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リブレット (パーソナルコンピュータ)

出典しゅってん: フリー百科ひゃっか事典じてん『ウィキペディア(Wikipedia)』
東芝とうしば Libretto ff1100

Libretto(リブレット、libretto)は、東芝とうしばげんDynabook)が開発かいはつ販売はんばいしていた小型こがたノートパソコン製品せいひんシリーズめいである。

1996ねん発売はつばい初代しょだいモデルLibretto 20は、当時とうじ最先端さいせんたんであった東芝とうしば小型こがた技術ぎじゅつ集結しゅうけつさせ、世界せかい最小さいしょうさい軽量けいりょうWindows 95搭載とうさいPCとして登場とうじょうする。 モノクロ液晶えきしょう携帯けいたい情報じょうほうはしまつ (PDA)ハンドヘルドPC、メール専用せんよう通信つうしん端末たんまつとう主流しゅりゅうだった当時とうじのモバイルコンピューティングかいおおきな衝撃しょうげきあたえた。 以降いこう初代しょだいLibrettoの難点なんてん改良かいりょうした後継こうけい続々ぞくぞく発表はっぴょうされ、デスクトップPCとおなじWindowsが動作どうさするちょう小型こがたノートPCとして地位ちい確立かくりつメーカーから類似るいじ製品せいひん登場とうじょうする。

近年きんねんはレギュラーラインナップとしての継続けいぞくてき開発かいはつ販売はんばいおこなわれていないが、しょう電力でんりょくがたプロセッサの登場とうじょうなど技術ぎじゅつてき動向どうこう東芝とうしばのノートパソコン事業じぎょう節目ふしめいわ販売はんばい戦略せんりゃくなどにより断続だんぞくてきしん製品せいひん登場とうじょうしている。2010ねん6がつには、東芝とうしばノートPC発売はつばい25周年しゅうねん記念きねんモデルの1つとして、5ねんぶりのしんモデルである「libretto W100」が発表はっぴょうされたが、現在げんざいはモデル消滅しょうめつしている。

発売はつばいされたモデル[編集へんしゅう]

