大矢野おおやの種たね保ほ

絵詞えことば十じゅう四よん、中央ちゅうおうが大矢野おおやの兄弟きょうだい

大矢野おおやの 種たね保ほ（おおやの たねやす、生なま没年ぼつねん不ふ詳しょう）は、鎌倉かまくら時代ときよ中期ちゅうきの武将ぶしょう。肥後ひご国こく天草あまくさ郡ぐん大矢野おおやの城主じょうしゅ。通称つうしょうは十じゅう郎ろう。弟おとうとに三郎さぶろう種村たねむら。原田はらだ種たね直ただしに連つらなる一族いちぞく。元もと寇に際さいして、九州きゅうしゅうへ襲来しゅうらいした元もと軍ぐんと戦たたかった。

『蒙こうむ古こ襲来しゅうらい絵詞えことば』絵え十じゅう四よんにおいて、草野くさの経けい永ひさし・秋月あきづき種たね宗むねらの兵船へいせんと大矢野おおやの兄弟きょうだいが乗のる兵船へいせんが描えがかれている。同どう絵詞えことばは制作せいさく者しゃである竹崎たけざき家かが衰退すいたいした後のち、宇土うと城じょう主おもなどを経へて、大矢野おおやの家かに伝つたえられた。その後ご、江戸えど時代じだいには熊本くまもと藩はんに預あづけられ、明治めいじ時代じだいになって宮みや内省ないせいに買かい上あげられた。その際さい、当時とうじの大矢野おおやの家か当主とうしゅによって添そえられた文書ぶんしょによれば、先祖せんぞが革かわ袋ぶくろに収おさめたこの絵えを持もって外出がいしゅつした際さい、渡船とせん中ちゅうに誤あやまって水没すいぼつさせ、その時ときに絵詞えことばが相当そうとう痛いたんだという。

絵詞えことば十じゅう六ろくにも大矢野おおやの種たね保ほの名ながあるが、それは江戸えど時代じだいの改竄かいざんとされる。

参考さんこう文献ぶんけん

• 大倉おおくら隆二りゅうじ 『「蒙こうむ古こ襲来しゅうらい絵詞えことば」を読よむ』 海鳥うみどり社しゃ、2007年ねん。
• 太田おおた彩あや編へん 『日本にっぽんの美術びじゅつ414 絵巻えまき 蒙こうむ古こ襲来しゅうらい絵詞えことば』 至文しぶん堂どう、2000年ねん、11月。

外部がいぶリンク

• 大矢野おおやの氏しと大矢野おおやの城跡じょうせき