国立こくりつアメリカ・インディアン博物館はくぶつかん

国立こくりつアメリカ・インディアン博物館はくぶつかん 英えい：National Museum of the American Indian
施設しせつ情報じょうほう
正式せいしき名称めいしょう	国立こくりつアメリカ・インディアン博物館はくぶつかん 英えい：National Museum of the American Indian
愛称あいしょう	NMAI
専門せんもん分野ぶんや	民俗みんぞく学がく（アメリカ・インディアン）
管理かんり運営うんえい	スミソニアン協会きょうかい
開館かいかん	2004年ねん9月21日にち
所在地しょざいち	アメリカ合衆国あめりかがっしゅうこく ワシントンD.C.
プロジェクト:GLAM

国立こくりつアメリカ・インディアン博物館はくぶつかん東側ひがしがわ入いり口くち。アメリカ合衆国あめりかがっしゅうこく議会ぎかい議事堂ぎじどうの方向ほうこうに面めんしている。朝日あさひが昇のぼる東ひがしに向むけて住居じゅうきょの入いり口くちを作つくるのはインディアンの伝統でんとう文化ぶんかである。

国立こくりつアメリカ・インディアン博物館はくぶつかん（こくりつアメリカ・インディアンはくぶつかん、英語えいご名めいNational Museum of the American Indian）は、アメリカ合衆国あめりかがっしゅうこく首都しゅとワシントンD.C.の中心ちゅうしん部ぶナショナル・モールに位置いちする、アメリカインディアン民族みんぞくの文化ぶんか資料しりょう博物館はくぶつかんの名称めいしょう。英語えいごの頭文字かしらもじをとり、NMAIと略りゃくされることがある。

概要がいよう

ワシントンD.C.のナショナル・モールにあるこの「国立こくりつアメリカ・インディアン博物館はくぶつかん」は、1989年ねんにアメリカ合衆国あめりかがっしゅうこく議会ぎかい法ほうを経へて建設けんせつが開始かいしされた。しかしジョージ・H・W・ブッシュ政権せいけんが当館とうかんの建設けんせつ費ひ1億おくドルのうち、3分ぶんの2しか資金しきん調達ちょうたつしなかったため、スミソニアン協会きょうかいは残のこりの建設けんせつ費ひを捻出ねんしゅつするため、1991年ねん1月がつに前代未聞ぜんだいみもんの募金ぼきん呼よびかけを行おこなった。同どう協会きょうかいは新聞しんぶん各紙かくしに次つぎのような全面広告ぜんめんこうこくを載のせた。

「コロンブスを発見はっけんした人ひとたちから、新あたらしい博物館はくぶつかんについてのお知しらせ。　一般いっぱん市民しみんの皆みなさんと、『その他た（のお金持かねもち）』の皆みなさんに、20ドルから1,000ドルまで、寄付きふ金きんを求もとめます。」

『その他た（のお金持かねもち）』の寄付きふはほとんどなかったが、多数たすうの有名人ゆうめいじんが募金ぼきん運動うんどうに協力きょうりょくした。億おく万まん長者ちょうじゃのデイビッド・ロックフェラーとドナルド・ケンドールの他ほかに、ロバート・レッドフォード、ゴールディ・ホーン、クリー・サマーやキャロル・オコナー、マイケル・ドリス、ペギー・カフリッツ、サージェント・シュライバー、元もと世界銀行せかいぎんこう総裁そうさいのバーバー・コナブルらの有名人ゆうめいじん、インディアンの個人こじんからは、ルイーズ・アードリック、スコット・モマディ、スーザン・ショーン・ハルジョ、アラン・パーカー、ビリー・ミルズ、ジョン・エコーホーク、ラドンナ・ハリスらが名なを連つらね、募金ぼきんを呼よびかけた。前年ぜんねんにインディアンを題材だいざいにした映画えいが『ダンス・ウィズ・ウルブズ』を大だいヒットさせたケビン・コスナーは、この映画えいがの収益しゅうえきの大だい部分ぶぶんを当館とうかんの基金ききんに寄付きふしている。

こうして建設けんせつ基金ききんをなんとか調達ちょうたつして、当館とうかんは2004年ねん9月21日にちに無事ぶじ開館かいかんした。工事こうじ着工ちゃっこうから実じつに15年ねんの歳月さいげつをかけて建立こんりゅうされたこの博物館はくぶつかんは、インディアンにのみ独占どくせん的てきに的まとを絞しぼったアメリカ合衆国あめりかがっしゅうこく最初さいしょの国立こくりつ博物館はくぶつかんとなった。

