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RCA端子たんし

出典しゅってん: フリー百科ひゃっか事典じてん『ウィキペディア(Wikipedia)』
RCA端子たんし使用しようれいコンポジット映像えいぞう信号しんごう黄色おうしょく)とステレオ音声おんせい信号しんごうあかしろ
コンポーネント映像えいぞう信号しんごうのRCAプラグ
RCA端子たんしあかしろ)を装備そうびしているテレビのれい

RCA端子たんし(アールシーエーたんし)とは電気でんき信号しんごうをやりとりする端子たんし一種いっしゅである。名称めいしょうは1930年代ねんだい電気でんき蓄音機ちくおんきとうけてこのプラグ原形げんけい開発かいはつしたアメリカ家電かでんメーカーRCARadio Corporation of America)に由来ゆらいし、買収ばいしゅう消滅しょうめつたあとも使つかわれつづけている。映像えいぞう音響おんきょう機器ききなどでひろもちいられており、据置すえおきがた民生みんせいよう機器ききではとくことわりがないかぎり、アナログの映像えいぞう端子たんし音声おんせい端子たんしはRCA端子たんしであることがおおい。に、ピン端子たんしや(さんしょく端子たんしピンプラグピンジャックともばれることがある。

構造こうぞう

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形状けいじょうとしては、オスがわのプラグは中心ちゅうしん金属きんぞくぼう(ピン)があり、みのはいったリングじょう金属きんぞくばんがそれをかこっている。メスがわのソケットはピンをあなまわりを金属きんぞくのリングがおおっている。接続せつぞくすると、オスのリングがメスのリングをはさかたちになる。従来じゅうらいしのリングに四方しほうみがはいったものがおおもちいられたが(通称つうしょう「チューリップ」)、現在げんざいちいさなみが1かしょだけで、先端せんたんすうミリをのぞいてプラスチックでカバーされた形状けいじょう主流しゅりゅうとなっている。

ピンは信号しんごうせん、リングはグランドせんである。この構造こうぞうじょう接続せつぞく信号しんごうせんがグランドせんよりもさき接触せっしょくしてしまうので、雑音ざつおんとう影響えいきょうけやすい機器きき接続せつぞくするさい事前じぜん相互そうご電源でんげんっておくなどの対処たいしょ必要ひつようである。

コネクターとしてIECなどでさだめられた規格きかく存在そんざいせず、製造せいぞう各社かくしゃごとおおきさが微妙びみょうことなる。このため、みがゆるいものやかたいもの、あさいものやふかいものなど様々さまざまになってしまっており、なかには確実かくじつ接触せっしょくたせないわせの製品せいひん存在そんざいする。ぎゃくにこれを逆手さかてにとり、べいモンスターケーブルしゃのようにひねりながらししなければならないわりに一度いちどめばけにくくなっている構造こうぞう採用さいようしているメーカーもある[ちゅう 1]

配線はいせん容易よういにするため用途ようとごとに色分いろわけされているが、基本きほんてき構造こうぞうはなく、コンポジットケーブル(黄色おうしょく)3ほんコンポーネントケーブルとして使つかうことなども可能かのうである。ただしアナログ音声おんせいようなどの廉価れんかなケーブルは規格きかくインピーダンスの75Ωおーむ(オーム)をまもっていない場合ばあいがあり、そうしたケーブルを転用てんようすると画質がしつ音質おんしつがったり、機器きき安定あんていせい悪化あっかさせたりするおそれがある(インピーダンス整合せいごう参照さんしょう)。

2013ねん以降いこう製造せいぞうBDレコーダー&プレーヤーはアナログAV出力しゅつりょく端子たんし全廃ぜんぱいされ、TV受像じゅぞうとはHDMIケーブルでしか接続せつぞくできなくなっている(2020ねん以降いこう製造せいぞう機種きしゅくわえてアナログAV入力にゅうりょく端子たんし全廃ぜんぱいされ、従来じゅうらいがたアナログ再生さいせい機器ききからのダビングも不可ふか)。2022ねん以降いこう製造せいぞう薄型うすがたテレビはアナログAV入力にゅうりょく端子たんし従来じゅうらいがたRCAから「映像えいぞう音声おんせいいち体型たいけいミニジャック」へ変更へんこうされたため、接続せつぞくには市販しはん変換へんかんケーブルが必要ひつようとなった。パナソニック4Kビエラ」とソニー「4Kブラビア」2024ねん以降いこうモデル(有機ゆうきELモデルもふくむ)は・業界ぎょうかいはじめてアナログAV入力にゅうりょく端子たんし全廃ぜんぱいされ(USBおよびHDMI入力にゅうりょくひかりデジタル出力しゅつりょく端子たんしのみの搭載とうさいとなり)、HDMI端子たんしのない従来じゅうらいがたアナログ再生さいせい機器きき接続せつぞくができなくなった。

