RCA

RCA Corporation
業種ぎょうしゅ	電子でんし工学こうがく; メディア産業さんぎょう
設立せつりつ	1919年ねん10月がつ17日にち
解散かいさん	1986年ねん
本社ほんしゃ	アメリカ合衆国あめりかがっしゅうこくニューヨーク州しゅうニューヨーク市し
主要しゅよう人物じんぶつ	デイヴィッド・サーノフ
製品せいひん	ラジオ; 真空しんくう管かん; グラモフォン; 蓄音機ちくおんき; テレビ; ビデオディスク
親会社おやがいしゃ	テクニカラー
部門ぶもん	NBC; RCA/コロンビアピクチャーズ
ウェブサイト	www.rca.com

RCA（Radio Corporation of America、アメリカ・ラジオ会社かいしゃ、アールシーエー）は、オーウェン・D・ヤングが創立そうりつし、ゼネラルエレクトリックによって買収ばいしゅうされたアメリカ合衆国あめりかがっしゅうこくのエレクトロニクス（電気でんき機器きき・半導体はんどうたい）事業じぎょうを中心ちゅうしんとする多た国籍こくせき企業きぎょう。現在げんざいはフランスのヴァンティヴァ（旧きゅう・テクニカラー）社しゃ（Technicolor SA、旧きゅうトムソン）が所有しょゆうする登録とうろく商標しょうひょうであり、商標しょうひょう使用しよう権けん売却ばいきゃくにより様々さまざまな商品しょうひん分野ぶんやでRCAブランドの商品しょうひんが販売はんばいされている。

歴史れきし[編集へんしゅう]

経営けいえい史し[編集へんしゅう]

設立せつりつ当初とうしょは全米ぜんべい各地かくちのラジオ会社かいしゃの大半たいはんを傘下さんかに収おさめると共ともに、RCAレコード・NBCなどのメディア事業じぎょうを経営けいえい、1923年ねんまでに海底かいていケーブルを利用りようした大西洋たいせいよう通信つうしんの3割わり、太平洋たいへいよう通信つうしんの5割わりを市場いちば占有せんゆうした。一方いっぽうでロックフェラー・センターにRCAビルを竣工しゅんこう。1970年代ねんだいにはラザードを自社じしゃの投資とうし銀行ぎんこうに使つかい、ハーツレンタカーなど本業ほんぎょうとの関連かんれんが薄うすい企業きぎょうもM&Aで保有ほゆうしていた。

1919年ねん - GEのオーウェン・D・ヤングが提案ていあん・創立そうりつする。素地そじはマルコーニ社しゃ。
1926年ねん - 放送ほうそう会社かいしゃNBCを設立せつりつする。
1928年ねん - ハリウッドの映画えいが会社かいしゃRKOに資本しほん参画さんかくする。
1929年ねん - ビクタートーキングマシン（当時とうじの日本にほんビクター蓄音機ちくおんき〈現げん：JVCケンウッド〉の親会社おやがいしゃ）を買収ばいしゅうし、RCAビクター（現げん：ソニー・ミュージックエンタテインメント〈米国べいこく〉）を設立せつりつする。
1969年ねん - 社名しゃめいをRCAと改称かいしょうする。
1984年ねん4月がつ - CEDビデオディスク（後述こうじゅつ）の商業しょうぎょう的てきな失敗しっぱいがCNNなどで報ほうじられる（#終焉しゅうえん）。
1986年ねん12月 - グループ全体ぜんたいをGEが凡およそ64億おくドル（概算がいさん1兆ちょう2000億おく円えん）で買収ばいしゅうする。CED事業じぎょうの失敗しっぱいで大損おおそんしたことが一因いちいんとされる。この買収ばいしゅう額がくは当時とうじのアメリカ企業きぎょうによる最さい高額こうがくであり、GEのコングロマリット化かを推おし進すすめる象徴しょうちょうでもあった。
1987年ねん　- GEはNBC事業じぎょうを残のこし、その他たの事業じぎょう・資産しさんをトムソンとベルテルスマンに売却ばいきゃく。
1986年ねんから1992年ねん - ジェイコブ・ロスチャイルド（コンシル・メンバー、最終さいしゅう年ねんはシニア・フェロー）^[1]
1994年ねん - RCAドームの命名めいめい権けんを買収ばいしゅう。
2002年ねん - トムソンは中国ちゅうごくの家電かでんメーカー・TCL社しゃと、RCAブランドのテレビなどの生産せいさん・流通りゅうつうの合弁ごうべん事業じぎょうを開始かいし。
2003年ねん - 「蓄音機ちくおんきに耳みみを傾かたむける犬いぬニッパー」の商標しょうひょうをGEからトムソンが買収ばいしゅう。但ただしBMGの持もつ使用しよう権けんは継続けいぞく。
2006年ねん - トムソンは家電かでんアクセサリー部門ぶもんとその分野ぶんやでのRCAブランドの使用しよう権けんをAudiovox社しゃに売却ばいきゃく。
2007年ねん - トムソンは欧州おうしゅう域外いきがいの家電かでん事業じぎょうとその分野ぶんやでのRCAブランドの使用しよう権けんの売却ばいきゃくを決定けってい。

