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山田やまだ達雄たつお

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やまだ たつお
山田やまだ 達雄たつお
山田 達雄
キネマ旬報社きねまじゅんぽうしゃ『キネマ旬報きねまじゅんぽう』第だい178号ごう(1957)より『風雲ふううん天満てんま動乱どうらん』撮影さつえいシーン。左ひだりから3番目ばんめが監督かんとくの山田やまだ達雄たつお
生年月日せいねんがっぴ (1922-03-05) 1922年ねん3月5日にち
没ぼつ年月日ねんがっぴ (1980-06-06) 1980年ねん6月6日にち（58歳さい没ぼつ）
出生しゅっしょう地ち 日本の旗 日本にっぽん 兵庫ひょうご県けん神戸こうべ市し
死没しぼつ地ち 日本の旗 日本にっぽん
職業しょくぎょう 映画えいが監督かんとく、脚本きゃくほん家か
ジャンル 映画えいが、テレビ映画えいが
活動かつどう期間きかん 1950年ねん - 1979年ねん
活動かつどう内容ないよう 1950年ねん チーフ助監督じょかんとく
1956年ねん 監督かんとく昇進しょうしん
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山田やまだ 達雄たつお（やまだ たつお、1922年ねん3月5日にち - 1980年ねん6月6日にち）は、日本にっぽんの映画えいが監督かんとく、脚本きゃくほん家かである。

来歴らいれき[編集へんしゅう]

1922年ねん（大正たいしょう11年ねん）3月5日にち、兵庫ひょうご県けん神戸こうべ市しに生うまれる。立教大学りっきょうだいがく卒業そつぎょう。

京都きょうとの映画えいが界かいに入はいり、伊藤いとう大輔だいすけ監督かんとくの門下もんかとなり助監督じょかんとくを務つとめる[1]。1947年ねん（昭和しょうわ22年ねん）、新しん東宝とうほうで助監督じょかんとくとなる。1950年ねん（昭和しょうわ25年ねん）、中川なかがわ信夫しのぶ監督かんとくの『アマカラ珍ちん騒動そうどう』等とうでチーフ助監督じょかんとくを務つとめた[2]。

1956年ねん（昭和しょうわ31年ねん）、監督かんとくに昇進しょうしんし、嵐あらし寛ひろし寿郎としお主演しゅえんの『剣豪けんごう相馬そうま武勇ぶゆう伝でん 檜山ひやま大だい騒動そうどう』で監督かんとくとしてデビューした[2]。1961年ねん（昭和しょうわ36年ねん）の同社どうしゃの倒産とうさんまでに22本ほんを監督かんとくした[2]。1960年ねん12月公開こうかいの『東海道とうかいどう非常ひじょう警戒けいかい』について、映画えいが評論ひょうろん家かの水野みずの和夫かずおは、「脱出だっしゅつという主題しゅだいを具体ぐたい的てきな速度そくど感かんで映像えいぞう化かして行いくクライマックスのカット・バックは山田やまだ達雄たつお監督かんとく自身じしんが堕落だらくした現代げんだい映画えいがの枠わくから脱出だっしゅつするかのごとく見事みごと」であり、「日本にっぽん映画えいが界かいの底辺ていへんにあると思おもわれている人ひとたちが、実じつは最もっとも力ちからをこめて日本にっぽん映画えいがの土台どだいをかためていることを再さい認識にんしきして、僕ぼくは激はげしい感動かんどうを禁きんじえなかった。」と称賛しょうさんしている[3]。新しん東宝とうほう解散かいさん後ごは、テレビ映画えいがに進出しんしゅつした。

1980年ねん（昭和しょうわ55年ねん）6月6日にち、死去しきょ[4]。満まん58歳さい没ぼつ。

人物じんぶつ・エピソード[編集へんしゅう]

新しん東宝とうほうでは井上いのうえ梅次うめじの下したのポジションで、赤坂あかさか長義ながよしや土居どい通とおる芳かおるが山田やまだに続つづいている。嵐あらし寛ひろし寿郎としおとは京都きょうと時代じだいからの旧知きゅうちで、アラカンの後押あとおしで並木なみき鏡かがみ太郎たろう監督かんとくに代かわって台頭たいとう。アラカンにしてみると渡辺わたなべ邦男くにおや並木なみきに対たいしては「監督かんとくさん」という態度たいどだったが、山田やまだに対たいしては「達いたるちゃん」と呼よぶ間柄あいだがらだった。