博物館はくぶつかんは西半球にしはんきゅうにおける原住民げんじゅうみんアメリカ･インディアン達いたるのくらし、言語げんご、文学ぶんがく、歴史れきしおよび芸術げいじゅつなどの生活せいかつに関連かんれんした文化ぶんかを収おさめる施設しせつであり、スミソニアン協会きょうかいによって管轄かんかつ、運営うんえいされている。また、同どう博物館はくぶつかんはスミソニアン博物館はくぶつかん群ぐんで最もっとも新あたらしい16番目ばんめの博物館はくぶつかんである。

この博物館はくぶつかんはほかに、ニューヨーク市しにある「ジョージ・グスタフ・ヘイ・センター」や、メリーランド州しゅうスートランドにある「文化ぶんか資源しげんセンター」の2つの施設しせつを併設へいせつしている。これらも全すべてスミソニアン協会きょうかいの管轄かんかつ下かにある。開館かいかん時間じかんは午前ごぜん10時じから午後ごご5時じ30分ふんまで。クリスマスを除のぞき年中ねんじゅう無休むきゅうである。入いり口くちでは簡単かんたんな手荷物てにもつ検査けんさが行おこなわれる。ミュージアムショップやカフェテリアも充実じゅうじつ。車椅子くるまいすでの来館らいかんや手話しゅわを必要ひつようとする来館らいかん者しゃにも不便ふべんにならないよう設備せつびが設もうけられている。

5階かい建けん、約やく23,000㎡の全ぜんフロア面積めんせき、滑なめらかな曲線きょくせんで構成こうせいされる建物たてものは、黄金おうごん色しょくのカソタ石灰岩せっかいがんで覆おおわれており、それは幾いく千せん年ねんもの時ときを経へて風ふうや水みずにより形作かたちづくられた自然しぜんの岩いわ層そうを再現さいげんしている。博物館はくぶつかん自体じたいは17,200㎡の面積めんせきを持もち、アメリカ東部とうぶ地方ちほうの湿地しっちを再現さいげんした庭園ていえんで囲かこまれている。博物館はくぶつかん東側ひがしがわの正面しょうめん玄関げんかんには、現代げんだいインディアン風ふうのプリズム式しきの窓まどと高たかさ37mに及およぶ吹ふき抜ぬけとなっていて、これはインディアンたちと直接ちょくせつの打うち合あわせによるものである。ニューヨーク市しのマンハッタン南部なんぶにある「ヘイ・センター」と同様どうように、フィルムやビデオの上映じょうえい、学校がっこう団体だんたいおよび公的こうてきなプログラム、生活せいかつ文化ぶんかの展示てんじが場内じょうない一いち杯はいに、一いち年ねんを通とおして行おこなわれている。

東側ひがしがわ入いり口くち内部ないぶ

博物館はくぶつかんの建築けんちく計画けいかくとデザインはカナダのオンタリオ州しゅうオタワ出身しゅっしんの建築けんちく家か、ダグラス・カーディナル（ブラックフット族ぞく）で、設計せっけい自体じたいはアメリカ合衆国あめりかがっしゅうこくペンシルベニア州しゅうフィラデルフィアにある建築けんちく会社かいしゃ「GBQC」の建築けんちく家かであるジョンポール・ジョーンズ（チェロキー族ぞく、チョクトー族ぞく）が手掛てがけた。ダグラスのデザインによって開始かいしされた計画けいかくだったが、建設けんせつ中ちゅうに意見いけんの相違そういがあり、ダグラスはこの企画きかくから降おりているが、その後ごも建造けんぞう物ぶつのデザインはダグラスの意図いとを保たもち、継続けいぞく的てきにダグラスのアドバイスを受うけることで完成かんせいに至いたっている。

博物館はくぶつかんの建設けんせつ自体じたいは、シアトルの「ジョーンズ&ジョーンズ建設けんせつ株式会社かぶしきがいしゃ」と「景観けいかん設計せっけい株式会社かぶしきがいしゃ」、ワシントンD.C.の「スミス・グループ」と付つき合あいのある「ネイティブ・アメリカン・デザイン・コラボレーティブ」のルー・ウェラー（カドー族ぞく）が行おこなった。デザイン顧問こもんとしては、ニューヨーク市しの「ポルシェック・パートナーズ建築けんちく会社かいしゃ」からラモーナ・サキエステワ（ホピ族ぞく）とダナ・ハウス（ナバホ族ぞく・オナイダ族ぞく）が参加さんかしている。景観けいかん設計せっけいはシアトルの「ジョーンズ&ジョーンズ建設けんせつ会社かいしゃ」と「景観けいかん設計せっけい株式会社かぶしきがいしゃ」、バージニア州しゅうアレクサンドリアの「EDAW社しゃ」が行おこなった。

