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国頭くにがみ村営そんえいバス

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国頭くにがみ村営そんえいバス
国頭くにがみ村営そんえいバス(三菱みつびしふそうしゃ、2016ねん7がつ

国頭くにがみ村営そんえいバス(くにがみそんえいバス)は沖縄おきなわけん国頭くにがみぐん国頭くにがみむら国頭くにがみむら有償ゆうしょうバス運行うんこう規則きそく昭和しょうわ57ねん3がつ4にち規則きそくだい1ごう[1]もとづき運営うんえいする自治体じちたいバスである。ほん項目こうもくでは、国頭くにがみむらむらない運営うんえいしていたタクシー形態けいたい有償ゆうしょう運送うんそう事業じぎょうについてもあわせて記述きじゅつする。

バス事業じぎょう[編集へんしゅう]

バス停ばすてい(1998ねん当時とうじ

国頭くにがみむらいきでは道路どうろ整備せいび全般ぜんぱんてきおくれており、むら中心ちゅうしん辺土名へんとなから辺戸岬へどみさき入口いりくち経由けいゆして村北むらきた東部とうぶおくまでのあいだむす路線ろせんバス69ばんおくせん)は存在そんざいしたものの、村内むらうち東側ひがしがわ以下いか東海岸ひがしかいがん」と表記ひょうき)は公共こうきょう交通こうつう機関きかんもない「りく孤島ことう」という状態じょうたいであった。しかし、道路どうろ整備せいびすすみ、東海岸ひがしかいがん辺土名へんとなむす道路どうろ開通かいつうすると、集落しゅうらくごとにマイクロバスを保有ほゆうしたうえ路線ろせんバスと同様どうよう運行うんこうおこなわれるようになった。これを1987ねん当時とうじ道路どうろ運送うんそうほうだい101じょう平成へいせい18ねん法律ほうりつだい40ごうにより改正かいせいされたどうほうだい78じょうだい2こう相当そうとう)の「自家用じかよう自動車じどうしゃによる有償ゆうしょう輸送ゆそう」を適用てきようし、正式せいしき村営そんえいバスひがしせんとしての運行うんこう開始かいしされたのがはじまりである[2]

69ばんおくせん)については、その琉球りゅうきゅうバス沖縄おきなわバス1993ねん12月28にちから共同きょうどう運行うんこう開始かいし[2])により運行うんこうされていたが、乗客じょうきゃくげんにより2002ねん7がつからは4往復おうふくげん便びんされていた。バス事業じぎょうしゃからははいせんはなしていた[2]ものの、国庫こっこからの補助ほじょきん交付こうふされていたため運行うんこう継続けいぞくされていた。

しかし、補助ほじょ制度せいど変更へんこうとなり、路線ろせんバスおくせんについても乗車じょうしゃ密度みつどひくいために国庫こっこからの補助ほじょきんりとなった。けんむら運行うんこう経費けいひの22.5%ずつを負担ふたんすることで、しばらく運行うんこう継続けいぞくされたものの、2003ねん10月からよく2004ねん9がつまでの赤字あかじがく合計ごうけいは1140まんえんとなり、このうちけん負担ふたんは380まんえんぎず、のこりはむら負担ふたんすることになった[3]

一方いっぽう、それまで村営そんえいバスで運行うんこうしてきたひがしせんでは、年間ねんかん運行うんこう経費けいひは400まんえんほどであった。道路どうろ環境かんきょうきびしいうえ沿線えんせん人口じんこうすくないひがしせんで400まんえん程度ていどであれば、道路どうろ環境かんきょうがさほどわるくないうえ途中とちゅう集落しゅうらく点在てんざいするおくせん運行うんこう経費けいひは、路線ろせんバスおくせん支出ししゅつしている補助ほじょきんがくよりはやすくなるとかんがえられた[3]

このような事情じじょうから、2004ねん10月1にちから村営そんえいバスおくせんとしての運行うんこう開始かいしされることになった。

おくせん運行うんこう開始かいしともな車両しゃりょうふえ備し、車両しゃりょうのいっそうの有効ゆうこう活用かつようはかるべく、辺土名へんとな比地ひじむす路線ろせん比地ひじせん)を開設かいせつした[3]が、2006ねん廃止はいしされ、以降いこうは2だいのバスで2路線ろせん運行うんこうおこなっている。

