(Translated by https://www.hiragana.jp/)
三大コンピューターグループ - Wikipedia コンテンツにスキップ

さんだいコンピューターグループ

出典しゅってん: フリー百科ひゃっか事典じてん『ウィキペディア(Wikipedia)』

さんだいコンピューターグループ(さんだいコンピューターグループ)は、1970年代ねんだい当時とうじ通商産業省つうしょうさんぎょうしょう指導しどうのもとにつくられた、日本にっぽんにおけるコンピュータメーカーの3つのグループ。

当時とうじ事実じじつじょう世界せかいてき寡占かせんてき存在そんざいとなりつつあったIBM対抗たいこうできる競争きょうそうりょく確保かくほ、という名分めいぶんのため、日本にっぽんのコンピュータメーカーの主要しゅよう6しゃに、2しゃずつの3つのグループを形成けいせいさせたものである。いずれも共同きょうどう開発かいはつをさせるとともに、相互そうごのグループあいだ開発かいはつ競争きょうそうはかったともされる。2017ねん現在げんざいも、いくつかの合弁ごうべん企業きぎょう日電にちでん東芝とうしばなど)にその名残なごりがある。

このグルーピング政策せいさく直接ちょくせつ関連かんれんいが、この6しゃは、日本電信電話にほんでんしんでんわ公社こうしゃとのつながりがふかい、いわゆる「電電でんでんファミリー」でもあり、やはり政策せいさく直接ちょくせつ関連かんれんいが、どう公社こうしゃ設計せっけいによるDIPSコンピュータの製造せいぞうにたずさわったのも、これらのメーカーであった。

経緯けいい[編集へんしゅう]

通商産業省つうしょうさんぎょうしょう日本にっぽんのコンピュータ産業さんぎょう育成いくせいのため、「ものづくり」をともな補助ほじょきんをメーカーにあたえるプロジェクトを長年ながねん実施じっししてきた。以下いかおもなものを列挙れっきょする。

なお、1980年代ねんだい以後いごのプロジェクトは、かくメーカーの製品せいひんとは乖離かいりした、独自どくじ研究けんきゅうプロジェクトの色彩しきさいくなっている。

このなかでも、「しん製品せいひん系列けいれつ開発かいはつ」は直接的ちょくせつてきにメーカー各社かくしゃしん製品せいひん開発かいはつ補助ほじょするという特異とくいなものであった。1971ねん制定せいていされた「特定とくてい電子でんし工業こうぎょうおよび特定とくてい機械きかい工業こうぎょう振興しんこう臨時りんじ措置そちほう」にもとづき、以下いかのような計画けいかくてられた。

  1. IBM対抗たいこうしうる機種きしゅ開発かいはつ試作しさく周辺しゅうへんおよび付帯ふたい装置そうち試作しさく関連かんれんする基礎きそ研究けんきゅう応用おうようシステムの開発かいはつ
  2. 生産せいさん合理ごうり計画けいかく
  3. けいすうがた電子でんし計算けいさん製造せいぞう高度こうど計画けいかく

この計画けいかく大蔵省おおくらしょう意向いこうにより、コンピュータ業界ぎょうかい6しゃをグループし、巨額きょがく資金しきん集中しゅうちゅう投入とうにゅうすることでIBMに対抗たいこうできる国産こくさんコンピュータを開発かいはつすることが通産省つうさんしょう意向いこうとされた。これをけ、企業きぎょうがわもグループれざるをなくなった。

まず、富士通ふじつう日立製作所ひたちせいさくしょ提携ていけいがIBM互換ごかん開発かいはつするという方向ほうこうでまとまった。つぎに、共通きょうつう技術ぎじゅつ導入どうにゅうさきNEC東芝とうしば提携ていけいまり、自動的じどうてきのこ三菱電機みつびしでんき沖電気おきでんき提携ていけいすることになった。

この3グループは1972ねん3がつにそれぞれ組合くみあい結成けっせいし、補助ほじょきんけることとなった。

この政策せいさく官界かんかいにおいて主導しゅどうしたもの平松ひらまつ守彦もりひこであり、産業さんぎょうかい池田いけだ敏雄としおがこれを各社かくしゃ調整ちょうせいしたものとされる。

補助ほじょきんともな行政ぎょうせい指導しどう[編集へんしゅう]

補助ほじょきん性格せいかくじょう様々さまざま行政ぎょうせい指導しどう付随ふずいしていた。まず、グループないでの開発かいはつ重複じゅうふくゆるされなかった。NEC+東芝とうしばはそれぞれべつ系列けいれつ技術ぎじゅつ導入どうにゅうしていた関係かんけい問題もんだいなくまとまったし、三菱電機みつびしでんき+沖電気おきでんきおきがわ周辺しゅうへん機器きき開発かいはつてっしたため問題もんだいなかった。もっと問題もんだいとなったのは富士通ふじつう+日立ひたちである。両社りょうしゃたんにアーキテクチャを統一とういつすることに合意ごういしただけで、他方たほう開発かいはつした製品せいひん販売はんばいするということはまった想定そうていしていなかったのである(とはいえ、日本にっぽんにおけるこの業界ぎょうかいのトップをあらそっていた2しゃであり、の2グループは共同きょうどうによる利点りてんおおかったのにたいし、富士通ふじつう日立ひたちは「メリットのある部分ぶぶんだけ共通きょうつう独立独歩どくりつどっぽ」という戦略せんりゃくがマッチしていた、ともえる)。

販売はんばいめんでも行政ぎょうせいによる介入かいにゅうおこなわれ、NEC東芝情報とうしばじょうほうシステムやファコム・ハイタックといった販売はんばい会社かいしゃ設立せつりつされた(なお以前いぜんより、日本電子計算機にほんでんしけいさんき(かぶ)など、政官せいかん主導しゅどうによるメーカと顧客こきゃく仲介ちゅうかいぎょう存在そんざいしていた、という経緯けいいがある)。海外かいがいへの輸出ゆしゅつ指導しどう対象たいしょうとなったという。

参考さんこう文献ぶんけん[編集へんしゅう]

関連かんれん項目こうもく[編集へんしゅう]

  • FACOMHITAC
  • ACOSTOSBACNEAC
  • MELCOMOKITAC
  • JECC日本電子計算機にほんでんしけいさんき
  • NTTデータ
  • BUNCH - アメリカにおけるIBMの競合きょうごう企業きぎょう総称そうしょう。「IBMと7にん小人こども」からGEとRCAがけた5しゃがBUNCH。

外部がいぶリンク[編集へんしゅう]