こうしきナンバー

出典しゅってん: フリー百科ひゃっか事典じてん『ウィキペディア(Wikipedia)』
自家用じかようなかいたこうしき。ナンバープレート背面はいめんに、光源こうげん封入ふうにゅうされたベースをもうけ、透明とうめい文字もじ部分ぶぶん発光はっこうさせている

こうしきナンバープレート(じこうしきナンバープレート)とは、自動車じどうしゃ灯火ともしびるい点灯てんとうしたときにナンバープレート文字もじ部分ぶぶんひかるもの。日本にっぽん独自どくじ仕様しようである[1]ぞくに「ひかるナンバープレート」、「電光でんこうナンバー」、「電光でんこうしきナンバー」、「蛍光けいこうナンバー」、「蛍光けいこうしきナンバー」などともばれる。なお、みずかひかることから連想れんそうし「ひかりしきナンバー」と表記ひょうきされる場合ばあいがあるが、これはあやまりである。

概要がいよう[編集へんしゅう]

こうしきナンバーの導入どうにゅう背景はいけいには、雪国ゆきぐににおいてナンバープレートがゆきえなくなってしまうという問題もんだいがあった。そこで釧路くしろ北洋ほくよう無線むせん株式会社かぶしきがいしゃは、内蔵ないぞうした白熱はくねつ電球でんきゅうねつ付着ふちゃくしたゆきかす「行灯あんどんしき」のナンバープレートを開発かいはつ、それが採用さいようされ、1970ねん昭和しょうわ45ねん)に日本にっぽんはじめてこうしきナンバーが導入どうにゅうされた[2]北洋ほくよう無線むせん高所こうしょ電球でんきゅう交換こうかん機器きき開発かいはつ松下電器産業まつしたでんきさんぎょうつうじて販売はんばいするなどしん商品しょうひん開発かいはつ能力のうりょくたかいメーカーである。ほかにも「吹雪ふぶきのときでもナンバーがよくえるようにするため導入どうにゅうした」「夜間やかん交通こうつう事故じこ被害ひがいしゃこうしきナンバーを考案こうあんした」などの諸説しょせつがある。

かつては白熱はくねつ電球でんきゅうだった光源こうげんも、LEDELすすんでいるが、その場合ばあい光源こうげんからの発熱はつねつすくないため、従来じゅうらい期待きたいされていた「付着ふちゃくしたゆきかす」性能せいのうはほとんど期待きたいできない[1]

塗装とそうしき」または「ペイントしき」とばれるこうしきでない通常つうじょうのナンバーでは、車体しゃたい後部こうぶのナンバープレートをらすための「番号ばんごうとう」があり、くるまはばとう連動れんどうして点灯てんとうしナンバープレートがらされるのにたいし、こうしきナンバーでは専用せんよう照明しょうめい器具きぐ同様どうよう点灯てんとうする。こうしきナンバーは「プレートから文字もじいて樹脂じゅしながむ」関係かんけいじょう塗装とそうしきナンバーより文字もじしている。

登録とうろく自動車じどうしゃこうしきナンバーは、自家用じかようかしわたりようしろナンバー)、事業じぎょうようみどりナンバー)のいずれにも存在そんざいする。

バブルハイソカーブームやよんブームの分類ぶんるい番号ばんごう2けた時代じだい若年じゃくねんそう中心ちゅうしんとして相応そうおうはらしがあったが、分類ぶんるい番号ばんごう3けたは「希望きぼう番号ばんごう+こうしき」にするユーザーがえ、「一連いちれん指定してい番号ばんごう+こうしき」のはらしはかなりった。これらの経緯けいいから「古臭ふるくさい」「趣味しゅみわるい」としてきらものがいる一方いっぽうで、車両しゃりょう前部ぜんぶのナンバーの視認しにんせい重視じゅうしされることのある個人こじんタクシーふくタクシーや、運送うんそう会社かいしゃのトラックなど、事業じぎょうようナンバー(いわゆるみどりナンバー)取得しゅとくしゃ積極せっきょくてき採用さいようするものもいる。今日きょうにおいてはもっぱら「自動車じどうしゃファッション」としての一部いちぶといえる。

