影向ようごうの松まつ (春日大社かすがたいしゃ)

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影向ようごうの松まつ

影向ようごうの松まつ（ようごうのまつ）は、奈良なら県けん奈良なら市しの春日大社かすがたいしゃ一いちの鳥居とりいをくぐってすぐの、参道さんどう右側みぎがわに生育せいいくしているクロマツである。延のべ慶けい2年ねん（1309年ねん）の春日しゅんじつ権現ごんげん験けん記きにも記しるされた古ふるい巨木きょぼくであったが、1995年ねん（平成へいせい7年ねん）に枯かれたため、現在げんざいは巨大きょだいな切きり株かぶの横よこに後継こうけい樹じゅの若木わかぎが植うえられている。

由来ゆらい

この地ちは昔むかし、春日かすが大明神だいみょうじんが翁おうの姿すがたで降臨こうりんされ、万歳ばんざい楽たのしを舞まわれた地ちとされる。教訓きょうくん抄しょうによると、松まつは特とくに芸能げいのうの神かみの依よ代がわ（よりしろ）であり、この影向ようごうの松まつは能のう舞台ぶたいの鏡板かがみいたに描えがかれている老松おいまつの絵えのルーツだと、しばしばされていたが、実じつは明治めいじ時代じだい末すえから大正たいしょう時代じだいに山崎やまざき楽堂がくどうや高野たかの辰之たつゆきが唱となえた新説しんせつであり、史料しりょう的てき根拠こんきょの無ない俗説ぞくせつだとの研究けんきゅう結果けっかもある。

春日かすが若宮わかみやおん祭さい・松まつの下した式しき

詳細しょうさいは「春日かすが若宮わかみやおん祭さい#松まつの下した式しき」を参照さんしょう

毎年まいとし12月17日にちの春日かすが若宮わかみやおん祭さいでは、影向ようごうの松まつの前まえで細ぼそ男おとこ（せいのお）・田楽でんがく・猿楽さるがくが芸能げいのうの一節いっせつや、所定しょていの舞まいを披露ひろうする、松まつの下した式しき（まつのしたしき）と呼よばれる儀式ぎしきが執とり行おこなわれる。

参考さんこう文献ぶんけん

• 御ご神木しんぼく 影向ようごう之の松まつ 現地げんち案内あんない板ばん
• 小倉おぐらつき子こ『ドラマチック奈良なら』ならフィールド、2010年ねん3月がつ8日にち。 
• 幡鎌はたかま一弘かずひろ、安田やすだ次郎じろう『祭礼さいれいで読よみ解とく歴史れきしと社会しゃかい:春日かすがおん祭まつりの900年ねん』山川やまかわ出版しゅっぱん社しゃ、2016年ねん。ISBN 978-4-634-59086-1。 

外部がいぶリンク

• 影向ようごうの松まつ（ようごうのまつ） - 春日大社かすがたいしゃ公式こうしきサイト内ないのページ
• 春日かすが若宮わかみやおん祭さい 中心ちゅうしん神事しんじスケジュール - 春日大社かすがたいしゃ公式こうしきサイト内ないのページ
• 春日大社かすがたいしゃ 影向ようごうの松まつ - 奈良なら県けんサイト内ない 2010年ねんの奈良ならの実景じっけい