中華人民共和国ちゅうかじんみんきょうわこく軍事ぐんじ予算よさん

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中国ちゅうごく軍事ぐんじ予算よさん単位たんい10おくドル)、1989-2012ねん
中国ちゅうごく軍事ぐんじ予算よさんGNPたいするパーセンテージ。

中華人民共和国ちゅうかじんみんきょうわこく軍事ぐんじ予算よさん(ちゅうかじんみんきょうわこくのぐんじよさん)は、中華人民共和国ちゅうかじんみんきょうわこく以下いか中国ちゅうごく)の予算よさんのうち中国ちゅうごく人民じんみん解放かいほうぐん費用ひようにあてられた部分ぶぶんう。この軍事ぐんじは、雇用こようしゃ給与きゅうよ訓練くんれん費用ひよう装備そうび施設しせつ維持いじ管理かんり新規しんき継続けいぞく作戦さくせん費用ひよう、そしてあたらしい兵器へいき装備そうび車両しゃりょう調達ちょうたつ資金しきんとなる。中国ちゅうごく毎年まいとし3がつ年度ねんど国家こっか予算よさん一部いちぶとして、軍事ぐんじ予算よさん総額そうがくだけを公表こうひょうしている。[1]

2016ねん中国ちゅうごく政府せいふ公式こうしき発表はっぴょうによる防衛ぼうえい支出ししゅつがくは1460おくドルで、2014年度ねんど予算よさんでの1310おくドルから11 %えた。[2]これによって中国ちゅうごく軍事ぐんじ予算よさんアメリカ合衆国あめりかがっしゅうこくつづ世界せかいだい英語えいごばんとなった。[3]ストックホルム国際こくさい平和へいわ研究所けんきゅうじょ(SIPRI)によれば、中国ちゅうごくは2014ねんから2018ねん期間きかんにおいて世界せかいだい5主要しゅよう兵器へいき輸出ゆしゅつこくであり、その金額きんがくは2010ねんから2014ねん期間きかんくらべて2.7 %えた。中国ちゅうごくは2014ねんから2018ねん期間きかん主要しゅよう兵器へいきを53かこく供給きょうきゅうした。最大さいだい輸出ゆしゅつさきパキスタンで37 %をめ、のこりは1こくあたりのがくすくないものの多彩たさいくに輸出ゆしゅつされている。[4]

公式こうしき発表はっぴょう[編集へんしゅう]

中国ちゅうごく政府せいふ毎年まいとし3がつに、全国ぜんこく人民じんみん代表だいひょう大会たいかいにおいて国内こくない保安ほあん部隊ぶたい人民じんみん解放かいほうぐんについての予算よさん発表はっぴょうする。

  • 2014ねん:予算よさん公表こうひょうがくは1916おくドルであった。[2]
  • 2015ねん:予算よさん公表こうひょうがくは1410おくドルであった。[5]同時どうじに、中国ちゅうごく政府せいふは2015ねん中国ちゅうごく経済けいざい成長せいちょうりつを7 %と推定すいていした。[6]
  • 2016ねん:予算よさん公表こうひょうがくは9543.5おくげんやく1470おくドル)であった。これは前年ぜんねん推定すいていがくよりも6から7 %たかくなった。[7]
  • 2018ねん:予算よさん公表こうひょうがくは1ちょう1,100おくげんやく1750おくドル)であった。前年度ぜんねんど8.1 %ぞうである。[8]これは3年間ねんかん最大さいだいりつであった。[9]
  • 2019ねん:予算よさん公表こうひょうがくは1ちょう1,900おくげんやく1750おくドル)であった。前年度ぜんねんど7.5 %ぞうである。
  • 2020ねん:予算よさんは1ちょう2,700おくげんやく1780おくドル)にたっする見込みこみ。前年度ぜんねんど6.6 %ぞうである。[10]

非公式ひこうしき推定すいてい[編集へんしゅう]

外部がいぶによる非公式ひこうしき推定すいていがくは、中国ちゅうごく政府せいふ発表はっぴょうよりもおおきいが、推定すいていする組織そしきによってことなる傾向けいこうがある。

多数たすう国際こくさいてき研究けんきゅう機関きかんが、おな期間きかんについて中国ちゅうごく軍事ぐんじ支出ししゅつ推定すいていした最初さいしょとしは2003ねんであった。[よう出典しゅってん]当時とうじ為替かわせレートで換算かんさんすると、SIPRIRANDCIADIAによる推定すいていがくは300おくから650おくドルのあいだであった。購買こうばいりょく平価へいか、つまり支出ししゅつがく相対そうたいてき購買こうばいりょくベースで比較ひかくすると、SIPRIの推定すいていがくは1400おくドル相当そうとうであった。[11]このとき中国ちゅうごく政府せいふ公表こうひょうした予算よさんがくは250おくドル以下いかであった。

