実践じっせん論ろん

実践じっせん論ろん（じっせんろん）とは1937年ねんに毛沢東もうたくとうによって書かかれた論文ろんぶん。

概要がいよう

当時とうじの中国ちゅうごくで多おおく見みられたマルクス主義まるくすしゅぎを教条きょうじょうとして字句じくの切きれ端はしで人民じんみんを脅おどしていたり、自身じしんの断片だんぺん的てきな経験けいけんのみにしがみつくなどといった教条きょうじょう主義しゅぎ、経験けいけん主義しゅぎを批判ひはんするとともに、革命かくめいの実践じっせんにとってこそ理論りろんが重要じゅうようであるということを説とくことを目的もくてきとして書かかれた。延のべ安やすの中国ちゅうごく人民じんみん抗日こうにち軍事ぐんじ政治せいじ大学だいがくでこの論文ろんぶんの観点かんてんについて講演こうえんされたことがある。

日本語にほんご訳やくは、「矛盾むじゅん論ろん」と合本がっぽんされることが多おおく、岩波いわなみ文庫ぶんこや国民こくみん文庫ぶんこに収録しゅうろくされていた。

邦訳ほうやく

• 社会しゃかい科学かがく研究けんきゅう会かい 編へん訳やく. 三さん一いち書房しょぼう, 1951.
• 尾崎おざき庄太郎しょうたろう訳わけ 1952. 国民こくみん文庫ぶんこ
• 毛沢東選集もうたくとうせんしゅう. 第だい2巻かん (第だい二に次じ国内こくない革命かくめい戦争せんそうの時期じき) 毛沢東選集もうたくとうせんしゅう刊行かんこう会かい 編へん訳やく. 三さん一いち書房しょぼう, 1952. のち青木あおき文庫ぶんこ
• 実践じっせん論ろん・矛盾むじゅん論ろん 松村まつむら一人かずと,竹内たけうち実みのる訳わけ 1957. 岩波いわなみ文庫ぶんこ
• 安藤あんどう彦太郎ひこたろう訳わけ 1965. 角川かどかわ文庫ぶんこ
• 小野おの信しん爾なんじ訳わけ 世界せかいの名著めいちょ. 64 中央公論社ちゅうおうこうろんしゃ, 1969.
• 中嶋なかじま嶺みね雄つよし訳わけ 1972. 講談社こうだんしゃ文庫ぶんこ
• 近藤こんどう邦康くにやす訳わけ 新編しんぺん原典げんてん中国ちゅうごく近代きんだい思想しそう史し. 第だい5巻かん 岩波書店いわなみしょてん, 2010.12.