゲーム88作さく以上いじょうとPS3ゲーム80作さくを分析ぶんせきした2015年ねんの調査ちょうさでは、Metacriticのスコアが実際じっさいの売上うりあげに影響えいきょうを与あたえていないことが判明はんめいしている。

議論ぎろんの的まととなっているのは、Metacriticがゲームの開発かいはつ者しゃが追加ついかのロイヤリティを受うけ取とるかどうかを判断はんだんする手段しゅだんとしてゲームパブリッシャーによって使用しようされているということである。有名ゆうめいな例れいとして、2010年ねんに発売はつばいされたゲーム『Fallout: New Vegas』の平均へいきんメタスコアは84で、ゲームのパブリッシャーであるベセスダが要求ようきゅうした85を1ポイント下回したまわった。その結果けっか、デベロッパーのObsidian Entertainmentは追加ついかボーナスを受うけ取とれなかった。コラムニスト達たちは同社どうしゃのMetacriticの利用りように異議いぎを唱となえ、あるコラムニストはそれがゲーム批評ひひょう家かがデベロッパーの利益りえきを決定けっていする最終さいしゅう的てきな責任せきにんを負おうようになることを示唆しさし、別べつのコラムニストは84のMetascoreは85を大おおきく下回したまわってはいないことを指摘してきしている。後者こうしゃは500万まん本ほんの販売はんばい本数ほんすうと3億おくドルの収益しゅうえきという印象いんしょう的てきな売上うりあげを挙あげ、2011年ねんと2012年ねんにObsidianのレイオフが相次あいついだことも指摘してきしている。

一方いっぽうで、このウェブサイトは、コラムニストやコメンテーターの間あいだでは批評ひひょう家かの一般いっぱん的てきな受うけ止とめ方かたの参考さんこう資料しりょうとして利用りようされ、パブリッシャーでは製品せいひんの改善かいぜんツールとして利用りようされている。2008年ねんには他たの経営けいえい陣じんとともに当時とうじのエレクトロニック・アーツCEO、ジョン・リシテッロがウォうぉール街るがいのアナリスト達たちに同社どうしゃのゲームの批評ひひょう家か評価ひょうか平均へいきんの低下ていか傾向けいこうを示しめすチャートを見みせた。リシテッロはこの評価ひょうかを真摯しんしに受うけ止とめ、同社どうしゃが立たち直なおる必要ひつようがあることを強調きょうちょうした。2008年ねんにはマイクロソフトが平均へいきん以下いかのXbox Live Arcadeゲームの除外じょがいにMetacriticの平均へいきんを利用りようした。

メタスコア

スコアは加重かじゅう平均へいきんであり、特定とくていの出版しゅっぱん物ぶつは「彼かれらの名声めいせいのため」より重視じゅうしされている。Metacriticは各かくレビュワーに割わり当あてられた相対そうたい的てき重おもさを公表こうひょうしないと表明ひょうめいしている。

マーク・ドイルはガーディアンのケイス・スチュアートによる「メタスコアのプロセスの裏側うらがわを知しる」インタビューを受うけている。スチュアートは「メタスコア現象げんしょう、すなわちMetacriticとGameRankingsは、ここ数すう年ねんでオンラインゲームジャーナリズムにとって非常ひじょうに重要じゅうような要素ようそとなっている」と書かいている。ドイルはコンピュータゲームは多おおくの時間じかんとお金かねの投資とうしにつながるため、ゲーマーは映画えいがや音楽おんがくのファンよりもレビューに詳くわしく、彼かれらは「とても期待きたいされていた作品さくひんが期待きたいに応こたえてくれるかどうか」を知しりたがると語かたった。

スコア指数しすう

表示ひょうじ		コンピュータゲーム	映画えいが/テレビ番組ばんぐみ/音楽おんがく
	Universal acclaim（普遍ふへん的てきな称賛しょうさん）	90–100	81–100
	Generally favorable reviews（概おおむね好意こうい的てきなレビュー）	75–89	61–80
	Mixed or average reviews（賛否さんぴ両論りょうろんまたは平均へいきん的てきなレビュー）	50–74	40–60
	Generally unfavorable reviews（概おおむね批判ひはん的てきなレビュー）	20–49	20–39
	Overwhelming dislike（圧倒的あっとうてきな嫌悪けんお）	0–19