開発かいはつ史し[編集へんしゅう]

1930年ねん - 世界せかい最初さいしょの電気でんき式しき蓄音機ちくおんきを発売はつばい開始かいし。
1939年ねん - 米べいのテレビ試験しけん放送ほうそう開始かいしに伴ともない、白黒しろくろテレビ受像じゅぞう機き（TRK-12・TRK-9・TRK-5・TT-5）を一般いっぱん発売はつばい。
1949年ねん - 同社どうしゃ初はつの1/4インチ幅はば磁気じきテープ用ようのオーディオ・テープ・レコーダー（RT-1?）を開発かいはつ、製造せいぞう。
1953年ねん
- 春はる頃ごろ - 通常つうじょうの白黒しろくろ放送ほうそうと両立りょうりつ性せいのある新あたらしいカラー方式ほうしき（Compatible RCA方式ほうしき）を開発かいはつ。後ごのNTSC方式ほうしきの基礎きそとなる。
- 中頃なかごろ - 1/4インチ磁気じきテープを使用しようしたステレオ・テープ・レコーダーRT-21を開発かいはつ、製造せいぞう。
- 末すえ頃ごろ - 米べい連邦れんぽう通信つうしん委員いいん会かい（FCC）の全米ぜんべいテレビジョン方式ほうしき委員いいん会かい（NTSC）にて正式せいしき決定けっていした同どう方式ほうしきによる世界せかい初はつのカラーテレビ受像じゅぞう機きを発売はつばい。
1954年ねん - LP、EP用ようのアナログ・レコードの録音ろくおん・再生さいせい用ようカーブとしてNew Orthophonicを開発かいはつ。同年どうねん後ごにRIAAの標準ひょうじゅんカーブとして採用さいようされ、これは現在げんざいも、アナログ・レコードの標準ひょうじゅん仕様しようとなっている。
1957年ねん
- 初はじめ頃ごろ - 米べいNBCテレビ向むけに2インチの白黒しろくろVTRの製造せいぞう、販売はんばいを開始かいし。
- 11月頃ごろ - 2インチの白黒しろくろVTRを独自どくじに改造かいぞうした、世界せかい初はつの実用じつよう化か2インチカラーVTRを開発かいはつ、製造せいぞう。米べいNBCに於おいての運用うんようを開始かいしする。
1958年ねん - ステレオ・レコードの発売はつばいに伴ともない、同どうソフトの再生さいせい装置そうちが入はいったステレオ・セットを発売はつばいする。
1959年ねん初はじめ - 2インチカラーVTRの方式ほうしきにて、米べいアンペックスの別べつの方式ほうしき（ローバンド方式ほうしき）に合意ごうい。同どうVTRの製造せいぞうを同どう方式ほうしきの物ものに切きり替かえる。
1968年ねん - CMOS標準ひょうじゅんロジックIC、CD4000シリーズの販売はんばい開始かいし
1981年ねん - カラーテレビを上回うわまわる費用ひようを投とうじて開発かいはつされた「CEDビデオディスク（商品しょうひん名めい：セレクタビジョン）」の再生さいせい機きとビデオディスクソフトがアメリカで市販しはん化かされる。

エレクトロニクス部門ぶもん[編集へんしゅう]

