HITAC
HITAC(ハイタック)とは、
黎明 期
[- HIPAC MK-1(1957
年 )[1] - 38ビットワード。
固定 小数点 数 。メモリは磁気 ドラムメモリで1024ワード。 - HIPAC 101(1960
年 )[2] - 42ビットワード。
固定 小数点 数 。メモリは磁気 ドラムメモリで2048ワード。1959年 パリで開催 された Automath に出展 。 - HIPAC 103(1961
年 )[3] - 48ビットワード。
固定 /浮動 小数点 数 。メモリは磁気 コアメモリで1024/4096ワードおよび磁気 ドラムメモリで8192ワード。
トランジスタ
- HITAC 301(1959
年 )[4] - BCD12
桁 +符号 を1ワードとする固定 小数点 式 。メモリは磁気 ドラムメモリで1960ワード(うち60ワードは高速 アクセス可能 )。 - HITAC 501(1960
年 )[5] 初 の制御 用 コンピュータ- HITAC 102(1960
年 ) - ETL Mark V ベース
- HITAC 201 (1961
年 )[6] - BCD11
桁 +符号 を1ワードとする固定 小数点 式 。メモリは磁気 ドラムメモリで4000ワード。
さらに1958
メインフレーム
[1961
また、RCAからの
なお、RCAは
2001
1967
- HITAC 3010(1962
年 )[15] 文字 単位 のアドレス指定 。1文字 は7ビット(データ6ビット+パリティ1ビット)。メモリは20,000文字 ~40,000文字 - HITAC 4010(1963
年 )[16] - 3010と
互換 性 あり。 - HITAC 2010(1964
年 )[17] - 3010/4010の
後継 、製品 化 は断念 。 - HITAC 5020(1963
年 )[18] - アキュムレータとインデックスレジスタがメモリの0~15
番地 に対応 。ワード長 は32ビット/64ビットの固定 /浮動 小数点 式 。メモリは磁気 コアメモリで16Kワード~64Kワード。 - HITAC 3030(1964
年 )[19] - 40ビットワード。
磁気 コアで4096ワード。1ワードに2命令 格納 。前述 のように国鉄 MARS 101用 に設計 されたものだが、他 のオンラインシステムにも使 われた。 - HITAC 5020E/F(1966
年 ) - 4ビット
直 並列 処理 と先行 制御 によって 5020 を 8~12倍 に性能 強化 。東京大学 への5020納入 は後 に開発 中 の5020Eに置 き換 えるとの約束 があった(5020では競合 したIBM 7094に性能 で負 けていたため)。
HITAC 8000 シリーズ
[HITAC 8000 シリーズは、RCAがIBMに
- ICを
全面 的 に採用 - System/360とプログラムの
互換 性 がある 入出力 インターフェイスを標準 化
HITAC 8400はマルス103/104/201で
- HITAC 8200, 8300, 8400, 8500(1965
年 )[20] - メモリは
最大 512Kバイト。レジスタ等 はスクラッチパッドメモリと呼 ばれる高速 な磁気 コアメモリを使用 (主 メモリの4~7倍 のアクセス性能 )。CPUは割 り込 み状態 に対応 した4種類 のモードを持 ち、一部 レジスタはモード毎 に独立 して持 っている。このため、割 り込 み処理 の入 れ子 を許 さなければコンテキストスイッチする必要 がない。また、チャネル・コントローラのインターフェイスを標準 化 して周辺 機器 によらず同 じ入出力 命令 で扱 えるようにした。 - HITAC 8250, 8350, 8450(1971
年 )[21][22] - データベース
対応 、オンライン対応 、リモートバッチシステムなどの強化
なお、RCAはSystem/370が
超 高性能 電子 計算 機 プロジェクト
[1967
また、NECはこのプロジェクトでNMOS
このプロジェクトの
- HITAC 8700(1970
年 )[24] - マイクロプログラム
方式 でマイクロコードはIC差 し替 えで変更 可能 。このため、システムによっては性能 に影響 のある部分 をマイクロコード化 して性能 強化 を図 った事例 がある。マルス105や自衛 艦隊 指揮 支援 システム[25]で使用 。 - HITAC 8800(1971
年 )[24]
HITAC M シリーズ
[1971
IBMはハードウェアとオペレーティングシステム (OS) などのソフトウェア、さらにはサービスをまとめてレンタルしていた。これが
しかし、1979
IBM
- HITAC M-170/160II(1975
年 ) - どちらも1プロセッサ。メモリは