『檜山ひやま大だい騒動そうどう』で監督かんとくに抜擢ばってきされるが、このとき山田やまだは34、5歳さいで、看板かんばんスタアのA級きゅう作品さくひんを担当たんとうするには異例いれいの若わかさだった。当時とうじ、新しん東宝とうほうは東宝とうほうから脱退だったいしたばかりで、市川いちかわ崑こんや加か戸野との五郎ごろうのほかに監督かんとくの間あいだが開ひらいており、また大蔵おおくら貢みつぐ社長しゃちょうの企画きかく第だい一いち主義しゅぎもあって他社たしゃよりも早はやい監督かんとく昇進しょうしんとなったのである[1]。

アラカンによると、山田やまだはなかなかの俊才しゅんさいで、仕事しごとの段取だんどりが実じつに早はやかったという。新しん東宝とうほうは予算よさんが渋しぶく、若手わかてにもゼニを使つかわせないとのことで、予算よさんも撮影さつえい日数にっすうもギリギリのなか、「安やすかろう早はやかろう」で監督かんとくが評価ひょうかされていた。この不自由ふじゆうな中なか、一所懸命いっしょけんめいに工夫くふうする、ここが腕うでの見みせ所しょという意味いみで新しん東宝とうほうには「名めい監督かんとく」がたくさんいて、山田やまだもその一人ひとりだったと語かたっている。アラカンは新しん東宝とうほうで山田やまだ監督かんとくと組くんで12本ほんの映画えいがを撮とったが、アラカンにとってこれは山中やまなか貞雄さだお以来いらいのことだった。昭和しょうわ34年ねんには一いち年ねんで5本ほん、山田やまだと映画えいがを撮とっている。

相馬そうま大作だいさく事件じけんを描えがいた『檜山ひやま大だい騒動そうどう』は10月がつ末まつの撮影さつえいだったが、相馬そうま大作だいさく役やくの当時とうじ五ご十じゅうになるアラカンは吹ふき替かえなしで潜水せんすいシーンを撮とっている。警視庁けいしちょうが協力きょうりょくし、水中すいちゅうのアラカンの周まわりを実弾じつだんで撃うち、水泳すいえいの得意とくいなアラカンが水面すいめんに上あがって大おおきくあえぐ勇壮ゆうそうな場面ばめんとなった。これには山田やまだ監督かんとくも大だい喜よろこびだったという。

アラカンは山田やまだ作品さくひんでは『風雲ふううん天満てんま動乱どうらん』、『危し! 伊達だて六ろく十じゅう二に万まん石せき』、『鍔つば鳴なり三さん剣豪けんごう]』なども「ええシャシンです」と語かたっているが、新しん東宝とうほうという会社かいしゃ柄がら、年間ねんかんベスト・テンに絡からむこともなかった。寛ひろしプロ時代じだいに山中やまなか貞雄さだおを見出みいだした岸きし松雄まつおのような批評ひひょう家かもおらず、「新しん東宝とうほうかB級きゅうや、娯楽ごらく作品さくひんやと差別さべつしてジャーナリストも試写ししゃに来こなかった」として、この監督かんとくの才能さいのうを惜おしんでいる[5]。

フィルモグラフィ[編集へんしゅう]

1956年ねんの監督かんとく昇進しょうしん以降いこう、特筆とくひつ以外いがいは監督かんとく作さくである。

新しん東宝とうほう[編集へんしゅう]

助監督じょかんとく
監督かんとく

テレビ映画えいが[編集へんしゅう]

映画えいが[編集へんしゅう]

註[編集へんしゅう]

  1. ^ a b 『幻まぼろしの怪談かいだん映画えいがを追おって』（山田やまだ誠二せいじ、洋よう泉いずみ社しゃ）
  2. ^ a b c 山田やまだ達雄たつお、日本にっぽん映画えいがデータベース、2009年ねん10月がつ22日にち閲覧えつらん。
  3. ^ 水野みずの和夫かずお「東海道とうかいどう非常ひじょう警戒けいかい」『映画えいが評論ひょうろん』2月がつ、新しん映画えいが、1961年ねん2月がつ、119頁ぺーじ。 
  4. ^ 年鑑ねんかん[1981], p.330.
  5. ^ 『聞書ききがきアラカン一いち代だい - 鞍馬あんば天狗てんぐのおじさんは』（竹中たけなか労ろう、白川しらかわ書院しょいん）

参考さんこう文献ぶんけん[編集へんしゅう]

外部がいぶリンク[編集へんしゅう]

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