Libretto 20[1]
1996ねん4がつ17にち発売はつばい専用せんようチップセット薄型うすがたHDDなどの自社じしゃ開発かいはつパーツによりVHSビデオテープとほぼおなじサイズにまとめた。
しょう電力でんりょくこうパフォーマンスのCPU、AMDしゃせいAm5x86 75MHz(カタログでは486DX 75MHz相当そうとう記載きさい)を採用さいよう
8MBのメモリ(最大さいだい20MBまで増設ぞうせつ可能かのう)と、ほんモデルのため開発かいはつされた8.45mmあつ薄型うすがた2.5インチHDD(270MB)を搭載とうさいする。
よこ640ドット×たて480ドットの6.1インチTFT液晶えきしょう
親指おやゆび操作そうさするポインティングスティック「リブポイント」を液晶えきしょうパネルみぎよこ搭載とうさい。クリックボタンはてんばんにある。
うらぶた一部いちぶ改造かいぞうおこなうことで、よりだい容量ようりょう標準ひょうじゅんてきな(薄型うすがたでない)HDDを内蔵ないぞうさせたり、HDDをえること用途ようとごとにシステムをえるなどが可能かのうであった。
当時とうじとしてもめずらしいPCMCIA接続せつぞくでブート可能かのうフロッピーディスクドライブ(製造せいぞうワイ・イー・データ)がオプションで用意よういされ、のモデルにも継承けいしょうされた。リカバリーメディアはユーザー自身じしん作成さくせいする必要ひつようがあり、やく50まいものメディアを必要ひつようとした。
Libretto 30
同年どうねん11がつ5にち発売はつばい。Libretto20からCPUを強化きょうか(DX4互換ごかん (5x86) 100MHz)し、HDDを増量ぞうりょう(500MB)させたモデル。20では標準ひょうじゅん設定せっていとされていたディスク圧縮あっしゅく不要ふようとなり、CPU負荷ふか軽減けいげんされたことから動作どうさクロック向上こうじょう以上いじょう高速こうそく動作どうさした。部分ぶぶんはLibretto20と同一どういつ
ほんモデルまではサウンド機能きのう搭載とうさいせず、また電源でんげん関係かんけいのデバイスドライバが提供ていきょうされなかったことから、Windows 98やWindows NT 4.0など標準ひょうじゅん搭載とうさいOS以外いがいのアップグレード・動作どうさサポートもない。
Libretto 50[2]
1997ねん1がつ7にち発売はつばい。CPUはIntel Pentium75MHz、HDDは810MB、最大さいだいメモリは32MB(標準ひょうじゅん16MB)。サウンド機能きのうき、単体たんたいでの音楽おんがく再生さいせい可能かのうとなったほか付属ふぞくのIOアダプタを使用しようした外部がいぶディスプレイ表示ひょうじ内蔵ないぞうディスプレイでの32bitカラー表示ひょうじ可能かのうとなった。てんばんそこばんがマグネシウムせいとなる。
30以前いぜんのモデルとはリブポイントの形状けいじょうことなるほか、ポートリプリケーターやIOアダプタに互換ごかんせいがない。
Libretto 60[3]
同年どうねん6がつ24にち発売はつばい。CPUをPentium100MHz (VRT)とした進化しんかばん
Libretto 70
東芝とうしば Libretto 70
同年どうねん10がつ29にち発売はつばい。CPUはMMX Pentium120MHz、HDDは1.6GBになる。
Libretto20とどう寸法すんぽう筐体きょうたいほんまでで、以後いご画面がめんサイズの拡大かくだい機能きのう追加ついかなどにより大型おおがたする。
Libretto 100[4]
1998ねん3がつ5にち発売はつばい。CPUはMMX Pentium166MHz、HDDは2.1GB、よこ800ドット×たて480ドットの7.1インチTFT液晶えきしょう搭載とうさい筐体きょうたい大型おおがた、PCMCIA Type2のPCカードが2まい搭載とうさい可能かのう
Libretto 110
100のマイナーチェンジ。CPUはMMX Pentium233MHz、HDDは4.3GBになる。海外かいがいけモデルであったが日本にっぽんでも一部いちぶ販売はんばいされた。
Libretto SS1000
1998ねん7がつDynaBook SSシリーズと同時どうじ発売はつばい
CPUはMMX Pentium166MHz。筐体きょうたいにマグネシウム合金ごうきん採用さいようしメタルシルバーとブラックのツートンカラーとなる。(当時とうじのSlim Shock Dynabook SSシリーズとおなじデザイン)
液晶えきしょうが70以前いぜんのVGA表示ひょうじのものにもどるが、6.35mmあつのHDDなどの採用さいようにより10mm以上いじょう薄型うすがた達成たっせい
Libretto SS1010
SS1000のマイナーチェンジ。CPUはMMX Pentium233MHzになる。
Libretto ff1100
1999ねん7がつ17にち発売はつばい。DynaBook10周年しゅうねん記念きねんモデルの一角いっかくをなす。
他社たしゃ製品せいひんのヒットに触発しょくはつされCMOSカメラ「SCOOPY」やワイヤードリモコン「i.Shuttle」とうもちいたあたらしい使つかかた訴求そきゅう
個人こじんけを意識いしきしパールシルバー / ブルーグレーのツートンにオレンジしょくのリブポイントのカラーリングに変更へんこう
Libretto 100で採用さいようしていたよこ800ドット×たて480ドットの7.1インチTFT液晶えきしょう復活ふっかつ
CPUはMMX Pentium266MHz、64MBのEDOメモリを実装じっそう
Libretto ff1050
ff1100と同時どうじ発売はつばいよこ640ドット×たて480ドットの6インチSTN液晶えきしょう搭載とうさい
