井田いだ真木子まきこ

井田いだ 真木子まきこ （いだ まきこ）
誕生たんじょう	1956年ねん7月がつ19日にち 日本にっぽん 神奈川かながわ県けん鎌倉かまくら市し
死没しぼつ	(2001-03-14) 2001年ねん3月14日にち（44歳さい没ぼつ）
職業しょくぎょう	ノンフィクション作家さっか
最終さいしゅう学歴がくれき	慶應義塾大学けいおうぎじゅくだいがく文学部ぶんがくぶ哲学てつがく科か
活動かつどう期間きかん	1980年ねん - 2001年ねん
主おもな受賞じゅしょう歴れき	大宅おおたく壮一そういちノンフィクション賞しょう（1991年ねん） 講談社こうだんしゃノンフィクション賞しょう（1993年ねん）
配偶はいぐう者しゃ	宇佐うさ川がわ英雄えいゆう
ウィキポータル 文学ぶんがく

井田いだ 真木子まきこ（いだ まきこ、1956年ねん7月がつ19日にち - 2001年ねん3月14日にち）は、日本にっぽんのノンフィクション作家さっか。夫おっとはフリーライターの宇佐うさ川がわ英雄えいゆう。

経歴けいれき

神奈川かながわ県けん鎌倉かまくら市し出身しゅっしん。小林こばやし聖心女子学院せいしんじょしがくいん中学校ちゅうがっこう、同どう高等こうとう学校がっこう卒業そつぎょう。1975年ねん4月がつ、慶應義塾大学けいおうぎじゅくだいがく文学部ぶんがくぶ哲学てつがく科かに入学にゅうがく。大学だいがく在学ざいがく中ちゅうに詩集ししゅうを2冊さつ刊行かんこう。1979年ねん3月がつ、卒業そつぎょう。同年どうねん4月がつ、早川書房はやかわしょぼうに入社にゅうしゃし、受付うけつけ、経理けいり、校正こうせいを担当たんとうする。1980年ねん、退社たいしゃ。翌年よくねんからフリーライターになる。

雑誌ざっしのアンカーマンとして多忙たぼうを極きわめていたときに、老ろう芸者げいしゃを取材しゅざいしたことをきっかけに、本ほんの執筆しっぴつを始はじめる。

1991年ねん2月がつ、市民しみん団体だんたい「動うごくゲイとレズビアンの会かい（現げん・アカー）」が府中ふちゅう青年せいねんの家いえの利用りよう拒否きょひをめぐって東京とうきょう都とを訴うったえる裁判さいばんを起おこした（東京とうきょう都と青年せいねんの家いえ事件じけん）。これを取とり上あげたテレビのワイドショーを見みて興味きょうみを抱いだき、団体だんたいメンバーの取材しゅざいを開始かいし。同年どうねん6月がつ、メンバーの新美にいみ広ひろ（現げん・アカー代表だいひょう理事りじ）とともにサンフランシスコのプライドパレードを見みに行いく。

同年どうねん、『プロレス少女しょうじょ伝説でんせつ』で大宅おおたく壮一そういちノンフィクション賞しょうを受賞じゅしょうした。1993年ねん、『小しょう蓮はちすの恋人こいびと』で講談社こうだんしゃノンフィクション賞しょうを受賞じゅしょう。

1994年ねん1月がつ、『同性愛どうせいあい者しゃたち』を出版しゅっぱん。同年どうねん3月がつ、団体だんたい側がわの勝訴しょうそ判決はんけつが東京とうきょう地裁ちさいで下くだされた。

口語体こうごたいを用もちいて市井しせいの人物じんぶつたちの横顔よこがおを描えがく革新かくしん的てきなノンフィクションで将来しょうらいを嘱望しょくぼうされたが、2001年ねん3月がつ14日にち、肺はい水腫すいしゅにより急逝きゅうせいした。44歳さい没ぼつ。

『プロレス少女しょうじょ伝説でんせつ』の取材しゅざいをきっかけとして、長与ながよ千種ちぐさや神取かんどり忍しのぶとは深ふかい親交しんこうがあった。また、現在げんざいでは慣用かんよう句くとして使つかわれる「心しんが折おれる」は、『プロレス少女しょうじょ伝説でんせつ』にて引ひかれている神取かんどりの発言はつげんが初出しょしゅつとなって一般いっぱんに浸透しんとうしたものである。

没後ぼつごは全ぜん作品さくひんが絶版ぜっぱんとなっていたが、2014年ねん7月がつに里山さとやま社しゃより『井田いだ真木子まきこ 著作ちょさく撰集せんしゅう』が刊行かんこうされ、2015年ねん3月がつには『井田いだ真木子まきこ 著作ちょさく撰集せんしゅう 第だい2集しゅう』が刊行かんこうされた。

