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常緑じょうりょく植物しょくぶつ

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常緑じょうりょくせいから転送てんそう

常緑じょうりょく植物しょくぶつ(じょうりょくしょくぶつ、英語えいご: evergreen plant)は、みきえだいちねんつうじてがついていて、年中ねんじゅうみどりることができる植物しょくぶつである。このような性質せいしつ常緑じょうりょくせいといい、この性質せいしつ樹木じゅもく常緑樹じょうりょくじゅという。

地球ちきゅうじょうには「がまったくちない樹木じゅもく」は存在そんざいせず、あたらしいそろ時期じき徐々じょじょ落葉らくようするたねすぎかししいくすのきまつひいらぎなど)や、後述こうじゅつのように寿命じゅみょういちじるしくながたねあらわ言葉ことばである。常磐ときわ(ときわ)・常磐木ときわぎ(ときわぎ)ともばれ、ぞく永遠えいえんなる若々わかわかしさのたとえや、縁起えんぎ言葉ことばとして屋号やごうなどにもちいられるが、なつ季語きごとなっている「常磐木ときわぎ落葉らくよう(ときわぎおちば)」は、あき紅葉こうようとはことなり、新緑しんりょくころ衆目しゅうもくあつめずに人知ひとしれずる、常緑樹じょうりょくじゅあらわ言葉ことばである。

概論がいろん[編集へんしゅう]

植物しょくぶつ寿命じゅみょうは、ごくみじかいもの、新芽しんめわりに落葉らくようするほぼ1ねんのものから、すうねん以上いじょうおよぶものがある。広葉樹こうようじゅのほとんどは、寿命じゅみょういちねんきょうであるが、松柏しょうはくるいすうねんのものがおおい。しかし、5ねん以上いじょう持続じぞくしめたねはきわめてすくない。際立きわだった例外れいがいとして、ウェルウィッチアがある。を2まいしかはやさず、これを一生いっしょうつうじて連続れんぞくてき成長せいちょうさせ、徐々じょじょりはするが、組織そしきはおよそ20-40ねん持続じぞくする。

したがって、環境かんきょう条件じょうけん問題もんだいがなければ、年間ねんかんつうじて植物しょくぶつ維持いじするのが当然とうぜんであろう。しかし、うすくてやわらかな低温ていおん乾燥かんそうなどの悪条件あくじょうけんにはよわく、そのような悪条件あくじょうけんではがダメージをける。とく条件じょうけんわる時期じきがある場合ばあいには、本体ほんたいのこるためにまずてざるをない。あるいは種子しゅしなどの耐久たいきゅうせい構造こうぞうのこしてれるれいもある。つまり、年間ねんかんつうじて条件じょうけんわるくないか、わる時期じきがあってもてなくてもすむ程度ていどである場合ばあい植物しょくぶつ常緑じょうりょくせいになる。

見方みかたえると、ある程度ていど条件じょうけんわるくなるぶしがある地域ちいきにおいては、常緑じょうりょくであることを維持いじしようとすれば、その時期じき無理むりをして生存せいぞんしなければならない。そのためにはあつく、クチクラそうつよくするなどの適応てきおう必要ひつようになる。

これに対立たいりつするものは樹木じゅもくであれば落葉らくようせい落葉樹らくようじゅ)、草本そうほんであればいち年生ねんせい、あるいは宿根しゅくこんせいである。

気候きこうとの関連かんれん[編集へんしゅう]

熱帯ねったい地方ちほうでは、だい部分ぶぶん熱帯ねったい多雨たうりん植物しょくぶつ常緑じょうりょくである。としをとって、ちて、としとおして徐々じょじょにとりわっていく。一方いっぽうぶしてき乾燥かんそうした気候きこうなか成長せいちょうしているたねは、常緑じょうりょくでも落葉らくようせいでもありうる。よりあたたかい地域ちいきでは、若干じゃっかんまつ糸杉いとすぎのようなたねが、やせた土地とちでもそだち、地面じめんおおう。そのうえ既存きそん常緑じょうりょく植物しょくぶつによって避難ひなんしょぶべきものが提供ていきょうされることで、常緑じょうりょく植物しょくぶつさむさや旱魃かんばつのこりやすくなる。常緑樹じょうりょくじゅ紅葉こうようしないようにおもわれがちであるが、しゅによってしんるときやはながつくときなど時期じき様々さまざまであるものの、ふるくなった紅葉こうようしてっていく[1]

脚注きゃくちゅう[編集へんしゅう]

  1. ^ 亀田かめだ龍吉りゅうきち事典じてん世界文化社せかいぶんかしゃ、2014ねん10がつ5にち、36ぺーじISBN 978-4-418-14424-2 

関連かんれん項目こうもく[編集へんしゅう]