天野あまの品ひん市し

あまの しないち 天野あまの 品ひん市し
生誕せいたん	(1884-11-20) 1884年ねん11月20日にち 島根しまね県けん
死没しぼつ	(1966-03-27) 1966年ねん3月27日にち（81歳さい没ぼつ） 大阪おおさか府ふ豊中とよなか市し岡町南おかまちみなみ
死因しいん	脳のう梗塞こうそく
国籍こくせき	日本にっぽん
出身しゅっしん校こう	京都きょうと第だい三さん高等こうとう学校がっこう
職業しょくぎょう	柔道じゅうどう家か
著名ちょめいな実績じっせき	日本にっぽん柔道じゅうどう選せん士し権けん大会たいかい優勝ゆうしょう
流派りゅうは	講道館こうどうかん（9段だん） 大だい日本にっぽん武徳ぶとく会かい（柔道じゅうどう教きょう士し）
身長しんちょう	162 cm (5 ft 4 in)
体重たいじゅう	70 kg (154 lb)
肩書かたがき	大だい日本にっぽん武徳ぶとく会かい大阪おおさか支部しぶ柔道じゅうどう部長ぶちょう 大阪おおさか府警ふけい察部柔道じゅうどう師範しはん　ほか

天野あまの 品ひん市し（あまの しないち、1884年ねん11月20日にち - 1966年ねん3月27日にち）は、日本にっぽんの柔道じゅうどう家か（講道館こうどうかん9段だん・大だい日本にっぽん武徳ぶとく会かい教きょう士し7段だん）。

経歴けいれき

島根しまね県けん出身しゅっしん。 大だい日本にっぽん武徳ぶとく会かいの佐賀さが支部しぶにて修行しゅぎょうしたのち、京都きょうと第だい三さん高等こうとう学校がっこう（現げん・京都大学きょうとだいがく）在学ざいがく中ちゅうには福永ふくなが享とおる吉きちの元もとで漢学かんがくを専攻せんこうする傍かたわら、京都きょうと本部ほんぶで磯貝いそがい一はじめ・永岡ながおか秀一ひでかず両りょう範はん士しに師事しじし、1909年ねん2月がつに武徳ぶとく会かい初段しょだんに列れっせられる。1910年ねんには5月に京都きょうと武徳ぶとく会かい本部ほんぶ大会たいかいで成績せいせき優秀ゆうしゅう（太刀たち一いち振ふ）、同年どうねん8月がつに武徳ぶとく会かい本部ほんぶ青年せいねん大会たいかいで優勝ゆうしょう（短刀たんとう一いち口くち）を果はたし、同年どうねん講道館こうどうかんへ入門にゅうもん。

以後いごは柔道じゅうどう教師きょうしとしての道みちを歩あゆみ、京都きょうと府立ふりつ第だい二に中学校ちゅうがっこうを経へて佐賀さが県けんに下くだり県立けんりつ小城おぎ中学校ちゅうがっこうや同どう県警けんけい察部で後進こうしんの指導しどうに当あたったのち、海うみを渡わたって関東かんとう都と督とく府ふ、奉天ほうてん総領事館そうりょうじかん、同どう警務けいむ署しょ、南みなみ満まん医科いか大学だいがく等とうの柔道じゅうどう師範しはんを歴任れきにんした。 天野あまのは身長しんちょう162cmという小柄こがらな体格たいかくながら跳とべ腰こし、内股うちまた等ひとしの大技おおわざに秀ひいで、また足技あしわざや固かた技わざにも長ながじた。

1917年ねん7月がつには大阪おおさか府警ふけい察部師範しはんに任にんぜられ、1919年ねん講道館こうどうかん5段だん。 1929年ねん5月の御ご大礼たいれい記念きねん武道ぶどう大会たいかいには大会たいかい最年長さいねんちょうの46歳さいながら指定してい選せん士しとして選出せんしゅつの光栄こうえいに浴よくし、翌よく30年ねん11月の第だい1回かい全日本ぜんにほん選せん士し権けんでは専門せんもん成年せいねん後期こうきの部ぶに出場しゅつじょうして熊本くまもとの大賀おおが三喜さんき6段だんらを降くだし選せん士し権けんを獲得かくとくする。 1933年ねんには講道館こうどうかんと武徳ぶとく会かいからそれぞれ7段位だんいを、1937年ねんには講道館こうどうかん8段位だんいを拝受はいじゅ。その後ご1940年ねん6月の紀元きげん二に千せん六ろく百ひゃく年ねん奉祝ほうしゅく天覧てんらん武道ぶどう大会たいかいでは審判しんぱん員いんの重責じゅうせきを担になうと共ともに特選とくせん演武えんぶを行おこなっている。一方いっぽう、この間あいだ1929年ねんには『柔道じゅうどう捕との形かたち:実際じっさい的てき護身ごしん法ほう』という著書ちょしょを発刊はっかんしている。

1943年ねん3月がつに大阪おおさか府警ふけい察部を辞じして同年どうねん4月がつ大だい日本にっぽん武徳ぶとく会かい大阪おおさか支部しぶ柔道じゅうどう部長ぶちょうに就任しゅうにんするも、1945年ねんの太平洋戦争たいへいようせんそう終戦しゅうせんに伴ともなう戦犯せんぱん追放ついほうの煽あおりを受うけて、同どう45年ねん10月がつにこれを退職たいしょく。その後ご1948年ねん5月に講道館こうどうかんより9段だんを許ゆるされた。

1966年ねん3月27日にち午前ごぜん5時じ、脳のう梗塞こうそくにより豊中とよなか市し内うちの自宅じたくで死去しきょ。告別こくべつ式しきは3月29日にちに市内しないの明あかり悟さとる院いんにて執とり行おこなわれた。 ちょうど近畿きんき高段こうだん者しゃ大会たいかいへの隣席りんせきのため来き阪中さかなかだった嘉納かのう履くつ正ただし館長かんちょうは真まっ先さきに弔問ちょうもんに訪おとずれ、戦前せんぜんより柔道じゅうどう界かいを支ささえた大家たいかの死しを悼いたんでいる。

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