エレクトロニクス部門ぶもんでは、真空しんくう管かん・半導体はんどうたい技術ぎじゅつに優すぐれ、真空しんくう管かんのメーカーとしては古ふるくから世界せかい的てきな名門めいもんであった。半導体はんどうたい時代じだいに入はいってからもGEの特許とっきょによるサイリスタなどのパワーデバイス、世界せかい標準ひょうじゅんとなったCMOS ロジックIC 4000シリーズ、同おなじくCMOS技術ぎじゅつによる最初さいしょのCPUとされるCOSMACシリーズ（CDP1801／CDP1802）などで知しられた。CMOSの省しょう電力でんりょく性せいに優すぐれた特徴とくちょうから、CDP1802はボイジャー探査たんさ機きにも搭載とうさいされた。

設立せつりつ以前いぜんのGE時代じだいよりテレビ受像じゅぞう器きの開発かいはつに着手ちゃくしゅし、世界せかい初はつのカラーテレビの市販しはん化かを手てがけた。日本にっぽんにおいてテレビ開発かいはつが行おこなわれていた時期じき、電気でんき回路かいろに関かんする特許とっきょの使用しようを日本にっぽん法人ほうじん（アールシーエー技術ぎじゅつ研究所けんきゅうじょ）を通つうじて容認ようにんし、その後ごのテレビ開発かいはつを支ささえる土台どだいになった事ことや、「RCA端子たんし」とも呼よばれるAV端子たんしの規格きかくを作つくった事ことでも知しられる。

1940年代ねんだいから1950年代ねんだいにかけて、テレビの開発かいはつとアメリカ軍ぐんのための先進せんしん的てきな電子でんし機器ききの開発かいはつで繁盛はんじょうしたが、コンピュータの創成そうせい期きにおいては限定げんてい的てきな関与かんよに留とどまった。プリンストンの研究所けんきゅうじょの小規模しょうきぼなチームは大型おおがたのアナログ計算けいさん機きであるTyphoonを海軍かいぐんの航空こうくう研究けんきゅうのために製造せいぞうしたが、それ以上いじょうの開発かいはつはしなかった。

コンピュータ事業じぎょう[編集へんしゅう]

初期しょきの重要じゅうような業績ぎょうせきは記憶きおく技術ぎじゅつだった。先進せんしん的てきな電子でんし機器ききの工場こうじょうで、アメリカ陸軍りくぐんが支援しえんしていたENIACとランド研究所けんきゅうじょのJOHNNIACのような複数ふくすうの初期しょきのコンピュータの開発かいはつで潜在せんざい的てきな記憶きおく素子そしの技術ぎじゅつの相談そうだんをした。これらの計画けいかくのためにジャン・A・ライクマンのチームが、テレビの発明はつめいで知しられるウラジミール・ツヴォルキンの指揮しき下かでセレクトロン管かんを開発かいはつした^[2]。これは先進せんしん的てきで高度こうどに複雑ふくざつな電子でんし管かん記憶きおく素子そしだった。しかしながら、マンチェスターからのウィリアムス管かんは大幅おおはばに単純たんじゅんで廉価れんかで入手にゅうしゅが容易よういとなり、JOHNNIACと、それまでのシステムを除のぞくすべての機械きかいに備そなえられることとなり、2,000本ほんの真空しんくう管かんを多様たような計画けいかくのために製造せいぞうした。1950年代ねんだい初頭しょとうには不揮発ふきはつ性せいメモリである磁気じきコアメモリを開発かいはつ^[2]し、1970年代ねんだい半なかばまで標準ひょうじゅん的てきなコンピュータの記憶きおく装置そうちになった。開発かいはつ者しゃをめぐり、マサチュまさちゅーセッツ工科大学せっつこうかだいがくのジェイ・フォレスターによる論争ろんそうがあった。フォレスターの素子そしはSAGE防空ぼうくう計画けいかくで使用しようされた^[2]。当時とうじ、Camden機構きこうでの開発かいはつで先進せんしん開発かいはつグループ（ADG）のみが軍用ぐんようと民生みんせい用ようの両方りょうほうを支援しえんした。そのため、それはこのグループにとってデジタル技術でじたるぎじゅつを民生みんせい用ようと軍用ぐんようの両方りょうほうのために対応たいおうする事ことは自然しぜんななりゆきだった^[2]。

最初さいしょの4年間ねんかんにおいてADGの努力どりょくの大半たいはんは民生みんせい品ひんの用途ようとに焦点しょうてんがあてられた。1954年ねんから軍用ぐんようの開発かいはつが増加ぞうかして1958年ねんに西海岸にしかいがんのミサイルと対空たいくうレーダー部門ぶもんになった。ADGはいかに電子でんし工学こうがく工場こうじょうが彼かれらの製品せいひん開発かいはつのための能力のうりょくと経済けいざい的てきな見通みとおしを活用かつようするかの典型てんけい的てきな事例じれいだった^[2]。