照明しょうめい器具きぐ車体しゃたい後部こうぶけられないとしてこうしきナンバープレートを装着そうちゃくできない車両しゃりょうもあり、そのむねがカタログなどに記載きさいされる[1]一部いちぶ高級こうきゅうしゃ輸入ゆにゅうしゃなどでは、たま警告けいこく機能きのう関係かんけい不可ふかとされる車種しゃしゅもある。こうした場合ばあいでもこうしき照明しょうめい器具きぐけられるよう車体しゃたい電気でんき配線はいせん改造かいぞうすることで、こうしきナンバーの交付こうふけることはできる。

軽自動車けいじどうしゃユーザーの希望きぼうにより、2002ねん9月2にちから一部いちぶ地区ちく品川しながわ練馬ねりま足立あだち八王子はちおうじ多摩たま横浜よこはま川崎かわさき相模さがみ湘南しょうなん大宮おおみや春日部かすかべ熊谷くまがい所沢ところざわ群馬ぐんま千葉ちば習志野ならしの野田のだ袖ヶ浦そでがうら水戸みと土浦つちうら宇都宮うつのみや、とちぎ、新潟にいがた長岡ながおか山梨やまなし名古屋なごや尾張おわり小牧おまき三河みかわ豊橋とよはし静岡しずおか沼津ぬまづ浜松はままつ岐阜ぎふ飛騨ひだ三重みえ福井ふくい、なにわ、大阪おおさか和泉いずみ京都きょうと神戸こうべ姫路ひめじ奈良なら滋賀しが和歌山わかやま広島ひろしま福山ふくやま鳥取とっとり島根しまね岡山おかやま山口やまぐちナンバー)で自家用じかよう軽自動車けいじどうしゃこうしき先行せんこうしてはらしが開始かいしされ、その地区ちく2002ねん11月1にちからはらされた。

自家用じかよう軽自動車けいじどうしゃナンバー)の場合ばあいはナンバーの文字もじしょくくろで、文字もじ自体じたいひからせることはできないので、プレートの文字もじかれ、そこにながまれた透明とうめい樹脂じゅし輪郭りんかくのこして黒色こくしょく塗装とそうされ、後光ごこうたせる構造こうぞうになっている(一般いっぱん自家用じかようのみで、事業じぎょうようくろナンバー)・かしわたりようにはない)。軽自動車けいじどうしゃこうしきナンバーは登録とうろくしゃくらべて手間てまがかかるうえはら枚数まいすうすくないため、ナンバープレートだいそのものも塗装とそうしきくらべて高額こうがくである(岩手いわてナンバー場合ばあい一連いちれん指定してい番号ばんごう塗装とそうしきは2まいで1,580えんどうこうしきは2まいで4,920えん希望きぼう番号ばんごう場合ばあい塗装とそうしき2まいで4,060えんこうしき2まいで6,600えん)。そのほかにプレートをけて発光はっこうさせる土台どだいとなる専用せんよう照明しょうめい器具きぐ必要ひつようとなるが、価格かかくすうせんえんから1まんえん以上いじょうさらに高額こうがくとなる。また一部いちぶ製品せいひんでは車検しゃけん合格ごうかくになるものもあるので十分じゅうぶん注意ちゅうい必要ひつようとなる。

なお、きゅう規格きかくとなる360 cc時代じだいまでの軽自動車けいじどうしゃ(いわゆるミニしろナンバー)や、自動じどうりんしゃなどの小型こがた番号ばんごうしるべこうしき存在そんざいしない。

脚注きゃくちゅう[編集へんしゅう]

出典しゅってん[編集へんしゅう]

関連かんれん項目こうもく[編集へんしゅう]