(Translated by https://www.hiragana.jp/)
BNCコネクタ - Wikipedia コンテンツにスキップ

BNCコネクタ

出典しゅってん: フリー百科ひゃっか事典じてん『ウィキペディア(Wikipedia)』
オスの50オームBNCコネクタ

BNCコネクタは、同軸どうじくケーブル使用しようされる小型こがたのクイック接続せつぞく/切断せつだん無線むせん周波数しゅうはすうコネクタである。

説明せつめい

[編集へんしゅう]

インターフェース仕様しよう

[編集へんしゅう]

BNCおよおおくのコネクタのインターフェース仕様しようはMIL-STD-348で参照さんしょうすることができる[1]。メスコネクタに2つのバヨネットラグがあり、カップリングナットを1/4回転かいてんするだけで完全かんぜんはまあわさせられる。ラジオ、テレビ、無線むせん周波数しゅうはすう電子でんし機器きき試験しけん機器きき、およびビデオ信号しんごう小型こがたからちょう小型こがたへの同軸どうじくケーブルで使用しようされる。アークネットIBM PC Networkイーサネット10BASE2バリアントなど初期しょきのコンピュータネットワークで一般いっぱんてき使用しようされていた。BNCコネクタは、50オームまたは75オームのケーブルの特性とくせいインピーダンス一致いっちするようにつくられている(アークネットの93オームなどのほかのインピーダンスはあまり一般いっぱんてきではないが利用りよう可能かのうである)。通常つうじょう4 GHz未満みまん周波数しゅうはすう[2]と500ボルト未満みまん電圧でんあつ[3]適用てきようされる。

使用しよう

[編集へんしゅう]
BNCコネクタの配列はいれつゆうするビデオスイッチャーの背面はいめん

元々もともと軍事ぐんじよう設計せっけいされており、2GHzまでのビデオおよびRF用途ようとひろ受容じゅようされている。スロットがいた外部がいぶ導体どうたいとオスメスごとにいくつかのプラスチックの誘電ゆうでんたい使用しようする。この誘電ゆうでんたいによって、よりたか周波数しゅうはすうでの損失そんしつ増加ぞうかする。4 GHzをえるとスロットが信号しんごう放射ほうしゃする可能かのうせいがあるため、コネクタは使用しよう可能かのうであるがやく11GHzまではかならずしも安定あんていしているわけではない。50オームと75オームの両方りょうほうのものを使用しようできる。つぎのような信号しんごう接続せつぞく使用しようされる。

抵抗ていこう負荷ふかターミネータそなえたBNCティーコネクタ

BNCコネクタは、商用しょうようビデオデバイスのコンポジットビデオ使用しようされる。RCAコネクタのジャックをそなえた家電かでんはアダプタを挿入そうにゅうすることによりBNCのみ使用しようできる商用しょうようビデオ機器きき使用しようすることができる。BNC接続せつぞくはレコーディングスタジオでもられ、デジタルレコーディング機器ききはワードクロックのタイミング信号しんごう送信そうしんかいしてさまざまなコンポの同期どうきのために接続せつぞく使用しようする。

通常つうじょう、オスのコネクタがケーブルにけられ、メスのコネクタは機器ききのパネルにけられる。ケーブルコネクタはおおくの場合ばあい特殊とくしゅ電源でんげんまたは手動しゅどう道具どうぐ使用しようして圧着あっちゃく[4]するように設計せっけいされる[5][出典しゅってん無効むこう]外側そとがわのジャケット、シールドブレード、および内側うちがわ誘電ゆうでんたいただしいながさにがすワイヤーストリッパー使用しようされる[6]

起源きげん

[編集へんしゅう]

このコネクタはバヨネットマウントロック機構きこうとその発明はつめいしゃであるPaul NeillCarl ConcelmanにちなんでBNC(Bayonet Neill–Concelman)と命名めいめいされた[2]。Neillはベル研究所けんきゅうじょ勤務きんむしており、Nコネクタ英語えいごばん発明はつめいしている。ConcelmanはAmphenol勤務きんむし、Cコネクタ英語えいごばん発明はつめいしている。

BNCコネクタの開発かいはつ基礎きそは、おもにペンシルベニア大学だいがくムーア電気でんき工学こうがくスクール卒業生そつぎょうせいであるOctavio M. Salati業績ぎょうせきである[よう出典しゅってん]かれは1945ねん、Hazeltine Electronics Corporationに勤務きんむしているあいだなみ反射はんしゃ/損失そんしつ最小限さいしょうげんおさえる同軸どうじくケーブルようのコネクタの特許とっきょ出願しゅつがんした。この特許とっきょは1951ねんみとめられた[7]

種類しゅるい互換ごかんせい

[編集へんしゅう]
BNCコネクタ。ひだりから75 Ωおめがメス、75 Ωおめがオス、50 Ωおめがメス、50 Ωおめがオス

種類しゅるい

[編集へんしゅう]