出演しゅつえん番組ばんぐみ

• ナイトジャーナル（NHK総合そうごう）

著書ちょしょ

単たん著ちょ

• 雙そう神かみの日課にっか・詩し （無限むげん 1975年ねん11月）
• 街まち 詩集ししゅう （無限むげん 1977年ねん）
• 温泉おんせん芸者げいしゃ一代記いちだいき 湯河原ゆがわらの芸妓げいぎおかめさんの話はなしより （かのう書房しょぼう 1989年ねん9月がつ）
• 『プロレス少女しょうじょ伝説でんせつ―新あたらしい格闘かくとうをめざす彼女かのじょたちの青春せいしゅん』かのう書房しょぼう、1990年ねん10月がつ。ISBN 978-4905606482。 
  • 『プロレス少女しょうじょ伝説でんせつ』文藝春秋ぶんげいしゅんじゅう〈文春ぶんしゅん文庫ぶんこ〉、1993年ねん10月がつ9日にち。ISBN 978-4167554019。 
• 彼女かのじょたちのホーム・スウィートホーム （弓立ゆだち社しゃ 1991年ねん6月がつ）
• 小しょう蓮はちすの恋人こいびと 新しん日本人にっぽんじんとしての残留ざんりゅう孤児こじ二に世せい （文藝春秋ぶんげいしゅんじゅう 1992年ねん7月がつ のち文庫ぶんこ）
• 『同性愛どうせいあい者しゃたち』文藝春秋ぶんげいしゅんじゅう、1994年ねん1月がつ。ISBN 978-4163483801。 
  • 『もうひとつの青春せいしゅん―同性愛どうせいあい者しゃたち』文藝春秋ぶんげいしゅんじゅう〈文春ぶんしゅん文庫ぶんこ〉、1997年ねん12月。ISBN 978-4167554033。 
• 旬しゅんの自画像じがぞう 2チャンネルの女おんなから永田町ながたちょうの男おとこまで （文藝春秋ぶんげいしゅんじゅう 1995年ねん4月がつ）のち「フォーカスな人ひとたち」（新潮しんちょう文庫ぶんこ）
• いつまでもとれない免許めんきょ 非情ひじょうのライセンス （集英社しゅうえいしゃ 1998年ねん5月がつ）
• 十じゅう四よん歳さい 見失みうしなう親おや消きえる子供こどもたち （講談社こうだんしゃ 1998年ねん5月がつ）のち「ルポ十じゅう四よん歳さい―消きえる少女しょうじょたち」（講談社こうだんしゃ文庫ぶんこ）
• かくしてバンドは鳴なりやまず （リトル・モア 2002年ねん2月がつ）

著作ちょさく集しゅう

• 『井田いだ真木子まきこ 著作ちょさく撰集せんしゅう』里山さとやま社しゃ、2014年ねん7月がつ19日にち。ISBN 978-4907497019。 
  • プロレス少女しょうじょ伝説でんせつ
  • 同性愛どうせいあい者しゃたち
  • かくしてバンドは鳴なりやまず
  • 池田いけだ大作だいさく 欲望よくぼうと被虐ひぎゃくの中なかで（テリー伊藤いとう・佐さ高信たかのぶ著ちょ『お笑わらい創価学会そうかがっかい』（光文社こうぶんしゃ文庫ぶんこ）収録しゅうろくの創価学会そうかがっかい論ろん）
  • 雙そう神かみの日課にっか
  • 俳優はいゆう・本木もとぎ雅弘まさひろの真実しんじつを探さぐるルポほかエッセイ12篇へん
  • 別刷べつづり付録ふろく
    • 解説かいせつ：関川せきかわ夏央なつお
    • 弔辞ちょうじ：柳田やなぎだ邦男くにお
    • インタビュー：神取かんどり忍しのぶ
• 『井田いだ真木子まきこ 著作ちょさく撰集せんしゅう 第だい2集しゅう』里山さとやま社しゃ、2015年ねん3月がつ14日にち。ISBN 978-4907497026。 
  • 小しょう蓮はちすの恋人こいびと
  • 十じゅう四よん歳さい　見失みうしなう親おや　消きえる子供こどもたち
  • 詩集ししゅう　街まち
  • インタビュー「私わたしは目め」（リトルモア）／「世よの中なかのキーワード崩くずすのが私わたしの仕事しごと」（「ノンフィクションを書かく！」）
  • 座談ざだん会かい「職業しょくぎょうとしてのノンフィクションライター」（「海燕うみつばめ」 井田いだ真木子まきこ＋野村のむら進すすむ＋武田たけだ徹とおる＋岩上いわかみ安やすし身み）
  • エッセイ「平野ひらの啓一郎けいいちろうという人ひと」ほか、本ほんにまつわるエッセイ11篇へん
  • 付録ふろく
    • 解説かいせつ：酒井さかい順子じゅんこ「井田いだ真木子まきこというジャンル」
    • 対談たいだん：飯窪いいくぼ成幸しげゆき＋白幡しらはた光明こうめい　元もと井田いだ真木子まきこ担当たんとう編集へんしゅう者しゃ対談たいだん（文藝春秋ぶんげいしゅんじゅう）
• 井田いだ真木子まきこと女子じょしプロレスの時代じだい (イースト・プレス 2015年ねん11月)

共著きょうちょ

• ノンフィクションを書かく! ビレッジセンター出版しゅっぱん局きょく 1999/6/1
• 三さん人にんよれば楽たのしい読書どくしょ 井上いのうえひさし,松山まつやま巖いわお 共著きょうちょ　西田にしだ書店しょてん 2018/4/1

参考さんこう文献ぶんけん

• 井田いだ真木子まきこ『井田いだ真木子まきこ 著作ちょさく撰集せんしゅう』里山さとやま社しゃ、2014年ねん7月がつ19日にち。ISBN 978-4907497019。 
• 井田いだ真木子まきこ『井田いだ真木子まきこ 著作ちょさく撰集せんしゅう 第だい2集しゅう』里山さとやま社しゃ、2015年ねん3月がつ14日にち。ISBN 978-4907497026。