路線ろせん概説がいせつ[編集へんしゅう]

1998ねん当時とうじ車両しゃりょう
当時とうじひがしせんのみ

国頭くにがみむら中心ちゅうしん国頭くにがみむら役場やくばまえ辺土名へんとなバス停ばすてい起点きてんとし、東海岸ひがしかいがんかく地区ちくとをむすひがしせんと、西海岸にしかいがん国道こくどう58ごう沿線えんせんかく地区ちくとをむすおくせんの2路線ろせんがある。辺土名へんとなバス停ばすてい沖縄おきなわバス琉球りゅうきゅうバス交通こうつう共同きょうどう運行うんこうの67ばん辺土名へんとなせん終点しゅうてん辺土名へんとなバスターミナルとは場所ばしょことなり、どうターミナルよりいち区間くかんとなり琉球りゅうきゅうバス交通こうつう沖縄おきなわバス辺土名へんとなバス停ばすていおな場所ばしょ位置いちする。辺土名へんとなバスターミナルで降車こうしゃすることも可能かのうである。なお、運送うんそう区域くいきとしては国頭くにがみむらないのほかに辺土名へんとな大宜味おおぎみむら辺土名へんとな高校こうこうあいだふくまれているが[4]、この区間くかん辺土名へんとな高校こうこう通学つうがくしゃ以外いがい利用りようはできない。

利用りよう料金りょうきん区間くかんによりことなり、最小さいしょう100えん最大さいだい750えん[5]小学生しょうがくせい各種かくしゅ障害しょうがいしゃ手帳てちょう所持しょじしゃとその介助かいじょしゃ1めい運転うんてん履歴りれき証明しょうめいしょ所持しょじしゃ半額はんがく小学生しょうがくせい未満みまんと65さい以上いじょう無料むりょう[6]。2015ねん4がつ1にちより、さわがいしゃ割引わりびき運転うんてん免許めんきょ自主じしゅ返納へんのうしゃ割引わりびき導入どうにゅう高齢こうれいしゃ運賃うんちん無料むりょうおこなわれた[7]一般いっぱんけの回数かいすうけん定期ていきけんはない。辺土名へんとな高校こうこう通学つうがく利用りようしゃかぎり、辺土名へんとな高校こうこう - 各地かくちあいだ定期ていきけん発売はつばいする[5]

1がつ1にち・2にち全線ぜんせん運休うんきゅうとなる。

なお、2018ねん5月7にちより10がつまつまでの予定よていりょうせんとも通学つうがく時間じかんたい上下じょうげ1ほんずつをのぞデマンドバスによる実証じっしょう運行うんこうえられる。ひがしせん楚洲そす - 奥間おくまおよびやんばるまなびのもり経由けいゆはデマンドバスのみの運行うんこうとなる。デマンドバスはそれぞれ4ほんずつ設定せっていされ、おくせん比地ひじ大滝おおたき発着はっちゃく設定せっていされる[8]。そのどう内容ないよう2019ねん3がつまつまで実証じっしょう運行うんこう期間きかん延長えんちょう[9]さらに同年どうねん5がつ6にちまで実証じっしょう運行うんこうのままの本数ほんすう運行うんこうされ、5月7にちよりひがしせんおくせんともに定時ていじ運行うんこう2往復おうふく、デマンドバス2ほん設定せってい運行うんこうされることになった[10]

ひがしせん[編集へんしゅう]

県道けんどう2ごう県道けんどう70ごう経由けいゆ東海岸ひがしかいがんかく地区ちく辺土名へんとなむす路線ろせん。もともと路線ろせんバスがとおらない東海岸ひがしかいがん安波あは安田やすだりょう運行うんこうしていたバスが1987ねん村営そんえいバスとして運行うんこう開始かいしされた。定時ていじ運行うんこうは1にち2往復おうふく運行うんこうで、あさ楚洲そす始発しはつのぼりが1ほん昼間ひるま楚洲そす発着はっちゃくが1往復おうふく夕方ゆうがた楚洲そす終着しゅうちゃくくだりが1ほん運行うんこう、デマンドバスが2往復おうふく設定せっていされる。