最大 4Mバイト (160II) と8Mバイト (170)。170にはキャッシュメモリも搭載 。 - HITAC M-180(1976
年 ) 最大 2プロセッサ。メモリは最大 16Mバイト。キャッシュメモリ搭載 。- HITAC M-150(1977
年 ) - 1プロセッサ。メモリは
最大 1Mバイト。 - HITAC M-200H(1978
年 )[28] 当時 世界 最大 、最高 速 。2プロセッサ。TLBの採用 。メモリインターリーブ。- HITAC M-140H, 150H, 160H(1979
年 )[29] 価格 性能 比 を改善 した中小 型 機 - HITAC M-220H, 240H, 260H, 280H(1981
年 )[30] 価格 性能 比 を改善 した中 大型 機 - HITAC M-600 シリーズ(1985
年 )[31] 最大 4プロセッサ。完全 LSI化 。主 記憶 は最大 512Mバイト。プロセッサの冗長 構成 による可用性 向上 。- HITAC M-880 プロセッサグループ(1990
年 )[32] 最大 4プロセッサ。主 記憶 は最大 2Gバイト。- HITAC M-840プロセッサグループ(1991
年 )[33] - ネットワークのプロトコルとしてTCP/IPもサポートした。リレーショナルデータベースのサーバーをシステムの
基本 機能 として搭載 したVOS K(当時 のパンフレットではKの前 にスペースがある)というOSを使 い、ネットワーク上 のクライアント・コンピュータのパソコンからデータベースにアクセスできた。 - HITAC M-860プロセッサグループ(1992
年 )[34] - MP5800プロセッサ・グループ(1995
年 )[35] - MP6000プロセッサ・グループ(1999
年 )[36]
スーパーコンピュータ
[- HITAC S 810(1982
年 )[38] 当時 世界 最高 速 の最大 630MFLOPS(倍精度 )。- HITAC S 820(1988
年 )[39] 当時 世界 最高 速 の最大 3GFLOPS(倍精度 )。- HITAC S-3000シリーズ(1992
年 )[40] - 4
台 のマルチプロセッサ構成 で最大 ベクトル性能 32GFLOPS。
- SR2001, 2201(1994
年 )[41] - SR2201を
参照 。PA-RISCベースで日立 製 のHARP-1を改造 したHARP-1Eプロセッサ。 - SR8000(1998
年 )[42] - w:Hitachi SR8000を
参照 。POWERプロセッサ改 。 - SR11000(2003
年 )[43] - SR16000(2008
年 )[44] - SR24000(2014
年 )[45] - (2018
年 ) 気象庁 に Cray XC50 ベースのシステムを納入 。[46]終息 (2022年 )日立 ウェブサイトの「技術 計算 向 けサーバ」のページが、2022年 9月 30日 をもって閉鎖 。[47]
オフィスコンピュータ
[- HITAC 8100(1965
年 )[48] - どちらかといえば
小型 メインフレーム。 - HITAC 8210(1967
年 )[49] - 8100の
改良 機種 。 - HITAC 1(1970
年 )[50] 製造 は日本 信号 。電動 タイプライター、紙 テープリーダー/さん孔 機 を装備 。プログラムはメモリに格納 されず、紙 テープで供給 する。- HITAC 5, 55[51]
- プログラムは
記録 媒体 は磁気 カードで、プログラム内蔵 方式 となった。 - HITAC L320(1977
年 )[52] - HITAC L-30, -50, -70(1983
年 )[53][54][55][56] - HITAC L700(1989
年 )[57][58]
ミニコンピューター
[- HITAC 10(1969
年 )[59] 日立製作所 が、国産 機 として最初 のミニコンピューターとして発表 し、小型 、高性能 、高信頼 性 によりミニコンのベストセラー機 となった。最大 記憶 容量 32Kワード(1ワード=16ビット)、磁気 ディスク、磁気 ドラム、ラインプリンターをはじめ、各種 のインターフェイス接続 機能 を持 ち、ソフトウェアはFORTRAN、BASIC、FALCULATOR、アセンブラーを備 えていた[60]。- HITAC 10II(1973
年 )[61] - 16ビットワード。
集積 度 が向上 して容積 が半分 になった。磁気 コアメモリ32Kワード。 - HITAC 20(1975
年 )[62] - 16ビットワード。マイクロプログラム
方式 。ICメモリで最大 64Kワード。 - HITAC E 600, 800(1981
年 )[63][64] - 600は16ビット、800は32ビット。アーキテクチャも
異 なり、600は従来 のミニコン(10/10II/20)を踏襲 し、800はMシリーズのアーキテクチャを採用 。
