家政かせい機関きかん

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家政かせい機関きかん(かせいきかん)とは、家産かさん管理かんりする組織そしきである。ここではぜん近代きんだいにおける君主くんしゅのそれについて記述きじゅつする。

概略がいりゃく[編集へんしゅう]

王宮おうきゅうroyal household)や皇宮こうぐう君主くんしゅ住居じゅうきょであるとともに、かつては行政ぎょうせい機関きかんでもあった。古代こだい中世ちゅうせいにおいては、君主くんしゅ財産ざいさん家産かさん管理かんり業務ぎょうむが、くに管理かんりする政府せいふ前身ぜんしんとなった(ややことなるが教皇きょうこう教皇きょうこうちょう関係かんけいもこれに類似るいじする)。君主くんしゅ家政かせいおこなうそれは、宮廷きゅうてい中核ちゅうかくだった。ただし、だい規模きぼ宮廷きゅうていでは廷臣ていしんかずおおくなり、君主くんしゅとは直接ちょくせつ雇用こよう関係かんけいにないものおおかった。

家政かせい機関きかんには身分みぶんによって厳密げんみつ区別くべつされた多数たすう職務しょくむがあり、君主くんしゅちかづきやすい非常ひじょう人気にんきのある特別とくべつ地位ちい貴族きぞくから、料理人りょうりにんフットマン、メイドなどの通常つうじょういえ使用人しようにんおな職務しょくむまで、多数たすう人間にんげんふくまれていた。さらに通常つうじょうは、安全あんぜん確保かくほするための特別とくべつ軍部ぐんぶたいまでもがふくまれていた。芸術げいじゅつ芸術げいじゅつひんつく職人しょくにん)、時計とけい職人しょくにん詩人しじんなどの専門せんもんは、かれらをヴァレ・ドゥ・シャンブル英語えいごばんまたはそれに類似るいじしたしょくとして任命にんめいすることにより、王宮おうきゅうない居場所いばしょあたえられることがあった。

おおくの宮廷きゅうていでは、時間じかん経過けいかとともに、たんなる貴族きぞく肩書かたがきへと変化へんかした高位こうい官職かんしょくられた。それらは大抵たいてい場合ばあいおう本当ほんとう必要ひつようとしていた業務ぎょうむ(たとえばうま管理かんりなど)をそのまま官職かんしょくめいにしていたのが、次第しだい職名しょくめいだけが肩書かたがきとしてのこったものである。その場合ばあい官職かんしょくめいのもとになった実務じつむおうにとって不要ふようになったか、あるいはそれほどたかくない身分みぶん職員しょくいん仕事しごととなっていた[1]

現代げんだいでは、おう家産かさん機関きかん国家こっか中央ちゅうおう政府せいふとはさまざまなてんことなるべつ組織そしき進化しんかした。ほとんどの現代げんだい家政かせい機関きかんは、象徴しょうちょうとしての元首げんしゅ英語えいごばんのためのものになっている。

ヨーロッパ[編集へんしゅう]

ヨーロッパの君主くんしゅ英語えいごばん家産かさん機関きかんは、中世ちゅうせい以来いらい継続けいぞくてき歴史れきしっている。以下いかはその代表だいひょうれいだが、先述せんじゅつのように職名しょくめい実際じっさい職務しょくむ一致いっちしているとはかぎらない。

デンマーク[編集へんしゅう]

フランス王国おうこく[編集へんしゅう]

フランスだいいち帝政ていせい[編集へんしゅう]

ロシア[編集へんしゅう]

スペイン[編集へんしゅう]

スウェーデン[編集へんしゅう]

イギリス[編集へんしゅう]

バチカン[編集へんしゅう]

アジア[編集へんしゅう]

中国ちゅうごく[編集へんしゅう]

日本にっぽん[編集へんしゅう]

タイ[編集へんしゅう]

関連かんれん項目こうもく[編集へんしゅう]

脚注きゃくちゅう[編集へんしゅう]

  1. ^  この記述きじゅつにはアメリカ合衆国あめりかがっしゅうこくうち著作ちょさくけん消滅しょうめつしたつぎ百科ひゃっか事典じてん本文ほんぶんふくむ: Chisholm, Hugh, ed. (1911). "Household, Royal". Encyclopædia Britannica (英語えいご). Vol. 13 (11th ed.). Cambridge University Press. pp. 813–814.

外部がいぶリンク[編集へんしゅう]