ff1100標準ひょうじゅん装備そうびのカメラ、ワイヤードリモコン、スケルトンキーボード、モデム、スマートメディアスロットなどをはいした廉価れんかばんてき位置いちづけ。
CPUはMMX Pentium233MHz、実装じっそうメモリはEDO32MBになる。
Libretto ff1100V
同年どうねん11月5にち発売はつばい。ff1100のマイナーチェンジばんでHDD容量ようりょうを3.2GBから6.0GBに変更へんこう
競合きょうごう機種きしゅおおくがPentium IIけいのCPUにシフトしたため、10まんえん店頭てんとう価格かかく提示ていじされる時期じきもあった。
Libretto L1
2001ねん5月18にち発売はつばい技術ぎじゅついきあつめたきゅうシリーズとはことなり「実用じつようてきてい価格かかくなモバイルノート」を標榜ひょうぼう
B5ファイルサイズのDynaBook SSを、おも奥行おくゆ方向ほうこうにおいて極力きょくりょく小型こがたしたような設計せっけいである。
トランスメタ開発かいはつてい消費しょうひ電力でんりょくCPUCrusoeTM5600/600MHzにALi (ULi) せいチップセットM1535のわせ。
キーボードはDynaBook SSのものと共通きょうつうで、リブレット史上しじょうはじめて通常つうじょうの「アキュポイントII」を搭載とうさいした。
当時とうじとしてはめずらしい「ワイドSXGA」よこ1280ドット×たて600ドットの10インチ低温ていおんポリシリコンTFT液晶えきしょう採用さいよう
Windows XP発売はつばいひかえていたこともありWindows Meをプリインストールした。
L2の発売はつばいMicrosoft Office搭載とうさいしたモデルのみがラインナップにのこ併売へいばいされていた。
Libretto L2
同年どうねん8がつ10日とおか発売はつばい。IEEE 1394端子たんしはいしEthernet端子たんし内蔵ないぞう
Windows MeモデルとWindows 2000プリインストールモデルの両方りょうほうをラインナップ。
L3の発売はつばいはWindows Meモデルのみがラインナップにのこ併売へいばいされていた。
Libretto L3
同年どうねん11がつ発売はつばい。Libretto L2のWindows 2000モデルにやく2ばい容量ようりょうとなる20GBのHDDを搭載とうさいしたもの。
限定げんてい2002だい2002 FIFAワールドカップ記念きねんモデル「Libretto adidas edition」のベースとなった。
Libretto L5
2002ねん4月発売はつばい。CrusoeTM5800/800MHzを搭載とうさい、ビデオチップ変更へんこうやメモリぞうなどのスペックアップをたした。
SDメモリーカードスロットが追加ついか
無線むせんLANを内蔵ないぞうしたモデルは1.8インチの20GBHDDにWindows XP Professionalをプリインストール。
無線むせんLANを内蔵ないぞうしないモデルは2.5インチ20GBHDDにWindows XP Home Editionをプリインストール。
libretto U100
2005ねん4月発売はつばい。ラップトップタイプのノートPC「T1100」発売はつばい20周年しゅうねん記念きねんモデルのひとつ。
よこはば初代しょだいモデルのLibretto 20とおなじ210mmに設定せってい。エターナルブルーとピュリティホワイトの2しょく展開てんかい
インテルせいちょうてい電圧でんあつばんPentium M 733/1.1GHzにIntel 855GMEチップセットのわせ。
よこ1280×たて768ドットの7.2インチLEDバックライト搭載とうさい液晶えきしょうディスプレイ。
アキュポイントのスティックはキーボードの中央ちゅうおうからパームレスト部分ぶぶん移動いどう指紋しもん認証にんしょう装置そうち搭載とうさい
リブレット史上しじょうはじめてドッキングステーション(DVDマルチドライブ内蔵ないぞう)が用意よういされた。
東芝とうしばてる小型こがた技術ぎじゅつのショウルームとでもぶべき、高密度こうみつど実装じっそうされた製品せいひんである。
libretto W100
2010ねん8がつ発売はつばい東芝とうしばノートPC発売はつばい25周年しゅうねん記念きねんモデルのひとつ。
Windows OS搭載とうさいPCでは世界せかいはつの2画面がめんタッチパネルを採用さいよう。ディスプレイはよこ1024×たて600ドットの7.0インチLEDバックライト搭載とうさい「Clear SuperView LED液晶えきしょう」を搭載とうさいするが、これを2つ装備そうびしたことで10がたワイド相当そうとう情報じょうほう閲覧えつらん可能かのうにした。たてければほん感覚かんかく電子でんし書籍しょせきんだり、よこければあらかじめプリインストールされているソフトウェアキーボードを使つかって小型こがたモバイルノートとして使つかえたりとさまざまな操作そうさ可能かのうにした。
インテルせいちょうてい電圧でんあつばんPentium U5400/1.20GHzにmobile intel QS57 Expressチップセットのわせ。
ぜん機種きしゅのU100同様どうよう独自どくじ高密度こうみつど実装じっそう技術ぎじゅつおこなうことでやく699g(標準ひょうじゅんバッテリーパック装着そうちゃく)の小型こがた軽量けいりょう実現じつげん
やく4あいだ長時間ちょうじかん稼動かどう可能かのうにするだい容量ようりょうバッテリーパックを付属ふぞく
ワイヤレスLANはIEEE802.11a/b/g/nを搭載とうさいし、あらたにモバイルWiMAX搭載とうさいされた。