ADGとBIZMAC商業しょうぎょうコンピュータ[編集へんしゅう]

計算けいさん機きシステム部門ぶもんの創設そうせつはADGの最初さいしょの計画けいかくだった。1950年ねんにADGはBIZMACの開発かいはつに着手ちゃくしゅした^[2]。これは実質じっしつ的てきに大型おおがたのデータベースを並ならべ替かえるために設計せっけいされたコンピュータで、磁気じきコアメモリとランダムアクセス磁気じきドラムメモリが使用しようされた。しかしながら、データに接続せつぞくするための主要しゅような機能きのうはデータベースを構成こうせいする100台だいの廉価れんかな磁気じきテープドライブだった。重量じゅうりょうは250トンで占有せんゆう面積めんせきは18000平方へいほうフィートでアメリカ陸軍りくぐんの兵器廠へいきしょうとの契約けいやくで大だい部分ぶぶんはRCAで製造せいぞうされ、装甲そうこう部門ぶもんと工場こうじょうで戦車せんしゃの予備よび部品ぶひんの管理かんりのために使用しようされた^[2]。契約けいやく額がくは$450万まんドルで、当社とうしゃはアメリカ陸軍りくぐんの兵站へいたん管理かんりの主要しゅような供給きょうきゅう会社かいしゃとして存続そんぞくした。

1954年ねんにBIZMACを引ひき継ついだ商業しょうぎょう電子でんし工学こうがく計画けいかくグループは、それを原型げんけいにした機種きしゅを販売はんばいすることを決定けっていした。しかしながら、機械きかいは多おおくは売うれず、6台だいの製造せいぞうに留とどまった。利用りよう者しゃは大型おおがたの通信つうしん販売はんばい業者ぎょうしゃと大型おおがたのデータベースの問題もんだいを抱かかえるニューヨークの2社しゃだった。このような初期しょきの世代せだいの大おおきなコンピュータは驚おどろくに値あたいせず、BIZMACは低てい信頼しんらい性せいの問題もんだいには粘ねばり強づよかったが、失敗しっぱいに終おわった。大型おおがたで高価こうかなシステムは1955年ねんから1958年ねんにかけて1,000万まんから2,000万まんドルの利益りえきをもたらし、市場いちばを開拓かいたくするための知見ちけんを得えた。それは少数しょうすうではあったものの、真しんに彼かれらは最初さいしょにコンピュータの市場いちばで成功せいこうしたといえる^[2]。 BIZMACを開発かいはつしたADGのメンバーはわずか30人にんでこのような大だい規模きぼなシステムを開発かいはつするには小規模しょうきぼ過すぎた。さらに開発かいはつをするためにシステムを継承けいしょうした商業しょうぎょう電子でんし機器きき製品せいひんグループは100人にんで構成こうせいされるBIZMAC技術ぎじゅつグループになった。このグループは電子でんしデータ処理しょり部門ぶもんから拡張かくちょうしてコンピュータシステム部門ぶもんになり、最終さいしゅう的てきには情報じょうほうシステムグループになった。BIZMAC技術ぎじゅつグループは開発かいはつを継続けいぞくしてADGは他たの計画けいかくに開放かいほうされた。当初とうしょ、複数ふくすうの防衛ぼうえいシステムを開発かいはつする予定よていだったが、後のちに新あたらしく開発かいはつされたコンピュータの運用うんように充当じゅうとうされた^[2]。

CEDビデオディスク[編集へんしゅう]

同社どうしゃは、民生みんせい用ようにおいて繰くり返かえし録画ろくが再生さいせいが出来できるビデオカセットレコーダー（VCR）よりも、“絵えの出でるレコード”と言いわれたビデオディスクの開発かいはつに注力ちゅうりょくしており、1960年代ねんだいから着手ちゃくしゅした静せい電でん容量ようりょう方式ほうしきのCED開発かいはつに50億おくドルの開発かいはつ費用ひようを費ついやし、1981年ねんに「セレクタビジョン」の商標しょうひょうで北米ほくべい（NTSC）およびイギリス向むけのPAL版ばんが発売はつばいされた。

