大森おおもり仙せん太郎たろう

大森おおもり仙せん太郎たろう
生誕せいたん	1892年ねん10月3日にち 日本にっぽん 熊本くまもと県けん熊本くまもと市し
死没しぼつ	1974年ねん12月24日にち（満まん82歳さい没ぼつ）
所属しょぞく組織そしき	大日本帝国だいにっぽんていこく海軍かいぐん
軍ぐん歴れき	1913年ねん - 1945年ねん
最終さいしゅう階級かいきゅう	海軍かいぐん中将ちゅうじょう

大森おおもり 仙せん太郎たろう（おおもり せんたろう、1892年ねん（明治めいじ25年ねん）10月3日にち - 1974年ねん（昭和しょうわ49年ねん）12月24日にち）は、日本にっぽんの海軍かいぐん軍人ぐんじん。最終さいしゅう階級かいきゅうは海軍かいぐん中将ちゅうじょう。海軍かいぐん特攻とっこう部長ぶちょう、第だい7艦隊かんたい司令しれい長官ちょうかんを務つとめた。熊本くまもと県けん熊本くまもと市し出身しゅっしん。

経歴けいれき

1892年ねん10月がつ3日にち、熊本くまもとで大森おおもり太郎たろう吉きちの息子むすことして生うまれる。熊本くまもと中学校ちゅうがっこう卒業そつぎょう。1913年ねん12月、海軍兵学校かいぐんへいがっこう41期きを16番ばんの成績せいせきで卒業そつぎょう。在学ざいがく中ちゅうに品行ひんこう善良ぜんりょう章しょうを授与じゅよされた。1914年ねん12月、海軍かいぐん少尉しょうい任官にんかん。1919年ねん12月、大尉たいいに昇進しょうしん。海軍かいぐん水雷すいらい学校がっこう高等こうとう科かを卒業そつぎょう。その後ご、第だい15艇てい隊たい艇てい長ちょう、葦あし駆逐くちく艦長かんちょう、陸奥みちのく分隊ぶんたい長ちょう、野の風ふう水雷すいらい長ちょう、響ひびき駆逐くちく艦長かんちょう、榛名はるな分隊ぶんたい長ちょうを歴任れきにん、1925年ねん12月、少佐しょうさに昇進しょうしん、水雷すいらい学校がっこう教官きょうかんに着任ちゃくにんする。魚雷ぎょらいの『命中めいちゅう射い角かく図ずによる射い法ほう計画けいかく法ほう』を発表はっぴょうし海軍かいぐん魚雷ぎょらい射しゃ法ほうを完成かんせいする業績ぎょうせきを残のこした。

その後ご、連合れんごう艦隊かんたい参謀さんぼう、波風なみかぜ駆逐くちく艦長かんちょう、夕ゆう霧きり駆逐くちく艦長かんちょう、1934年ねん10月がつ、第だい16駆逐くちく隊たい司令しれい。11月、大佐たいさに昇進しょうしん。1935年ねん11月、第だい21駆逐くちく隊たい司令しれい着任ちゃくにん。1936年ねん12月、海軍かいぐん大だい学校がっこう特修とくしゅう科か入学にゅうがく。その後ご、神川かみかわ丸まる艦長かんちょう、水雷すいらい学校がっこう教頭きょうとうなどを歴任れきにんした。1939年ねん11月、伊勢いせ艦長かんちょうに着任ちゃくにん。その後ご、1940年ねん10月がつ、第だい1水雷すいらい戦隊せんたい司令しれい官かんに着任ちゃくにんし、11月に海軍かいぐん少将しょうしょうに昇進しょうしんする。

1941年ねん12月に開戦かいせんした太平洋戦争たいへいようせんそうを第だい1水雷すいらい戦隊せんたい司令しれい官かんとして南雲なぐも忠一ただかず中将ちゅうじょうの指揮しきする空母くうぼ機動きどう部隊ぶたいに参加さんかし真珠湾しんじゅわん攻撃こうげき、セイロン島とう沖おき海戦かいせんに参加さんかする。1942年ねん11月、第だい5戦隊せんたい司令しれい官かんに着任ちゃくにん。1943年ねん11月、ブーゲンビル島とう沖おき海戦かいせんに参加さんかするも惨敗ざんぱいし解任かいにん。同月どうげつ、水雷すいらい学校がっこう校長こうちょうに着任ちゃくにん。1944年ねん5月がつ、中将ちゅうじょうに昇進しょうしんした。

マリアナ放棄ほうき決定けってい後ごの1944年ねん6月がつ25日にち、元帥げんすい会議かいぎで特攻とっこうが示唆しさされ、嶋田しまだ繁太郎しげたろう軍令ぐんれい部ぶ総長そうちょう兼けん海うみ相しょうは奇襲きしゅう兵器へいき促進そくしん班はんを設もうけ実行じっこう委員いいん長ちょうを定さだめるように指示しじした。それによって7月がつ1日にち、大森おおもりの海軍かいぐん特攻とっこう部長ぶちょう任命にんめいが発令はつれいされた（正式せいしき就任しゅうにんは9月13日にち）。軍令ぐんれい部ぶ出仕しゅっし及および艦かん政せい本部ほんぶ出仕しゅっしを兼務けんむ。水中すいちゅう水上すいじょう特攻とっこうを重視じゅうししての人選じんせんであった。大森おおもりは全権ぜんけんを自分じぶんに委ゆだね、どの部署ぶしょも自分じぶんの指示しじを聞きくようにするという条件じょうけんで引ひき受うけた。中澤なかざわ佑たすく軍令ぐんれい部ぶ第だい一いち部長ぶちょうによれば特攻とっこうのイニシアティブを握にぎっていたのは大森おおもりと軍令ぐんれい部ぶ2部長ぶちょう黒島くろしま亀ひさし人じん少将しょうしょうであったという。

捷とし号ごう作戦さくせんに合あわせて震ふるえ洋よう隊たいの編成へんせいを急いそがれ、特攻とっこう兵器へいき震ふるえ洋ようの特攻隊とっこうたい員いんを育成いくせいする。大森おおもりによれば、心配しんぱいだったのは震ふるえ洋よう搭乗とうじょう員いんの志願しがん者しゃが集あつまるかだったが、思おもったより多おおかったため安心あんしんしたという。

1945年ねん8月がつ20日はつか、第だい7艦隊かんたい司令しれい長官ちょうかんに着任ちゃくにんする。同年どうねん10月がつ、予備よび役やくに編入へんにゅうされた。

1974年ねん12月24日にちに死去しきょした。

参考さんこう文献ぶんけん

• 海軍かいぐん水雷すいらい史し刊行かんこう会かい『海軍かいぐん水雷すいらい史し』、1979年ねん。
• 外山とやま操みさお編へん『陸海りくかい軍ぐん将官しょうかん人事じんじ総覧そうらん 海軍かいぐん篇へん』芙蓉ふよう書房しょぼう出版しゅっぱん、1981年ねん。
• 海軍かいぐん歴史れきし保存ほぞん会かい編へん『日本にっぽん海軍かいぐん史し 第だい9巻かん 将官しょうかん履歴りれき 上じょう』第一法規出版だいいちほうきしゅっぱん、1995年ねん。
• 福川ふくかわ秀樹ひでき『日本にっぽん海軍かいぐん将官しょうかん辞典じてん』芙蓉ふよう書房しょぼう出版しゅっぱん、2000年ねん。
• 秦はた郁いく彦編へん『日本にっぽん陸海りくかい軍ぐん総合そうごう事典じてん』第だい2版はん、東京大学とうきょうだいがく出版しゅっぱん会かい、2005年ねん。