2003ねんのランド研究所けんきゅうじょによる推定すいていがくは、公式こうしき発表はっぴょう数字すうじよりたかかったが、DoD計算けいさんよりはひくかった。この計算けいさんでは、2003ねん中国ちゅうごく防衛ぼうえい支出ししゅつがく推定すいていなかあいだにおいて380おくドル、つまり中国ちゅうごくGDPの2.3 %になると推定すいていしていた。このとし公式こうしき発表はっぴょうがくは224おくドルであった。これでも中国ちゅうごく軍事ぐんじ支出ししゅつは1997ねんから2003ねん期間きかん倍増ばいぞうしており、イギリス日本にっぽん水準すいじゅんちかづいていた。そして2003ねんから2005ねんまでのあいだにも毎年まいとし10 %以上いじょうつづけた。[12]

2010ねん、アメリカ国防総省こくぼうそうしょう議会ぎかい提出ていしゅつする中国ちゅうごく軍事ぐんじりょくかんする年次ねんじ報告ほうこくしょは、2009ねん中国ちゅうごく実際じっさい軍事ぐんじ支出ししゅつを1,500おくドルと推定すいていした。[13]このとし、SIPRIの推定すいていは1,000おくドルで、[14]公式こうしき発表はっぴょうよりはたかかったが、国防総省こくぼうそうしょう推定すいていよりはひくかった。

2011ねん国際こくさい戦略せんりゃく研究所けんきゅうじょ報告ほうこくは、いま支出ししゅつぞう傾向けいこう継続けいぞくするなら、中国ちゅうごく今後こんご15ねんから20ねんアメリカ合衆国あめりかがっしゅうこく軍事ぐんじてき対等たいとう状態じょうたい達成たっせいするだろうとべている。[15]

2012ねんJane's Defence Forecast英語えいごばんは、中国ちゅうごく防衛ぼうえい予算よさんは、2011ねんから2015ねんあいだに、1198おくドルから2382おくドルまで増加ぞうかすると推定すいていしている。これはのアジア主要しゅようこく防衛ぼうえい予算よさん合計ごうけいよりもおおきくなる。2013ねんアメリカ合衆国あめりかがっしゅうこく推定すいてい防衛ぼうえい予算よさん5254おくドルよりはまだすくないが、アメリカの防衛ぼうえい支出ししゅつはわずかに減少げんしょう傾向けいこうである。[16]

2017ねんに、雑誌ざっしポピュラーメカニクスは、中国ちゅうごく年間ねんかん軍事ぐんじ支出ししゅつは2,000おくドル以上いじょう、そのGDPのやく2 %にあたると推定すいていした。[17]

2019ねん西にしオーストラリア大学だいがく教授きょうじゅのピーター・ロバートソン(えい: Peter Robertson)は、購買こうばいりょく平価へいかではなく通常つうじょう為替かわせレートで計算けいさんしてきたため中国ちゅうごく軍事ぐんじ能力のうりょくおおきく過少かしょう評価ひょうかしてきたと主張しゅちょうし、購買こうばいりょく平価へいか計算けいさんすると中国ちゅうごく実際じっさい軍事ぐんじ支出ししゅつアメリカ合衆国あめりかがっしゅうこく同等どうとうの4550おくドル相当そうとうだと主張しゅちょうした。[18]

他国たこくとの比較ひかく[編集へんしゅう]

軍事ぐんじ支出ししゅつがく単位たんい:10おくドル)
くにまたは地域ちいき 公式こうしき予算よさん(2014) IHS英語えいごばん[19] IISS[20] SIPRI[21]
アメリカ 575[22] 582.4 600.4 682.5
イギリス 56.9[23] 58.9 57 60.8
インド 40
中国ちゅうごく 131[3] 139.2 122.2 166.1
日本にっぽん 47[24] 56.8 51 59.3
ロシア 69.3[25] 68.9 68.2 90.7

関連かんれん項目こうもく[編集へんしゅう]

脚注きゃくちゅうまたは引用いんよう文献ぶんけん[編集へんしゅう]

ウェブサイト[編集へんしゅう]

アメリカ合衆国あめりかがっしゅうこく国防総省こくぼうそうしょう[編集へんしゅう]

防衛ぼうえいしょう[編集へんしゅう]

新聞しんぶん[編集へんしゅう]

外部がいぶリンク[編集へんしゅう]