RCA及および日立ひたちや三洋さんよう、東芝とうしばなどの日本にっぽんの家電かでんメーカーが製造せいぞう販売はんばいし、OEM供給きょうきゅうを請うけた米国べいこくゼニス（現在げんざいはLGの別べつブランド）、映写機えいしゃきメーカーのエルモ、シアーズ、J.C.ペニー、タンディー・ラジオシャック（リアリスティック）などのストアブランド、PBブランド他たから大量たいりょうに流通りゅうつうされた。^{[要よう検証けんしょう – ノート]}

日本にっぽんにおいては、日立製作所ひたちせいさくしょ（当時とうじVHSビデオデッキをRCAへOEM供給きょうきゅう（松下まつしたに継ついで2代目だいめ）していた）に市販しはん化かを要請ようせいしたものの、VHDとレーザーディスク間あいだでの規格きかく競争きょうそうが繰くり広ひろげられ、1978年ねんにゼネラルから先行せんこうして市販しはんされたTeD方式ほうしき（独どく・テレフンケン）（ディスク形状けいじょうはソノシートに近ちかく、収録しゅうろく時間じかんは10分ふん程度ていど）は失敗しっぱいに終おわり、コレクター向むけの直輸入ちょくゆにゅう品ひんを除のぞき、市販しはんされることは無なかった。

なお、VHDはCEDと同様どうようにキャディーごと再生さいせい機きに投入とうにゅうしてディスクの出だし入いれを行おこなうが、VHDはディスク上じょうに溝みぞが無ないなど、規格きかくは全まったく別物べつものである。

1984年ねん4月がつにCED事業じぎょう撤退てったいが報ほうじられる。莫大ばくだいな開発かいはつ費用ひようの回収かいしゅうに見合みあう収益しゅうえきが見込みこめないためとされる。1985年ねんまで供給きょうきゅうは続つづけられた。

終焉しゅうえん[編集へんしゅう]

1984年ねんに表面ひょうめん化かしたCEDビデオディスクの商業しょうぎょう的てきな大だい失敗しっぱいにより経営けいえいが悪化あっかし、1986年ねん12月にかつての親会社おやがいしゃGEへ買収ばいしゅう・吸収きゅうしゅうされた。翌よく1987年ねんにジャック・ウェルチの方針ほうしんにより、旧きゅうRCAの家電かでん部門ぶもんはトムソンに、子会社こがいしゃであったRCAレコードはドイツのメディア・コングロマリットのベルテルスマンに売却ばいきゃくされた。

「RCAレコード」および「BMG」を参照さんしょう

日本にっぽんでのRCAレコードは、当初とうしょは日本にほんビクター（現げん・JVCケンウッド）の音楽おんがくレコード事業じぎょう部ぶを経へてビクター音楽おんがく産業さんぎょう（現げん・JVCケンウッド・ビクターエンタテインメント）が担になっていたが、1975年ねんに日本にほんビクターと米べいRCAレコードの合弁ごうべんによりRVC株式会社かぶしきがいしゃが設立せつりつされ移管いかんされた。その後ご、親会社おやがいしゃの資本しほん構成こうせいの変遷へんせん（ソニーBMGの発足ほっそく）により、現在げんざいは株式会社かぶしきがいしゃソニー・ミュージックエンタテインメントへ吸収きゅうしゅうされている。

「BMG JAPAN」を参照さんしょう

RCAブランド[編集へんしゅう]

過去かこ、北米ほくべい市場いちばでトムソンが販売はんばいしたRCAブランドのビデオカメラなど、高こう付加ふか価値かちの商品しょうひんは日本にほんビクターからのOEM。北米ほくべいでは「蓄音機ちくおんきに耳みみを傾かたむける犬いぬニッパー」の商標しょうひょう（もともとは英えいグラモフォンの商標しょうひょう）を使用しようしていた。

デジタルオーディオプレーヤー、ポータブルプレーヤー、クロックラジオなどはタイのメーカー製せい。液晶えきしょうテレビに関かんしては、トムソンのグループ企業きぎょうである中国ちゅうごく・TCL及および周辺しゅうへん企業きぎょうから供給きょうきゅうされていた。

