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上様うえさま

出典しゅってん: フリー百科ひゃっか事典じてん『ウィキペディア(Wikipedia)』

上様うえさま(うえさま、かみさま、じょうさま)は、いくつかの用法ようほうがある尊称そんしょうである。

うえさま

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「うえさま」とみ、貴人きじんたいする尊称そんしょうである。

ふるくはおも天皇てんのう意味いみしたが、室町むろまち時代ときよには大名だいみょう使つかわれるようになり、江戸えど時代じだいには征夷大将軍せいいたいしょうぐん将軍しょうぐん)のことになった。将軍しょうぐん観戦かんせんする相撲すもう上覧じょうらん相撲すもうばれる。

慶応けいおう3ねん12月9にち1868ねん1がつ3にち)の王政おうせい復古ふっこだい号令ごうれいにより最後さいご将軍しょうぐん徳川とくがわ慶喜よしのぶ辞職じしょくみとめられた翌日よくじつ慶応けいおう3ねん12がつ10日とおか1868ねん1がつ4にち)、慶喜よしのぶみずからの地位ちいを「上様うえさま」と宣言せんげんした。これは、将軍しょうぐん幕府ばくふがなくなってもつづ日本にっぽん統治とうちするという意志いししめしたとされる。

松平まつだいらけんは『あばれんぼう将軍しょうぐん』ではちだい将軍しょうぐん徳川とくがわ吉宗よしむねえんじたことから「上様うえさま」の愛称あいしょうがある。

うえさま・じょうさま

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「うえさま」または「じょうさま」とみ、領収りょうしゅうしょ勘定かんじょうしょなどの宛名あてなのかわりにかれる。

貴人きじんへの尊称そんしょうの「上様うえさま(うえさま)」から変化へんかしたとされる。

しかしあるせつでは、本来ほんらいは「上得意じょうとくい(じょうとくい)」「上客じょうきゃく(じょうきゃく)」のりゃくで、したがって「じょうさま」がただしいという[1]。このせつ真偽しんぎさだかではないが、この意味いみかぎり「じょうさま」というみがある[2]

かみさま

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「かみさま」とみ、つま尊称そんしょうである。ふるくは貴人きじんつま使つかった。

近世きんせい以降いこうは、町家まちやつまにも使つかわれる。また上方かみがたでは、隠居いんきょした良家りょうけ老母ろうぼ使つかった。これらの意味いみでは「かみさん」と転訛てんかすることがおおい。

~うえさま

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ちち上様うえさま」「はは上様うえさま」「あに上様うえさま」「あね上様うえさま」のように敬称けいしょう接尾せつびとして使つかわれ、「~うえさま」とむ。「うえ単独たんどくでも使つかわれる。

出典しゅってん

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  1. ^ 日刊にっかんゲンダイ』2006ねん5がつ28にちらぬあいだ使つかっていないかはじかき日本語にほんご
  2. ^ 広辞苑こうじえん