屋上おくじょう部ぶはドームになっている

全般ぜんぱんにアメリカインディアンが博物館はくぶつかんのデザイン指導しどうや作業さぎょうを担にない、ヨーロッパにある美術館びじゅつかんや白人はくじんアメリカ文化ぶんかとは違ちがう、インディアン文化ぶんかに馴染なじむものであるよう意図いとされている。景観けいかん設計せっけいを指導しどうしたナバホ族ぞく・オナイダ族ぞくの植物しょくぶつ学者がくしゃであるドナ・ハウスは、「景観けいかんは建物たてものの中なかへと流ながれ込こむようになっていて、私わたしたち自身じしんがその環境かんきょうになっています。私わたしたちは木きであり、岩いわであり、水みずなのです。そしてそれはこの博物館はくぶつかんの一部いちぶであるべきなのです。」と述のべている。

名称めいしょう決定けっていの経緯けいい

この博物館はくぶつかんは「アメリカ・インディアン博物館はくぶつかん」と命名めいめいされているが、これは1989年ねんに博物館はくぶつかん建設けんせつのための法案ほうあんを可決かけつした議会ぎかいの機関きかんによって選えらばれた名称めいしょうである。 その際さいこの機関きかんは法案ほうあんのなかで特とくに「アメリカインディアン国立こくりつ博物館はくぶつかん」の名称めいしょうで議会ぎかい請求せいきゅうしたが、当初とうしょ、議会ぎかい事務じむ局きょくは博物館はくぶつかん名称めいしょうを空白くうはくで入力にゅうりょくしていた。 結局けっきょく、議会ぎかいは「アメリカインディアン」と「ネイティブアメリカン」のどちらが好このましいか当該とうがい者しゃに対たいして行おこなわれた国勢調査こくせいちょうさと、「BIA（インディアン管理かんり局きょく）」が永年えいねん使用しようしている呼称こしょうであることを鑑かんがみて、「アメリカインディアン」の名称めいしょうを選択せんたくした。

「アメリカインディアン」よりも「政治せいじ的てきに正ただしい」として合衆国がっしゅうこく内ないで1990年代ねんだいに推おし進すすめられた「ネイティブアメリカン」への呼よび変かえであるが、1995年度ねんどの国勢調査こくせいちょうさの結果けっかは、インディアンの50％近ちかくが「アメリカインディアン」の呼称こしょうに満足まんぞくしており、「ネイティブアメリカン」呼称こしょうを好このむ割合わりあいは37％に過すぎなかった。インディアン権利けんり団体だんたいの「アメリカインディアン運動うんどう（AIM）」などは、「ネイティブアメリカン」という呼称こしょうを、アメリカ政府せいふの規制きせいによる「でっち上あげフレーズ」だと主張しゅちょうしている。

内務省ないむしょうインディアン管理かんり局きょく（BIA）は、「ネイティブアメリカン」という単語たんごについて、次つぎのように説明せつめいしている。

「用語ようごとしての“ネイティブアメリカン”は、インディアン管理かんり局きょく（BIA）がサービスを提供ていきょうする対象たいしょうの民族みんぞく集団しゅうだんを意味いみする言葉ことばとして、1960年代ねんだいに使つかい始はじめたものです。これは当初とうしょ、アメリカインディアンとアラスカ先住民せんじゅうみん（インディアン、エスキモー、アレウト）を指さしたものでしたが、のちに連邦れんぽうの枠組わくぐみの中なかで、ハワイ原住民げんじゅうみんと太平洋たいへいよう諸島しょとう原住民げんじゅうみんが含ふくまれるようになりました。しかしこの呼称こしょうはインディアンの集団しゅうだんの中なかでは不評ふひょうを得えています。優先ゆうせん用語ようごは“アメリカインディアン”です」

このような経緯けいいで、「アメリカインディアン」以外いがいの「ネイティブアメリカン」を含ふくまない、「アメリカインディアン」のみの民俗みんぞく資料しりょうの展示てんじ施設しせつとして、当とう博物館はくぶつかんの名称めいしょうは「国立こくりつアメリカ・インディアン博物館はくぶつかん」と命名めいめいされた。