国内こくない大手おおてメーカーの大半たいはんは、2020ねんまでにアナログAVケーブル・アナログ音声おんせいケーブル・ひかりデジタルケーブル生産せいさんより撤退てったいしてHDMIケーブルのみの生産せいさん移行いこうしており、現在げんざいアナログAVケーブル・アナログ音声おんせいケーブル・ひかりデジタルケーブルはJVCケンウッドム電機むでんき朝日あさひ電器でんき(ELPA)・エレコムのみが生産せいさんしている(モノラル機器ききようAVケーブルとS端子たんしD端子たんしコンポーネント端子たんしケーブル生産せいさん国内こくないメーカー全社ぜんしゃ終了しゅうりょう)。

用途ようとごとの色分いろわ

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ステレオ音声おんせい端子たんし登場とうじょう以降いこう複数ふくすうのケーブルをただしく配線はいせんしやすいよう、かくケーブルの用途ようとごとに端子たんし色分いろわけされるようになった。オスがわはカバーに、メスがわあなまわり(外部がいぶ導体どうたい芯線しんせんへだてる絶縁ぜつえん)にいろく。ただし、業務ぎょうむよう機器ききではすべ黒色こくしょくとしていることがおおいほか、とくにオスがわかんしては高級こうきゅうひん中心ちゅうしんにカバー全体ぜんたいではなくカバーの一部いちぶにリングじょうとう色付いろづけしているものもある。

この色分いろわけはコンシューマー エレクトロニクス アソシエーション (CEA) によって以下いかのように規格きかくされている[1]。なお、モノラル音声おんせい旧式きゅうしきテレビなどについては、音声おんせい端子たんし白色はくしょくとするものもおおい。

アナログ音声おんせい信号しんごう モノラル くろ  
ステレオひだり しろ  
ステレオみぎ あか  
センター みどり  
サラウンドひだり あお  
サラウンドみぎ はい  
サラウンドリアひだり ちゃ  
サラウンドリアみぎ はだ  
サブウーファー むらさき  
デジタル音声おんせい信号しんごう S/PDIF だいだい  
テレビ電波でんぱ信号しんごう RF くろ  
コンポジット映像えいぞう信号しんごう CVBS  
コンポーネント映像えいぞう信号しんごう G Y みどり  
B Cb/Pb あお  
R Cr/Pr あか  

規格きかくとの比較ひかく

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RCA端子たんしは1つの信号しんごうごとに1ほんのケーブルが必要ひつようである。これにたいし、SCART端子たんしHDMI任天堂にんてんどうゲームようのケーブル(テレビがわはRCA端子たんし)、ソニーAVマルチなどは音声おんせい映像えいぞうを1ほん伝送でんそうできる。

コンポーネント映像えいぞう信号しんごう伝送でんそうする場合ばあい、RCA端子たんしではさんほん1くみ音声おんせいのぞく)での伝送でんそうとなる。 D端子たんしではこれらの信号しんごうを1ほんのケーブルにまとめ、さらにかく情報じょうほうおくることができる利点りてんがあるが、かく信号しんごうせん近接きんせつしているために相互そうご信号しんごう影響えいきょうおよぼし、RCA端子たんしのコンポーネント接続せつぞくくらべると多少たしょう画質がしつおとるとされる。

脚注きゃくちゅう

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注釈ちゅうしゃく

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  1. ^ 同社どうしゃではその機構きこう採用さいようしたプラグを「ターバインプラグ」と呼称こしょうしている。

出典しゅってん

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関連かんれん項目こうもく

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