2015ねん4がつ1にちからくだだい1便びんのぼだい2便びんがやんばるまなびのもり経由けいゆおくまで運行うんこうされ、おくせん接続せつぞくするようになった[11][12]が、上記じょうきとおりデマンドバス運行うんこう開始かいし楚洲そす - 奥間おくまはデマンドバスのみの運行うんこう対応たいおうとなる。

  • 辺土名へんとな - 【やんばるまなびのもり】 - 安波あは - 安田やすだ - 伊部いんべ - 楚洲そす - 【おく
    • ※やんばるまなびのもり経由けいゆ楚洲そす - 奥間おくまはデマンドバスのみ運行うんこう

おくせん[編集へんしゅう]

おも国道こくどう58ごうとおり、国道こくどう58ごう沖縄おきなわ県内けんない起点きてん奥地おくち辺土名へんとなむす路線ろせん。2004ねん10がつより、琉球りゅうきゅうバス・沖縄おきなわバスによって運行うんこうされていた69ばんおくせんいで運行うんこう開始かいしされた。69ばんとのちがいは、運行うんこう区間くかん途中とちゅう国道こくどう58ごうをいったんはずれ、与那よな辺野喜べのき辺戸へどかく地区ちく集落しゅうらくない辺戸岬へどみさき経由けいゆするようになったことである。

1にち2往復おうふく運行うんこうあさおくはつのぼりが1ほん昼前ひるまえから夕方ゆうがたにかけて1.5往復おうふく運行うんこう、デマンドバスが2往復おうふく設定せっていされる。

2015ねん4がつ1にちから、3往復おうふく運行うんこうのうちくだだい1便びんのぼだい2便びん楚洲そすまで延長えんちょうされ、くだだい1便びん楚洲そすひがしせん接続せつぞくするようになった[11][12]が、利用りようしゃすくなく日常にちじょうてき利用りようしゃがいないため1年間ねんかん中止ちゅうしされ、2016ねん4がつ1にちより全便ぜんびんおく発着はっちゃくもどった[13]

比地ひじせん[編集へんしゅう]

2004ねん10がつに、もともと公共こうきょう交通こうつうのなかった比地ひじ桃原とうばる地区ちくへの路線ろせんとして運行うんこう開始かいし。2006ねん4がついっぱいで廃止はいしされた。2018ねん5がつより、デマンドバスによる運行うんこう対応たいおうおこなわれている。

車両しゃりょう[編集へんしゅう]

マイクロバスの21にんり・22にんかく1だい使用しようする[4]

タクシー事業じぎょう[編集へんしゅう]

国頭くにがみむらないでは、民間みんかんタクシー事業じぎょうしゃ廃業はいぎょうともない、村内むらうちでタクシーを利用りようするのにもむらがいのタクシー事業じぎょうしゃくるまさねばならなくなったことから、村営そんえいバス路線ろせんのない地域ちいきやバス運行うんこう時間じかんたい以外いがい時間じかん自家用車じかようしゃへの依存いぞんたかまることとなった。夜間やかん酒食しゅしょくともな会合かいごうのちとう飲酒いんしゅ運転うんてん誘発ゆうはつする一因いちいんともなっていたことから、夜間やかん移動いどう手段しゅだん確保かくほするため、むら自家用じかよう車両しゃりょうによる有償ゆうしょう運送うんそう事業じぎょうとしてタクシー形態けいたい運行うんこう開始かいしした[14]

事業じぎょう区域くいき国頭くにがみむらないいちえんで、運行うんこう時間じかんたい午後ごご8から午前ごぜん4までの限定げんていとしており、電話でんわまた無線むせんによる配車はいしゃでの利用りようであった[14]

車両しゃりょうとしては国頭くにがみむら所有しょゆうセダンタイプの乗用車じょうようしゃ3だいトヨタ・カローラビスタ日産にっさん・ブルーバード(いずれも1990年代ねんだい中頃なかごろとししきかく1だい)を使用しようしている[14]

