剱阿

剱阿（けんな、弘ひろ長ちょう元年がんねん〈1261年ねん〉- 暦こよみ応おう元年がんねん11月16日にち〈1338年ねん12月27日にち〉）は、鎌倉かまくら時代ときよの真言しんごん密教みっきょうの学僧がくそう。明あかり忍にん房ぼうと号ごうす。金沢かなざわ称名寺しょうみょうじ2世せい長老ちょうろう。

略歴りゃくれき

開山かいさんの審しん海うみに次ついで、延のべ慶けい元年がんねん（1308年ねん）に称名寺しょうみょうじ第だい2代だい住持じゅうじとなる。真言しんごん密教みっきょうをはじめとして、戒律かいりつ・神道しんとう・声明せいめいなどにも造詣ぞうけいが深ふかく、忍性にんしょう・審しん海うみ亡なきあとの鎌倉かまくらにおける真言しんごん密教みっきょうの代表だいひょう者しゃであり、称名寺しょうみょうじにおける仏教ぶっきょう学がくを振興しんこうするとともに七堂伽藍しちどうがらんを整備せいび完成かんせいした。北条ほうじょう貞さだ顕あきらの信任しんにんを受うけ、貞さだ顕あらわの六ろく波は羅ら探題たんだい・連署れんしょ時代じだいには政治せいじ的てきに著いちじるしいものがあり、また金沢かなざわ北条ほうじょう氏し滅亡めつぼう後ごには、ただちに称名寺しょうみょうじを勅願ちょくがん寺てらとして認みとめさせるなどの手腕しゅわんを発揮はっきした。その間あいだ兼好けんこう法師ほうしとの交友こうゆうもみられ、強つよい影響えいきょうを与あたえている。

参考さんこう文献ぶんけん

• 『国史こくし大だい辞典じてん 第だい五ご巻かん』吉川弘文館よしかわこうぶんかん、昭和しょうわ60年ねん。ISBN 4-642-00505-6