OS
[関連 項目
[参考 文献
[石田 晴久 、村田 健郎 :「超 大型 コンピューターシステム」、産業 図書 (1975年 12月10日 )。※ HITAC8800/8700システムの技術 と構成 を解説 した書籍 。情報処理 学会 歴史 特別 委員 会 (編 )、『日本 のコンピュータの歴史 』オ ーム社 (1985年 )情報処理 学会 歴史 特別 委員 会 (編 )、『日本 のコンピュータ発達 史 』オ ーム社 (1998年 )、ISBN 4-274-07864-7相磯 秀夫 他 (編 )、『国産 コンピュータはこうして作 られた』共立 出版 (1985年 )、ISBN 4-320-02278-5高橋 茂 (著 )、『コンピュータクロニクル』オ ーム社 (1996年 )、ISBN 4-274-02319-2
脚注
[注釈
[- ^
高橋 『コンピュータ クロニクル』 p. 42。JAWP編集 者 注 : 5020は通常 のワード単位 のアドレス指定 と整合 性 を持 たせてビット単位 のアドレス指定 をするために、命令 中 のアドレス指定 部 が右 に5ビット伸 びてビットをアドレスする。その5ビットの余裕 を取 るための犠牲 になり空間 が狭 い。これの修正 は単純 ではなく(当時 の「字 」は8ビットではない)、高橋 が具体 的 にアーキテクチャをどう変更 させようとしていたかは同書 には無 い。
出典
[- ^ HIPAC MK-1-コンピュータ
博物館 2023年 8月 29日 閲覧 。 - ^ HIPAC 101-コンピュータ
博物館 2023年 8月 29日 閲覧 。 - ^ HIPAC 103-コンピュータ
博物館 2023年 8月 29日 閲覧 。 - ^ HITAC 301-コンピュータ
博物館 2023年 8月 29日 閲覧 。 - ^
制御 用 電子 計算 機 (トランジスタ計算 機 ) HITAC 501-産業 技術 史 資料 データベース2023年 8月 29日 閲覧 。 - ^ HITAC 201-コンピュータ
博物館 2023年 8月 29日 閲覧 。 - ^ MARS-1-コンピュータ
博物館 2023年 8月 29日 閲覧 。 - ^ MARS 101および
後継 機 -コンピュータ博物館 2023年 8月 30日 閲覧 。 - ^ メインフレームのハードウェアに
関 するIBMとの協業 を強化 -日立製作所 2023年 8月 29日 閲覧 。 - ^ “
日立製作所 の新 しいメインフレーム環境 にハードウェア技術 を提供 -日本 IBM”. 2017年 9月 7日 時点 のオリジナルよりアーカイブ。2023年 8月 29日 閲覧 。 - ^ 「
電子 計算 機 で詰 め将棋 アマ初段 の腕前 」『朝日新聞 』昭和 42年 7月 4日 朝刊 、12版 、15面 - ^
計算 機 が解 く詰将棋 越智 利夫 /亀井 達弥 /徳増 真司 /内ヶ崎 儀 一郎 数学 セミナー1968年 6月 号 pp.44日本 評論 社 2017年 4月 10日 閲覧 - ^
棚瀬 寧 「コンピュータ将棋 は止 まらない : 5.棚瀬 将棋 の技術 背景 」『情報処理 』第 49巻 第 8号 、2008年 、987-992頁 。囲 みコラム「おふぃすらん」 - ^ ルポ
電 王 戦 ―人間 vs. コンピュータの真実 、松本 博文 、2014/6/6, pp.18-23. - ^ HITAC 3010-コンピュータ
博物館 2023年 8月 29日 閲覧 。 - ^ HITAC 4010-コンピュータ
博物館 2023年 8月 29日 閲覧 。 - ^ HITAC 2010-コンピュータ
博物館 2023年 8月 29日 閲覧 。 - ^ HITAC 5020-コンピュータ
博物館 2023年 8月 30日 閲覧 。 - ^ HITAC 3030-コンピュータ
博物館 2023年 8月 29日 閲覧 。 - ^ HITAC 8000シリーズ-コンピュータ
博物館 2023年 8月 30日 閲覧 。 - ^ HITAC 8250-コンピュータ
博物館 2023年 8月 30日 閲覧 。 - ^ HITAC 8350,8450-コンピュータ
博物館 2023年 8月 30日 閲覧 。 - ^ DIPS-1-コンピュータ
博物館 2023年 8月 30日 閲覧 。 - ^ a b HITAC 8800,8700-コンピュータ
博物館 2023年 8月 30日 閲覧 。 - ^
海上 幕僚監部 編 「第 7章 4次 防 時代 」『海上 自衛隊 25年 史 』1980年 。 NCID BA67335381。 - ^
高橋 茂 『コンピュータクロニクル』(ISBN 4-274-02319-2)p. 73 - ^ Mシリーズ-コンピュータ
博物館 2023年 8月 30日 閲覧 。 - ^ HITAC M-200H-コンピュータ