しばらくは、これらトムソンのデジタルAV機器きき部門ぶもん、及および、衛星えいせい放送ほうそう向むけのセットトップボックスブランドだったが、デジタルカメラ部門ぶもんを中国ちゅうごく資本しほんのGE Imagesにブランドを貸与たいよ（GEブランド）、RCAオーディオアクセサリー部門ぶもんをAudioVoxへブランド貸与たいよを開始かいしし、トムソンは世界せかい各地かくちでの自社じしゃブランド展開てんかいを開始かいし。コンピュータ映像えいぞう編集へんしゅう関連かんれん製品せいひんは日本にっぽん企業きぎょうのPC周辺しゅうへん機器ききメーカーであるカノープスを買収ばいしゅうしたトムソン・カノープス、USBオーディオやゼネラルオーディオはexe mode（エグゼ・モード。デジカメブランドとしてYASHICA、AGFA・PHOTOを使用しようしている）が日本にっぽん市場いちばでのトムソンブランドのセールスを開始かいし。これまでのRCAブランドは一部いちぶ地域ちいきを除のぞき、ほぼ全ぜん世界せかいでの使用しよう停止ていしを発表はっぴょう、同時どうじに新あたらしいライセンス先さきを探さがしている。

その後ごトムソン社しゃは、2010年ねんにテクニカラー社しゃへ社名しゃめいを変更へんこうしたが、2017年ねんの段階だんかいでも、北米ほくべい市場いちば向むけのデジタルAV機器きき事業じぎょうは続つづいている。

なお、現状げんじょうのRCAブランドについてはRCAブランド商標しょうひょう管理かんり事業じぎょう（英語えいご）を参照さんしょうする。

日本にっぽんでの事業じぎょう[編集へんしゅう]

日本にっぽん市場いちばにおけるRCAのエレクトロニクス機器ききは、業務ぎょうむ用よう機器きき等とうごく一部いちぶのみ販売はんばいされていた。2022年ねん10月がつ14日にちには、株式会社かぶしきがいしゃ慶けい洋ようエンジニアリングが国内こくない初はつのRCAブランドの一般いっぱん向むけ市販しはん商品しょうひんとなる、インターネットの動画どうが配信はいしんサービスの視聴しちょうに特とく化かしたチューナーレステレビ3機種きしゅを発売はつばいした^[3]。

RVC株式会社かぶしきがいしゃ - ビクター音楽おんがく産業さんぎょう（現げん：JVCケンウッド・ビクターエンタテインメント）が担になっていたRCAレコード部門ぶもんがスピンアウトする形かたちで日本にほんビクター（現げん：JVCケンウッド）がRCAレコードを合弁ごうべんで設立せつりつ。邦楽ほうがくもRCAレーベルで出だされていた。前述ぜんじゅつの経営けいえい不振ふしんのため1987年ねんにRCAレコードの経営けいえい権けんがベルテルスマンへ移うつった事ことに伴ともない、新あらたに設立せつりつしたBMGビクター（後のちにBMG JAPANへ社名しゃめい変更へんこう）へ事業じぎょう譲渡じょうとし解散かいさん。なお、「RCA」のロゴ表記ひょうきは図案ずあん化かされたボールド体たいであったが、BMG傘下さんかの1990年ねんに1967年ねんまで使用しようされていた旧きゅうロゴへ変更へんこうされ、主おもにクラシック音楽おんがくレーベルのRCAレッド・シール・レコード（en:RCA Red Seal Records）のロゴとしてソニーBMG傘下さんか後ごも欧米おうべい市場いちばに限かぎり2014年ねんまで使つかわれていたが、これらの地域ちいきでは2015年ねん以降いこうより1968年ねんから1989年ねんまで使用しようされていたボールド体たいロゴに再ふたたび回帰かいきした。なお、日本にっぽんでは後述こうじゅつするSMEJ傘下さんか後ご、商標しょうひょう権けんの関係かんけい上じょう、RCAの商標しょうひょうが使用しようできなくなった。
- BMG JAPANは2008年ねんにBMGが米べいソニー・ミュージックエンタテインメントへ事業じぎょうが吸収きゅうしゅうされたのを機きに、SMEJの子会社こがいしゃを経へて同社どうしゃに吸収きゅうしゅう合併がっぺいされ解散かいさんし、制作せいさく部門ぶもんはSMEJ傘下さんかで再編さいへんされた（現在げんざいのソニー・ミュージックレーベルズのアリオラジャパンレーベル、およびソニー・ミュージックジャパンインターナショナル）。