大友おおとも親ちかし家か

凡例はんれい 大友おおとも 親ちかし家か
時代じだい	安土あづち桃山ももやま時代じだい - 江戸えど時代じだい
生誕せいたん	永えい禄ろく4年ねん（1561年ねん）
死没しぼつ	寛永かんえい18年ねん3月25日にち（1641年ねん5月4日にち）
改名かいめい	大友おおとも親ちかし家か→林はやし親ちかし家か→田原たはら親ちかし家か→門司もじ勘かん解かい由よし允まこと→利根川とねがわ道みち孝こう
別名べつめい	常陸ひたち介かい（通称つうしょう）
霊れい名めい	ドン・セバスチャン
墓所はかしょ	熊本くまもと県けん熊本くまもと市しの岫雲院いん (春日寺かすがんじ)
主君しゅくん	大友おおとも義統よしむね→立花たちばな宗茂むねしげ→細川ほそかわ忠興ただおき
氏族しぞく	大友おおとも氏し
父母ちちはは	父ちち：大友おおとも義鎮よししげ（宗麟そうりん）、母はは：奈多なた夫人ふじん
兄弟きょうだい	義統よしむね、親おや家か、親しん盛もり、ジェスタ（一条いちじょう兼定かねさだ室しつのち清田きよた鎮忠室しつ）、テクラ（久我くが三さん休きゅう室しつ）、女おんな（奈多なた鎮基室しつ）、女おんな（一いち萬まん田た鎮実室しつ）、女おんな（母里もり友信とものぶ室しつ）、女おんな（臼杵うすき統みつる尚なお室しつ）、レジナ (伊東いとう義賢よしかた室しつ)、桂かつら姫ひめ（小早川こばやかわ秀しげる包つつみ室しつ）、女おんな
妻つま	吉よし弘ひろし鎮信女おんな
子こ	松野まつの親ちかし英えい

大友おおとも 親ちかし家か（おおとも ちかいえ）は、安土あづち桃山ももやま時代じだいから江戸えど時代じだい前期ぜんきにかけての武将ぶしょう。大友おおとも氏しの家臣かしん。

生涯しょうがい

永えい禄ろく4年ねん（1561年ねん）、豊後ぶんご国こくの戦国せんごく大名だいみょう大友おおとも義鎮よししげ（宗麟そうりん）の次男じなんとして誕生たんじょう。

覇気はきがあり気性きしょうが荒あらかったため、当初とうしょは家督かとく争あらそいを避さけようとした父ちち宗麟そうりんによって僧籍そうせきに置おかれるが、親おや家かはこれに反はんして還俗げんぞくし（父ちちに従したがい臼杵うすきの教会きょうかいを訪おとずれ、キリスト教きりすときょうに感化かんかされたためともいわれる）。天正てんしょう3年ねん（1575年ねん）11月にはキリシタンとなってドン・セバスチャンという洗礼せんれい名めいを得えた（この後のち、降誕祭こうたんさいに伴ともない町中まちなかの寺院じいん数すうヶ所かしょを破壊はかいしたともいわれる）。

天正てんしょう7年ねん（1579年ねん）、反乱はんらんを起おこした田原たはら親ちかし貫ぬきに代かわり田原たはら氏しの家督かとくを継承けいしょうし、以後いごは田原たはら親ちかし家かと称しょうす。同どう9年ねん（1581年ねん）頃ごろから、加か判ばん衆しゅうに名なを連つらね、豊前ぶぜん国こく・筑後ちくご国こく・筑前ちくぜん国こくでの諸しょ戦せんに参加さんかしている。しかし、同どう14年ねん（1586年ねん）からの島津しまつ氏しとの豊ゆたか薩合戦かっせんにおいて、犬猿けんえんの仲なかであった兄あに義統よしむねに不満ふまんを抱いだき、島津しまつ義久よしひさに通つうじた。これを知しった義統よしむねは親おや家かを殺害さつがいしようとしたが、宗麟そうりんの取とり成なしで役職やくしょくの罷免ひめんと所領しょりょうの没収ぼっしゅうのみで許ゆるされ、臼杵きゅうしょの宗麟そうりんに引ひき取とられた。のち、名なを門司もじ勘かん解かい由よし允まことに改あらため、豊前ぶぜん国こく門司もじ城じょうや豊後ぶんご国富こくふ尾城おじろなどに移うつるものの、九州きゅうしゅう平定へいていを終おえた豊臣とよとみ秀吉ひでよしからその不忠ふちゅうを咎とがめられ、父ちちの取とり成なしで助命じょめいされたが、役職やくしょくは罷免ひめんされ、所領しょりょうは没収ぼっしゅうされたという。また、『フロイス日本にっぽん史し』によると、この前後ぜんごの時期じきに片目かための視力しりょくを失うしなったと記しるされている。

その後ごは、宗麟そうりんの下したに引ひき取とられ臼杵きゅうしょに移うつり、父ちちの臨終りんじゅうに立会たちあいその葬儀そうぎも執とり行おこなった。天正てんしょう19年ねん（1591年ねん）8月がつには、再ふたたび加か判ばん衆しゅに再任さいにんされ、翌よく20年ねん（1592年ねん）の文ぶん禄ろくの役やくにも参さん陣じんした。大友おおとも氏しが改易かいえきされた後のちは、立花たちばな宗茂むねしげの軍ぐんに付つけられ、のち、慶長けいちょう14年ねん（1609年ねん）には細川ほそかわ忠興ただおきに100石せき30人にん扶持ふちで客分きゃくぶんとして仕官しかんし、利根川とねがわ道みち孝こう（とねがわ みちたか）と改名かいめいした。

寛永かんえい18年ねん（1641年ねん）、死去しきょ。子この親しん英えいの子孫しそんは熊本くまもと藩はんの細川ほそかわ氏しの直ちょく臣しんとなり、松野まつの氏しを称しょうした。