BNCコネクタはもっと一般いっぱんてきには50オームと75オームのものが製造せいぞうされており、おな特性とくせいインピーダンスのケーブルでもちいるのに適合てきごうしている。75オームのものははまごうはし誘電ゆうでんたい減少げんしょうするか存在そんざいしないことで認識にんしきすることができる場合ばあいがあるが、信頼しんらいできるものではない。1970年代ねんだい初頭しょとうに75オームのコネクタで誘電ゆうでんたいあか着色ちゃくしょくするという提案ていあんがありときおりおこなわれたが標準ひょうじゅんにはならなかった。75オームのものは50オームのものとは寸法すんぽうがわずかにことなるが、2つをわせることはできる。50オームのコネクタは通常つうじょう最大さいだい4GHzの周波数しゅうはすう使用しようするように指定していされており、75オームのものは最大さいだい2GHzで使用しようするように指定していされている。

ビデオ(とくにHDビデオ信号しんごう)およびDS3 Telco central office applicationsはおもに75オームのBNCコネクタを使用しようするが、50オームのコネクタはデータおよびRFに使用しようされる。おおくのVHF受信じゅしんは75オームのアンテナ入力にゅうりょく使用しようしていたため、75オームのBNCコネクタを使用しようすることがしばしばあった。

ぎゃく極性きょくせいBNC (RP-BNC) は、インターフェースの極性きょくせいぎゃくにするBNC仕様しようのバリエーションである。このたねのコネクタでは、通常つうじょうジャックにられるメスの接点せってんはプラグにあり、プラグに通常つうじょうみられるオスの接点せってんはジャックにある。これにより、ぎゃく極性きょくせいインターフェースコネクタが標準ひょうじゅんインターフェースコネクタと結合けつごうしないことが保証ほしょうされる[3][出典しゅってん無効むこう]SHVコネクタはこのぎゃく極性きょくせい構成こうせい使用しようするこう電圧でんあつBNCのバリエーションである。

Mini BNCやHigh Density BNC (HD BNC)とばれるBNCコネクタのちいさいものは、Amphenolにより製造せいぞうされている。もと使用しよう電気でんきてき特性とくせい維持いじしつつめる面積めんせきちいさいため回路かいろ基板きばん機器きき背面はいめんばんでの充填じゅうてん密度みつどたかくなる。これらのコネクタはしんの75オームのインピーダンスをそなえているためHDビデオの用途ようとてきしている。

互換ごかんせい

[編集へんしゅう]

ことなるものであってもたがいにはまごうするように設計せっけいされており[3][出典しゅってん無効むこう]、2007IEC規格きかくであるIEC 60169-8に準拠じゅんきょする75オームと50オームのBNCコネクタは非破壊ひはかいてきはまごうする[8]すくなくとも1つのメーカー[9]は、コネクタの互換ごかんせいについて非常ひじょうたか信頼しんらいせい主張しゅちょうしている。

10 MHz未満みまん周波数しゅうはすうでは、50オームのコネクタまたはケーブルと75オームのものとのあいだのインピーダンスのミスマッチによる影響えいきょうはごくわずかである[10]。BNCコネクタはケーブルのあらゆるインピーダンスで使用しようするために元々もともと50オームでのみ製造せいぞうされていた。ただしこの周波数しゅうはすうえるとミスマッチが次第しだいおおきくなり、信号しんごう反射はんしゃにつながる可能かのうせいがある。

BNCジャックが近接きんせつしているパッチパネルの背面はいめん[11]

出典しゅってん

[編集へんしゅう]
  1. ^ RADIO FREQUENCY CONNECTOR INTERFACES FOR MIL-DTL-3643, MIL-DTL-3650, MIL-DTL-3655, MIL-DTL-25516, MIL-PRF-31031, MIL-PRF-39012, MIL-PRF-49142, MIL-PRF-55339, MIL-DTL-83517 (B with change 3 ed.). US DOD. (2017-01-22). http://quicksearch.dla.mil/qsDocDetails.aspx?ident_number=35726 
  2. ^ a b Thomas H. Lee, Planar microwave engineering: a practical guide to theory, measurement, and circuits, Volume 1 Cambridge University Press, p. 111 (2004). ISBN 0-521-83526-7.
  3. ^ a b c BNC Connector specifications, Amphenol Connex
  4. ^ Typical crimp BNC connector [リンク]
  5. ^ Typical manual crimp tool for fitting BNC and other coaxial connectors to cables
  6. ^ Typical coax one-operation stripper
  7. ^ Electrical connector. US Patent 2,540,012 by Octavio M. Salati
  8. ^ webstore.iec.ch Radio-frequency connectors - Part 8: Sectional specification - RF coaxial connectors with inner diameter of outer conductor 6,5 mm (0,256 in) with bayonet lock - Characteristic impedance 50 Ωおーむ (type BNC)
  9. ^ Canford. "In over 15 years and many million BNC connectors we have no first hand experience of incompatibility between 50 ohm and 75 ohm types, other than extremely rare (and very obvious) manufacturing faults."
  10. ^ BNC Connectors, The Canford Group
  11. ^ Trompeter Product Catelog. Trompeter. p. 51. オリジナルの25 March 2014時点じてんにおけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20140325105500/http://www.connecticc.com/pdfs/trompeter_catalog-3.pdf 2015ねん1がつ24にち閲覧えつらん 

外部がいぶリンク

[編集へんしゅう]
  • ウィキメディア・コモンズには、BNCコネクタかんするカテゴリがあります。