なお、沖縄おきなわ総合そうごう事務じむきょく運輸うんゆ毎年まいとし発行はっこうしている『業務ぎょうむ概況がいきょう』に掲載けいさいされている「自家用じかよう自動車じどうしゃ有償ゆうしょう運送うんそう登録とうろく許可きょか一覧いちらんひょう」では、平成へいせい19年版ねんばん(2007ねん3がつまつ現在げんざい)までは国頭くにがみむらない運送うんそう区域くいきとする乗車じょうしゃ定員ていいん5にん車両しゃりょう3だい記載きさいされているが[15]よく平成へいせい20年版ねんばん(2008ねん3がつまつ現在げんざい)ではこの3だい記載きさいえているため[16]村営そんえいタクシー事業じぎょうはこのあいだ消滅しょうめつしたことになる。また「国頭くにがみタクシー」というタクシー事業じぎょうしゃが2007ねん12月21にちより国頭くにがみむら限定げんてい許可きょか取得しゅとくし、その営業えいぎょう開始かいししている[17]

注記ちゅうき[編集へんしゅう]

  1. ^ 国頭くにがみむら有償ゆうしょうバス運行うんこう規則きそく
  2. ^ a b c バスラマ・インターナショナル89ごう p35
  3. ^ a b c バスラマ・インターナショナル89ごう p36
  4. ^ a b 業務ぎょうむ概況がいきょう 平成へいせい28年版ねんばん (PDF)沖縄おきなわ総合そうごう事務じむきょく運輸うんゆ、p.35
  5. ^ a b 国頭くにがみむら有償ゆうしょうバスの使用しようりょう徴収ちょうしゅう条例じょうれい
  6. ^ 国頭くにがみむら有償ゆうしょうバスの使用しようりょう徴収ちょうしゅう条例じょうれい施行しこう規則きそく
  7. ^ 国頭くにがみ村営そんえいバス路線ろせんおよ利用りよう料金りょうきん一部いちぶ変更へんこうについて (PDF) - 国頭くにがみむら、2015ねん3がつ27にち
  8. ^ 国頭くにがみむらデマンドバス 実証じっしょう実験じっけんについて
  9. ^ 国頭くにがみむらへのアクセス(国頭くにがみむら役場やくば
  10. ^ 村営そんえいバス運行うんこう方法ほうほう変更へんこうのおらせ(国頭くにがみむら役場やくば
  11. ^ a b 国頭くにがみバス 路線ろせん延長えんちょう”. 沖縄おきなわタイムス: p. 20. (2015ねん5がつ12にち) 
  12. ^ a b 国頭くにがみ村営そんえいバス時刻じこくひょう 平成へいせい27ねん4がつ1にち” (PDF). 国頭くにがみむら. 2015ねん5がつ12にち閲覧えつらん
  13. ^ 国頭くにがみ村営そんえいバス路線ろせん一部いちぶ変更へんこうについて - 国頭くにがみむら、2016ねん3がつ29にち
  14. ^ a b c ワーキングビークルズ29ごう p55
  15. ^ 業務ぎょうむ概況がいきょう 平成へいせい19年版ねんばん (PDF)沖縄おきなわ総合そうごう事務じむきょく運輸うんゆ、p.46
  16. ^ 業務ぎょうむ概況がいきょう 平成へいせい20年版ねんばん (PDF)沖縄おきなわ総合そうごう事務じむきょく運輸うんゆ、p.48
  17. ^ 業務ぎょうむ概況がいきょう 平成へいせい20年版ねんばん沖縄おきなわ総合そうごう事務じむきょく運輸うんゆ、p.40

関連かんれん項目こうもく[編集へんしゅう]

参考さんこう文献ぶんけん[編集へんしゅう]

  • バスラマ・インターナショナル89ごう最南端さいなんたん最北端さいほくたんで〜沖縄おきなわけん国頭くにがみむら村営そんえいバスをたずねて〜」
  • ワーキングビークルズ29ごう「THE TAXI 沖縄おきなわけん国頭くにがみむらの"村営そんえいタクシー"」

外部がいぶリンク[編集へんしゅう]