特殊とくしゅモデル[編集へんしゅう]

Libretto MobilePack (NTT DoCoMo)
NTT DoCoMoより発売はつばいされた、モバイルインターネットセット。
いまうところのコラボレーションモデル。10えんメールソフトやFAX送信そうしんソフトなどがプリインストールされており、ドコモショップなどでも販売はんばいされていた。
Libretto 30と携帯けいたい電話でんわとの接続せつぞくキットとうがセットになっている。
Libretto MobilePackII (NTT DoCoMo)
Libretto 60と携帯けいたい電話でんわとの接続せつぞくキットとうがセットになっている。
Libretto MobilePackIII (NTT DoCoMo)
Libretto M3という特別とくべつモデルと携帯けいたい電話でんわとの接続せつぞくキットとうがセットになっている。
CPUはMMX Pentium133MHz、HDDは2.1GB、メモリは32MB、だい容量ようりょうバッテリとう搭載とうさい外見がいけんきゅうLibrettoにていることからLibretto70の強化きょうかばんのようなおもむきであるが、CPUがVRTになり、L2キャッシュを内蔵ないぞうし、USBポートやCardBusスロットを搭載とうさいするなど、電気でんきてき仕様しようとしてはむしろLibretto SSシリーズにちかいモデルである。
Libretto 50M
1997ねんごろ生産せいさんされた生命せいめい保険ほけん会社かいしゃ専用せんよう特別とくべつモデル。愛称あいしょうは「ほほえみくん」。
最大さいだい特徴とくちょうは、リブポイントのわりにタッチパネルディスプレイを採用さいよう対面たいめんプレゼンテーションがおこないやすいこと。
一般いっぱんけには販売はんばいされていなかったが、減価げんか償却しょうきゃくんだころ中古ちゅうこ市場いちば出回でまわった。
Libretto MobilePack同様どうよう中古ちゅうこ市場いちばでの人気にんきたかい。

関連かんれん項目こうもく[編集へんしゅう]

脚注きゃくちゅう[編集へんしゅう]

  1. ^ 東芝とうしば「Libretto 20」(リブレット)発売はつばい”. PC Watch (1996ねん4がつ17にち). 2012ねん3がつ2にち閲覧えつらん
  2. ^ 東芝とうしば、Pentium 75MHz、810MB HDD、サウンド機能きのう搭載とうさいの「Libretto 50」を発売はつばい”. PC Watch (1997ねん1がつ7にち). 2012ねん8がつ21にち閲覧えつらん
  3. ^ 東芝とうしば、Pentium 100MHz搭載とうさいの「Libretto 60」を発売はつばい”. PC Watch (1997ねん6がつ24にち). 2012ねん8がつ29にち閲覧えつらん
  4. ^ 東芝とうしば、800×480ドット液晶えきしょうのLibretto 100”. PC Watch (1998ねん3がつ5にち). 2012ねん8がつ30にち閲覧えつらん

外部がいぶリンク[編集へんしゅう]