ジョージ・グスタフ・ヘイ・センター

「ジョージ・グスタフ・ヘイ・センター」はこの「アレクサンダー・ハミルトン税関ぜいかんビル」の中なかにある

国立こくりつアメリカ・インディアン博物館はくぶつかんの別棟べつむねである「ジョージ・グスタフ・ヘイ・センター」は、ニューヨーク市しのマンハッタン南部なんぶにあるアレクサンダー・ハミルトン税関ぜいかんビルの2つのフロアを占しめていて、展示てんじスペースは2000㎡ある。この建物たてものは、1907年ねんに建築けんちく家かキャス・ギルバートによって建たてられたもので、ボザール式しきの建造けんぞう様式ようしきが採用さいようされており、「国定こくてい歴史れきし建造けんぞう物ぶつ」（National Historic Landmark）及および「ニューヨーク市し歴史れきし建造けんぞう物ぶつ」（New York City landmark）に指定していされている。「ヘイ・センター」は国立こくりつアメリカ・インディアン博物館はくぶつかんと同おなじく、映画えいがやビデオの上映じょうえい、学校がっこう団体だんたい向むけプログラム、生活せいかつ文化ぶんかの展示てんじが年中ねんじゅう行おこなわれている。

文化ぶんか資源しげんセンター

メリーランド州しゅうスートランドにある「文化ぶんか資源しげんセンター」は、国立こくりつアメリカ・インディアン博物館はくぶつかんが運営うんえいするもので、各種かくしゅ資料しりょうや写真しゃしんを多数たすう収容しゅうようする、巨大きょだいなオウムガイ型かたの建物たてものである。

収集しゅうしゅう物ぶつについて

北側きたがわの外観がいかん

「国立こくりつアメリカ・インディアン博物館はくぶつかん」の母体ぼたいは、ニューヨーク市しにあるヘイ財団ざいだんの「アメリカ・インディアン博物館はくぶつかん（Museum of the American Indian）」であり、ヘイ財団ざいだんが所有しょゆうしていた収集しゅうしゅう品ひん群ぐんがそのまま使つかわれている。ヘイ財団ざいだんの収集しゅうしゅう品ひんの数かずは80万まん点てんを超こえ、記録きろく写真しゃしんの数かずは125,000枚まいにも上のぼるものである。1990年ねん6月がつにスミソニアン協会きょうかいに寄贈きぞうされたこれらの収集しゅうしゅう品ひん群ぐんは、南北なんぼくアメリカを旅たびしてアメリカ・インディアンの関連かんれん物ぶつを収集しゅうしゅうしたジョージ・グスタフ・ヘイ（1874～1957年ねん）が、1903年ねんから実じつに54年ねんの歳月さいげつをかけて集あつめた品々しなじなである。「アメリカ・インディアン博物館はくぶつかん」は、ヘイ財団ざいだんの創設そうせつ者しゃであるヘイが1922年ねんに開館かいかんした私設しせつの博物館はくぶつかんである。

この国立こくりつアメリカ・インディアン博物館はくぶつかんの、ヘイ財団ざいだん由来ゆらいのコレクションは、白人はくじんがインディアンやエスキモーなどから剥奪はくだつ没収ぼっしゅうしたアメリカ先住民せんじゅうみんの民みん具ぐを、それぞれの部族ぶぞくに返還へんかんする「アメリカ先住民せんじゅうみんの墓地ぼちの保護ほごと遺品いひんの返還へんかん法ほう」（NAGPRA）の対象たいしょうになっていない。同どう博物館はくぶつかんの建設けんせつは、NAGPRA法ほうの成立せいりつした1990年ねんの前年ぜんねんに「国立こくりつアメリカ・インディアン博物館はくぶつかん法ほう」として法令ほうれい可決かけつしたものだからである。同どう博物館はくぶつかんはこの収集しゅうしゅう物ぶつについて、学術がくじゅつ研究けんきゅう者しゃへの研究けんきゅう提供ていきょうプログラムを組くんでいる。

博物館はくぶつかんが2004年ねん10月がつにオープンしたとき、展示てんじがそのものの意味いみを説明せつめいするでもなく単たんにレッテルを貼はっただけで、無む価値かちながらくたではないかとの多方面たほうめんからの批判ひはんがあった。ともあれ同どう博物館はくぶつかんは、「我々われわれの生活せいかつ（Our Lives）」とのテーマの下した、一ひとつの建物たてものの中なかで南北なんぼくアメリカのインディアンの8つの土着どちゃくの暮くらしを公開こうかいし、観覧かんらん者しゃだけでなくインディアン自身じしんにもその意味いみについて提示ていじしているのである。