2018年ねん6月がつ、Metacriticはメタスコアが81以上いじょうかつプロの批評ひひょう家か15人にん以上いじょうからレビューされている映画えいが向むけに「Must-See（必見ひっけん）」ラベルを創設そうせつした。2018年ねん9月がつ、90%以上いじょうのスコアかつ業界ぎょうかい専門せんもん家かのレビュー数すうが15件けん以上いじょうあるコンピューターゲームに「Must-Play（プレイ必須ひっす）」認定にんていを追加ついかした。

評価ひょうか

Metacritcはウェブサイトの批評ひひょう家か、コメンテーター、コラムニストなどから様々さまざまな評価ひょうかを受うけている。サイトの効果こうかは分析ぶんせきされ、結論けつろんとしては一般いっぱん的てきに有用ゆうようであるか、信頼しんらい性せいが低ひくく偏かたよったものであることが分わかっている。ウェブサイトは2010年ねんと2015年ねんにウェビー賞しょうの「Guides/Ratings/Reviews」部門ぶもんで受賞じゅしょうしている。

批判ひはん

Metacriticは全すべてのスコアリングシステムを単一たんいつのパーセンテージベースの尺度しゃくどに変換へんかんすることで批判ひはんされている。例れいとして「A」スコアは100点てん、「F」は0点てん、「B-」は67点てんに相当そうとうする。Game Revolutionの編集へんしゅう者しゃジョー・ドッドソンはMetacriticと類似るいじサイトはレビューを彼かれが低ひくすぎると感かんじた点数てんすうに変かえていると批判ひはんした。ドイルは、すべての尺度しゃくどをMetacriticの尺度しゃくどに直接ちょくせつ変換へんかんする必要ひつようがあると考かんがえており、可能かのう性せいのある最低さいていスコアが0で最高さいこうが100であるとして採点さいてんシステムを擁護ようごした。さらに批判ひはんは、サイトがスコアの集計しゅうけい方法ほうほうの公開こうかいを拒否きょひしている点てんに向むけられた。

ドイルによると、パブリッシャーはしばしば不公平ふこうへいだと感かんじるレビューを除外じょがいするように彼かれを説得せっとくしようとしているという。『アンチャーテッド4』のワシントン・ポストのレビューはMetacriticによって100分ぶんの40の評価ひょうかを割わり当あてられ、このレビューは同どう作さくに対たいする唯一ゆいいつの否定ひてい的てきなレビューだった。このレビューをよしとしない読者どくしゃは、Metacriticに信頼しんらいできる情報じょうほう源げんからワシントン・ポストを削除さくじょするよう申もうし立たてた。業界ぎょうかいに悪影響あくえいきょうを与あたえていると認識にんしきされた結果けっか、KotakuやEurogamerを含ふくむいくつかのレビューサイトでは、Metacriticに掲載けいさいされるような数値すうち的てきなレビューを削除さくじょし、代かわりにゲームの定性的ていせいてきな評価ひょうかを支持しじしている。Kotakuはまた、一部いちぶのパブリッシャーがMetacriticのスコアを利用りようしてパブリッシャーに有利ゆうりな条件じょうけんを提示ていじしたり、一定いっていのスコアに達たっしなかった場合ばあいに開発かいはつ者しゃにボーナスを与あたえないようにしたりするための手段しゅだんとして利用りようしているとされる慣行かんこうに注目ちゅうもくしている。これに対たいしてドイルは、「Metacriticは業界ぎょうかいがどのように我々われわれの数字すうじを扱あつかうかについて全まったく関係かんけいがない...。Metacriticは常つねにゲーマーを教育きょういくすることを目的もくてきとしてきた。私わたしたちは製品せいひんレビューを彼かれらの時間じかんとお金かねを最大限さいだいげんに活用かつようできるようにするツールとして利用りようしている」と述のべて反論はんろんした。

また、Metacriticは、通知つうちや正式せいしきな異議いぎ申もうし立たての手続てつづきを行おこなうことなくユーザーとそのレビューを追放ついほうする処理しょりについても批判ひはんされている。批評ひひょう家かや開発かいはつ者しゃは、意図いと的てきに作品さくひんの評判ひょうばんを傷きずつけるような低ひくい評価ひょうかを得えたり、実際じっさいよりも人気にんきがあるように見みせかけるために使つかい捨すてアカウントから高たかい評価ひょうかを得えたりすることで、作品さくひんがユーザーによる評価ひょうか操作そうさの影響えいきょうを受うける可能かのう性せいがあると指摘してきしている。Signal Studiosの社長しゃちょう兼けんクリエイティブ・ディレクターのダグラス・オルブライトは、このウェブサイトには基準きじゅんがないと述のべている。

外部がいぶリンク

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