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したぎょう

出典しゅってん: フリー百科ひゃっか事典じてん『ウィキペディア(Wikipedia)』

したぎょう(げぎょう)とは、ぜん近代きんだい日本にっぽんにおいて上位じょういしゃ下位かいしゃたいしてべいぜになどの物資ぶっしあたえること。江戸えど時代じだいにはあたえられた物資ぶっしそのもののことを場合ばあいもあった。

概要がいよう

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朝廷ちょうていかん幕府ばくふ寺社じしゃ荘園しょうえん領主りょうしゅ地頭じとうわずにもちいられ、公務こうむ儀式ぎしき仏事ぶつじ神事しんじ実施じっしするための費用ひよう支払しはらいをはじめ、下位かいしゃはたらきにたいする給与きゅうよ食糧しょくりょう支給しきゅうなどにもちいられるために実施じっしされた。

したぎょう支給しきゅうには上位じょういしゃ恩恵おんけいとしての性格せいかく強調きょうちょうされる一方いっぽう租税そぜいなどの徴収ちょうしゅう下位かいしゃ上位じょういしゃ)に使つかわれる収納しゅうのうとはべつしたぎょうもちいるためのしたぎょうます製作せいさくされ、したぎょうますほう容積ようせきちいさいという場合ばあいめずらしくはなかった。

また、特殊とくしゅ用法ようほうとして災害さいがいなどを理由りゆうとして租税そぜいそんめんおこなうことも「したぎょう」ともしょうしたが、これも上位じょういしゃ恩恵おんけい強調きょうちょうするという意味いみがあったとされている。

なお、室町むろまち時代ときよには天皇てんのう即位そくいしき実施じっし改元かいげんもとめる武家ぶけ執奏しっそうおこなさいには、室町むろまち幕府ばくふしたぎょう必要ひつよう金銭きんせん朝廷ちょうてい献上けんじょうしている。これは儀式ぎしきのためのしょ経費けいひ衣装いしょうだいなど)をまかなうためのしたぎょう実施じっしするための財政ざいせいてき余裕よゆう朝廷ちょうていにはなかったことによる。しかも、現実げんじつには困窮こんきゅうした地下ちかかんじんには公卿くぎょうふくむ)の生活せいかつ維持いじのためには、必要ひつよう経費けいひ上回うわまわしたぎょうおこな必要ひつようがあった(余剰よじょう生活せいかつ維持いじのための経済けいざいてき補填ほてんまわされる)。たとえば、康正こうせい改元かいげんさいしょうじた1050疋のしたぎょう費用ひようすべ禁裏きんり御料ごりょうからされていたが、応仁おうにんらん以後いごはほとんどの改元かいげん室町むろまち幕府ばくふ負担ふたんとなってしたぎょうがくも2000-3000疋に増加ぞうかし、足利あしかが義昭よしあきによる武家ぶけ執奏しっそうによって実現じつげんされたもとかめ改元かいげんさいには朝廷ちょうていうごかすために5000疋もの献金けんきん実施じっしされている[1]

脚注きゃくちゅう

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  1. ^ ひさすい俊和としかず室町むろまち即位そくいれい用途ようと支出ししゅつ構造こうぞう」(初出しょしゅつ:『ヒストリア』206ごう(2007ねん)および「室町むろまち時代じだい改元かいげんにおける公武こうぶ関係かんけい」(初出しょしゅつ:『年報ねんぽう中世ちゅうせい研究けんきゅう』34ごう(2009ねん))。いずれもひさすい(2011ねん)に改題かいだい所収しょしゅう

参考さんこう文献ぶんけん

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