単たん層そう

ペルーに所在しょざいする約やく1億おく4000万まん年ねん前まえの頁岩けつがん層そう。

単たん層そう（たんそう、bed、layer、stratum）は、地層ちそうの最小さいしょう単元たんげんである。反対はんたいに表現ひょうげんすると、多おおくの単たん層そうが積つみ重かさなったものが地層ちそうとなる。

日本語にほんごで「単たん層そう」と呼称こしょうされるものは、英語えいごでは異ことなる意味合いみあいを持もつ語かたりを示しめすことがある。「bed」はチャールズ・ライエルが、著書ちょしょ「地質ちしつ学がく原理げんり」第だい4版はんにて、堆積岩たいせきがんによる層そうのことを指さしている。「layer」は薄うすい「bed」、もしくは層そう理りによって区別くべつされる「bed」の部分ぶぶんのことを指さす。また「stratum」は性質せいしつが同様どうような岩石がんせきによる板いた状じょうの物ものを指さす。

これを形成けいせいする粒子りゅうしの性質せいしつから、一ひとつの堆積たいせき過程かていによって形成けいせいされたと考かんがえられる単元たんげんのことを指さす。これらが集積しゅうせきすると層そう（もしくは累るい層そう）となる。また、堆積たいせき物ぶつを記載きさいする際さいにおいて、同おなじような性質せいしつの単たん層そうをまとめて単たん層そう群ぐん（cosets、bedsets）といい、これが同一どういつの環境かんきょうを示しめす堆積たいせき相しょうとなる。

平山ひらやま & 鈴木すずき (1968)によると、単たん層そうそれぞれの研究けんきゅうと地層ちそうの研究けんきゅうとを対照たいしょうさせることによって、精度せいどの高たかい堆積たいせき構造こうぞうなどの研究けんきゅうを行おこなうことが可能かのうである。

層そう理りなどとの関係かんけい

「層そう理り」および「葉は理り」も参照さんしょう

層そう理り（英えい: bedding）や葉は理り（英えい: lamination）と単たん層そうは密接みっせつな関係かんけいがあるが、それらとは異ことなる。なお、ここで指さす「層そう理り」や「葉は理り」は成層せいそう構造こうぞう（英えい: stratification）をなす（単たん層そうではない）層そうや状態じょうたいのことである。また地層ちそうを構成こうせいする（単たん層そうではない）それぞれの層そう自体じたいのことも「層そう理り」（bed、beds）や「葉は理り」（lamina、laminae）と呼称こしょうすることがある。

例たとえば斜はす交葉理りは単たん層そう内部ないぶにある。

関連かんれん項目こうもく

• 層そう序じょ学がく
• 層そう序じょ単元たんげん
• 層そう理り - 英えい: bedding。
  • 級きゅう化か層そう理り - 下したから上うえに向むかって砕屑物ぶつが細ほそ粒つぶ化かする構造こうぞうのこと。
  • 斜はす交層理り - 規模きぼによっては斜はす交葉理りとも呼よばれる、層そう理り面めんと斜ななめに交まじわっている構造こうぞうのこと。
• 葉は理り - 英えい: lamination。
• 地層ちそう - 英えい: strata。層状そうじょうの重かさなり・岩いわ体たいのこと。
• 鍵かぎ層そう
• 地質ちしつ調査ちょうさ - 地質ちしつを調査ちょうさすること。
  • 地質ちしつ図ず - 地質ちしつ構造こうぞうを表現ひょうげんした図ずのこと。
  • 走はし向こう - 層そう理り面めん（地層ちそう面めん）とその水平面すいへいめんが交まじわることで形成けいせいされる線せんのこと。
  • 傾斜けいしゃ - 走はし向むかいに対たいして直交ちょっこうした向むきの傾かたむき。

外部がいぶリンク

• Bed - ブリタニカ百科ひゃっか事典じてん
• 『単たん層そう』 - コトバンク
• “地層ちそうの形成けいせい”. NHK高校こうこう講座こうざ. 日本にっぽん放送ほうそう協会きょうかい. 2020年ねん2月がつ13日にち時点じてんのオリジナルよりアーカイブ。2021年ねん1月がつ2日にち閲覧えつらん。