博物館はくぶつかん館長かんちょう

国立こくりつアメリカ・インディアン博物館はくぶつかんの初代しょだい館長かんちょうは、南部なんぶシャイアン族ぞくのピース・チーフであり、オクラホマ州しゅうシャイアン・アラパホー族ぞくの部族ぶぞく員いんでもある、W.リチャード・ウェスト・Jrである。 彼かれは1990年ねんに同どう博物館はくぶつかんの館長かんちょうに就任しゅうにんする以前いぜんには、ワシントンDCで、「フリード・フランク・ハリス・シュリバー＆ヤコブソン法律ほうりつ事務所じむしょ」の正せい弁護士べんごしを務つとめ、続つづいてニューメキシコ州しゅうアルバカーキで、インディアンが運営うんえいする「ガバー・ステッツォン・ウィリアムズ＆ウェスト法律ほうりつ事務所じむしょ」に勤つとめ、数すう多おおくの部族ぶぞくや機関きかんの顧問こもん弁護人べんごにんや特別とくべつ弁護人べんごにんを務つとめた。

ウェストは、博物館はくぶつかん長ちょう在任ざいにん中ちゅうに、4年間ねんかんで総額そうがく250,000ドルを使つかい、たびたび海外かいがい視察しさつを行おこなって博物館はくぶつかんから離はなれていたため、2007年ねんに強つよい批判ひはんを浴あびた。この視察しさつ旅行りょこうはスミソニアンの経費けいひによる公式こうしき旅行りょこうであり、アメリカインディアンの多数たすうの団体だんたいがウェストを弁護べんごしたのだが、2007年ねんにこの役職やくしょくを辞任じにんした。

ウェストの後のちを継ついだ現在げんざいの館長かんちょうは、ポーニー族ぞく・コマンチ族ぞくのケビン・ガバーである。ガバーはプリンストン大学ぷりんすとんだいがくとニューメキシコ大学だいがくで学位がくいを取得しゅとくし、2001年ねんにはプリンストン大学ぷりんすとんだいがくの法律ほうりつ学位がくいの名誉めいよ博士はかせ号ごうを授与じゅよされている。またガバーは1996年ねんから2001年ねんまで、BIA（インディアン管理かんり局きょく）の副ふく局長きょくちょうを務つとめており、BIAのインディアンに対たいする1世紀せいきを超こえる迫害はくがいについて、涙なみだを流ながしながら歴史れきし的てきな謝罪しゃざいを行おこなった人物じんぶつである。

刊行かんこう物ぶつ

国立こくりつアメリカ・インディアン博物館はくぶつかんでは、「先住民せんじゅうみんの伝統でんとうと共同きょうどう体たいを祝いわおう」と掲かかげた季刊きかん誌し『アメリカインディアン』を定期ていき発行はっこうしている。これはインディアンの国くにに関かんする広範囲こうはんいな話題わだいを採とり上あげており、2002年ねんと2003年ねんには、「アメリカ先住民せんじゅうみんジャーナリスト協会きょうかい」で総合そうごう優秀ゆうしゅう賞しょうを受賞じゅしょうしている。

ギャラリー

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  滑なめらかな曲線きょくせんが特徴とくちょう的てきな外観がいかん。nutterbuttee
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  ミュージアムショップも充実じゅうじつ。写真しゃしんはお土産みやげ用ようのインディアンが使用しようするドラムの一種いっしゅ。
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  吹ふき抜ぬけとなっている東ひがし玄関げんかん口こうエントランス。写真しゃしんは2階かい部分ぶぶんから写うつしたもの。
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  広ひろいカフェテリアも魅力みりょく。写真しゃしんのようなタマーリとカボチャ類るいのスープなど、幅広はばひろいメニューが楽たのしめる。

関連かんれん項目こうもく

• インディアン

参考さんこう

• Office of Public Affairs, Smithsonian's National Museum of the American Indian. Updated on 2005年ねん9月がつ22日にち.
• Francis Hayden, "By the People", en:Smithsonian, 2004年ねん9月がつ, pp. 50–57.

外部がいぶリンク

• National Museum of the American Indian official website （英語えいご）