島しま浪なみ間あいだ

島しま 浪なみ間あいだ（しま なみま、天保てんぽう14年ねん（1843年ねん） - 元治もとはる2年ねん2月がつ22日にち（1865年ねん3月19日にち））は、土佐とさ藩はんの江戸えど時代じだい末期まっきの志士しし。島しま 浪なみ並なみ馬ば（しま なみま）とも。他たに通称つうしょう・浪なみ馬ば、並なみ馬ば、名なを長宗我部ちょうそかべ義親よしちか。

現在げんざいの高知こうち・長浜ながはま村むら塩谷しおやに生うまれる。父ちちは戦国せんごく時代じだいの四国しこくの覇者はしゃ、長宗我部ちょうそかべ氏しの子孫しそんであるとされる島しま重しげる親おや。

坂本さかもと龍馬りょうまに従したがい土佐とさ勤皇きんのう党とうの創設そうせつ期きに加盟かめいするも、武市たけいち瑞みずほ山さんらと衝突しょうとつして連判れんばん状じょうから名なを削除さくじょされたとされている。

文久ぶんきゅう3年ねん（1863年ねん）頃ごろ、藩はん命いのちによって京きょうへのぼり、一時いちじ三条さんじょう実美みみの側がわ臣しんとして随行ずいこう。三田尻みたじり・招賢閣かくには、逗留とうりゅうした者ものの名なのなかに浪なみ間あいだ（義親よしちか）のものとされる名前なまえが記録きろくされている。

その後ご、ほどなくして土佐とさを脱藩だっぱんした那須なす信吾しんごに仕つかえ、天誅てんちゅう組ぐみを組織そしきした吉村よしむら虎太郎とらたろうに従したがう形かたちで文久ぶんきゅう3年ねん（1863年ねん）8月がつ17日にち、五條ごじょう代官だいかん書しょを襲撃しゅうげき。桜井寺さくらいじを本陣ほんじんとして「五條ごじょう御ご政府せいふ」樹立じゅりつを宣言せんげんした。その功こうにより砲ほう一いち番ばん隊長たいちょうに任にんぜられた。

だが、時代じだいは吉村よしむらに傾かたぶかず、京きょうの政変せいへんによって朝廷ちょうていより賊軍ぞくぐんの烙印らくいんを押おされた天誅てんちゅう組ぐみは、擁立ようりつする中山なかやま忠光ただみつを護まもり浪なみ間あいだ以下いか15名めいの精鋭せいえいとともに大坂おおさかへ落おち延のびる。そこで長州ちょうしゅう藩邸はんていに匿かくまわれる形かたちで難なんを逃のがれた浪なみ間あいだ（義親よしちか）は、機きを見みて忠光ただみつとともに長州ちょうしゅうへ流ながれた。

元もと治ち2年ねん（1865年ねん）、西国さいこくの攘夷じょうい運動うんどうをさらに活発かっぱつ化かさせるため、再ふたたび大坂おおさかへ赴おもむいた浪なみ間あいだは、配下はいか・井原いはら応おう輔ら数すう名めいと岡山おかやま城じょう下したへ入はいり、遊説ゆうぜいの為ための金策きんさくに奔走ほんそう。しかし、2月がつ22日にち、運うん悪わるく盗賊とうぞくと間違まちがわれた一いち行ぎょうは関所せきしょで住人じゅうにんたちと斬ぎりあいになり、包囲ほういされた挙句あげく、落命らくめいする。捕縛ほばくされるのを好このまず、自みずから自刃じじんしたとも言いわれる。

明治めいじ31年ねん（1898年ねん）、正せい五ご位いを追贈ついぞうされた。

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