博物館 2023年 8月 30日 閲覧 。 - ^ HITAC M-140H/ 150H/160H-コンピュータ
博物館 2023年 8月 30日 閲覧 。 - ^ HITAC M-200シリーズ-コンピュータ
博物館 2023年 8月 30日 閲覧 。 - ^ HITAC M-600シリーズ-コンピュータ
博物館 2023年 8月 30日 閲覧 。 - ^ HITAC M-880プロセッサグループ-コンピュータ
博物館 2023年 8月 30日 閲覧 。 - ^ HITAC M-840プロセッサグループ-コンピュータ
博物館 2023年 8月 30日 閲覧 。 - ^ HITAC M-860プロセッサグループ-コンピュータ
博物館 2023年 8月 30日 閲覧 。 - ^ MP5800, MP5600, MP5500, MP5400プロセッサ-コンピュータ
博物館 2023年 8月 30日 閲覧 。 - ^ MP6000プロセッサ-コンピュータ
博物館 2023年 8月 30日 閲覧 。 - ^ HITAC M-180IAP-コンピュータ
博物館 2023年 8月 30日 閲覧 。 - ^ HITAC S-810-コンピュータ
博物館 2023年 8月 30日 閲覧 。 - ^ HITAC S-820-コンピュータ
博物館 2023年 8月 30日 閲覧 。 - ^ HITAC S-3000シリーズ-コンピュータ
博物館 2023年 8月 30日 閲覧 。 - ^ HITACHI SR2001/2201-コンピュータ
博物館 2023年 8月 30日 閲覧 。 - ^ HITACHI SR8000-コンピュータ
博物館 2023年 8月 30日 閲覧 。 - ^ ASCII.jp:
日立 、POWER4+プロセッサーを搭載 した科学 技術 計算 向 け高性能 コンピューターを発表 2023年 8月 30日 閲覧 。 - ^
日立 、POWER6搭載 のスーパーコンピュータ「SR16000」2023年 8月 30日 閲覧 。 - ^
日立 がスパコンサーバー「SR24000」、科学 技術 計算 に約 1.6倍 の性能 発揮 - クラウド Watch2023年 8月 30日 閲覧 。 - ^
日立 、気象庁 の新 スーパーコンピュータシステムを構築 ~天気 予報 の精度 向上 や5日 先 までの台風 の強度 予測 が可能 に - PC Watch2023年 8月 30日 閲覧 。 - ^ https://web.archive.org/web/20220914131354/https://www.hitachi.co.jp/Prod/comp/hpc/index.html 2023
年 8月 30日 閲覧 。 - ^ HITAC-8100-コンピュータ
博物館 2023年 8月 30日 閲覧 。 - ^ HITAC 8210-コンピュータ
博物館 2023年 8月 30日 閲覧 。 - ^ HITAC-1-コンピュータ
博物館 2023年 8月 30日 閲覧 。 - ^ HITAC 5,55-コンピュータ
博物館 2023年 8月 30日 閲覧 。 - ^ HITAC L-320-コンピュータ
博物館 2023年 8月 30日 閲覧 。 - ^ HITAC L-30, 50, 70シリーズ-コンピュータ
博物館 2023年 8月 30日 閲覧 。 - ^ HITAC L-30, 50, 70/5シリーズ-コンピュータ
博物館 2023年 8月 30日 閲覧 。 - ^ HITAC L-30, 50, 70/8シリーズ-コンピュータ
博物館 2023年 8月 30日 閲覧 。 - ^ HITAC L-30, 50, 70/8ESシリーズ-コンピュータ
博物館 2023年 8月 30日 閲覧 。 - ^ HITAC L-700シリーズ-コンピュータ
博物館 2023年 8月 30日 閲覧 。 - ^ HITAC L-700シリーズモデルE-コンピュータ
博物館 2023年 8月 30日 閲覧 。 - ^ HITAC 10-コンピュータ
博物館 2023年 8月 30日 閲覧 。 - ^ 『
情報処理 産業 年表 』日本 アイ・ビー・エム株式会社 発行 105ページ - ^ HITAC 10II-コンピュータ
博物館 2023年 8月 30日 閲覧 。 - ^ HITAC 20-コンピュータ
博物館 2023年 8月 30日 閲覧 。 - ^ HITAC E-600シリーズ-コンピュータ
博物館 2023年 8月 30日 閲覧 。 - ^ HITAC E-800シリーズ-コンピュータ
博物館 2023年 8月 30日 閲覧 。
外部 リンク
[- コンピュータ
博物館 情報処理 学会 高橋 茂 -日本 のコンピュータパイオニア情報処理 学会 村田 健郎 -日本 のコンピュータパイオニア情報処理 学会 中澤 喜三郎 -日本 のコンピュータパイオニア情報処理 学会 沿革 と歴史 日立製作所